染井為人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2025年 2
長年在籍したプロダクションを退所する俳優。人気女優を10年かけて育て上げた辣腕マネージャー。Instagramにハマったベテラン女優。容姿端麗な若い男たちのミュージカルを仕切る女性プロデューサー。容姿を弄るネタで30年笑いをとってきた漫才コンビ。誹謗中傷や家族の問題に悩まされているアイドル俳優。震災の町で芸能界の仕事をする娘を苦々しく思う父親。元芸能マネージャーの著者が、リアルな芸能界の世界に迫る!
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染井さんが元芸能マネージャーということで
芸能界というのをよく知っていて
きっとリアルな部分も多くあるんだろうなぁ
と思いながら読んだ -
Posted by ブクログ
3.11の震災後、『こういう人たちは一定数いたんだろうな』
と思える設定の人物がこの島に凝縮されて話しは進む。
何もかも失い復興中も失い続けた小さな島で、
失っていた人間性を取り戻した青年がいる事が、
本人の罪や謝罪の意識も含めてひと筋の光なのか。
当時も今も東京に住んでいる自分は
震災で失った知人もなく、
当日の交通機関の麻痺くらいしか実害がなかったので、
その分軽々しく震災の何ごとも口にしてはいけないと思っていたしそうしてきた。
なので正直この小説は読んでてキツかった。
でも作者が最後に言っているように、
震災の何もかもを忘れない事が鎮魂であり慰霊なんだなと。
現在の能登が、被災した -
Posted by ブクログ
染井為人さん著「海神」
著者の作品はこれで4作品目になる。
購入するまでタイトルの読みは「かいじん」だと思っていたが、購入時に表紙に小さく「わだつみ」と書いてあるのを見て、また読み間違えていた事に気付いた。
物語は「3.11 東日本大震災」の復興が主軸になっている作品。実際に岩手県山田町でおきた復興支援金を私用化して横領していた「NPO法人大雪りばぁねっと」の事件が思い起こされる。きっと作者はこの事件を元に本作品を描かれたに違いない。
どんなに人が死のうが苦しもうが平然と私欲を募らせる輩はこの作品の様に悲しい話だがどこにでもいる。
私欲を募らせるのは大いに結構だが、他所でそういう輩同士で取 -
Posted by ブクログ
染井為人『海神』光文社文庫。
来月は東日本大震災から13年目ということもあってか、東日本大震災や福島第一原発事故に関連する作品が続々と刊行されている。
先に読んだ熊谷達也の『悼みの海』にも大震災が描かれているし、NHKメルトダウン取材班の『福島第一原発事故の真実 ドキュメント編』と『福島第一原発事故の真実 検証編』はタイトル通り福島第一原発事故をストレートに扱ったドキュメンタリーである。
さて、染井為人の本作であるが、まさか東日本大震災とそれに関連する事件がモデルになっているとは思わなかった。本作に描かれる遠田政吉の率いるNPO団体は、岩手県山田町で復興支援金横領事件を起こした旭川のNP