染井為人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全集中してラスト1時間くらい一気読みしてもうた、
どこが繋がんの!?って考えながら読んでたけど
そこかぁ!?!!って普通になった。笑
黒い糸というタイトルにもあるように、
何かがずっと裏で張り巡らされてるような
居心地の悪いモヤモヤ感が常にあるように感じた。
2人の主人公視点でスイッチしながら
繰り広げられるストーリーがどこで交わるの〜?
と、最初から最後まで楽しく読めた。
悪い夏のときもそうだったが、
ヤッパリ染井為人先生の小説はイメージがとてもしやすく、構想が迷子になることがないため、読書初心者や、難しい話が苦手な方にはとても読みやすい。
近代ミステリーが多いように思うので
若者に -
Posted by ブクログ
ネタバレ歌舞伎町、トー横キッズを舞台にした疾走感溢れる復讐ストーリー。
主人公は、幼い頃からネグレクトや実父からの性被害などを受け、歌舞伎町に流れ着いた七瀬。
1章は、15歳の七瀬がトー横キッズとして送る日々が描かれる。
ガールキャッチと薬物のお遣いでその日暮らしをしていた七瀬。
その日常は、ヤクザの矢島から持ちかけられたビジネス(PYPの潜入調査)と、親友・らぶりいのODによって一変する。
世の中を諦めているが、芯が通っていて、年齢に反して大人びて賢い。
でもやっぱりまだ幼く、知識もないゆえ感情が抑えきれなかったり、正解の行動がわからなかったりする。
そんな七瀬の人柄は非常に魅力的で、どんどん引 -
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ネタバレ引きこもりって意外と小さなきっかけで誰にでもなり得ることで、引きこもっているからって人生が楽ってわけでもなくて、いろいろ考えたり葛藤したり、思われている以上に息苦しいんだよね。
それぞれ引きこもりになったきっかけを語った後、お互いを理解し合う過程では成長や「家族」としての温かさを感じられた。5人の間に絆が芽生えた時、彼らが引きこもりになる前にこういう仲間に出会えてたら、何か人生が違っていたのかもなぁなんて思ってしまった。
本の内容はもちろん、染井さんのエピローグはグッとくるものが多いなぁ…
そして俊藤律はおそらく3作目?こういうところで繋がってるの胸熱!!! -
Posted by ブクログ
染井為人さんの滅茶苦茶が面白かったので、続けて同じ作家さんを読んでいます。正体。読み終えました。こちらも良かったです。冤罪のお話なのですが、なんでそんなことになってしまったのっと思って、読み進めてしまいます。本当はどうなの?まさかまさかと、ストーリーに引き込まれます。脱獄してから、様々な所で、働いて、静かに生きていくのですが、その中でも人との関わりや、日常が丁寧に描かれていて、あったかいモノも、流れています。人との関係性が、あったかい。自分は脱獄者で、人と関わらないようにしたいのだが、困っている人を見ると、つい手助けしてしまう主人公。その時、彼の本当の姿に触れた人たちが、最後には彼のために集ま
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ネタバレ2025/08/07予約 4
ひきこもりを力ずくで引っ張り出しボランティアで養鶏場の勤務をさせるリヴァイブ自立支援センター。九州の施設で寮長の役割をする未知瑠の激しい暴力に耐えかね殺害。ひきこもりでコミュ障の5人が話し合い助け合いが自然にできるようになったのは、皮肉なことに未知瑠がいなくなってからだった。暴力では解決できないことが証明されてしまう。10年後の会社を起こしてからの様子が面白いので、その間も含め書いてあればなお面白かったかも、と感じた。社会問題を盛り込んであるので読み物としても考えることが多い。
小説で読んでも情景が浮かぶので映像化されたらヒットしそう。
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Posted by ブクログ
これは喜劇なのか、悲劇なのか。
最後はひっちゃかめっちゃかのお祭り騒ぎ。当人たちにしてみればとんでもない修羅場で「笑い事じゃねぇ!」なんだろうけれども。
初めのうちは社会問題を取り上げた悲劇小説なのかと思っていたけれど、最後は思わず笑ってしまうくらいのコメディと化している。不謹慎なのかもしれないけれど。
でも、面白い。展開が気になってページを捲る手は止まらない。物語が進むにつれてそれぞれの深刻な問題が他人のそれと絡まり合い、深みにハマるかと思いきや、最後にこれか!もちろん悲しい出来事は悲しい出来事としてあるのだけれど、それは脇役でしかないのかーー。
こんなに上手い小説はなかなかない。紙の上