染井為人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
福井の田舎で起きた、高齢者ドライバーによる痛ましい事故。アクセルとブレーキの踏み間違いでコンビニに突っ込み、若者が命を落とす。ライターの俊堂は、高齢者ドライバー問題を追うルポとして現地を訪れるが、取材を進めるうちに、加害者が認知症を患っていたこと、そして彼が暮らしていた村そのものに、言葉にしづらい違和感を覚え始める。
事故を取り巻く状況には、小さな「おかしさ」がいくつも散りばめられている。それらは一つひとつは取るに足らないようでありながら、重なり合うことで疑念へと変わり、俊堂の心を静かに揺さぶっていく。これは自分の思い過ごしなのか、それとも見過ごしてはいけない何かなのか。取材者として、そして -
Posted by ブクログ
ただただ、慶一がかわいそう。
助けたかっただけなのに。
そう思うと涙が出た。
ラストがしんどい。
警察と正面から対峙した攻防なんて、私にはずっと警察が悪者としか感じられなかったものね。
逃げ切ってほしかったな。
あとがきで作者が慶一に謝ってたのが印象的だった。
星マイナス1なのは、説明不足だなと思ったから。
整形のことや、4階から飛んで無傷なわけないし…
最後通報した時の四方田の気持ちとか。
通報したのに無罪獲得サイドにサラッと行ってるし。
ちょろっとは書いてあったし、こちらに想像させる意図があるのかもしれないし、それを書いてたらページが膨大になるからかもしれないけど。
とにかく…
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Posted by ブクログ
面白かったです
たぶんどこにでもいるような人間達が
自分の環境や欲望、都合で騙し貶め合う物語
具体的には
ズルをしても楽をしたい生活保護の
不正受給者やそれらを喰い物にするヤクザ
不正受給者に振り回されるケースワーカーや
弱みにつけ込むケースワーカー達の物語です
少なからず問題点がある生活保護をテーマに
ヤクザのシノギや麻薬、金、堕落してゆく人間達の
物語ってなぜか興味をひかれますね
お話しのテンポがすごく良くて
読み進めやすく
登場人物達の描写やセリフが想像しやすい
描かれかたなので物語の中に
入り込みやすかった印象です
何処までが生活保護と不正受給者
ケースワーカーさんのリアルなの -
Posted by ブクログ
ネタバレ冤罪を簡単に認められないのは
判決が真逆の結果になるため
検証のやり直しは慎重にならざるを得ない。
それはもちろんのことだけど、
被告人を裁くまでに関わってきた人間の
自分は間違っていない、認めたくないという心情が
多分に含まれてもいるだろう。
自身の出世に響くだとか、
世間の反感を買うのが恐ろしいだとか。
そんな心理の中結託して
多対一の構図で追い詰めるわけだから
冤罪であれば最悪の殺人集団だ。
司法は人が作ったのに、
司法を守らないのもまた人であるんだなぁ
と切なくなった。
鏑木が逃亡をする先々で出会い、
鏑木の心にわずかながらも触れ合った人々が
最後に鏑木の無実を勝ち取ったとわか