村井章子のレビュー一覧
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『機械との競争』を著したエリック・ブリニョルフソンとアンドリュー・マカフィーのコンビによる著作です。内容は前著と同じですが、前著は小論といった文量であったところ、本作はより詳細かつ網羅的・構造的に書かれているため、前著の完成版と位置付けることができます。あるいは、前著は本著のダイジェスト版とも言えます。また、本著は前著の前提知識を必要としません。
コンピュータを中心としたテクノロジーが社会に影響を与える「セカンド・マシン・エイジ」においては、2つのべき分布が存在します。一つはムーアの法則でよく知られた技術の発展の度合いであり、もう一つは所得分布です。
べき分布はどの区間を取っても同じ線形を -
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「機械との競争」の続編にあたる本書、前著ではテクノロジーの進化は雇用を減少させ所得格差を拡大させている。そしてその指数関数的な進化は今後、良い面、悪い面を含めてより一層の大きな変化をもたらすと説き未来への警鐘を鳴らしていましたが、楽観的に考えを変えて書き直したように感じる本書です。
タイトルの「ザ・セカンド・マシン・エイジ」もエネルギーを自由に操れるようになった産業革命後の時代を「ザ・ファースト・マシン・エイジ」として、かつて人間の肉体的パワーを機械に代替させたように今度は頭脳パワーを代替させるとしてのネーミングです。
現在進行中のテクノロジーの事例を紹介し、その後の格差などの経済の動きを -
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ネタバレヨーロッパは、政治的にばらばらで団結できずにいるせいで、金融システムの不安定性と不透明性に対して脆弱になっている イギリスの労働人口の生産性の低いのは、教育制度に投じる予算が少ないことと、貴族政治時代をひきずる顕著な階層化に大きな原因がある よい税金とは、政府支出の財源を提供し、公平かつ累進課税であって、個人と企業にできるだけ干渉しない税である ドイツ人の遺伝子にナチズムがないように、ギリシャ人の遺伝子も怠け癖はない フランスは、自国の税制・社会保障制度の改革や近代化ができないうえに、公的債務の共同管理に関して具体的な提案すらできないという無能ぶりをさらけ出している どんな国も年1~1.5%以
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米国商務省経済分析局が設備投資の対象に「情報技術」を加えたのが1958年。この年をIT元年だと考え、ムーアの法則により、集積密度の倍増ペースが18ヶ月毎だと仮定すると、32回倍増したのは2006年。すなわち、つまりその年にチェス盤の32マス目に到達している。2015年は38マス目。指数関数的な進化が我々を驚愕させるのはまさにこれから。
未来のコンピューターは、パターン認識能力、問題解決能力から人類の脳そのものの感情や、知性までカバーするようになる。
統計は平均値ではなく、中央値で見ること。
1983年から2009年にアメリカで創造された富の100%”以上”が世帯の上位20%で -
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機械に雇用を奪われているという産業革命後のような状況が
近年のアメリカ経済の停滞から推測出来ると筆者は主張する。
こうしたテクノロジーの発展により雇用を奪われるのは
ブルーカラーではなく、ホワイトカラーの可能性が高いと警鐘を鳴らす。
ロボットの運動能力は未だきわめて原始的で、2足歩行ロボットも階段の登り降りにも一苦労している段階だ。
ウェイターや看護士、配管工などの仕事は高度な問題解決能力を必要とし、機械はこの作業を苦手とする。
IT技術は指数関数的に発達する(ムーアの法則)ので、油断ならない。
IT技術が駆逐する領域を見極めることが大切。 -
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産業革命以降、人間にしかできなかった仕事の多くが機械に取って代わられ、その結果として多くの人間が失業した。
経済は発展して、世の中は便利になっているのに雇用は増えない。増えた富の大部分はごく一部の人に集中しており、多数派は貧しくなっている……
内容はそこそこ。ただ装丁が良くない。読みにくい。
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memo:
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コンピュータは、パターン認識や複雑なコミュニケーションなど、これまで人間が独占してきた領域を侵食しつつある。
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(NASAの報告書より)「人間は非線形処理のできる最も安価な汎用コンピュータ・システムである。しかも重量な70キロ程度しかなく、未熟練の状態から量産することが -
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人の行動を左右する因子は多くあります。
アンカーリングとは、最初に見たことや聞いたことにその後も左右されてしまうこと。
ハロー効果とは、あることにより全てのことが引きづられてしまうこと。例えば学歴や良い業績などにより、その人がすべて素晴らしいと思えてしまうことです。
プライミング効果とは、慣れ親しんだものが好ましく思えることです。
エンディング効果とは、最後が良いか悪いかで全ての印象が変わってしまうこと。
人の金銭感覚は、現状維持して損失を回避する方向に向かいます。そのために損失に目を向けないように利益を強調することが大切です。
とにかく人は、自分に対して過剰な自信をもち、自分を過大評価して