今村昌弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「剣崎比留子シリーズ」の2冊目。
前作で巻き込まれた集団感染テロ事件の黒幕である班目機関を追っていた剣崎比留子と葉村譲のコンビが、あの時の事件を予言した超能力者に会いに向かった村で、またしても殺人事件に巻き込まれるというお話。
人里離れた「魔眼の匣」と呼ばれる館に取り残されることになったのは、比留子と葉村を含めて9人。
予言者として地元の人々から恐れられている館の主・サキミに仕える神服から「あと二日のうちに、この地で男女が二人ずつ、四人死ぬ」という予言を聞かされ、疑心暗鬼の屋敷の中で、本当に人が死んだり殺されそうになったりしていく。
ゆるりゆるりとしているが途中ではちょっとした変化球も交えて語られる展開は、終盤に向かうに従ってじわじわと盛り上がる。
予知能力を恐れる気持ちや一種の信仰心が事件を左右するという筋立てを納得させるのはかなりの力技で、いささか理屈っぽいと感じるところはあるものの、ねじ伏せられたという印象。終わったかと思わせてもうひと転がりあった流れは、とてもよく練られていると思った。
前作ではゾンビの前にあまり残らなかった比留子のキャラクターや葉村との関係性も今回はしっかり入ってきて、続巻に対する興味も高まる。
あまりこうしたジャンルの本を読まないので、大山誠一郎さんの解説はためになった。 -
ネタバレ 購入済み
面白かった
ミステリーとしては十分面白かったし人に薦められる。途中の伏線もうまい。ただやはり気になる点もある。なので四点。
1犯人の精神が強靭過ぎる。普通の夜のペンションでも怖いのに、この特殊な状況であんた何やってるの?
2結局ゾンビと犯人に関わりがなく、利用しただけなので最後がなんかアッサリ終わる。冬山とかの既知の封鎖環境がゾンビになっただけとも言える。
3エンディングで利益を得た人間が明智くんをうまく葬って、殺人事件を捏造してそう。 -
ネタバレ 購入済み
喪失感
単なるミステリではなく,青春・ホラー・パニック・死生観など様々な要素が絡み合う。
まったく予測のつかない展開。
登場人物のキャラクターが一人ひとり際だっていた。
主人公の心の動きが細かく描写されていて引き込まれる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!
プロローグの斑目機関が云々〜で陰謀を期待。
書きぶり的に剣崎が生き残ったのは確実として、他全員死ぬとか?とこの時点では予想。
謎の美女に誘われペンションへ……からのホームズの死がとてもショックだった。明智さん、かなり好みのキャラクター性をしていたのに……残念。
ゾンビにより孤立させられた館での連続殺人。
そこに徹底的にフォーカスが当たっているのだが、強いて言うなら、そこ以外にはほぼ描写がない。(犯人による殺害以外の事件を期待していた……)
震災における主人公の諦念だったり信念が、散々匂わせてからの推理披露ターンでいきなり開示され、まさかの火事場泥棒への忌避で「あ、そうなんだ、ほーん……」くらいに受け止めてしまい、感情移入できず。
東日本大震災経験者であるからか、そこ?となってしまった。
途中の彼女があんなに頑張ってるのに〜みたいな独白も主人公目線ぽいなーとは思ったが、静原を庇う理由がそこまで理解できなかった。
てか重元はてっきりノートから情報を得ての助言かと思ったらただのゾンビマニアでわろた。情報を独占しようとして殺されるとか妄想してたけど違った、彼はどうなったのやら……
女性目線として、どんなに辛い過去があったとしても立浪らのああいう行動は自分を可哀想がって浸っているに過ぎず、孕ませて子共々自殺に追い込んだ人間がなにエモがってんだよ、と思う。
一部がクズだとして他全部も悪人という訳ではないのでは〜っていう主人公の思考は非常に男性らしいと思った。
かといって、復讐として全員殺し、自死も受け入れるほど静原にとってそのお姉さんが大切だというのはちょっと想像が難しかった。
自分に置き換えると、どれだけ好きな人のためでも我が身可愛さを全く出さないなんて出来るのか?と。
あと去年標的になった女性の関係者が復讐というのは王道だなとは思ってたけど、それ故に主人公や周りの人間が死ぬかも、というハラハラ感は薄かった。誰がどうやって死んだ、の誰がの部分の意外性がないというか、好みとしては主人公目線で殺されるかも、ってちょっと思いたい(マゾッホですか?)。笑
安全圏だと観察者の推理になる…… -
Posted by ブクログ
ネタバレストーリー以前に小学生ではあり得ない語彙力。話の構造的に小学生でなければいけないのは分かるが、サツキはともかく成績の悪いユースケがこんな大人びた言葉遣いはおかしい。
更に会話が相槌やお礼などあるだろう間をすっ飛ばしてるので違和感で話が入ってこない。最初に魔女に会うところとか実は魔女が見えてないのかと思ったレベル。
そんなんだから真相を明かされたとき本来なら驚愕すべきところ「はぁ……」となってしまった。
ホラー部分だけは小学生じみてるというか、怖い感じが一切しない。
死ななくて良かった人物も多いし、序盤は面白かっただけに骨組みが粗いのが勿体無い作品。 -
Posted by ブクログ
設定がぶっ飛んでて面白かった「屍人荘の殺人」に続く剣崎比留子シリーズの第2作。面白かったけど、期待してたほどではないかな?
本作のクローズドサークル設定は良かったものの、全体的な事件としては小ぢんまりとしていた印象。
トリックやどんでん返しは全然読めなかったし、予知能力のような意外性もあったけど、エピローグなんかは斜め読みしてしまうほどに興味が失せてしまった。「屍人荘」では気にならなかったんだけど、付かず離れずみたいな恋愛要素に拒否反応が出てしまった感。
あと、このシリーズは葉村くんより明智くん主人公で進めて欲しかったのに、もう彼が出てこないというのも残念ポイント…。