今村昌弘のレビュー一覧
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シリーズ3作目。
もはや、特殊設定✖️本格ミステリといえば、今村先生を思い浮かべるほど。
今回も他のミステリでは見たことのないような特殊なクローズドサークルが構成されており、館を徘徊する巨人(見つかると殺される)とともに閉じ込められた人達の間で起こる殺人事件がテーマとなっている。
特に印象的だったのは、本シリーズの名探偵役である剣崎が、好きで名探偵をやっているのではなく、そのような状況下で自分が生き残るために最善の方法を取ることに一貫している点であった。
シリーズ1作目、2作目は犯人を探し出すことが、ある意味生き残るために必要であったことに対し、本作では違ったアプローチを見せている。
本 -
Posted by ブクログ
シリーズ3作目、一番切ない展開だった。
本文中で問いかけられる。「犯人は探偵の敵なのか」。ミステリーの根幹が揺らぐような問いかけ。この問いかけが、ラストに効く。
過去2作以上に「邸」の構造が複雑で、ロジックも複雑、見取り図を何度も何度も見直しながら読み進めなくてはならず、サラッと読めるタイプの作品ではないが、一層、読みごたえを感じた。
そして、最後のトリックの鮮やかさ!
続編が楽しみでならない。
ちなみに、巻末には作者と綾辻行人さんの対談が収録されていたが、これがまたおもしろい!作者のデビュー作である『屍人荘の殺人』の創作エピソードには驚かされた。「才能」の一言で片付けては、産みの苦し -
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最高でした。
本当に面白かったです。
こういう本を求めていました。
別に特段ミステリーを愛しているだとかそういうのではないのですが、読んでいて先が分かってしまう小説に出会うことが多いです。いや先が分かるどころか予想を下回ることも多いです。
そんな中、この小説は読んでいて何度驚いたことか。そういう展開になるのか、こんなの次はどう展開するんだ?、とずっと楽しめていました。
特に夜のパートは心臓がドキドキしました。小説を読んでいてあんなにドキドキしたのは久しぶりでした。
また、感動というか切なさというか、涙しそうになるところもあり、それにも驚きました。これだけドキドキさせてくれたうえにこんな泣けて -
Posted by ブクログ
剣崎比留子シリーズ第3弾。
屍人荘の殺人、魔眼の匣の殺人ときて、今回は兇人邸の殺人。(すみません、最初読めませんでした…)遊園地でのクローズド・サークルという事前情報のみで読み始めましたが…
お、面白い…
面白すぎてページを捲る手が止まりませんでした。
シリーズ第3弾にして、まだ面白くなるのか!!と驚愕し、ストーリーの素晴らしさに驚愕し。
今村先生、ほんとに天才では!?
個人的には屍人荘の殺人を超える作品は現れないだろうと思っていたくらい、屍人荘の殺人が大好きなのですが、それを超える作品だったと思います。
ストーリー、特殊設定、伏線回収、タイトル、どれも秀逸で最高でした。
ネタバレ