染井為人のレビュー一覧

  • 悪い夏

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    ネタバレ

    ケースワーカーである主人公が、ひょんなことから社会の闇に巻き込まれ、自分がかつて軽蔑していた生活保護受給者の立場へと転落していく物語。立場の逆転を通して、福祉や貧困の現実が容赦なく描かれており、非常に考えさせられる内容だった。

    物語としては、すべての登場人物がどこかで繋がっており、それぞれの視点が絡み合いながら進んでいく構成が見事で、自然とページをめくる手が止まらなくなる読みやすさがあった。

    一方で、題材の重さゆえに気分が沈む展開も多く、読んでいて苦しくなる場面も少なくない。特に、主人公が薬物の禁断症状によって正常な判断ができなくなり、本来支援すべき母子家庭に対して十分な対応ができず、結果

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    2026年04月12日
  • ひきこもり家族

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    家族の問題なのか、社会問題なのか、その判断が難しいけど、解消されるにこしたことはないひきこもり問題に触れた1冊。

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    2026年04月12日
  • 正体

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    目立たないように生活したいはずなのに、良心から周囲を惹きつけて目立ってしまう主人公。途中で同一人物だと気づかされた。
    それぞれの日常は希望を感じさせるのに、なぜかハッピーエンドの想像がつかない物語だった。

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    2026年04月11日
  • 正体

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    ネタバレ

    2022年にWOWOWだったかで亀梨和也さん主演でドラマ化された時に原作を読んでから…と思っていたものの放送に間に合わず結局読まずにいて…昨年横浜流星さんで映画化された際に次こそは…と思ったのにこれまた劇場公開中に間に合わず…笑
    遅ればせながらやっと読み終えました。
    こちらは文庫版なので著者の染井さんの後書きがあり、「読者の方から"鏑木を殺さないでほしかった"という声をたくさんいただいた。自分としても殺さない結末も考えたけど、現実はそう簡単ではない」みたいなこと(うろ覚えですみません)を仰っていて…確かに現実には冤罪で何十年も塀の中で過ごさざるを得ず晩年にやっと罪が晴れた人

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    2026年04月10日
  • 滅茶苦茶

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    オーディブル
    染井さんの本だから、全く関係ない人たちが、きっと最後は結びつくんだろう、なんて想像して読み始めた。途中からは、どの場面もおもしろくて、しかし、この人たちがどうやって結びつくのか?と期待していた。そして、想像通り、滅茶苦茶な方法で結びついた。途中滅茶苦茶過ぎたけど、読後感は悪くない。

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    2026年04月09日
  • みずいらず

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    とっても面白かった、良かった。いろいろな夫婦の再生の物語。夫婦の数だけ形があるというのはしみじみ。年齢も、仕事や家族構成も様々。なんなら父母のこどもの夫婦についても出てくる。面白かった。そして泣ける。

    青山美智子さんの作品のように、主人公同士につながりがある、というのも面白い。主人公の別の中で、前の主人公夫婦が立て直した話が出てくるのも良かった。
    ほろりと泣けたのが『薄情者』『いつまでもあると思うな。妻と金』いい話ー。

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    2026年04月09日
  • 黒い糸

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    テンポが良くてぐんぐんと読み進めてしまった。自分が体験しているかのように気味の悪さが伝わってきた。怖いというより気味が悪い。
    もっと真相を過去から教えて欲しかったとも思いつつ、読者に想像させることで不気味さを際立たせてるのかもなとも思った。京都南丹で起きた件と季節や年齢が似ていてどちらが現実かわからなくなりそうになったりもした。

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    2026年04月08日
  • 正体

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    ネタバレ

    酷い冤罪の話だった。特に警察と司法の動きに問題がありすぎて現実ではここまで酷くはないことを願わずにはいられない。
    後書きで作者は冤罪がテーマである以上鏑木には死んでもらうしかなかったという旨の発言をしているが、個人的にはそれでもやはりこの結末には疑問が残る。彼が冤罪の為に既に多くのものを失ったことは読者も既に分かっている。おまけに再審の判決が何年後のことか記載されていないが、数年が費やされたことは間違いない。10年あるいはもっとかかっているかも知れない。彼が生きていたらその間拘留が続いていたのだろうか。脱獄の実績があるだけに完全な自由は決して与えられなかっただろうと思う。貴重な若い時期を奪われ

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    2026年04月06日
  • ひきこもり家族

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    前半はしんどかったけど、後半は映画のシーンの様なエンタメ展開となり面白かった!

    この本を読んで、日本社会の「普通でいなければいけない」という同調圧力の強さを感じた。秩序が保たれる一方で、一度そこから外れた人が復帰するのは難しく、孤独化する。

    特に印象に残ったのは母親との関係。
    「何とかしてあげなければ」と過度に介入する母親と、「親を安心させたい」と自分を後回しにする息子の姿は非常にリアルだった。

    愛情が必ずしも本人のためにならず、かえって状況を長期化させてしまった様に思える。母親が強制的にでも息子を外に出す決断をしたことは、結果的に状況を変えるきっかけとなり良かった。

    また、ひきこもり

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    2026年04月06日
  • 鎮魂

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    元になった実際の事件を知ってるだけに、ストーリーにリアリティがあり犯人により共感できました。
    刑事も人間で感情がありただ機械的に犯人を捕まえているのではないことが伝わってくる。
    本当の悪とは何なのかを考えさせられる話でした。

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    2026年04月05日
  • 震える天秤

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    Audibleにて。
    為井さんの作品は全部好きだが今回はいつもより、読み終えた後の爽快感は少ない内容でした。

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    2026年04月05日
  • みずいらず

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    8組の夫婦と一人のシングル男性の物語が、9編の短編で構成されている。
    結婚生活を続けることに限界を感じた8組の夫婦の問題が描かれている。
    どれも面白い9編の短編中、私のお気に入りの物語3編を敢えて挙げると⋯
    ⚫︎プライドは富士山
    妻から突然「好きな人ができたので離婚してください」と、夫は一方的に告げられた。
    妻は幼馴染のレストランシェフと再会し、一緒になると言う。
    腹立たしく思った夫は、シェフの元にゴルフクラブを握りしめて抗議に向かう。

    ⚫︎交換日記
    仕事ができない夫は早期退職を迫られて会社を辞した。
    何事にも消極的だった夫は家に閉じ篭もるようになってしまう。
    そして自室で一日中、プラモデル

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    2026年04月01日
  • 鎮魂

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    ネタバレ

    【4.2】
    犯人、キョウレン、刑事、色々な角度から話が進んでいく。半グレ集団に復讐する

    犯人に少しずつ近づいていく訳ではなく、一気に物語は進む。
    一人一人に人生があり、キョウレンについての気持ちなども言及されていて感情移入ができる。悪いやつではあるが遺族を思うと辛い気持ちにもなる

    ただ奴らは復讐されるだけのことをしてきたのだ
    野放しにしていては死んでも死にきれない
    お母さんとそして弟。2人のために

    主人公のエゴでしかないとは思う
    恨んではいるだろうが、お母さんと弟がそれを望んでるかは分からない
    それでも自分の魂を鎮めるために

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    2026年03月28日
  • 悪い夏

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    市役所で働く、生活保護受給者の家を回るケースワーカーが主人公の話し。主人公がヤバい女に恋に落ちたばかりに、人生がめちゃくちゃになって行く様がすごくリアルに描かれていた。
    自分も何かの間違いをきっかけに、一気に奈落の底へ落ちてしまう事もあるような気になり、少し恐ろしく思ってしまった。

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    2026年03月26日
  • 海神(わだつみ)

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    あとがきに「一日一偽善」という泉谷しげるの言葉が挙げられていました。同様の言葉で私がよく覚えているのは、引退よりずっと前、まだ真っ当に芸能界で仕事していた頃の島田紳助が言っていた「偽善でも、やらんよりやるほうがマシ」という言葉です。

    震災などの後に、いかにも善人ぶった人が急に出てきて募金だ何だと言いはじめると、ついつい偽善だなぁと冷ややかに見ていた私は、確かにそうだとハッとしました。

    「3.11に二度目の死を与えてはならない」という著者。『正体』を読んだときもそうでしたが、この著者のあとがきは胸に響きます。

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    2026年03月18日
  • 悪い夏

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    ネタバレ

    おもろーい!
    前半の佐々木めっちゃ好きだな、でも女性に抱きしめられただけで好きになるのかなとか思っちゃった。今まで恋愛経験が乏しいからこそ求められてる感に弱いのかな?

    まぁシャブ中になったのは可哀想、惚れた女が悪すぎた
    でもこういう人たち世の中にいるんだろうなと思うと1個の選択ミスが人生狂わすこともあるから怖いよね

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    2026年03月17日
  • 海神(わだつみ)

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     東北居住の自分に取っては正直重いって感想に尽きます。
     実際にこういう犯罪行為があったり理不尽な死が身近に感じられて読むのが辛かったですが先が気になりあっと言う間に読んでしまいました。
     物語の子供達がすくすく成長していけばと願ってしまいます。
     後、作者の別の話のキャラが出てきて繋がりがあるのが嬉しかったです。

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    2026年03月15日
  • 悪い夏

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    ネタバレ

    生活保護受給者を担当するケースワーカーである守が、同僚、そしてケースたちの企みに巻き込まれていくサスペンス。

    楽をするために生活保護を不正受給する者、唆されて不正受給をはたらく者、さらには不正受給者から金を流してもらう者と、悪だくみが横行する中で、社会にうまく馴染めず、本当に苦しい思いをしている者もいて、そこに手が差し伸べられない描写などは、読んでいて暗い気持ちになりそうなところだが、緩急ある構成とスッと入ってくる文体で、夢中になって読み進めた。悪の極みとも言える金本の生活保護に対する持論は、まさに現状を言い当てたものであり、社会風刺的な面でもこの問題を少し客観的に見ることができたと思う。

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    2026年03月15日
  • 黒い糸

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    ネタバレ

    染井さんは本当に内容が面白い。
    これで読んだのは何作目だろうか?

    一つ一つが繋がっていくのが面白くて、気づいたら一気見していた。
    想像しやすい文章が、読みたい意欲を掻き立てられる。

    考えてみると、
    天才少女の宗教は何だったんだろうか?
    その親は何だったんだろうか…?
    など思うところはある。

    実際に宗教で苦しむ人がいるからこそ、その描写を入れて、子供の葛藤が描かれているのか。
    その親も、思い込みだったのか。
    人間関係や事件は、外から見ただけでは本当のことはわからないと言うことが言いたかったのか。

    これは、読み手側もどう捉えるのかによって、
    また作品の見方が変わってくるような気がした。

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    2026年03月13日
  • 正義の申し子

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     善悪ってなんだろうって考えさせられる作品
    各々のキャラがどうしようもないんだけど何処か憎めなくて個性的で面白かったです。
     ネットって良い方にも悪い方にも使い方次第だと改めて思いました。
     この作者の作品の登場人物は個性があって面白いです。
     

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    2026年03月10日