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『屍人荘の殺人』の著者が仕掛ける
ジュブナイル×オカルト×本格ミステリ
小学校最後の夏休みが終わった。小学校卒業まであと半年。
ユースケは、自分のオカルト趣味を壁新聞作りに注ぎ込むため、“掲示係”に立候補する。この地味で面倒だと思われている掲示係の人気は低い。これで思う存分怖い話を壁新聞に書ける!……はずだったが、なぜか学級委員長をやると思われたサツキも立候補する。
優等生のサツキが掲示係を選んだ理由は、去年亡くなった従姉のマリ姉にあった。
マリ姉は一年前の奥神祭りの前日、グラウンドの真ん中で死んでいた。現場に凶器はなく、うっすらと積もった雪には第一発見者以外の足跡は残されていなかった。犯人はまだ捕まっていない。
捜査が進展しない中、サツキはマリ姉の遺品のパソコンの中に『奥郷町の七不思議』のファイルを見つける。それは一見地元に伝わる怪談話を集めたもののようだったが、どれも微妙に変更が加えられている。しかも、『七不思議』のはずなのに六つしかない。
マリ姉がわざわざ『七不思議』を残したからには、そこに意味があるはず。
そう思ったサツキは掲示係になり『七不思議』の謎を解こうとする。ユースケはオカルト好きの観点から謎を推理するが、サツキはあくまで現実的にマリ姉の意図を察しようとする。その二人の推理を聞いて、三人目の掲示係であるミナが冷静にジャッジを下す……。
死の謎は『奥郷町の七不思議』に隠されているのか? 三人の“掲示係”が挑む小学校生活最後の謎。
こんな小学6年生でありたかった、という思いを掻き立てる傑作推理長編の誕生です。
Posted by ブクログ 2024年03月02日
面白かった~。最後までオカルトに寄せるのか、それとも、論理に寄せるのか分からない。ホラー系ミステリの楽しみ方ってこういうところにあるんだと気付かされた。メンバー構成を見てみるとやっぱり3人というのがこの話の中ではちょうどのよいのだろうと思う。3人って、ともすると2対1になっちゃいそうで不安定。連想し...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月10日
屍人荘の殺人で有名な今村昌弘の最新作。
地元の七不思議を解き明かしながら、殺人事件の真相を追う小学生三人組の物語。
小学生が殺人事件を追うという構図自体ちょっと無理があるような気がしなくもないが、今までの作品で培われたオカルト×ミステリーの味はそのままに、よりホラー感が増していて素直に楽しめた。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月26日
これは確かにジュブナイル×オカルト×本格ミステリ!
ホラーに転ぶのかリアルな謎解きに着地するのか、行ったり来たりする展開に読む手が止まりませんでした
その間に挟まれるYA小説らしいちょっと甘酸っぱい爽やかさも好きです
最終的な着地は好みが分かれそう(自分はやや好みではない)ではあるものの、総じて楽し...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月24日
一章の後半、章題の「彼女が遺した七不思議」の意味がわかってくると、これは絶対面白い話じゃないか、とワクワクしてくる。
読んでいるとオカルトであり本格推理でもあるという強みはもちろん、ジュブナイル冒険小説としての魅力も立ち上がってくる。チャリンコ走らせて田舎の街の怪異をめぐり、七不思議の文面を深読み...続きを読む
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