オスカー・ワイルドのレビュー一覧

  • サロメ

    Posted by ブクログ

    巨万の富を約束されても欲しいのは一貫としてヨナカーンの首。
    頑固一徹。
    王様に長々と説得されたとしても、欲しいのはあの人の首の一言。
    一連のやりとりがとても滑稽でもあり、サロメのどうしようもない感じがまた狂気を感じました。
    愛を知らないから?拗らせてしまったから?
    純粋過ぎるから?後のとんでもない行動、斬首された人の首にキスだなんて‥想像するだけで気持ちが悪いですが、
    愛していたからこそ出来る事でもあるのかもしれませんね。

    0
    2020年05月06日
  • サロメ

    Posted by ブクログ

    訳が素晴らしい。この手の言い回しが心地よく感じる人とそうではない人がいるので万人には勧めないが、私はこのような訳がモウレツに好きなのです!
    後半のサロメのしつこさには舌を巻きます…

    0
    2019年09月18日
  • サロメ

    Posted by ブクログ

    仰々しい感じを受けるが、王と妃と妃の娘、予言者が登場する宴会場での出来事を劇にしている。位の高い人たちは、やたらと人を殺したがる生き物になるらしい。ドラマチックな展開だが、共感する人物も登場せず傍観者として置き去りにされた印象を持つ悲劇かな?

    0
    2019年06月13日
  • サロメ

    Posted by ブクログ

    オスカー・ワイルドが、旧約聖書の一篇にアレンジを加え、戯曲にしたもの。
    少女の狂気じみた恋情は、好きな人は好きだと思う。

    0
    2019年05月07日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

    なんか聞いたことあるタイトルと思ったが、昔「プルシアンブルーの肖像」と言う映画を観に行ったのを思い出したわ。検索したらリアル青髭がいた。


    本編→肖像画を描かれて「ふーん」ってな感じだったドリアン。新しいお友達に「絵は美しいままだが、君は老いて醜くなっていく」と言われ、本能的に「いやや!歳とるのは絵の方で自分はずっと変わりたくない」と願いその通りになってしまう。内容は短編で収まると思うが、世の中の自分か好きな物の羅列と会話で増量。文章は素晴らしいが物語とあんまり絡んでないという。スリラーなのかね。

    0
    2018年12月24日
  • サロメ

    Posted by ブクログ

    78ページ間に渡って同じセリフを何度も繰り返しながら進んだ物語が、ラスト5行だけで一気に覆って予定調和に落ちる構成が面白いと思います

    0
    2018年10月20日
  • サロメ

    Posted by ブクログ

    妖しい月光の下、継父ヘロデ王の御前で艶やかに舞ってみせた王女サロメが褒美に求めたものは、囚われの美しき預言者ヨカナーンの首だった――少女の無垢で残酷な激情と悲劇的結末を鮮烈に描いた「世紀末最大の傑作」が、芥川賞作家・平野啓一郎の新訳で甦る! 宮本亜門舞台化原作。(裏表紙)

    0
    2017年12月12日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

    期せずして永遠に続く美貌を手に入れてしまったことによる悲劇。
    老いること、醜く歪むことが、どれだけ彼を留めさせることができただろうか。
    ブラックジャックの「人面瘡」を思い出した。

    この本はとにかくヘンリー卿の印象が強い。
    ドリアンもそこそこ警句じみたことは言うのだけれど、何故かヘンリー卿に比べて非常に薄っぺらく見えてしまう。

    1つ文句を言わせてもらうなら、裏表紙の豪快なネタバレ。
    確かにストーリーの行く末自体は予測しやすいし、この本の魅力の一端でしか無い。
    でも裏表紙に書いちゃうのは違うでしょう……。

    0
    2017年10月21日
  • サロメ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    愛する者を手に入れるためには、その者の命を奪ってでも手にいれたい…という、ある王女の狂気的な愛を聖書を模して一幕に収めた劇。
    登場人物に誰一人まともな人がいない、狂気の世界。醜くい世界ではなく、むしろ美しいかもしれません。
    挿し絵もちょっと幻想的で、非現実的な世界に浸るにはちょうど良い一冊。これを演じきるのは、とても難しそう…
    人間の狂気に触れたい方は、ぜひ。

    0
    2017年09月15日
  • サロメ

    Posted by ブクログ

    少し読みづらいというかわかりにくい部分もあるけど、やはり良い。
    サロメの台詞回しはすごく好き。
    ああいった悪女というか魔性というか…そういう女の人には独特の魅力があってどうしても惹かれてしまう。
    終わり方も好きだなぁ。

    0
    2017年07月27日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

    名著中の名著ですね、この作品。
    とにかくヘンリー卿の名ゼリフのオンパレードです。
    名ゼリフすぎて、この著者どれだけ世間に恨みつらみ持ってんだよ、と思ってしまいます。
    で、実際に著者オスカー・ワイルドさんの事を調べたらなるほど納得という感じでした、気になる方はぜひ読んでみて下さい。
    僕の中でのヘンリー卿名ゼリフベスト5を残しておきます(ベスト5では全然足りない)。

    第5位
    若さが消え去れば、一緒に美も失われる。
    そして君は自分にはもうなんの勝利も残されていないことを知るんだ。
    あるいは過去の記憶と比べれば、敗北よりも惨めになるようなつまらない勝利で自分を満足させなければならなくなったのをね。

    0
    2017年07月16日
  • サロメ

    Posted by ブクログ

    聖書の有名な場面の戯曲。
    作品名は知らなくとも、独特な挿絵は見たことがあるがある人も多いと思います。原作と一緒にみるとより楽しめます。

    0
    2017年05月14日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

    難しいところもあったけど、基本的に読みやすかった。
    暗い部屋の雰囲気、晩餐会の雰囲気、劇場の雰囲気、イメージしやすかった。
    ぞわぞわするところは夜に思い出してはいけない。(笑)

    0
    2016年09月28日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

    深夜ドラマでこの作品を知って、いつか読まなきゃと思いつつ5・6年経ってしまいました。オスカーワイルドや彼の他の作品については何も知りませんでした。
    肖像画が本人に代わって年をとる、というストーリーがわかりやすかったので、読みづらい文体でも読み進むことができました。特にヘンリー卿の(ワイルドの?)人生観が多すぎるくらいに散りばめられていたので、ひとつずつ咀嚼していたら時間がかかってしまいました。でも、印象に残る台詞ばかりで、納得するところも多かったのでとても興味深かったです。女性観については女性として、おや?と思う部分もありましたが。


    美という芸術に捕らえられた少年が「罪」を巻き込んで「成長

    0
    2016年08月04日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

    耽美と頽廃の世界。やっぱり良い。ヘルムート・バーガーもドリアン・グレイを演じたことがあるらしい。納得!

    0
    2016年02月15日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

     類いまれなる美貌をもち一切老けないドリアンと、ドリアンの悪事によって老けていくドリアンの肖像画。美貌が重荷になり、自分の人生こそが芸術だと他人に称せられるドリアンの人生の恐ろしさは、一生共感できないと思う。そんな自分の人生に苦しんだ結果ドリアンがとった行動は、解説の方がおっしゃるようにまさに真面目なモラリストであるドリアンらしくて、小説のラストとしては好き。

    0
    2015年11月29日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

    ものすごく読みたい衝動に駆られて読み始めたけど、途中、何言ってるんだかさっぱり分からなかった…。読み進めるとなかなか面白かったけど、言葉って恐ろしいよねと実感させられる話だった。ドリアンが何か罪を犯すとああだ、こうだと自分に言い訳するあたり、大なり小なり誰にでもあることだと思うと、ちょっと自分に置き換えて考えちゃうなぁ…。

    0
    2015年11月10日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分の代わりに肖像画が醜く老いていく。
    自分は美少年のままで年齢を重ねる。

    凡庸な善人、頭の切れる不道徳な人物
    ドリアンは後者を選んでしまう。

    不道徳に惹かれてしまう思春期。
    ずっと思春期の中で過ごした顛末は
    ハッピーエンドではなかった。

    幻想的な物語でした。

    0
    2015年06月14日
  • ドリアン・グレイの肖像

    Posted by ブクログ

    恐ろしい…。自分の美貌を守る為、自分の肖像にかわりに自分の老いや醜さを背負わせたドリアン・グレイの悲劇。本当のところはわからないけど、肖像画はずっと同じままあって、容姿が衰えていくのを恐れたドリアン・グレイの目には肖像画が変化しているように見えたんじゃないかなって思う。あるがままを受け入れることは大事。頽廃的な美しさを持った作品。2012/385

    0
    2015年04月21日
  • サロメ

    Posted by ブクログ

    岩波文庫の福田恆存訳を読んだけど、新訳で再読。福田訳ではビアズリーの挿絵も相まってどこか妖艶な雰囲気で、典型的なファム・ファタールとして描かれていたサロメだけど、新訳では純真な少女としてのサロメが描かれている。同じ作品なのにガラッと雰囲気が変わった。新訳では初めての恋をするサロメの少女的な無邪気さの中に隠しきれない悪女としての素質が見え隠れする。雰囲気を楽しみたいなら岩波文庫、サロメの世界観知りたいなら光文社かな。本文の倍以上のボリュームで、解説が収録されているから。2012/437

    0
    2015年04月21日