染井為人のレビュー一覧

  • みずいらず

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    大好きな染井先生の最新作。
    今までの作品とは違う夫婦の愛のかたちを読みやすくサラッと描いた作品でとても面白かったです。

    染井先生の作品はどれも大好きで大切にしていますが、本作は自分が年齢を重ねてもふとした時に読み続けていたいと感じる愛の本だと思います。
    「おかしいのはどっち」、「薄情者」、「いつまでもあると思うな。妻と金」が特に好きです。

    結婚をしなくてもいい現代で性格も、生きてきた環境も違う男女が生涯一緒に生きていこうと誓うことだけで凄いことなのだと改めて感じるきっかけをくれました。長く共に生きているとお互い色々なことがあって、相談しあい、考えあうと思いますが、夫婦生活は相手のほんの一部

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    2025年12月08日
  • 正体

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    ネタバレ

    これほど続きが気になった作品は久しぶり。
    逃避行の日々の中で彼が趣味や恋愛、友達、仕事、人生を積み重ね、その先にあるものはー。

    最初からとても読みやすく、難しくなく、こんな引き込まれる作品は久しぶり。
    彼が謀らずとも、彼の人となりが少しずつ見えてくるのが楽しかった。

    後から「友達」や「彼女」と話すのがよかったなー。
    本人たちに聞かせてあげたかった。
    スノーボード何回させてあげたかった。
    人生を謳歌して欲しかった。

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    2025年12月06日
  • 正体

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    鏑木慶一はこの本の中で確かに生き抜いた。
    あとがきで作者に詫びられ、どこかで微笑んでいるのではないか。

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    2025年12月04日
  • 滅茶苦茶

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    ネタバレ

    面白かった!!!

    最初は「んーなんか退屈」「コロナかー懐かしいなあ」「なんかこの優等生がどんどん落ちてっちゃうの見るの辛いなあ」って感じで惰性で読み進めていったら、最後のさいごで映画級に面白くなるの、もう卑怯ですらある。

    そして前半の鬱々とした感が嘘のような爽やかなエンド。
    もう本当に素晴らしい。
    読んで良かった。

    自信を持って人に勧められる、そんな一冊。

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    2025年12月01日
  • ひきこもり家族

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    読みやすく吸い込まれあっという間に読み終えた。昔ニュースになった戸塚ヨットスクールの事件に似てる、、
    と思い読み始めた。
    ハラハラドキドキした。
    面白かった。

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    2025年12月01日
  • 正体

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    ネタバレ

    泣きそうだった。あんた犯人じゃないんかい!

    死刑囚が脱獄して逃亡する。戸籍も身分証もない。身寄りもない。そんな社会でお金を稼ぎながら、道ゆく人に、警察に、バレないよう暮らさなきゃいけない。そんな辛いことある?私だったら、労働する必要もない、ただ刑期を待つだけの暮らしの方が楽だしそうする。

    でもやってなかったら。そして生きていきたかったら。

    逃亡中にいろいろな出会いがあったね。恋もしたんだね。縋るような思いで、井尾に接近して。
    『自分を褒めてやりたい』が、本当に切ない。よくやった!!!と私もあなたを褒めてあげます。

    一気読みでした。

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    2025年11月30日
  • 正体

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    冤罪から逃れるために様々な場所に潜り込む主人公とそこで関わる人々の物語を描いた作品。
    冤罪の恐ろしさと同時にその人と関わらねば分からないこともたくさんあると感じた。実際にはなかなかできないが、一方的な情報で判断するのではなく、広くその人を見て、偏見をもたず考えることができると良いのだと思う。最後に少しだけ報われた気持ちになった。

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    2025年11月30日
  • 黒い糸

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    小学6年生の女の子が誘拐された。クラスの担任はメンタルを病み、休職。そのせいで残り少ない6年生の最後の時期なのに担任を任される羽目に。
    その6年生の組の男の子の家は嫌がらせに悩んでいた。元夫が犯人かと思われたが、どうやらそうではなく、仕事上のトラブルのある変な人が犯人のような気がする。

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    2025年11月27日
  • 正体

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    ネタバレ

    とても面白かったです。
    ラストは明確にされていなかったですが、鏑木が報われた結果となっていたらと思います。
    厳しい取り調べもそれはそれで良い結果もあるのかもしれませが、それでも免罪とならないように正しい捜査をしてほしいです。

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    2025年11月27日
  • 正体

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    死刑囚が脱獄し逃亡というショッキングなスタート。死刑囚鏑木が名前を偽り、潜伏先で生活を送る。潜伏先で出会う人達がいい人ばかり。
    そして遂に自分の無実を証明できる人物まで辿り着いたが、その人はアルツハイマーを患っていた。。怒涛の展開に読む手が止まらない。めちゃくちゃおもしろい。

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    2025年11月26日
  • みずいらず

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    夫婦生活で起こりがちな問題がリアルに描かれていて、読んでいて胸が苦しくなるほど。
    ただ2話3話と読み進めていくうちに、すべての物語はいい感じに終わりそうだなとわかってきて、この難題をどんなふうに主人公たちは乗り越えていくのだろうと想像したり楽しみにしたりして読めるようになり、とてもおもしろかった。
    最後の章が作者の実話?この話を書いたキッカケやエピソードが語られているのかなといった内容で、それもまた新鮮だった。

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    2025年11月26日
  • 正体

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    ネタバレ

    映画を観た後に小説を読んだ珍しいパターン。読んでよかった。だいぶ原作に忠実に作られた映画だったんだなぁ、ラスト以外は。
    映画では山田孝之の演技が素晴らしかったけど、小説ではそれほど焦点は当たってなかった、映画ではあんなふうに膨らませたんだなぁと感心。
    監督と原作者と主役の3人が「僕らの時代」にでてたよな、あれをもう一回見たくなった。

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    2025年11月24日
  • みずいらず

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    今までの染井為人氏の作品とは異なり、とても良い気分で一気読みしました。
    こういう作品もかける作家さんなのだと、知り、次回作が楽しみです。

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    2025年11月24日
  • 鎮魂

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    素直に読んで作者のミスリードに気持ちよく騙されました!なんなら、犯人わかったしぃ!くらいにドヤりながら読んでたら、そっちー!てなりました。

    三連休だったのでイッキ読み。
    映像化は難しいだろな。小説ならではの犯人わからなくする感じ。

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    2025年11月23日
  • みずいらず

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    『正体』以来1年ぶりに手にしました。
    この本を買った時は11月頭でしたが、いい夫婦の日前後に絶対読もうと積読してました(笑)

    今回の『みずいらず』。家族・夫婦の温かさを描いてて、心地よかったと思います。

    今回の短編集で(特に)奥さんが旦那さんに対して「離婚だ!」とか旦那の気持ちが分かりにくい…というような奥さんが秘めている黒い影が見えてくる。
    長らく一緒にいると、相手のことがよくわからん!なんてことがあると思う。それぞれの登場人物達の考えてることをみると気づくことがある。

    奥さんも旦那さんも、お互いに腹を割って話していないからだろうなって。相手に思い伝えたところで関係がぎこちなくなる恐怖

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    2025年11月23日
  • みずいらず

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    今までの社会派のミステリーとは全く違う染井作品だったが、とても良かった。
    いろんな夫婦のさまざまなドラマを見た気分で、とても読みやすく簡潔にまとめられている連作短編集である。

    「おかしいのはどっち」〜子連れで再婚した夫は次男が生まれてから長男にだけ冷たくなったと感じたのだが…。

    「なぜ出ない」〜一回り年下の妻と不妊治療するのだが…なぜ冴えない自分を選んだのか…。

    「プライドは富士山」〜妻から離婚を切り出されたが、プライドが邪魔して…。

    「夫婦の再開」〜定年退職後、四六時中家にいる夫に鬱憤が溜まり…。

    「薄情者」〜幸せな新婚生活のはずが、底抜けに明るい妻を疎ましく感じ…。

    「交換日記

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    2025年11月23日
  • 正体

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    ネタバレ

    一家3人を惨殺した容疑で死刑囚となった少年の脱走劇。
    本当に彼が犯人なのか。

    もう一気読み!

    これから読まれる方はぜひ作者のあとがきまで読んでほしい。
    冤罪で死刑宣告を受けた人も現実にいることを知ってほしくて、あのようなラストにしたと。

    現代ではDNA検査など科学的捜査も進み、昔と違って自白が必ずしも有罪の決め手にはならないとはいうが・・(憲法38条で強制や拷問による自白は証拠とすることができないと定められているのですね)。

    少年が逃亡先で出会う人たちとのオムニバス形式の物語一つ一つがとてもよかった。
    中でも怪しい新興宗教に誘われてしまう田舎のパート主婦の話が好きだった。パート主婦のそ

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    2025年11月23日
  • みずいらず

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    ネタバレ

    出たばかりの染井為人さんの単行本新刊。『悪い夏』『正体』など作品が映画化され、売れっ子になった彼の最新作なので、かなり注目して読んだ。

    これまでとは全く趣が異なるハートフルな内容でした。
    それぞれの章ごとに主人公が変わる…いずれにも夫婦のドラマがある…例えば、子連れ再婚、不妊治療、新婚すれ違い、終活、中高年「仮面夫婦」、熟年離婚危機などなど。これまでの染井さんの社会派ミステリー小説のように、人が死んだり、とんでもない悪人が登場したりしない(笑)
    そして一つの物語に登場するサブキャラが次の話の主人公だったりするのが…やっぱり人や社会の絆を感じさせる。染井為人の新境地でした。
    でも僕としてはわが

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    2025年11月22日
  • みずいらず

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    染井さんはやっぱり愛の人。
    1番最初のイメージ【悪い夏】読んだ頃とは全然違う。色んな顔を見せてくれる小説家さんだと思う。
    ずっと夫婦の話なのに最後【シングル】ってどうゆう事?って思ったけどこれも染井さんだからこそかけたお話ですねᵕ̈*ビックリしましたᵕ̈*
    何かを創り出す苦悩は分からないですが最後の章は響くものがありました。
    そして恐縮ですが私と似てるなって共感する事、多々ありましたᵕ̈*

    【薄情者】【いつまでもあると思うな。妻と金】【思い出の抽斗】が特に好きです・.。*・.。*

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    2025年11月21日
  • 正体

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    悲しすぎます

    主人公と関わった人たちがいい人すぎます。
    あっ、主人公がいいひとだから、関わったひとたちもいいひとになれたのかもしれません

    愛する人ができたことが、唯一の救いです

    追記
    WOWOWのドラマ版を見ました。バスのなかで号泣しました。

    追記
    映画版も見ました。2時間という制約を感じました。
    見るなら、映画版、ドラマ版、小説の順でしょうか


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    2025年11月22日