あらすじ
高齢男性の運転する軽トラックがコンビニに突っ込み、店員を轢き殺す大事故が発生。
アクセルとブレーキを踏み違えたという加害者の老人は認知症を疑われている。
事故を取材するライターの俊藤律は、加害者が住んでいた奇妙な風習の残る村・埜ヶ谷村を訪ねるが……。
「この村はおかしい。皆で何かを隠している」。
関係者や村の過去を探る取材の末に、律は衝撃の真相に辿り着く――。
横溝賞出身作家が放つ迫真の社会派ミステリ!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
またしても面白かった。大好きな作家さん。
きちんと「今」のテーマを各人に問いかける形で読むと自分の中の価値観を再確認できる。考えさせられる作家さんとでも言いましょうか。
Posted by ブクログ
「自分の良心に従ったのです」
自分だったらどうするだろう
多分律さんと同じ答えを選んだと思う。
正か、誤かー。
答えがない問は永遠に晴れることがないんだろうな
「震える天秤」というタイトルがぴったりな本だった。
Posted by ブクログ
良かった、と言うのが読後の正直な感想。
最初、気味の悪い村、変な因習がある村で、何かのしきたりに則って人を轢き殺してしまったのかと思ったが、そうではなくて、村のみんなが、それぞれ支え合って苦しみを分かちあった結果起きた事件だったんだなと理解した。
みんな、優しくていい人。被害者家族以外は。
本当に良かった。
完全なハッピーではないものの、考えうる限りでは最上のエンドだと思った。
Posted by ブクログ
今までの染井さんで最高評価かも。面白かった!
いつもどこかに感じる、破滅願望の感じられないミステリー。マスコミとかライターとか、個人的にはあまり好きな職種でなく、偏見ばかりだけど、人の気持ちわかるフリーのライターが主人公。
老人の運転操作ミスによる交通事故。そんな報道に「偏見」を持ち込んではいけない、実はこの作品がそれを学ばせてくれる「ルポ」風小説じゃなかったか。裁判官の奥さま、そして元を付けてよいのか飼い猫のキティもといぬこ丸に癒される。
Posted by ブクログ
audible 。認知症の老人の運転する軽トラがコンビニに飛びこみ、店長が死んだ。事故と見られるが、とんでもない真相が。
染井為人ワールド全開。
わくわくドキドキ間違いなし。
Posted by ブクログ
高齢者ドライバーの事故、アクセルとブレーキの踏み間違い?と思いきや実は、、、と話が展開していく。
それぞれの人間関係や、過去の事件が明らかになっていくところが個人的にはテンポよくて楽しく読めた。
(内容としては楽しいお話ではないけれど)
法が人を裁く、人が人を裁く、そういうことも考えたり。
余談
猫の名前が「ぬこ丸」って、、、
Posted by ブクログ
社会問題を背景に隠された真実を明らかにする展開はとても読み応えがあった。明らかな状況でも不透明さと信念から取材を続ける様はジャーナリストの真髄を垣間見た。
Posted by ブクログ
最近問題になっている高齢者の交通事故を混じえて旨くミステリー化していると思いました。
法律では適切な裁きを与えられないとき法に代わって裁きを与えてもいいんじゃないか?と考えさせられる内容でした。
まぁこの小説の対象者は純粋な『クズ』なんで当然だと思ってしまいますが…
自分も最後は真実を暴くことはしないと思います。
Posted by ブクログ
最近よく聞く理由の事故が始まりだったが、思ったより壮大な話になっていくのでドキドキしながら読んだ。
私も田舎の出身で、よく会うおじちゃんを親戚だと思っていたが、曽祖父の葬式で親族側に座っていなかったのをみて、初めて近所の人だと知って驚いたことがあったが、それほど田舎の近所付き合いは濃厚で、今の人は理解できないかもしれないが、わかる部分はあった。
とにかく被害者に対して嫌悪感を抱いた。
最後の結末は分からないが、みんなが助け合って生きていくしかない中、そうあって欲しいと思った。
Posted by ブクログ
認知症を患った高齢男性がコンビニに突っ込み、店長が死亡するという事故が起きる。ライターの俊藤律は、高齢者による事故の特集を組むために事故の被害者や加害者らの周辺を探ることに。だが事故を起こした男性が住む集落は、余所者を受け入れない閉鎖的な地域だった。取材を進める中で律は次第に、加害者の男性は本当は認知症を患ってはいないのではないか、事故は故意に起こされたものではないか、集落の人々は何かを隠しているのではないかと疑念を抱く。閉鎖的な集落故の濃密な人間関係が、切なくてやるせない。
Posted by ブクログ
福井の田舎で起きた、高齢者ドライバーによる痛ましい事故。アクセルとブレーキの踏み間違いでコンビニに突っ込み、若者が命を落とす。ライターの俊堂は、高齢者ドライバー問題を追うルポとして現地を訪れるが、取材を進めるうちに、加害者が認知症を患っていたこと、そして彼が暮らしていた村そのものに、言葉にしづらい違和感を覚え始める。
事故を取り巻く状況には、小さな「おかしさ」がいくつも散りばめられている。それらは一つひとつは取るに足らないようでありながら、重なり合うことで疑念へと変わり、俊堂の心を静かに揺さぶっていく。これは自分の思い過ごしなのか、それとも見過ごしてはいけない何かなのか。取材者として、そして一人の人間として、どこまで踏み込むべきだったのかという問いが、最後まで付きまとう。
“真実を知ることが本当に正義なのか、誰かを守るために目を閉じることは許されるのか”その狭間で震える天秤の感覚だけが、読者の中に残る。俊堂の迷いや葛藤、判断の揺らぎには強い人間味があり、決して他人事として切り離せないリアルさがある。
やるせない事故であり、同時に社会のひずみを映し出す事件でもあるこの物語は、静かに問いかけてくる。「もし自分だったら、どうするだろうか」と。正義と良心の間で揺れる心を、否応なく見つめさせられる一冊だった。
Posted by ブクログ
染井為人にハマって、続けて読んでいます。重い中にも、いつも、ユーモアやホッとする場面があります。この本は、謎解きで、興味が惹かれました。本当は、何があったのか?どんどん、先に先にと読み進めたくなります。ストーリーは面白いです。自分の怨恨ではなく、他の人のために、復讐したいという感情が沸き起こるものかな?それほど、深い、家族のような、家族以上な繋がりが、小さな村の中には、あるものだろうか。そんなことを思った。
Posted by ブクログ
面白かった
主人公と家族の関係
事件は、やはり心を持った人が起こしていること
他人の気持ちに寄り添うこと
結局真相はなんとなく曖昧だし、結果論な気もするけど、それ自体が「真実を真実のまま暴くことがいつも正しいとは限らない」という作品の核なのかもしれない。
石橋家、最後どうなったんだ気になる…
Posted by ブクログ
この作品を読み、地方の現実に胸を締めつけられる思いがしました。物語はあるコンビニへ、認知症の疑いがある高齢男性が車で突っ込み死亡事故が発生したことから始まります。周囲は「ブレーキとアクセルを踏み間違えたのだろう」と言い、老人の判断力の衰えを口にします。しかし取材に訪れた記者取材を続けると、その事故は単なる操作ミスではなく、過去のある出来事と深く関係している可能性が浮かび上がってきます。
その真実は!事故なのか?事件なのか?
村という舞台にあるリアルな恐ろしさにも共感しました。人が少なく、公共交通もほとんどなく、車がなければ暮らしが成り立たない環境。高齢になれば運転は危険だけど生活するにはやめられないという葛藤が、物語の中でも重くのしかかっています。この描写はとても身近に感じられました。私の母も認知症が少しずつ進んでおり、田舎で車を運転しています。私は離れて暮らしているため日常の様子を見られず、事故を起こさないか常に不安があります。まさに今の私自身の心境と重なりました。
震える天秤は、単なる事件小説でも怪異譚でもなく、「真実ですら揺れ始める」恐ろしさを描いていました。事故なのか事件なのか、最後まで確信できないまま物語は進みます。
ただ、最後はモヤモヤが残る結末に、、、
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
認知症高齢者のブレーキ踏み間違いによる殺人事故。
フリーライターである主人公が取材した先に見えた真実とは。
どんでん返しではなくじわじわと真相に近づく中で、なんとなく予想はできるものの最後までストーリーとして飽きさせないのが染井為人さんのすごさ。
死んでもよい人間はいるのか。
Posted by ブクログ
「高齢ドライバーの運転操作ミスによる事故」という、現代社会においての悲劇。本作はそれを入り口にしながらも、蓋を開ければ「埜ヶ谷村」という閉鎖空間に潜むドロドロとした因習の闇へと読者を突き落とす物語だった。
執念の取材の末に律が辿り着く真相は、私たちがニュースの報道から想像するような「分かりやすい構図」をあっけなく裏切っていく。
この重い着地を前に、律が下した選択に「正しさ」など存在しない。世間に公表すればさらなる破壊を呼び、胸に収めれば隠蔽の共犯者となる。どちらに傾いても救いのないその選択の重みを受け止めながら、彼の心の天秤は、これから生涯震え続けるだろう。
道中のサスペンスが非常にじっとりと緊迫感に満ちていただけに、この結末への収束の仕方は、読者によって少し好みが分かれるかもしれない。社会派ミステリとしてのスケール感を期待すると、終盤の着地がやや内向きで、こじんまりとした印象に映る部分もある。すっきりとしたカタルシスというよりは、どこか割り切れない余韻を静かに噛みしめるような幕引きだった。
Posted by ブクログ
現実的に考えれば許されないけど、最後の判断はとても共感できる。
読んでて私も「許せない!」って思ったし、私がもしおじいさんの立場だったらそうしてたかもしれないと思いました。
残りの人生を捨ててでも殺したいと思う人に会うことはないと思うけど、その判断をしてしまったということは相当憎かったんだなと思いました。
後半にかけてどんどん引き込まれていって気づけばもう読み終えていました。
Posted by ブクログ
■サマリー
・高齢者の車事故
・村社会のなれ合い
・結末の賛否は分かれるところ(天秤である)
■所感
高齢者によるブレーキとアクセルを踏み間違った
ただの事故なのか?という問いから入る本作品は、
読み進めるとそこには村社会とい狭い範囲で生きて
いる人たちの価値観も織り交ざった物語に入る。
結末に向かってテンポよく読み進められていく
ため、最後はどこに着陸するのかハラハラしながら
読むことになる。
最後まで読むとこの結末でよかったという人も
いれば、何だかなーと思う人も結構出てくるような
二分する終わり方。
私はどちらかというと前者のほうである。
これはこれでよいかも。
タイトルの天秤とは、まさにこの結末の読後感をさす。
■学び
・自分も後期高齢者になる前には免許証は
返納しよう
・頑固爺さんになりたくない
Posted by ブクログ
高齢者ドライバー、認知症、村社会。
ページを捲るにつれて真相に迫っていく胸のざわつきは最高だった。
結末はまさにタイトルの如くではあったが、張り巡らせた伏線が残されているような感覚にも陥った。
都合よく入る情報と、都合をつけなかった結末。の印象に。
Posted by ブクログ
正三は直前までは殺すつもりではなかったものの、石橋昂流への恨みから最後はアクセルを踏む足を離せなかった、という律の考察はなるほどと思った。七海たちの代わりではなく、自分の意志で突っ込んだからこそ、罪の意識を持ち、死刑を望んでいるんだな、と合点がいった。
あらすじが面白そうだったので読んでみたものの、奇妙な風習が残る村の謎、というよりも村全体の隠匿という感じで、触れ込みとはちょっと違うかなと思った。
Posted by ブクログ
高齢者が起こした自動車事故と村社会をテーマにした物語。
ちょっと、印象が散漫になってしまったので個人的にはどちらかにテーマを絞っても良かったのかなと思いました。
Posted by ブクログ
認知症の高齢者が引き起こした事故だと思いきや、そこには憎悪のかたまりが起こした殺人事件だったという話
村人達数人が共謀して一人の余所者の殺害計画を企てる
東京から来た一人の新聞記事がその真相を暴いていくのだが、その憎悪の根拠に少し無理があると感じ、最後まで読んだが、非現実過ぎて残念だった
高齢者ドライバーの事故は後を経たないが、これを犯罪の道具に仕立てる発想は稀有である
Posted by ブクログ
面白かった!
まさかそこまで繋がるんか。
でも、真相はどうだったか。
それが不明だったのが残念。
まあ店長は死んでも良かった人間か。 残酷だけど、いい人間ではない。
Posted by ブクログ
記者が謎解きをするというミステリー。なぞの村の結束が時代錯誤だけどちょっと泣けた。殺人を正当化するためか、悪者キャラが悪すぎたが、人を殺すということをやっていいと思うところが、異常だとおもった。
Posted by ブクログ
audible127冊目。
途中から大体、先が読めました。
終わり方が、本当にこれで良かったのか!?となりました。
ここまで閉鎖的な集落、まだ存在するのかなあ…
Posted by ブクログ
本来の目的から逸脱して、誰のためかわからない正義を振りかざし、姑息な手段まで使って真実を追求しようとする主人公には共感できず、モヤモヤしながら、時には怒りを覚えながら読み進めたが、最後の結末は少しホッとしたかな。
賛否両論あるとは思うんだけど、何だかスッキリしなかったというのが正直な感想でした。