今村昌弘のレビュー一覧
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※『死人荘の殺人』のネタバレが含まれておりますのでご注意ください!
大学のミステリ愛好会に所属する明智恭介と、その部員であり「剣崎比留子シリーズ」でおなじみの葉村譲の2人が日常の謎を解決していく短編集です。
トリックは解きごたえがある。2人のやり取りは面白い。しかし…どこかパッとしない印象を感じました。
比留子さんが解いてきた今までの3作品と比べて、日常の謎だから壮大さに欠けるのでしょうか。
それとも、真実を突き止めるために配慮のない行動や発言をしてしまう明智くんが、ただ単にわたしの好みのキャラクターではないのでしょうか。
何にせよ、ここで明智くんのお話を出したという事は、もしかすると -
Posted by ブクログ
人気ミステリ作家たちによる有栖川有栖作品のトリビュート短編集。
恥ずかしながら有栖川有栖作品をほぼ読んだことがなかったのですが、この短編集のあまりのクオリティの高さに本家もぜひとも読まねばとなった次第。
中でも、青崎有吾「縄、綱、ロープ」は本格ミステリのお手本のような短編。犯人が被害者を拘束するために使用した証拠品として縄、綱、ロープとそれぞれに対応した容疑者が浮かび上がり、そこから鮮やかな解決をつけるだけでなく、キレイなオチまでつけてしまうところがあまりに見事。
もう一つ、白井智之「ブラックミラー」も容疑者が一卵性双生児で、2人の共犯によるなりすましが疑われる本格的なアリバイ崩しもの。本格で -
Posted by ブクログ
「ゾンビ×クローズドサークル」という奇抜なシチュエーションの本格ミステリを描き話題となった『屍人荘の殺人』。本書はその続編に当たる、<神紅大学ミステリ愛好会>シリーズ第二弾。
前作、沙可安湖で発生したテロ事件を生き延びた葉村譲と剣崎比留子は、テロ事件と関係すると思われる謎の研究組織、<班目機関>に関する情報を追っていたが、有用な情報を得ることが出来ずにいた。
そんな中、オカルト雑誌「月刊アトランティス」に気になる記事を見つける。その記事によると、沙可安湖テロ事件を始め、数々の事件を予言した手紙が「月刊アトランティス」編集部に届いていたという。また、数十年前、M機関と自称する人々がとある村の村 -
購入済み
本家とは異なる日常の謎の短編集は、サクサク読めてまた違う味わいで面白かった。こちらの探偵である明智恭介はなんだか厄介だけどほっとけない愛らしさが溢れていて、ほっこりしました。