染井為人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
やっぱり染井為人さんは流石すぎるなぁ、、
結構一番好きな作家さんかもしれない。推し。
芸能界にまつわる短編集、良かった。
色々とノートに書いて、考察しながら
読んでたけど楽しかった!!
どの話もすごく好きだけど、
◎演者の本気
◎タレントとマネージャーの関係性
◎自己承認欲求の怖さ
◎弱者搾取の芸能界
◎時代の変化によるコンプラの厳正化
◎命の脆さ
◎芸能人を支える家族の存在
実際の芸能人を思わすような
リアルな場面が想像できてすごく読みやすかった。
忘れてはいけないのは
芸能人にも【ココロ】があるんだよってこと。
もちろん視聴者やそれを傍観する者達にも皆んな、
ニンゲンには【ココロ】があるんだから、
AIにはない、人間味。
これをやっぱり、大事に大事にして、
ささやかな思いやりの溢れた世界になればいいのになとおもう日々でございます。
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Posted by ブクログ
悲劇と喜劇のハイブリッド
こんなにも笑えない悲劇達を堪能させといて、本を閉じた読者の白い歯引き出す天才おる?チャップリンも蒼白
時代はコロナ禍
この時代に起きたであろう社会問題三本柱
・バリキャリウーマン 外出禁止リモートワークで辟易マン 人生見つめ直し婚活 〜の巻
・登校禁止で学歴(学レベ?)コンプ回避の青年 チンピラと青春過ごしたら楽しかった 〜の巻
・ラブホの何が悪いんじゃ 持続型給付金くれないなら大きい声出したろ なお父さん 〜の巻
全部ちゃんと名称があるけど
それは読みながら「あーもう絶対そーなる」と顔を手で覆いながら人差し指と中指の隙間から覗き見して欲しい 大体想像通りの「悪い方」に進んでくれるからニッコリ
この三人のストーリーが並行する形になるが、如何せん共通点は見付からない
年齢も場所も立場もバラバラだ
最初こそ どう着地するのかと拙い想像力をフル稼働させたが、もうどうでも良くなるほど三人の転落ぶりが面白い 久々に睡眠欲のヒエアルキーが降格した
私はバリキャリではないが、結構アクティブな方なので辟易姐さんに同情したし、何より暇だし婚活すっかーの彼女と脳内握手ぶん回しで同意が止まらなかった
まぁ私は結局熱も入らず、暇だからひたすら自宅で筋トレ三昧...お陰で無駄に数値はアスリート化したが一過性だ 糖質は親友 裏切れない
と少し脱線したが
皆、思いっきり悪い方に淀み無く進んで行くのに、自分の意思を強く持ってて誰も嫌いになれない 強いて言うなら 止めてあげたくてムズムズする 笑
彼らは将来を望み、違う世界を望み、家族の幸せを望んだだけだった
ラストは賛否ありそうだけど、私は 直前の直前で なるほどぉ!とドパアラサー(語呂悪)しました
三人の付属品となるクズワルー's達の末路は気になるところではあるがまぁ、、、控えめに言ってヂゴクユキでしょう
この三人の物語の様に、コロナは人々に大なり小なりの様々な悲劇を生み出したのだろう
そして、やっと過去になりつつあるこの記憶が
そんなこともあったね と
それこそ本来の意味である 「遠くから見れば喜劇」になっている事を願いたい
染井さん、クズワル辞典のプロフェッショナルな上に 良い意味で想像しうる最悪の未来を当然の如く真顔通過していくから
彼自身が性悪属ゾクアク科の生命体だと思ってましたが
私、そろそろ気付いちゃいました
多分 この人 優しい! -
Posted by ブクログ
結婚相談所で働き、人と人との赤い糸を結ぶはずの主人公が、身の回りで次々と巻き起こる不穏な事件によって、自らは黒い糸とご縁してしまう。その構図がなんとも皮肉で、タイトルの意味を考えながら読み進めるのも面白かった。
登場人物もくせ強キャラが多く、誰も彼もどこか怪しく見えてくる。「犯人はこの人か? いや、こっちか?」と疑いながらページをめくる手が止まらなかった。
余韻もあり、その後が気になる人物が何人かいるけれども、完全に平穏とは言えないまでも主人公らが取り戻した日常が伺えて読後はスッキリとした気持ちになれた。
それにしてもとんだとばっちりで黒い糸と縁づいて気の毒。
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Posted by ブクログ
染井為人さんの『正体』は、ページをめくる手が止まらない極上のサスペンスでした。
逃亡犯を追う物語でありながら、本当に描かれているのは「人は肩書きや過去だけで判断できるのか」という問いです。主人公が出会う人々との交流を通して、ニュースや世間のイメージだけでは見えない人間の姿が少しずつ浮かび上がり、善悪の境界について何度も考えさせられました。
章ごとに異なる視点で物語が進む構成も秀逸で、真実が少しずつ明らかになるたびに緊張感が高まります。ただの逃亡劇では終わらず、社会の偏見や司法のあり方、人を信じることの難しさまで描き切った読み応えのある一冊でした。
ラストは切なさと希望が入り混じり、読後もしばらく余韻が残ります。エンターテインメントとして面白いだけでなく、「正義とは何か」「正体とは何か」を静かに問いかけてくる、心に深く残る作品でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初は彼が、本当に人殺しなのかと思っていた。
でも工事現場にいた時から人の良さや正義感を感じ、きっと何かどうしようもない事情があって罪を犯したのだろうと思っていた。
その後読み続けて、彼は姿や名前は変えるけども、根本の性格は一切変えていないことに気づく。正義感は発揮するし、なんなら「スノーボードを1度だけやった」「好きな人と一緒に住んでた」なんて自分の特定につながるようなことを言ってしまう。
もしかして、彼は殺してないんじゃないか?凶悪犯ならば性格ごと変えるんじゃないか?そんな気持ちがだんだんと大きくなってきた。
そして、ラスト。彼の目的は逃げることではなく、立ち向かうことだったのだ。立ち向かうためには、なんとかして井尾由子のもとへ辿り着かなくてはならなかった。
彼が亡くならなければ、自分の潔白を証明したあとに、これまで一緒に働いた和也や淳二、節枝に必ず会いに行っていた。そして今度はカップルとして沙耶香と一緒に暮らしていたはずだ。
本当に胸が張り裂ける思いだけど、彼の死とこの本の存在をもって、冤罪がこの世からなくなることを願います。
※追伸: 調べたら映画版では鏑木は死なずに、生きて無罪判決を聞けるというハッピーエンドらしい。