染井為人のレビュー一覧
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いつもの裏社会染井さんとはインパクトには欠けるが、どの話も面白かった。
染井さんご本人はどうやら、最後の短編がお気に入りのようだが、私も同じかな。「娘は女優」最後のシーンなんて素敵すぎて、泣きそうになった。
どの短編もきっと氷山の一角だよな。とも思った。
芸能界にいた染井さんだから、きっとここまでリアルに描けるんだろうな、説得力がある。
あとがきもしっかりそれぞれの短編に対してコメントを残してくれている。ちゃんとモデルがいる。
この話はある俳優女優を思い起こさせるなぁ、と考えながら読めたのも面白かった。
染井さんファンとしては、この作品は物足りないかも。ただ、面白く読めたので、3で。 -
Posted by ブクログ
今まで一度も事故やトラブルが起こったことのない「平和」なマンション、『ベルドゥムール板橋』。
住人たちもみんな幸せそうに見えるけれど……。
なんてことのない日常から起こる恐ろしい出来事。
今回も、まるでミステリーの教科書に載っていそうな、よくまとまったお話でした。
主婦仲間で罪を共有するミステリーといえば、ずいぶん昔に桐野夏生さんの『OUT』を読んだことがあります。
普通の主婦たちが抑制の限界を迎えて突発的に事件を起こし、互いに協力しながら共犯関係の泥沼へと向かっていく構図は、どうしても『OUT』を思い出しました。
もちろん刺激の強さでいえば、『OUT』のほうが上。夫をバ◯バ◯にするような描写もあって、なかなかエグいです。
本作品は、どこにでもいるような女性たちが、日常の裏側で犯罪に手を染めていくハラハラ感と、そこに至るまでの心理描写がお上手でした。
ただ、これまでの作品では、物語全体の安定感に加えて、登場人物の個性の強さが印象に残るものが多かったように思います。
今回はそのあたりが少し弱く、良くも悪くも「こういうことをしそうだな」と想像できる人物が多かったかな。
そして最後も、前半から散りばめられた伏線を見ながら、
「この作家さん、無駄なことは書かないからな……」
と考えて読んでいたら、やっぱりそういうことね、と。
安定した筆致で最後まで読みやすい一方、その安定感ゆえに、今回はオチが少し見えやすかった印象です。 -
Posted by ブクログ
冒頭から、ずっと不穏な雰囲気が続き、最後に一気に真相に迫る話でした。
貴志祐介の「黒い家」を読み終わった時と同じものを感じました。
話の中で二つの事件が起こり、一つの方(亜季さんの方)は犯人すぐに目星がついたのですが、もう片方の事件の犯人が誰で(終盤まで絞れなかったなぁ)、二つの事件をどういう風に繋げていくのか‥という視点で読み進めていました。最後に明らかになった人間関係にはちょっとびっくりはしましたが、すこし因果関係が弱かった感が・・・もうちょっとひねりが欲しかったかな?
で、一つ未解決な案件が残ったのですが、これって作者がこの話の続編考えていて、それの伏線なのかな?・・・なんて妄想してみたり。 -
Posted by ブクログ
40代の私には他人事とは思えない物語の数々。実際に起こる、起こっているすれ違いや来るべき運命を垣間見つつ、ほっこりしたり共感したりする話が並んでいた。一気読み。読みやすさは抜群。日常をいい感じに描写する、青山美智子さんの男性バージョンみたいな人だと思いながら読んでいると、最後の章で作者がミステリーがフィールドであることがわかり、やや驚いた。
良い意味でも悪い意味でも、一つ一つの話がある程度の軽さを伴うヒューマンドラマなので、サラッと読めるが風に吹かれて飛んでしまうような、残りにくさがあるとは思う。出てくる人皆、心の奥で相手を思いやる善良なる人々だが、私にとっては、現代の情景にあわせた中年向けおとぎ話のようだった。 -
Posted by ブクログ
いろんな夫婦 大人の話
今の夫と再婚して連れ子の自分の子と新しく生まれた夫の子2人の子供の夫の接し方が違うと気になる妻
不妊治療をしてもうまくできない冴えない自分に自信がない夫
うまくやっていると思ったが妻から離婚を切り出されるがプライドがあり感情的にもなれない夫が見せた姿
転勤を気に結婚だがだんだんと妻が疎ましく感じるようになったが少しのきっかけで妻の本音を知り答えに気づいた夫
会社から首を切られた夫は毎日プラモデル作り頭を抱えていたが腹を括った妻
妻は更年期だと思っていたが実は違っていたことに気がついた夫
夫の終活に嫌々付き合っていると思ったが実は自分の病気を心配していたのかもしれない老夫婦
独身の小説家は地元への引越しを気にスランプ
頼んだ掃除サービスの人と話をするようになり
いろんな夫婦が少しづつ繋がっていてそれぞれが本音で話をする