オスカー・ワイルドのレビュー一覧

  • ドリアン・グレイの肖像

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    ネタバレ

    久々の古典文学。
    難しいだろうし、怪しい雰囲気で苦手かもと思ったが、スイスイ読み進められた。
    若さ、美しさは年を取るにつれてなくなっていくのは当たり前であるなか、そこに執着することは、怖いなと感じた。

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    2025年11月24日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    とにかく恐ろしい。
    読んでいくうちに、自分もヘンリー卿が紡ぐ言葉の虜になっていくようだった。美しく、繊細な文学。
    間違いなく私の人生を変えた1冊です。

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    2025年09月22日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ネタバレ

    悪に徹していれば、美しいまま「堕落の象徴」として生きられたのに、「良心」とか「贖罪」なんて人間的な揺らぎを見せたからこそ、肖像画に逆襲され、結果として「美しさの仮面を剥がされた」残念だ。

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    2025年09月03日
  • 新訳 ドリアン・グレイの肖像

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    濃密で美的な読書体験。美的に生きようとするがあまり、心を堕としていく様はとてもグロテスク。一方でワイルドの哲学が、美への愛がありありと表現されていて、甘美な気持ちになる。

    訳者の自己主張というか、エゴイズムみたいなものも滲み出ているのかもしれないけれど、精緻な仕事であるのは紛れもないことだ。こんな仕事がしてみたい。

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    2025年06月07日
  • 新訳 サロメ

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    本書の挿絵を描いた画家、オーブリー・ビアズリーに関する展示「異端の奇才ビアズリー展」に行き、興味が湧いたため手に取った。

    戯曲を読んだのははじめてだったが、事前に展示を見てあらすじを知っていたため、違和感なく読めた。リズミカルな表現が多いためか、劇の情景が浮かぶ様であった。妖艶な表現が多く、不思議なドキドキを感じられる。

    本編が90ページに対して「あとがき」が50ページもあるが、この「あとがき」が面白い。翻訳者によるオスカー・ワイルドとサロメの解説がわかりやすく、もう一度本編を読みたくなった。

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    2025年06月05日
  • 新訳 ドリアン・グレイの肖像

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    永遠の若さを手に入れた美青年ドリアン・グレイ。彼が悪徳に染まり、魂の純粋さを失ってゆくにつれ、彼自身の肉体の代わりに彼の肖像画が醜く老いてゆく…。ドリアンの美をカンバスに留めた画家バジルは彼の堕落に失望し、やがて破滅する。一方バジルの友人で人を煙に巻くような貴族ヘンリーは、ドリアンと意気投合し唯美主義的な享楽へと彼を引き込む。

    ドリアン・グレイを挟んで神と悪魔が対立する構図のようにも読めるが、詳細な後書きを読むとバジルとヘンリーはオスカー・ワイルドの二つの側面とも読めるだろう。

    ホラー小説のバリエーションとして楽しむことも可能だろう。思えば「ドリアン・グレイの肖像」はブラム・ストーカーの「

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    2025年06月04日
  • サロメ

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    サロメの純粋さが恐ろしい。設定も悍ましい。本編81ページに対し解説144ページ。戯曲という形式のせいもあるだろうが光文社古典新訳文庫はこれだから高いが買うのをやめられない。

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    2025年03月18日
  • 新装版 幸福の王子

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    (小6男子)久しぶりに絵本も読んでみようと思い、父におすすめを聞いたところ「幸福の王子」を渡してくれたのがきっかけです。人の役に立ったり、心優しく受け止めたりするとその代わりに何かを失ってしまいます。しかし、その良い行いは誰かが見てくれており、いずれ尊い存在にもなれるということをこの絵本は教えてくれました。周りのために一生懸命尽くしている人におすすめです。なぜなら、今は良いことをしていたことを周りの人に気づかれていなくても、誰か一人でも見ているはずだから、後から気づかれるようになり、尊い存在になれるからです。

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    2025年02月06日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    はい、というわけでとどめは『ドリアン・グレイの肖像』ですよん

    オスカー・ワイルド唯一の長編小説です
    でもってたぶん読んだことあるなこれ
    はるか昔だけど

    レビューどうすべ?

    うーん、凄い
    やっぱ凄いね
    いろんな取り方ができる物語なんよね
    で、それってたぶん読むたび変わったりするんだろうなって感じよ

    テーマのひとつは間違いなく「善」と「悪」だと思うんよね
    まぁ、この物語から「善」と「悪」みたいなことを抜き取ってる時点でとてつもなく浅いんだが、まぁいいじゃない
    学者先生でもなんでもないんだから浅くたっていいじゃない

    よくコントとかであるやん
    財布を拾った人の前に天使と悪魔が現れてーみたいな

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    2024年11月02日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    737

    428P

    オスカーワイルド
    オスカー・フィンガル・オフラハティ・ウィルス・ワイルド。アイルランド出身の詩人、作家、劇作家。耽美的・退廃的・懐疑的だった19世紀末文学の旗手のように語られる。多彩な文筆活動を行ったが、男色を咎められて収監され、出獄後、失意から回復しないままに没した。

    ドリアン・グレイの肖像 (光文社古典新訳文庫)
    by ワイルド、仁木 めぐみ
    芸術家は美しいものを創造する。 芸術に形を与え、その創造主を隠すのが芸術の意図である。 批評家とは、美しいものから受けた印象を、別の手法や新しい素材で伝えることができる者である。 自伝の形をとるのは、批評の最高の形式であり、最

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    2024年10月17日
  • サロメ

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    好きな男が振り向いてくれなかったから殺す狂気の女、サロメ。そしてロリコンな王様。登場人物が個性強すぎ。

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    2024年08月27日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ネタバレ

    いつまでも子供の頃のように純真無垢でいたい。
    とびきりの美男美女じゃなくとも、魂の清廉さを求める心は誰にでもあると思う。
    そして、そんな願いを叶えたのが本作の主人公ドリアングレイ。彼は自分の肖像画に我が身にふりかかる不浄の一切を引き受けてもらえるように願い、そして叶えられた。

    どう考えても悲劇的な結末しか予感させない。
    なによりわたしが一番恐ろしいのは、日々頽廃するドリアングレイよりも、ヘンリー卿だ。
    彼が毎度唱える逆説的な台詞には、19世紀末の暇にあかした貴族の物憂げさ、噂好き、結末のない議論好きな雰囲気がよくあらわされている。

    そして彼こそ、側でドリアンが侵す悪行の数々を目にしていたは

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    2024年07月04日
  • 幸せな王子

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    す、凄い良かった。
    オスカーワイルドについては、経路がおかしいけど原田マハのサロメという作品を通じて知ったので、いい印象がなかった分、余計に感動しました(笑)
    どの作品もアイロニックで、美しい文章で着飾られ、哲学的で、人間的で今の私が悩む諸々のことに、響くものがたくさんあります。琴線に触れるというか、オスカーワイルドがどれほど機知に富んでおり、悩み抜き、繊細な人なのかを窺い知れます。さらに、後藤貴志の挿絵がまた絶妙でビアズリーを思わせるタッチがたまらんです。
    この本で取り上げられた作品が収められてるそれぞれの童話集を読んでみようと思います。

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    2024年07月01日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ヘンリー卿は時空を越えて存在する完璧な存在。
    実在しなくて本当によかった。
    出会った作品の中で最高ではないが、人生で最も影響を受けた物語。いまだに呪縛は取れず何度読んでもワイルドの恥美的な世界にどっぷり浸かってしまう。

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    2024年04月24日
  • 幸福の王子

    購入済み

    あまりに美しい物語

    黄金に覆われた鉛の体を持つ像は
    幸福な王子と呼ばれた夭逝の王子の姿と心を継いでいる。
    その王子像と、渡りの旅の道中にあるツバメの
    出会いと愛の物語。
    悲劇ではあるが、町の人々は王子像とツバメによって救われているのだ。
    悲しいだけの話ではなく、王子とツバメの気高さが胸を打つ。
    ツバメが実は主役なんだな。
    ツバメは、暖かいエジプトに旅立つ事を放棄し王子が自らの体を貧しき人々に分け与える手助けをする。
    「私は男が苦手なんですよ」なんて気取った事ばかり言う、多弁なツバメが王子の美しさに惹かれ
    王子の外見以上に美しい心に触れ、次第に王子を誰よりも愛するようになる。
    ツバメは愛を知ったのだ。
    王子とツバメ

    #切ない #胸キュン #ハッピー

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    2023年12月25日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    オスカーワイルド3冊目。また瘴気に当てられた…大筋のストーリーこそベーシックだと思いますが、とにかく会話と思考の逆説に次ぐ逆説。真理のようにも気取っているだけのようにもとられるけど、主要な登場人物3人こそワイルドの分身なのだろうと思います。

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    2023年12月07日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    『幸福な王子』『サロメ』を残したアイルランド出身の詩人、作家、劇作家・オスカー・ワイルド唯一の長編小説。

    「美」と「若さ」をテーマにすえた、強烈な寓話的物語。ところどころに散りばめられている、作者の鋭い人生論的言及をメモメモ。ヘンリー卿のシニカルなワード・パワー、ドリアンのサスペンス味を増す後半の展開に引き込まれつつ、人生の実相に思いを馳せる。あらすじや結末が知られながらも、多くの人を惹きつけ続け、読まれ続けるのは納得。本翻訳の良し悪しはちょっとわからないのだけれど、他翻訳でもぜひ読んでみたいし、繰り返しの読書に耐える作品だ。

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    2023年05月13日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    津村のよみなおし世界文学の1冊である。ワイルドの有名な小説ということであるが、簡単英語の本では読んだ気がするが、現物を読んだことはなかったような気がする。話は怪奇ではあり、その怪奇の部分だけが簡単英語の本では強調されていたような気がする。あらためて初めから読んでみると、様々なことが描かれていることがわかる。会話体が多い。

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    2023年05月13日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    昨年の『禁色』、今年の『標本作家』ときて、ようやく『ドリアン・グレイの肖像』にたどり着きました。本に関しては、読むべき時におのずと手に取ることになるという(?)運命論者なので、来るべき時が来たという感じです。
    学生時代に『サロメ』にはまった時に、なぜこちらを手に取らなかったのか。福田恆存が好きだと話し合える友人がいたのに、なぜこの本を手に取らなかったのか。もう彼と話し合えることがないのに、今更彼にぴったりな本達を読むことになっているなんて、なんと残酷なのだろうと思います。でも私たちにとって、美しいものは悲劇的であるということはあまりに自明なことなので、きっとこれで良かったのだと思う自分もいます

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    2023年03月05日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ネタバレ

    めちゃくちゃ良かった!!
    学校の図書室で借りたのだが、返却期限より圧倒的に早く読み終わってしまったくらい面白かった。
    前は途中でやめちゃったけど、なんだか今回は不思議とスルスル読めた。本にも時期ってものがあるのかしらね?

    純粋にストーリーが面白い。最初は少し恥ずかしがり屋で純粋な青年だったドリアンがどんどん堕落していくのにはゾクゾクした。退廃的……ってこういうことを言うのかな。
    ドリアンが堕落していく様が不思議と美しくて、読者もこの青年の悲劇を見届けたい……っていう考えに駆られてしまう。
    最後も良かったね。自分の罪に振り回されて破滅……。若さと美しさに執着してたのにそれも失われる案外あっけな

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    2022年09月05日