村井章子のレビュー一覧

  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    世界中で起きている現代の不平等は、自然や文化の変化だけでなく、政治によって大きく変化する。特に所得格差の拡大や富裕層の税逃れなどが不平等を助長している現実があり、これらの問題に対処するためには、個々の専門学者の取り組みだけでなく、政治的な施策が不可欠だと、言う事だ。日本においては、特に所得税や相続税が他国に比べ既に高い利率がかけられていることを認知しておくべきだ。

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    2024年02月10日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    あまり新鮮な意見では無かった。
    多分皆んながなんとなく感じてる「格差が無くなればいいのにな」って事を具体的な数字で示してくれている。
    だからこそ格差は今後も無くならないと思う、だって皆んなそう思ってるはずなのに、過去から格差が拡大していってるから。
    特に資本主義が最強のイデオロギーのうちはね。かと言って共産主義はありえない。
    で、エコ社会主義!ってのもありえないだろ。
    資源の消費速度が早くてそのうち枯渇するだろうけど、その時は適当に人間が間引かれて、それに適した数の人類が生き残って、「そういう環境」がまた出来上がるだけだとおもう。
    私ができるのは悲惨な間引きが行われない事を願うだけだろう。

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    2024年01月24日
  • 戦略の要諦

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    戦略は課題の本質を見抜いて考えるもの、でも良い戦略を考える明確なプロセスはない、というのが要諦かと捉えた。そうなると最初の方の記述で十分で、それ以外の部分は費用対効果があまり良くないように感じた。

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    2024年01月20日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    オーディブルで聴いたのは失敗だったかもしれない。豊富なデータ比較や諸外国の事情についてなので、オーディブルだと分かりづらいように感じた(わたしの理解力の問題かもしれない)。

    翻訳本なので日本との比較が少ないのも個人的にはイメージしづらかった原因のひとつかなと思う。でも調べないと分からない海外の事情を知れるのはいい機会になった。

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    2023年12月06日
  • 創造的破壊の力―資本主義を改革する22世紀の国富論

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    フランス視点。米国型と北欧型の良いとこどりをしましょう、というよくある見方に関してデータを積み重ねながら説明を進めている。政策策定者に向けてのメッセージ色が強く、イノベーションを起こそうとする主体にとってはあまり有用な情報ではないかも。

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    2023年11月11日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    資産やジェンダー格差、自然と不平等などについて現状をデータで解説しています。
    様々な面で過去よりも改善されつつあることがわかりますが、まだ道半ばということもわかります。

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    2023年10月17日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    2022.3.18にケ・ブランリ=ジャック・シラク美術館で行われた講演の原稿を加筆訂正したもの。講演は民族学会の招きで行われた。

    ・不平等を生む体制が社会によってどれほど異なるとしても、過去数世紀にわたって基調的な流れ~社会的な平等へと向かう底流はあった。18世紀末という特定の時期に水脈が現れ、政治的・社会経済的平等の実現をめざして勢いを増したていった。
    ・不平等を生む体制は社会によって大きく異なるが、自然、文化、不平等の間にはまったくちがう種類の関係性が存在する
    ・気候変動問題は、現在の資本主義システムとはまったく異なる新しい経済システムの出現なくしては解決できない。それは「民主的でエコロジカルな参加型社会主義」である。

    ・スウェーデンは今日きわめて平等的な社会だといわれるが、20世紀初頭はそうではなかった。1920年に普通選挙が実現し、社会民主労働者党が1932年に政権党となり以後2000年代までほぼ切れ目なく政権を担当し、税収は教育や医療へのアクセス拡大に充当された。

    ・不平等に関しては二つの問題がある。累進課税と環境破壊だ。

    ・経済成長の真の原動力となるのは教育だ。

    ・単に金銭的な再分配だけが福祉国家の仕事ではない。

    ・自然の破壊とは自然資本の破壊にほかならない。

    ・気候変動の影響がこれまで以上に日常生活で実感できるようになったら、現在の経済システムに対する考え方が急激に変わる可能性は十分にある。
    ・不平等の問題は経済学者だけでは解決できない。狭い視野ではなく、歴史学者、社会学者、政治学者、人類学者、民俗学者たちの力が必要だ。経済や歴史の知識と知恵を共有することで、より民主的な社会と権力のよりよい配分をめざす運動の重要な一翼を担うことができるし、またそうしなければならない。

    2023.7.10第1刷

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    2023年09月17日
  • ブラック職場があなたを殺す

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    長時間労働ほど非効率かつ自分の健康を害するものはない。仕事に生きがいを感じること自体は悪いことではないと思うが、自分の健康や本当の幸福感を犠牲にしていないか見つめ直す必要があると思う。
    自分のは仕事のやりがいは感じているが、仕事に生きがいは求めていない。自分の健康は自分で守るしかないと自覚できる一冊です。

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    2023年08月28日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    r>gで有名なフランスの経済学者のトマ・ピケティが過去データを分析して、不平等を切り口に世界で起こっている様々なことを論じる。

    所得、ジェンダー、教育格差など。驚いたのはヨーロッパなどでは1800年代から統計データがあること。

    累進課税などの導入により、十分ではないが、格差は縮まっていること。

    教育に国がかけるお金は重要であり、これが格差を縮めるのに重要な役割を果たすが後回しにされること。

    炭素の排出量は一人当たりに換算すると北米が群を抜いて大きいにも関わらず、同様の排出量が求められていることなど、筆者が述べるように分野を超えて専門家の知見を集約することが重要である。

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    2023年08月19日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    一般的な知識で格差や平等を語っていたが
    違う視点でこれらを考えさせられた
    不平等とは それらを生む体制を歴史的に考える
    所得格差 資産格差 ジェンダー格差
    図で説明されると
    説得力がある
    人間はそれでも平等への道を歩んでいる
    歩みはのろく範囲は限られるが
    そして著者は気候変動の影響が日常生活に
    影響を及ぼすようになると
    現在の経済システムに対する考え方が
    急激に変わるとしている
    今だと思う もう始まっている
    どうなる

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    2023年08月17日
  • 創造的破壊の力―資本主義を改革する22世紀の国富論

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     創造的破壊とは、新しいイノベーションが次々に生まれて既存技術を時代遅れにし、新しい企業が絶えず既存企業と競争し、新規雇用と事業が続々と創出されて既存の雇用と事業に置き換わっていくプロセスのことである。創造的破壊は資本主義の原動力であり、無限の再生を可能にするが、同時にリスクや混乱ももたらす。よって適切な規制や指導のあり方を学ばなければならない。

     創造的破壊のパラダイムに基づく成長モデルは、オーストリアの経済学者ヨーゼフ・シュンペータが提唱した次の3つのアイデアから着想を得ているため、シュンペーター理論に基づく成長モデルと呼ばれることもある。ただしこれまで厳密にモデル化され検証されたことはなかった。
     3つのアイデアの第1は、イノベーションと知識の普及が成長プロセスを支えるということである。長期的な成長は、新しいイノベーションの開発者が過去の知識の蓄積すなわち「巨人の肩の上に乗って」積み上げたイノベーションの結果として実現する。この見方は、技術の進歩なしには長期的な成長は起こり得ないというソローの結論とも一致する。知識の普及と体系化があって初めて、イノベーションは次のイノベーションを生み出すようになる。巨人の肩の上に乗ることができなかったら、シジフォスの神話のように毎回ふもとから同じ山を登らなければならない。
     第2は、イノベーションの創出にはインセンティブと知的財産権の保護が欠かせないことである。イノベーションがもたらす超過利潤を追求する企業が果敢に投資を、とりわけ研究開発投資をするからこそ、イノベーションは創出される。よって利益の確保を可能にする要素、とくに知的財産権の保護にはイノベーション投資を促す効果がある。逆に、知的財産権が保護されないとかイノベーションの利益に懲罰的な課税が行われるなど利益が脅かされるような状況では、イノベーション投資は進まない。一般に、イノベーションは制度や政治によるインセンティブがプラスなら促進され、マイナスなら減退する。この意味でイノベーションは社会的なプロセスだと言える。
     そして第3のアイデアは、創造的破壊である。新しいイノベーションは過去のイノベーションを陳腐化させる。別の言い方をするなら、創造的破壊による成長は、新しいものと古いものとの衝突を恒常的に引き起こす。よって既存企業とりわけ大企業は、自分たちの守備範囲への新規参入を阻止するか、せめて遅らせようと戦い続けることになる。
     こうしたわけだから、創造的破壊は成長プロセスそのものにある種のジレンマをもたらす。一方で、イノベーションに報い、イノベーションの意欲を高めるには超過利潤が期待できなければならない。だがその一方で、その超過利潤が将来のイノベーションを邪魔するために使われてはならない。先ほど述べたように、シュンペーターは資本主義の未来について悲観的だった。資本主義は、新しいイノベーションを阻もうとする既存企業の企てを抑えられないがゆえに衰退するという。だが私たちは、このジレンマを乗り越えること、言い換えれば資本主義を適切に規制することは可能だと考えている。ラグラム・ラジャンとルイジ・ジンガレスの著作のタイトルを借りるなら、「資本主義を資本主義者から救う」「邦訳「セイヴィングキャピタリズム」慶應義塾大学出版会、2006年〕ことはきっとできるはずだ。


    第2章 テイクオフの謎
    この章のまとめ
     テイクオフの奇跡にはさまざまな要因があり、18世紀から前例のない富の蓄積が始まったのはそれらが重なった結果だと考えられる。ただ、テイクオフが19世紀初めになるまで起きなかったこと、ヨーロッパで(まずイギリス、次にフランスで)起きたことの説明としては、技術と制度を組み合わせた説明に最も説得力がある。新しい技術、たとえば印刷術は知識の普及と蓄積を飛躍的に容易にしたし、発明家の権利を守る新しい制度は投資とイノベーションを促した。
     成長のテイクオフは、つまるところシュンペーター理論の3つのアイデアを体現するものと見ることができるだろう。くどいようだがここで繰り返しておくと、イノベーションの蓄積が成長の原動力となること、知的財産権をはじめとする制度は発明家の利益を守りイノベーションを促すこと、創造的破壊を恐れ新規参入者に既得権益を脅かされまいとする既存企業や政府の邪魔立てを防ぐには競争環境が必要であることだ。このパラダイムが本書を通じて私たちの分析の指針となるが、つねにデータによる検証は怠らないつもりである。

    第3章 新しい技術を恐れるべきか?
     次に、自動化が雇用に及ぼす影響をある時点から2年後、4年後、10年後に調査した。その結果、自動化と雇用の間には正の相関関係があることが確かめられた。自動化率が1%上昇すると、雇用は2年以内に0.25%、10年以内に0.4%増えている(図3.5)。この正の相関関係は、低スキル労働者にも当てはまった。つまり通説とは逆に、自動化は企業の雇用を破壊するどころか増やしている。このプラス効果は雇用だけにとどまらない。小売価格を押し下げ販売量を増やすので、労働者も消費者も、そして企業もその恩恵を受けることになる。
     企業レベルで自動化と雇用の間にこうした正の相関関係が見られるのはなぜだろうか。すぐに思い浮かぶ説明は、自動化の進んだ企業は生産性が向上するので、競争相手より高い価値を提供し市場シエアを拡大できることだ。そうなれば事業規模を拡大する誘因が働き、雇用を増やすことになる。

    この章のまとめ
     この章では、技術革命をめぐる2つの定説を取り上げた。1つは、この革命は必ず成長の加速につながるというもの。もう1つは、必ず雇用が犠牲になるというものである。だが実際はまったく違う。成長が加速するにしても、それは多くの場合遅れてやって来る。しかも、不適切な制度は技術革命で生み出された潜在的な成長を妨げかねない(これについては第6章で詳しく論じる)。また、技術革命の歴史を振り返ると、どの革命も一部で懸念されたような大量失業は引き起こしていないことがわかる。むしろ逆に、自動化した企業は雇用を増やしている。これに対して十分な自動化をしなかった企業は衰退し、最終的には市場から退出して雇用を減らすことになる。

    第4章 競争はほんとうに望ましいのか?
     では、政府は介入すべき産業部門をどうやって選べばよいのか。まず優先すべきは、気候変動、再生可能エネルギー開発、医療、防衛産業など重要な経済的・社会的な課題に関わる部門である。次に候補となるのが、高度なスキルを持つ労働者を活用する産業、あるいは強い競争力を備えた産業である。こうした産業への公的投資は成長に結び付く。各国のミクロ経済データを分析した先駆的な研究では、スキル集約型産業に的を絞った公的投資は生産性を押し上げる効果もあることが指摘されている。同様に、中国のデータに基づく研究も、競争力のある産業への投資が生産性の伸びにつながったことを示した。

    この章のまとめ
     本章では、競争とイノベーションの関係を論じた。一般には、競争はイノベーションひいては経済成長を促す効果がある。ただし、技術の最前線にいる企業にとってはプラスになっても、後方に取り残された企業にとってはマイナスになりがちである。この章では、アメリカの経済成長の鈍化を競争の衰退で説明することも試みた。続いて、競争と知的財産権保護政策は相互補完的な関係にあることを示した。さらに、競争と適切に設計された産業政策はけっして両立不能ではないことを論じた。これらの問題は、あとの章で再び取り上げる。とくに、第6章ではアメリカの経済成長の停滞について、第7章では中所得国の罠について、第13章ではグローバル化について論じる。

    第5章 イノベーション、不平等、税制
    この章のまとめ
     本章では、イノベーション、不平等、税制の関係を分析し、いくつかの結論に至った。まず、不平等を計測する方法は1つではない。ここでは、所得上位層(たとえば最上位1%)への所得の集中度、一国の総合的な不平等(所得格差を表すジニ係数、親世代と子世代の所得の相関性を表す動的な不平等すなわち社会的移動性を取り上げた。
     イノベーションは、上位層への所得の集中を促す要因となるものの、経済成長を促す社会的移動性と正の相関性があるといったあきらかなメリットを備えている。また、イノベーションは総合的な不平等を悪化させることはない。一方、不平等拡大の他の要因である参入障壁とロビー活動はそうではない。ロビー活動は成長の足を引っ張り、総合的な不平等を拡大させる。
     またイノベーション志向の強い企業は社会的な上方移動を助ける働きをする。とくにスキルの低い従業員についてそう言える。こうした企業が正規雇用の機会を創出し、低スキル労働者の教育訓練を拡充することが望ましく、政府はそれを後押しするような政策を採用することができるはずだ。
     税制は、より包摂的な経済成長を実現するうえで欠かせない手段である。税収があって初めて政府は、成長の原動力となる教育、医療、研究開発、インフラに投資することができる。また、政府が富裕層の所得を再分配し、個人が直面するリスク(失業、病気、教育や訓練の機会喪失)とマクロ経済的なリスク(戦争、金融危機、パンデミック)に備えることを可能にする(第10、11、14章を参照)。しかしこの手段は慎重に使わなければならない。コラム4で指摘したように、社会的移動性への短期的な影響ははっきりしない。また税負担を重くし過ぎると、イノベーションの意欲を削ぎ、成長を停滞させかねない。
     この章を終えるにあたって、ひとつお断りしておかねばならない。それは、イノベーション創出活動そのものへのアクセスの不平等の問題を棚上げしてきたことである。とくに重要なのは、第2、第3のスティーブ・ジョブズになるチャンスは、社会的出自や両親の年収・教育水準・職業にどの程度左右されるか、ということだ。この問題は第10章で検討したい。第10章では、成長と社会的移動性の原動力としての教育政策とイノベーション政策の相互補完性を詳しく論じる。

    第6章 長期停滞論をめぐる論争
    この章のまとめ
     イノベーションと長期的成長に関してジョエル・モキイアの楽観論に同調すべきか、ロバート・ゴードンの悲観論に与すべきか。本章での私たちの分析からすると、モキイアの楽観論は科学の未来と人類のイノベーションの能力に期待する点で正しく、ゴードンの悲観論は必要な制度的改革を阻む経済・・政治からの抵抗を根拠とする点で正しい。ここでとくに指摘したいのは、競争政策がイノベーションに十分に配慮していないと、IT革命もAI革命もイノベーションひいては成長を刺激するのではなく、逆に妨げてしまうことである。また本章と前章の分析からは、イノベーションに目配りした競争政策であれば、成長を促すだけでなく社会的移動性を高めることも付け加えておきたい。したがってそうした競争政策は、より平等で包摂的な成長を実現するうえで、累進課税に劣らず、と言うよりも累進課税を補うものとして重要である。

    第7章 中所得国の罠
    この章のまとめ
     本章では、開発途上国の中で生活水準が先進国の水準に収束する国とそうでない国があるのはなぜかを考え、クラブ・コンバージェンス現象の存在をあきらかにした。新興国と呼ばれるようになる国の多くは、技術的キャッチアップや模倣を促す政策や制度を採用してきた。しかし経済がテイクオフを果たさない国もある。また生活水準が先進国に近づきながら、道半ばで失速し「中所得国の罠」に陥る国もある。そうした国は、キャッチアップ型経済からフロンティア・イノベーション型経済への移行が遅過ぎたか、移行しなかった国である。原因は、既得権団体や既存企業が新規参入を阻み、競争志向の構造改革をも阻止したことにある。競争はイノベーション型成長の重要な原動力だ。危機の襲来と国際競争は、その国の政府に必要な構造改革への取り組みを迫り、その結果として中所得国の罠から脱出する契機となることがある。実際にも1997~1998年のアジア通貨危機は韓国企業を競争に直面させ、韓国はイノベーション型成長経済の仲間入りを果たした。

    第8章 工業化は絶対に必要か?
    この章のまとめ
     クズネッツは発展過程にある経済の構造変化を2段階で捉えた。第1段階では農業経済から工業経済へ、第2段階では工業経済からサービス経済へと移行する。このプロセスがなぜ起きるのかを理解するには、供給サイドの要因すなわち財とサービスの相対的な価格変化と、需要サイドの要因すなわち所得と消費性向の変化を考慮しなければならない。
     では工業化という段階を踏むことは必須なのだろうか。経済学者の多くは、工業化は制度の整備、都市化、技術知識の獲得と伝播を促すとして重視する。たとえばダニ・ロドリックがそうだ。だがインドはサービス主導型で経済成長を遂げており、定説に対する興味深い反証となっている。インドの例が、工業化を介さずに発展するという新たな選択肢を確立したのであれば、それはまだ農業経済の段階にある国にとっては朗報となるだろう。この代替モデルが、貿易のグローバル化、デジタル革命、サービス関連のイノベーションの恩恵を得て成功するかどうか、結論を出すにはもう少し待たねばなるまい。農業経済から直接サービス経済に移行するこのモデルには、環境面でのメリットがある。輸送産業を除けば、サービス産業が排出するCOは工業の4分の1程度だ。したがって、多くの国あるいは大陸が工業化の段階をバイパスできるなら、成長と環境保護をグローバルなレベルで両立させる最善の形と言えるだろう。次章では、環境とグリーンイノベーションを扱う。

    第9章 グリーンイノベーションと持続可能な成長
    この章のまとめ
     本章の分析から4つの原則を導き出すことができる。第1に、希少な天然資源の制約や気候変動との闘いにもかかわらず、イノベーションは生活水準と生活の質を継続的に押し上げることが可能である。第2に、イノベーションはおのずとグリーンな方向に向かうわけではない。むしろ、過去にダーティなイノベーションで成功した企業は、将来もその方面のイノベーションを追求する公算が大きい。よって政府が介入し、企業にグリーン技術の開発をめざすよう仕向ける必要がある。ただし、政府は自ら事業者となるのではなく、インセンティブをうまく使うべきだ。本章では、グリーンイノベーションを促す政策手段として、炭素税、補助金、途上国へのグリーン技術移転、ダーティヘイブン化を防ぐための国境炭素税を提案した。第3に、天然ガスなど過渡的エネルギーへの傾倒は、短期的にはCO排出量を減らす効果があるものの、過渡的エネルギーの罠に陥り、再生可能エネルギーへの移行が遅れるリスクをはらんでいる。第4に、市民社会は企業をグリーンイノベーションの道へ進ませるうえで重要な役割を果たすことができる。本章では消費者の役割を主に述べたが、企業の社会的責 に関わるすべてのプレーヤーが力を発揮できるはずだ。そこには中央銀行と商業銀行も含まれる。市場、政府、市民社会の相互補完性については第16章で再び論じることにしたい。

    第10章 イノベーションへの道
    この章のまとめ
     イノベーションは社会的移動性を高める役割を果たすと第5章で述べた。だが本章で示したように、イノベーターになる道へのアクセスには個人間に大きな開きがある。とくに両親の所得、教育水準、職業が子供に及ぼす影響は大きい。ここから、機会の平等に果たす教育の役割はきわめて大きいと言える。学校は知識の移転を行うだけでなく、未来のイノベーターに欠かせない学習意欲や上昇志向を呼び覚ます働きをするからだ。ただし、効率的に未来のアインシュタインを輩出するために学校制度はいかにあるべきか、という問いにまだ答えは出ていない。
     本章ではイノベーションを生み出すプロセスも考察し、主に基礎研究と応用研究の2段階で構成されること、学問の自由を保障し研究者の自由な交流の場が確保される大学は基礎研究に向いている一方で、具体的な製品やソリューションをめざす応用研究は企業で多く行われることを論じた。イノベーションの土壌としての大学の統治のあり方や経済の他の部門との相互作用については、今後の研究に待たれる。

    第11章 創造的破壊、健康、幸福
    この章のまとめ
     創造的破壊は個人の現実の生活体験としてどのように受け止められるのだろうか。本章では、創造的破壊が失業さらに地位低下のリスクを高めることを指摘した。加えてアメリカでは健康にも悪影響を及ぼすが、デンマークではそうではない。また創造的破壊は個人の生活満足度に相反する影響をもたらす。一方では不安を高めるが、他方では雇用と成長の見通しを改善するからだ。差し引きすれば、創造的破壊は必ずしも健康を害するとか幸福を台無しにするとは言えない。実際には、制度環境に大きく左右される。有権者の支持を得ると同時にポピュリズムへの堕落を避けるためには、しっかりしたセーフティネットを整備することが重要だ。第1のセーフティネットは、このほどのパンデミックで思い知らされたように、誰もがアクセスできる質の高い医療制度である。第2は、職を失った人が貧困に陥らないようにするための最低所得の保障である。第3は、フレキシキュリティのような労働市場政策である。すなわちイノベーション企業に解雇と新規雇用の柔軟性を与えると同時に、失業者に雇用可能性を保障する。手厚い失業補償と生涯にわたる職業訓練を組み合わせ、解雇された人が新しい雇用機会にスムーズに対応できるようにする。ここはまさに政府の出番だ。政府には創造的破壊に伴うリスクと雇用喪失に対する保険提供者としての役割と、イノベーションや職業訓練への投資家としての役割がある。政府のこの2つの役割については、第14章と終章で詳しく取り上げる。

    第12章 創造的破壊のファイナンス
    この章のまとめ
     イノベーション、とくに破壊的なイノベーションの資金を基礎研究から商業化までの各段階で調達するにはどうすればよいか。基礎研究の段階で大学や公的研究機関が投入する資金は、大規模な施設など必要な研究には不足しがちである。このため民間の財団が公的機関に匹敵する重要な役割を果たすことになる。そして企業が商業化を進める段階になると、企業のプロジェクトに資金の出し手がどのように関与するのかということが、単なる投資を超えて 大きな意味を持つようになる。 ベンチャーキャピタ ルは、当初は企業の意思決定に口出しする権利を確保し、破壊的なイノベーションと成長を導くメカニズムの構築をめざす。やがて企業が成長し上場を果たせば、今度は機関投資家が出資を引き継ぐことになる。経営者の能力を的確に評価し、信頼できると判断すれば地位を擁護し、リスクをとってイノベーション創出プロジェクトを推進することを支持する。また政府は、研究開発への優遇税制を通じてイノベーションの資金調達を後押しする役割を果たす。さらに政府調達や広く産業政策を通じてイノベーションを支援する(第4章、第14章を参照されたい)。
     以上のように、資金調達環境はイノベーションに重大な影響を与える。アメリカには公的研究機関、機関投資家、スタートアップの成長に必要な知識と経験を備えたベンチャーキャピタルの強力なネットワークが存在し、イノベーションに関して世界で揺るぎない地位を築くことに寄与している。なお資金調達自体が成長の足を引っ張る可能性もあり、これを回避するためにはある程度の規制が必要だ。この点については、以下のコラム9および第14章で取り上げる。

    第13章 イノベーションとグローバル化
    この章のまとめ
     2001年の中国のWTO加盟以降、アメリカでは同国からの輸入が急増し、雇用と賃金に全体として負の影響があった。1990~2007年に対中貿易が増加しなかったら、2007年のアメリカの雇用機会は150万件多かったはずだと見込まれる。ではグローバル化を断念し対中貿易戦争を起こすほうが得策なのだろうか。すくなくとも次の3つの理由から、答えはノーだ。第1に、雇用喪失のリスクには、セーフティネットの整備で直接対応することが可能である。これについては第1章を参照されたい。第2に、安価な輸入品の流入は物価を押し下げ国内消費者の購買力を高める。たとえばアメリカでは対中貿易の拡大により世帯の購買力は年間1171ドル増えた。第3に、貿易戦争勃発となれば、報復合戦を引き起こす恐れがある。すると国内企業の輸出市場が縮小し、ひいてはイノベーションも低調になりかねない。
     これに対して、国内企業に研究開発助成金を出す政策は大きなプラス効果が期待できる。国内のイノベーションを促し、バリューチェーンの支配力を維持できる。競争に勝つ最善の方法は投資と真の供給サイド政策なのである。ドイツは2000年代初めの時点で感染症対策物資(マスク、人工呼吸器、試薬など)は輸出入ともにフランスとほぼ同じ水準だったが、その後は主要生産国になると同時に強力な輸出国になった。これは、医療など戦略部門でバリューチェーンの支配力の維持に成功したからであって、けっして保護主義的政策をとったからではない。ドイツは、イノベーション政策、産業政策、社会的対話を組み合わせることで製造業の競争力を高めたと言える。
     保護主義に走って貿易戦争に突入する愚を避けるべきだとは言っても、いかなる場合にも関税を導入してはならないということではない。環境ダンピングやソーシャルダンピングに対抗するには関税も必要になるだろう。第9章では、「ダーティヘイブン」と闘う手段としての国境炭素税を取り上げている。ただし、関税措置は1つの国が一方的に講じるのではなく、WTOやEUなど他国間の枠組みで決定し実行することが大切である。
     本章の最後では、移民が受入国のイノベーションに好影響を及ぼすことを取り上げた。とくに高技能を持つ移民や受入国に定着した移民のプラス効果が大きい。

    第14章 投資家としての国家、保険者としての国家
    この章のまとめ
     イノベーションの拠りどころとなるのは何よりもまず市場と企業だが、投資家としての国家、保険者としての国家の役割も大きい。歴史を振り返ると、投資家としての国家の出現を促したのは、国同士の競争、すなわち軍事、貿易、産業の競争だったことがわかる。端的に言って、フランスがプロイセンに負けたからこそジュール・フェリーの公教育改革が実現したのだ。なお、国家が投資家であるためには財力が必要であり、徴税能力を備えていなければならない。
     同様に、1929年からの大恐慌、最近では新型コロナ危機といった深刻な経済危機や、2度にわたる世界大戦が、保険者としての国家を出現させることになった。大恐慌に直面したアメリカは、需要を拡大し不況からの脱出を後押しすべくニューディール政策を打ち出した。今日では、政府は景気後退局面で景気変動抑制的な大規模な財政政策を導入することが多い。ただしこうした財政政策が十分な効果を発揮するためには、危機以外のときに財政規律をしっかり守っていることが条件となる。国はマクロ経済リスクに対して保険をかけるだけでなく、個別のリスクにも保険を用意した。20世紀前半の相次ぐ危機や戦争に直面した国々は、社会保険、医療保険、家族手当などの制度を構築し、個人に最低限の収入や病気の際の補償を提供している。
     しかし1980年代から貿易自由化と経済のグローバル化が進むと、今度は先進国で雇用の喪失という新たなリスクが生じた。デンマークが1990年代に導入したフレキシキュリティと呼ばれるモデルは、一方では経済的自由主義とイノベーションの課題に取り組むと同時に、失業の負の影響から個人を守る。このモデルは、生涯にわたる教育訓練の機会の提供、貧困ラインを下回るリスクに対す補償などを用意してさらに改良することが可能だ。負の所得税は貧困リスクに対する1つの方策であり、とくに季節労働者や臨時雇い労働者への所得保障となる。
     次章では、国家が権力を持ち過ぎて国民を監視する危険性や、逆に権力が弱体化して失敗国家あるいは破綻国家となる危険性を論じる。とくに注目するのは、権力集中を防ぐためのチェック&バランス(抑制と均衡)メカニズムだ。具体的にはメディア、労働者団体、非営利組織をはじめとする「市民社会」の構成要素が果たす役割を検討する。こうした組織が最終的に権力分散や行政の監視役を果たすと考えられる。

    第15章 市場・政府・市民社会のトライアングル
    この章のまとめ
     イノベーション主導型経済がうまく機能するためには行政権の制限が必須となる。とくに既得権益を守りたい既存企業と政府が結託しないよう監視することが重要だ。そうすれば、イノベーティブな企業の新規参入が容易になり、ひいては創造的破壊のプロセスが活性化される。
     行政権を制限する強力な手段は憲法である。「不完備契約」の状況で憲法は規範や権力の階層と三権分立を定め、司法の独立性を保障し、議員を選ぶ選挙制度および議会における採決の規則、法案修正権、違憲審査請求権、さらに国家元首の任期を定める。これらはどれも行政権の範囲と限界を規定するものだ。だがこうした憲法の規定も、つねに目を光らせ行動に移す用意のある市民社会の存在がなかったら空文と化すだろう。
     ここで重要になってくるのが、市場、政府、市民社会が構成するトライアングルである。市場はイノベーションを促すインセンティブを提供し、企業のイノベーション競争の場となる。政府はイノベーションの知的財産権を保護し、契約が守られるよう監視し、投資家や保険者として介入する。そして市民社会メディア、労働組合、非営利団体など)は、行政権の制限や市場の効率性・倫理・正義の維持を目的として定められた憲法の規定に実効性を持たせ、あるいはそうした規定を生み出す働きをする。
     市民社会がひとたび立ち上がれば、資本主義を望ましい形で規制し、より包摂的で弱者に優しく、かつ環境に配慮する方向へ導くことに大きく貢献できる。ただしこの進化は直線的ではないし、国によって進むペースが違う。今日の資本主義にはどのような形態があり、めざすべきはどのような資本主義なのだろうか。次の終章ではこの問題を取り上げ、創造的破壊の原動力を探る本書の冒険に幕を下ろすことにしたい。

    終章 資本主義の未来
     市場経済は創造的破壊を誘発するものである以上、破壊的な性質を備えてはいる。だが歴史を振り返ればわかるように、市場経済は富を生み出す原動力であり、2世紀前には想像もできなかった水準まで社会を発展させたことも事実だ。となれば私たちは、資本主義の重大な欠陥と陥穽を繁栄と貧困撲滅の代償として受け入れるほかないのだろうか。
     本書では、創造的破壊に牽引される経済成長が、競争、不平等、環境、金融、失業、健康、幸福、工業化、貧困国による富裕国のキャッチアップとどう関わりどう折り合いをつけるのかを理解しようと試みてきた。そこに政府はどう介入するのか。行政権をとう制限すれば、先ほど述べた資本主義のさまざまな問題に取り組みつつ富の創造を活性化することができるのか。これらの問いにも本書を通じて答えを探してきた。
     とくに重点的に取り上げたのは、市場に万事を委ねる自由放任型の資本主義から政府と市民社会が十全にその役割を果たす資本主義へと移行し、イノベーションを阻害せずに社会的移動性を高め不平等を減らすにはどのような政策を講じるべきか、という問題である。また、適切な競争政策を導入し成長の停滞に歯止めをかけるには、イノベーションをグリーン技術の開発へと誘導し気候変動と闘うには、グローバル化に背を向け保護主義に走るのではなく投資とイノベーションによって競争力を高めるには、仕事を失った人を守るために効果的なセーフティネットを用意するには、どんな政策が望ましいかも論じた。
     そして最後に強調したのは市民社会の力である。市民社会はさまざまな経路を介して政府を動かす力を持つ。既存企業が政府と結託し、自分が登ってきた梯子を外してしまって新規参入を阻むといった事態も、市民社会の監視の目があれば阻止することが可能だ。

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    2023年07月13日
  • コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった 増補改訂版

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    1950〜2000年代にかけてコンテナリゼーションの変遷を学ぶことができました。コストがかかる海上輸送において、より効率的なコンテナ輸送を実現することで世界的に経済発展を促し、埠頭での雇用や設備環境を大きく変えてしまったのは非常に面白かった。ベトナム戦争を皮切りに、コンテナ活用の押し上げ、日本を経由することで空のコンテナの有効活用、ジャストインタイムによるグローバルサプライチェーンの実現など多様な歴史を知ることができました。付加価値をつけながら次なるフェーズへの発展という点では、多くの企業が学ぶべきステップアップだと感じました。

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    2023年02月28日
  • 分析力を武器とする企業 強さを支える新しい戦略の科学

    Posted by ブクログ

    多くの企業は、日々の活動から収集したデータを分析している。だが、その分析結果を競争優位にまで高めている企業は少ない。分析力を武器に業績を拡大している世界中の企業の事例をもとに、その活かし方を詳述する書籍。

    分析力を武器とする企業の取り組みには、例えば、次のようなものがある。
    ・全世界でホテル事業を展開するマリオット・インターナショナルでは、客室料金を最適化する収益管理システムを導入し、収益力の改善を図っている。
    ・鉄鋼メーカーのロッキー・マウンテン・スチール・ミルズは、生産を中止した鋼管の製造再開を決断する際、コスト分析ソフトで検討することで、的確な判断を下した。
    ・ハラーズ・エンターテインメントは、カジノを利用する顧客の行動をリアルタイムで分析し、負けが込んだ客には即座にメールで救いの手を差し伸べるなど、分析結果を機動的に活用している。
    ・食品小売のテスコは、ポイントカードから入手した顧客情報から購買傾向などを分析し、的確なクーポン・プロモーションにつなげている。
    ・サムスン電子は、世界中で行っている販促キャンペーンのデータを一元管理して、分析している。これにより、現在と将来の投資効果を簡単に弾き出すことができる。

    分析力を武器とする企業の特徴は、次の4点である。
    ①自社の核となる強みに、分析力を積極的に投入している。
    ②分析を部門や個人に任せず、全社で統合的に行っている。
    ③トップや経営幹部が分析力の活用に熱心である。
    ④データ分析で競争に勝ち抜こうという野心があり、会社の将来をそこに賭けている。

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    2023年01月08日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    【感想】
    本書は行動経済学の世界的ベストセラーである「ファスト&スロー」の著者、ダニエル・カーネマンによって書かれた意思決定論である。「ヒューリスティクス」や「システム1」など、ファスト&スローに出てきた概念も登場するため、事実上の続編といってもよいかもしれない。

    本書のテーマは「ノイズ」という概念だ。ノイズとは何かを判断する際、誤謬や一貫性の欠けにより、不規則に目標からズレてしまうことを指す。いわゆる「ばらつき」である。これに対して、一定の規則性をもって目標からズレていることを「バイアス」と呼ぶ。従来の組織論の中で言及されていたのはもっぱら「バイアス」であり、例えば人種や性別といった無関係な要素を不当に連関して評価しがちであることが問題視されていた。これに比べて、「ノイズ」は「バイアス」と同程度に重要なファクターであるが、あまり取り上げられていない。

    読者の中には、「専門家が何百回も下す判断の中にそんなに間違いが含まれているのか?」や、「裁量の余地があまり残されてない分野(法に基づく裁判など)について、あらためて問題提起するほどノイズは発生しているのか?」という疑問を持つ人がいるかもしれない。だが、これは間違いなく存在するし、しかも相当に深刻だ。

    例えば、民間の保険会社にノイズ検査を実施したケース。何人かの保険の引受担当者と査定担当者に、同一のケースの保険申込みの査定をしてもらった。
    結果、引受担当者間の見積額の格差の中央値は55%だった。一人が保険料9,500ドルと見積もったとすると、もう一人は1万6,700ドルと見積もったことになる。査定担当者のほうは、査定額の格差の中央値は43%だった。この道何十年のベテラン同士が比較した結果が「保険料1.5倍」なのだから、もはやヒューマンエラーでは済まされないレベルだ。

    また、ノイズにも複数の種類があり、レベルノイズ(判断者ごとの判断の平均的なレベルのばらつき)とパターンノイズ(特定のケースにおける判断者の反応のばらつき)が存在する。レベルノイズの二乗とパターンノイズの二乗を合計するとシステムノイズの二乗に等しくなる。これらももちろん、保険や法律といった分野にたくさん存在している。
    例えば保釈審査。最も寛大な裁判官(保釈承認率の高いほうから上位20%)は被告の83%の保釈を認めたが、最も厳格な裁判官(同下位20%)は61%にとどまった。同じ被告に対しても、裁判官の間で判断のばらつきが大きく、ある判事がリスクは低いとみなした被告を、おおむね寛大な別の判事がハイリスクだと考えたりする。これはあきらかにパターンノイズが存在する証拠だ。
    よりくわしい分析を行ったところ、判事間の判断のちがいの67%は事案に由来し、33%はシステムノイズだった。システムノイズにはレベルノイズ(裁判官固有の寛大さ加減)も含まれるものの、79%はパターンノイズであることが判明している。
    こうした「裁判官自身の価値基準」+「事案ごとのブレ」に加えて、「機会ノイズ」という要因も、エラーを生じさせる。機会ノイズとは単に「何となくブレる」ということだ。信じられないかもしれないが、裁判官は贔屓の地元チームが勝った次の日のほうが、負けた次の日よりも寛大な判決を下しやすいという。一見どうでもいいような要因(晴れの日、空腹時、誕生日)も、人間の判断を歪める原因になる。

    こう見ていくと、もはや人間に判断させないほうがマシなんじゃないかと思うかもしれないが、実はその通りなのだ。機械を使い、多少いい加減なモデルを組み立てて自動実行したほうが、人間が熟慮して下した判断よりもよい成績を残すのだ。
    機械的手法のうち、倹約モデルと呼ばれる超シンプルな予測モデル(予測変数を2個しか使わないモデル)であっても、機械学習を使った高度な予測モデルであっても、人間の専門家の判断より正確だったことが、実験で分かっている。予測変数にあなた独自の解釈をプラスしても、予測精度が高くなるどころか悪化するという。残酷なことに、「人間らしい判断」が実際の選好に与えるのは悪影響だけであり、たまにいい結果をもたらしても――例えばとある外れ値を見つけることができたとしても――それは誤差の範囲に吸収されてしまうのだ。
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    以上がおおまかな本書のまとめである。
    読む前は、テーマがテーマだけに複雑な本だと思っていたが、実際には非常にシンプルで、具体例も多く、内容がスッと頭に入ってきた。行動経済学の本だが数式やグラフは全くないため、初学者でも理解しやすいのが嬉しい。
    上巻と下巻に分かれているが、上巻は「あらゆる判断のもとにはノイズが発生する」ことの説明に終始し、下巻で「ノイズを考慮してよりよく判断するためにはどうしたらいいか」という解決策を提示しているようだ。上巻だけでも非常に面白かったので、引き続き下巻も読み進めてみたい。

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    【まとめ】
    0 まえがき
    バイアス…一定の規則性をもって目標(基準点)からズレていること。
    ノイズ…不規則に目標(基準点)からズレていること。いわゆる「ばらつき」。

    判断のエラーを理解するには、バイアスとノイズの両方を理解することが必要になるし、ときにはノイズのほうが重大な問題であることもめずらしくない。ところがヒューマンエラーを研究者が論じるときも、公的機関や企業が問題にするときも、ノイズはほとんど意識されない。いつも主役はバイアスである。


    1 判断あるところにノイズあり
    ともに前科のない二人の男性が偽造小切手の現金化で有罪になった。金額は、一人は58.40ドル、もう一人は35.20ドルである。下された量刑は、前者は懲役15年、後者は30日だった。法律というルールに基づいて判断を下す職業であっても、明らかに乖離している。
    1974年に連邦裁判所判事のフランケルが中心になって行ったノイズの実態調査では、架空の事案を数種類用意し、さまざまな地方の裁判官50人に各事案の被告人の量刑を決定するよう求めた。その結果わかったのは「判断が一致することのほうがめずらしい」ということであり、量刑のばらつきは「度肝を抜かれるほどだった」。たとえばヘロインの売人の量刑は懲役1年から10年の間でばらつきがあった。銀行強盗は5年から18年である。恐喝では、最も軽くて懲役3年罰金なし、最も重いと懲役20年プラス6万5,000ドルの罰金だった。とりわけ驚愕させられるのは、20件中16件では、そもそも刑務所に送るべきかどうかで意見が一致しなかったことである。

    民間の保険会社にも同様のノイズ検査を実施した。何人かの保険の引受担当者と査定担当者に、同一のケースの保険申込みの査定をしてもらったのだ。
    結果、引受担当者間の見積額の格差の中央値は55%だった。一人が保険料9,500ドルと見積もったとすると、もう一人は1万6,700ドルと見積もったことになる。査定担当者のほうは、査定額の格差の中央値は43%だった。しかもこれらの数字はあくまで中央値だった。つまり半分のケースでは、格差はもっと大きかったのだ。

    理想的にはつねに同一であるべき判断に、不可避的に入り込む好ましくないばらつきを「システムノイズ」という。システムノイズはシステムに一貫性や統一性が欠けているために生じ、不正義の蔓延、金銭的コストの増大をはじめ、さまざまなエラーを引き起こす。
    システムノイズの決定的な特徴は、望ましくないことである。好みやアイデアといった要素にはばらつきや多様性は歓迎すべきものだ。一方で、システムノイズはシステムの問題であり組織の問題であって、市場の問題ではない。同等の資格や知識を持つ専門家集団の判断にばらつきがあるのは、大問題である。そのようなノイズの存在は、システム自体の信頼性を著しく傷つける。


    2 ノイズを測るものさし
    本書では判断を評価するにあたり、実際の結果と照合する方法と、判断に至るまでのプロセスの質を評価する方法の二つに焦点を合わせる。検証可能な判断の場合、同じケースであっても、評価方法次第で結論がちがってくる可能性がある点に注意されたい。有能で注意深いエコノミストが精度の高いツールとテクニックを使って予測しても、ある四半期についてインフレ予想をまちがうことは大いにありうる。逆に一つの四半期だけなら、チンパンジーのダーツ投げで偶然に当たることだってありうるのだ。
    じつに間の悪いこの問題を解決するために、意思決定の研究者は、一回限りのケースでは結果ではなくプロセスに注目せよとアドバイスする。だが現実にはプロセスが重視されることはあまりない。プロフェッショナルが下す判断の場合、自分の下した判断が検証可能な結果にどれだけ近かったかが重視される。
    要するに検証可能な判断の場合、大方の人が予測を結果にぴたりと的中させたいと思っている。そして実際にやっているのは、検証可能かどうかにかかわらず、自分の判断が証拠や事実とそこそこ一致したときに内から発信される「もうよし!」のシグナルを聞くことなのである。しかしほんとうにやらなければならないのは、そんなことではない。規範的に言うなら、類似のケース全体について精度の高い判断が下せるような判断プロセスを確立することである。


    3 誤差方程式
    バイアスとノイズが誤差に果たす役割は、誤差方程式と呼ばれる二つの方程式で表すことができる。第一の式は、単独の計測値で表された誤差をバイアス(平均誤差)とノイズによる誤差に分解する。
    ●誤差(単独の計測値)=バイアス+ノイズ

    第二の方程式は、平均二乗誤差(MSE)――個々の測定誤差の二乗を平均した値――を構成要素に分解したものである。
    ●平均二乗誤差(MSE)=バイアスの二乗+ノイズの二乗

    この式は、「バイアスとノイズのどちらを優先して減らすべきか?」という疑問に答えを与えてくれる。互いは独立した要素であり、どちらを減らしても全誤差に対する寄与度は(互いの重みが等しいとすれば)同じである。ただし、バイアスがノイズより大きくても、全誤差への寄与度はノイズと同程度に収まる。通常、基準値を大幅に外れるバイアスはそうそうないと考えれば、ノイズのほうがバイアスより大きい状況があっても不思議ではない。

    誤差方程式と、そこから導き出した結論は、全誤差の計測値としてMSEを使うことが前提になっている。このルールは、純粋な予測的判断には適切に当てはまる。純粋な予測的判断とは、予想や見積もりなど、できるだけ正確(バイアスを最小化)且つばらつきなく(ノイズを最小化)真の値に近づけることを目的とするものをいう。
    ただし誤差方程式は、評価的判断には当てはまらない。なぜなら、真の値に左右される誤差というものが、評価的判断にはなじまないからだ。そのうえ、仮に誤差を特定できたとしても、そのコストはまずもって対称ではないし、二乗に正確に比例するということもない。


    4 ノイズの種類
    ・レベルノイズ…判断者ごとの判断の平均的なレベルのばらつき(たとえば厳しめの裁判官と甘めの裁判官)。
    ・パターンノイズ…特定のケースにおける判断者の反応のばらつき(再犯者に厳しい、共犯者に甘い、など)。
    ・機会ノイズ…一過性の原因による判断のばらつき(今日はたまたま天気がよかった、判断者の虫の居所が悪かった、など)。

    ●システムノイズの二乗=レベルノイズの二乗+パターンノイズの二乗

    量刑調査では、レベルノイズとパターンノイズはおおむね等しいことがわかった。だがパターンノイズには一過性の原因による機会ノイズが含まれている可能性が高く、機会ノイズは偶発的なランダムエラーとして扱う必要がある。


    5 人間の判断は正確か?
    臨床的判断…患者の訴える症状や、医師が自分の感覚などに基づいて判断すること。要は人間的判断のこと。

    臨床的予測と機械的予測の両方が可能な場合、果たして人間による判断は単純な数式にまさるのか?
    1954年にミネソタ大学の心理学教授ポール・ミールがある研究結果を発表した。ミールは、学業成績や精神科の診断などに関する臨床的予測と統計的予測を対比した20の調査報告を分析・評価し、一般に単純な機械的ルールのほうが人間の判断よりすぐれていると結論を下したのである。

    予測的判断には妥当性の錯覚がついて回る。というのも予測は二段階に分けて行われるのに、人間はその二つをごちゃまぜにしているからだ。第一段階では与えられた情報に基づいて現時点の評価を行い、第二段階で将来の結果を予測する。人間が自信たっぷりにやっているのは、たいていの場合、二人の候補のうちAのほうが現在よさそうに見えるという評価である。にもかかわらず、Aのほうが将来もよいと言ってしまう。だが、それとこれとは別物だ。
    一方、機械的予測(線形回帰モデル)では、同一のルールが全てのケースに適用され、予め決められた最適の重みがつけられる。

    では、何故人間の判断のほうが機械に劣ってしまうのか。

    人間の決定的な弱点の一つは、ノイズが多いことである。
    大学院の成果を予測するという研究がある。まず98人の実験参加者は、大学院生90人の10項目の評価に基づき、将来の成績平均点(GPA)を予測した。次にこの予測に基づいて、実験主催者が各参加者の判断の線形回帰モデルを構築する。その後、このモデルで予測を行い、本人の予測と照合する。つまり、「あなたの予測をもとに粗雑なモデルをつくり、あなたの予測の代わりをさせた」のだ。
    すると、98人の実験参加者全員について、モデルのほうが予測精度が高かったという結果が出た。数十年後に50年分の研究報告の評価が行われたが、このときもまた判断者モデルの予測精度は、そのもとになった本人を上回ることが確認された。

    なぜこんなことが起こるかというと、人間の判断にはパターンノイズや恣意的なエラーが常に介入しており、それを排したモデルのほうが正確だったからである。もっと言えば、もし判断において複雑で微妙で「人間的」なルールを用いていたとしても、それはノイズの悪しき影響を埋めるには至らないということだ。複雑で微妙なルールに利点があるとしても、それはあっという間に誤差に飲み込まれてしまう。

    また、膨大な量のデータが存在すると、高度なAIは予測に有効なパターンをすぐさま見つけ出し、単純なモデルを上回る予測精度を示す。このようなAIモデルは、単にノイズがないだけでなく、多くの情報を活用する能力(明らかな外れ値を検出するなど)の点でも人間より優位に立つ。


    6 ヒューリスティクス
    ヒューリスティクス…人間は困難な質問に直面したとき、簡単な質問に便宜的に置き換えて答えを出すこと。

    ヒューリスティクスを起動させるのは、だいたいにおいて速い直感的思考の「システム1」である。システム1はとても役に立つし、まあまあ適切な答えをひねり出すことができる。だがときに、次のようなバイアスを生じさせることもある。
    ・置き換え…難しい判断を簡単な判断に置き換えてしまい、本来判断すべき情報に正しい重み付けをしない。
    ・結論バイアス…はじめから結論ありきで物事を決め、あとから選択的に証拠を集めて都合よく解釈してしまう。
    ・過剰な一貫性…第一印象に引きずられ、後から異なる情報が出てきても、一貫性を保持し続けてしまう。

    心理的バイアスは、多くの人に同じバイアスがかかっている場合には統計的バイアスを生む。だがそれぞれにちがう方向にバイアスがかかっていれば、システムノイズを生むことになる。

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    2022年09月25日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    ・どんな意思決定にも予測的判断がかかわってくる。予測的判断においては、正確性が唯一の目標であるべきだ。だからあなた個人の価値観は事実から切り離しておくように
    ・人間はご機嫌だとでたらめを受け入れやすくなり、また全般的に騙されやすくなる。つまり、つじつまの合わないところを探し出したり、嘘を見抜いたりする気がなくなってしまう
    ・カスケード効果:情報カスケードとは大勢の人が順番に前の人の選択情報を参照しながら判断する場合に、自分自身の持つに基づかず、多数派の選択肢を選ぶ傾向を指す
    ・機械学習アルゴリズムは、ほかのモデルが見落としてしまうような変数の組み合わせの中に重要なシグナルを見つける。データに隠れているある種の極めて稀なパターンがハイリスクと強く創刊しており、アルゴリズムはそれを発見できる
    ・結論バイアス:初めから特定の結論を目指して判断プロセスを開始すること
    ・過剰な一貫性:予断を持っているとき、それを裏付ける証拠ばかり探し矛盾する証拠は無視する各省バイアスも、後から出てきた重要な証拠を過小評価する点で似ている

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    2022年07月31日
  • NOISE下 組織はなぜ判断を誤るのか?

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    判断ある所にはノイズがある。アルゴリズムで判断した方が直感よりもノイズが少ないという理論は理解できるが、そればかりで面白味のない世の中になるような気がする。その弊害も指摘されているが、思ったよりもノイズが多いこととその弊害も多いことがわかった。

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    2022年07月27日
  • 機械との競争

    Posted by ブクログ

    約10年前に書かれた本ということを前提に。
    発展による未来予想系の本だが、予想と現実が違うことがよくわかる。
    正確な未来は予想できないが、近い形では実現していく。
    その中で自分はどうするか。
    そんなことを考えた。

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    2022年07月23日
  • 絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか

    Posted by ブクログ

    社会の問題の原因を探る話。

    2026/8/19
    移民は消費が増える。機械化が遅れる。既存の国民との役割分担がある。ことから雇用機会を奪うことはない。

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    2026年08月20日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    人の判断には様々なノイズが入り込んでいる。経験や直感から下した判断より、機械的に平均を求めた判断の方が正しい。自分の勘を頼りにすることもあるが、冷静に数字や事実を分析する必要があると感じる。

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    2022年07月05日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    壮大な財政史!800年分調べるって、ロゴフさんはスゴイ!
    米国の利上げ、トルコの意味不明な利下げ、中国のロックダウンと経済指標の信憑性のなさ、日本のMMT並みのバラマキ日銀緩和、、、
    それぞれが絡み合って大変なことに!なんて考えていたが、過去100年だけでもこれだけの国が破綻していて、、、、悩んでいる自分が情けなくなるくらいの歴史的真実。。圧倒された

    今回は違う!は間違っている。コロナ、ウクライナ紛争、グリーンウォッシングにからむインフレは、甘く見てはいけない。
    黒田日銀の出口には、相当に警戒して臨まないと、ヤられるかも?と、改めて再認識した。

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    2022年06月05日