染井為人のレビュー一覧

  • 海神(わだつみ)

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    521ページ。読み応えあり。一気読み必至なのは染井為人さんだから、当たり前。

    震災の被災地の状況が、
    かなり細かく描写されており、
    想像をこえた現状を知ることができた。
    それは、震災の現実が過酷すぎて
    染井さん自身も
    「途中で筆を折ってしまった」ほど。

    時間軸と
    語り手が
    あっちこっちと
    変わっていくので、
    悲惨さに自分が取り込まれすぎず
    最後まで社会派ミステリーとして
    読むことができた。

    海で発見された金塊。
    小さな島の復興支援と言う名の
    横領事件。
    遠田にマインドコントロールされてしまった島民たち。
    必死に真実を暴こうとする記者。
    純粋ゆえに
    翻弄されるヒメ。
    島民それぞれの
    関係性

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    2025年04月09日
  • 正義の申し子

    購入済み

    なかなか良い!

    最近イヤミスやミステリーを読んでいたせいか、この作品もそういう系だと思って読み始めた。
    YouTuberジョンと半グレ鉄平の敵対関係から始まる。
    その後のストーリーが、良い意味でベタな感じがしてこれはこれでアリだなと思った笑
    話もわかりやすいし、読みやすくて私的には面白かった!

    #アツい #笑える #カッコいい

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    2025年03月28日
  • 海神(わだつみ)

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    東日本大震災の年、2年後、10年後の3つの時間軸で進められる。10年後の結末を知っているのに、東日本大震災の年の出来事に何度もハラハラさせられる。結末がわかってる故のもどかしさもある。
    海神という題名通り、自然の残酷さと人間の非力さを感じた。

    『正体』に感動して2作目として読んだ染井為人さんの今作品。また別の作品を読みたいと思えました。

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    2025年03月08日
  • 芸能界

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    作者の染井為人さんは、もともと芸能マネージャー出身とのことで裏事情まで詳しいらしい。そんな彼が今年出した小説。

    人気に翳りの見えてきた俳優、女優のマネージャー、SNS中毒になるアイドル、地下アイドルプロデューサー、ベテランコンビ芸人と嫁、女優になりたい娘の父親…芸能界について、色々な切り口での短編集。芸能界って、やっぱり華やかに見えてもその裏には様々な魑魅魍魎がはびこる世界。

    ジャニーズやら、吉本やら、いろいろ世の中を賑わす出来事も起こるしね…

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    2025年02月28日
  • 鎮魂

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    染井キャンペーン継続。なかなか面白かったけどこんな復讐劇は悲劇的に終わるに決まってるよなーと思いながら読んでた。半グレ、犯罪被害者とその家族、更生とは、などいろんなテーマが込められてた。最初から犯人はわかってるんだけど、巧みな叙述トリックでどう犯行を実現してるのかわからないように描いてるのが良かった。半グレのボスの石神がどうもトーマンのマイキーのイメージだったな。

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    2025年02月23日
  • 芸能界

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    染井さんの割にライトな作品。短編集ってのも理由のひとつかも。ひとつひとつの話に、個性があって読み応えがまるで違った。闇も光もしっかり表現されてて、読み飽きない。
    やっぱりダークでエッジの効いた話は、インパクトしっかりあって良かった。「ほんの気の迷い」なんて、読んだ後、打ちひしがれて立てなかった。

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    2025年02月17日
  • 鎮魂

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    2025/2/16

    反グレ集団が一人ずつ殺されていき...
    面白かった!

    この人が犯人だ!と思って読み進めていたら「あれ?」となるのが最高に楽しかった。

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    2025年02月16日
  • 鎮魂

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    染井為人さんの作品悪い夏にハマってしまい購入。
    面白い。
    半グレ集団「凶徒聯合」のメンバーが殺害。
    半グレ同士の抗争と見て捜査をはじめるがだれが犯人かわからず難航する。

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    2025年02月16日
  • 芸能界

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    芸能界にいる人たちの短編集。

    短編ってだいたい予想がついてしまうのだが、本作品はどんでん返しもありつつ、一つ一つがとても面白く、あっという間に読んでしまった。

    華やかで厳しい世界。
    その裏側も垣間見れた。

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    2025年02月03日
  • 芸能界

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     俳優、マネージャー、お笑い芸人にプロデューサー等、芸能界に籍を置く人々が登場する短編集。恐ろしさを感じる話あり、ハートフルな話あり。どの短編も面白かった。『終幕』は仕掛けに気づいてしまったので終わり方にもう一捻り欲しかったが、それでも満足できる仕上がり。『いいね』『相方』『娘は女優』といったハッピーエンド作品が好きだが、『ほんの気の迷い』の印象が強烈。自死を選択するまでの心境はこんな感じなのか、と納得。いち視聴者の視点からだとどうしてあの人が?と唐突に感じるが、若くして亡くなったあの俳優やあのタレントもこんな想いだったんだろうか。

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    2025年01月30日
  • 鎮魂

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    一気読み!!
    今作もめちゃおもしろかったーーー
    「っっっっっっ!!」
    となった時の、あのゾクゾク!!
    あの時のあれは、どうやったっけ?
    あの時のあそこはどうやったんだろ??
    とか色々ページ戻って、んで、またもう一回読みたくなる。そして、読み終わった後も、色々考えさせられる。人のそれぞれの生きる背景は、残酷だらけだな。

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    2025年01月28日
  • 芸能界

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    2025年 2
    長年在籍したプロダクションを退所する俳優。人気女優を10年かけて育て上げた辣腕マネージャー。Instagramにハマったベテラン女優。容姿端麗な若い男たちのミュージカルを仕切る女性プロデューサー。容姿を弄るネタで30年笑いをとってきた漫才コンビ。誹謗中傷や家族の問題に悩まされているアイドル俳優。震災の町で芸能界の仕事をする娘を苦々しく思う父親。元芸能マネージャーの著者が、リアルな芸能界の世界に迫る!
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    染井さんが元芸能マネージャーということで
    芸能界というのをよく知っていて
    きっとリアルな部分も多くあるんだろうなぁ
    と思いながら読んだ

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    2025年01月09日
  • 鎮魂

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    ネタバレ

    『正体』の余韻をひきずったままの新年1冊目。没入しつつも『正体』の読み応えには敵わないと思っていたのに、あの人があの人だとわかってからは平常心でいられなくなりました。

    復讐は誰も幸せにしないとは思う。だけど吹っ飛ぶ前のあの人の表情を想像すれば、復讐を成し遂げることでしか心が救われることはなかったとも思う。こんな奴らはみんな死んでしまえばいいと思う一方で、あの人と刑務所で面会した彼の様子に、改心や更生する場合ももしかしたらあるのではと思うのでした。

    もっとも彼はもう生きることに執着がないけれど。なんだか切ない。

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    2025年01月04日
  • 芸能界

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    全編面白かった、
    「ほんの気の迷い」はどこでタイトル回収があるんだろうと思っていたら最後でびっくり、よかった。

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    2024年12月27日
  • 芸能界

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    芸能界に関わる人7人の人間模様を描いた短編集をまとめたお話。
    煌びやかな世界の表と裏のひとり1人の心の内を描いていてあっとさせられたり、ほっこりさせられたり、色んな気持ちに浸りました。
    個人的には芸人を描いた(相方)・女優の父を描いた(娘は女優)にうるッとさせられました。面白く読ませていただきました。

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    2024年12月25日
  • 海神(わだつみ)

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    3.11の震災後、『こういう人たちは一定数いたんだろうな』
    と思える設定の人物がこの島に凝縮されて話しは進む。

    何もかも失い復興中も失い続けた小さな島で、
    失っていた人間性を取り戻した青年がいる事が、
    本人の罪や謝罪の意識も含めてひと筋の光なのか。

    当時も今も東京に住んでいる自分は
    震災で失った知人もなく、
    当日の交通機関の麻痺くらいしか実害がなかったので、
    その分軽々しく震災の何ごとも口にしてはいけないと思っていたしそうしてきた。
    なので正直この小説は読んでてキツかった。
    でも作者が最後に言っているように、
    震災の何もかもを忘れない事が鎮魂であり慰霊なんだなと。

    現在の能登が、被災した

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    2024年12月08日
  • 海神(わだつみ)

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    染井為人さん著「海神」
    著者の作品はこれで4作品目になる。
    購入するまでタイトルの読みは「かいじん」だと思っていたが、購入時に表紙に小さく「わだつみ」と書いてあるのを見て、また読み間違えていた事に気付いた。

    物語は「3.11 東日本大震災」の復興が主軸になっている作品。実際に岩手県山田町でおきた復興支援金を私用化して横領していた「NPO法人大雪りばぁねっと」の事件が思い起こされる。きっと作者はこの事件を元に本作品を描かれたに違いない。

    どんなに人が死のうが苦しもうが平然と私欲を募らせる輩はこの作品の様に悲しい話だがどこにでもいる。
    私欲を募らせるのは大いに結構だが、他所でそういう輩同士で取

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    2024年11月22日
  • 正義の申し子

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    オーディブルで視聴。
    まず、ナレーターの大久保多聞さんが凄く良かった!
    登場人物によって声を振り分け、大阪弁も全く違和感ない。何より聞きやすい。
    ジョンのノリと鉄平の硬派だけど少しやんちゃそうな感じが声だけでしっかり伝わった。
    オーディブル聞いて初めて笑ったかもしれない。

    染井さんは「正体」で知った作家さんなのだけれど、
    まさかこんなに痛快で明るいお話も書けるなんてギャップにびっくり。

    最高にスカッとするお話でした。

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    2025年07月20日
  • 海神(わだつみ)

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    2011年、大震災その日に産まれた女の子が10年後に海で金塊を拾ったことから始まった。2013年、2021年が行ったり来たり、新聞記者の菊池一朗、大学生の椎名姫乃、養護施設の職員堤佳代三人の視点で話が進んでいく。
    復興支援金を横領した遠田はとんでもない悪人だが、最後は海の神が姫乃たちの味方をしてくれたのかな。
    もう一度だけ姫乃に会いたかったと、ナナイロハウスに現れた江村に救いと悲しさを感じた。

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    2024年09月19日
  • 海神(わだつみ)

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    震災の復興支援金をめぐる内容で、色々と考えさせられる話だった。時系列が目まぐるしく変わり混乱しそうになるが、徐々に明らかになる真相にやるせない気持ちになる。

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    2024年09月07日