今村昌弘のレビュー一覧
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七不思議に導かれる、ジュブナイルホラーミステリ
オカルト好きのユースケ、現実主義のサツキ、ミステリ好きのミナ。学校の掲示係である三人が、サツキの従姉のマリ姉の死の真相に迫る。
手がかりは、マリ姉がパソコンに残した、六つしかない七不思議。
この六つの怪談話の中の違和感や矛盾点に目をつけながら、徐々に事件の真相に迫っていく。
怪談話というホラー要素に、ミステリの推理で挑むところが本作の特徴だ。
本作で私の好きな点は、主人公が小学生であることだ。
行動できる範囲や時間には限界があるし、時には大人に見下される。
しかし、彼らは頭を使って活路を見いだしていく。信頼できる大人を頼ったり、動画配信者に -
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斑目機関の研究者であった不木玄助によって運営されているという廃墟テーマパークへの潜入に同行することになった剣崎比留子と葉村譲。だが闇夜に乗じて不木の屋敷、兇人邸へ忍び込んだ彼らの前に姿を現したのは、超人的な能力を有する異形の存在だった。死傷者が続出する中、一行は屋敷に閉じ込められてしまう...
剣崎比留子シリーズ3作目。
陸軍731部隊を思わせる楽しいバックボーン設定。荒唐無稽な特殊設定を読者に納得させるための周到な構成力とそれを支える文章力。有栖川有栖の初期作を想起させる喪失と再生の青春ミステリ感。明快な状況説明ととにかく登場人物をきちんと憶えてもらおうとする親切設計。
最近はご無沙汰気味 -
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ネタバレ作中でミステリのネタも出尽くしており、その打破の為に掛け合わせが主流になっていると語られていたが、ミステリというジャンルに限らずそうした傾向は強いように自身も感じていた。この時にはミステリという舞台内に限定して語られていたが、本作ではジャンルという舞台自体の掛け合わせが行われており、舞台装置になったゾンビについてその背景がほとんど語られない潔さに驚き笑ってしまった。クローズドサークルや殺害のトリックにもちゃんと機能しているのに、確かにゾンビは主眼じゃないもんね、と妙に感心させられた。
明智があっさり退場してしまったのも意外性を覚えた。ライヘンバッハに言及していたので「実は…」みたいな可能性があ -
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ネタバレ屍人荘の殺人からはじまるシリーズの中で、魅力のあるキャラクターだっただけにあんなにも早く退場してしまい悲しかっただけに、明智さんにスポットが当たったことにとても喜ばしく思います。
短時間とはいえ深い爪痕を残したっだけあり、今作でもなかなかのクセの強さ。
ミステリーというものに真っ直ぐで貪欲すぎるがゆえ、周囲の人間とこじれてしまいながらもどこか憎めない明智さんの日常が楽しめます。
事件の内容も屍人荘シリーズよりはライトなもので、読みやすい作品でした。
微笑ましいことも、少しカチンとくることもありますが、この先は屍人荘の殺人にいつか繋がるのか・・・と多いながら、在りし日の姿を偲びました。 -
Posted by ブクログ
シリーズ1作目『屍人荘の殺人』以前の明智恭介を主人公に据えた短編集。全5編が収録されていて、いずれも彼の身の回りで起きる、ちょっと不可解な「日常の謎」を解き明かす。
なのでシリーズ本編にあるような凄惨な殺人事件や、クローズドな環境下に閉じ込められたりといった緊迫感はない。だけど、それだけに明智さんが普段から純粋に謎を愛し、真実を追い求める姿がより鮮明に印象に残る。彼のミステリに対する熱量が清々しい。
最後のエピソードは、明智さんが神紅大学一回生の設定で、当然葉村とは出会う前だけど、まだ何者でもない、がむしゃらで初々しさが前面に押し出された描写が新鮮な感じだった。
明智さんと葉村の掛け合い