オスカー・ワイルドのレビュー一覧

  • ドリアン・グレイの肖像

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    耽美と頽廃の世界。やっぱり良い。ヘルムート・バーガーもドリアン・グレイを演じたことがあるらしい。納得!

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    2016年02月15日
  • ドリアン・グレイの肖像

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     類いまれなる美貌をもち一切老けないドリアンと、ドリアンの悪事によって老けていくドリアンの肖像画。美貌が重荷になり、自分の人生こそが芸術だと他人に称せられるドリアンの人生の恐ろしさは、一生共感できないと思う。そんな自分の人生に苦しんだ結果ドリアンがとった行動は、解説の方がおっしゃるようにまさに真面目なモラリストであるドリアンらしくて、小説のラストとしては好き。

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    2015年11月29日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ものすごく読みたい衝動に駆られて読み始めたけど、途中、何言ってるんだかさっぱり分からなかった…。読み進めるとなかなか面白かったけど、言葉って恐ろしいよねと実感させられる話だった。ドリアンが何か罪を犯すとああだ、こうだと自分に言い訳するあたり、大なり小なり誰にでもあることだと思うと、ちょっと自分に置き換えて考えちゃうなぁ…。

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    2015年11月10日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ネタバレ

    自分の代わりに肖像画が醜く老いていく。
    自分は美少年のままで年齢を重ねる。

    凡庸な善人、頭の切れる不道徳な人物
    ドリアンは後者を選んでしまう。

    不道徳に惹かれてしまう思春期。
    ずっと思春期の中で過ごした顛末は
    ハッピーエンドではなかった。

    幻想的な物語でした。

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    2015年06月14日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    恐ろしい…。自分の美貌を守る為、自分の肖像にかわりに自分の老いや醜さを背負わせたドリアン・グレイの悲劇。本当のところはわからないけど、肖像画はずっと同じままあって、容姿が衰えていくのを恐れたドリアン・グレイの目には肖像画が変化しているように見えたんじゃないかなって思う。あるがままを受け入れることは大事。頽廃的な美しさを持った作品。2012/385

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    2015年04月21日
  • サロメ

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    岩波文庫の福田恆存訳を読んだけど、新訳で再読。福田訳ではビアズリーの挿絵も相まってどこか妖艶な雰囲気で、典型的なファム・ファタールとして描かれていたサロメだけど、新訳では純真な少女としてのサロメが描かれている。同じ作品なのにガラッと雰囲気が変わった。新訳では初めての恋をするサロメの少女的な無邪気さの中に隠しきれない悪女としての素質が見え隠れする。雰囲気を楽しみたいなら岩波文庫、サロメの世界観知りたいなら光文社かな。本文の倍以上のボリュームで、解説が収録されているから。2012/437

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    2015年04月21日
  • サロメ

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    まるで完成された素晴らしい絵画のように、陰惨ながらもとても美しい物語でした。最後の、サロメがヨカナーンの首にキスをする場面が好きです。恐ろしく、グロテスクで、不条理極まりない、けれど完全に純粋な恋。美しい、と思います。

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    2015年03月13日
  • ゲイ短編小説集

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    タイトルに英米文学って入ってないのになんで英語圏の小説ばっかりなんだ!と最初こそいらだったけど一通り読んで一応納得。
    個人的にはワインズバーグオハイオが一番気に入ったけれど、どれもいい作品でしかも訳も読みやすいです。
    ジャンルで集めた短編集は数あれど、読み方から入るというのは新鮮な体験です。ただ逆にそれにこちらの読み方もどうしても寄ってしまうので、いろいろ考えさせられます。

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    2012年11月12日
  • ゲイ短編小説集

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    タイトルに引き寄せられるようにして読んだ本。こういう読書も私にとっては珍しい事だが。

    サマセット・モームやオスカー・ワイルドなど、有名な作家たちの描く全ての短編が、今のBL小説とは全然違った感じがした。勿論そういう物の原点となりうるのだろうが、もっと精神的なつながりだとか、哲学に生きるとか、女性を嫌うとか色々なアプローチで自分をカムアウトしたり、ゲイの世界を描いたりすると言う点で、素直に面白かったと思う。

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    2012年07月26日
  • サロメ

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    淫靡! その一言に尽きる。聖人に恋した王女サロメの「わたし、あなたの唇にキスしたいわ」は殺し文句。継父の子への執着、同僚の兵士を見つめる兵士と、禁断の愛要素にも満ちております……!

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    2012年05月14日
  • ゲイ短編小説集

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    ストレートフィクションとゲイフィクションとの境界について解説で触れられているが、男性中心社会の言語で書かれてきた文学の多くがおそらくゲイ的解釈が可能。思想を語る人物はたいてい男性で、男性同士の結び付きで進行していく話は多い。書き手が女性だとしても、言論の自由に参加するには男性言語が必要。
    そのような観点でいうなら、これは特別にゲイ的なフィクションの短編集というわけではない。ストレート作品とされているものをゲイ的に読み替えるための良い練習にもなる。見慣れた価値観を半歩ずらしながら読んでみると興味深い。

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    2012年01月19日
  • ゲイ短編小説集

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    「W・H氏の肖像」「幸福な王子」「密林の野獣」「ゲイブリル-アーネスト」「プロシア士官」「手」「永遠の生命」「ルイーズ」「まさかの時の友」

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    2010年09月15日
  • ゲイ短編小説集

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    読みかけ。翻訳小説を読みなれていないので、魅力を十分に理解できていないところはあるが
    「幸福の王子」が収録されていて驚いた。彫像の王子とツバメの童話。
    他の収録に「これはゲイ小説なのか?」と疑問を持つものもあったけれど(作者がゲイということか?)
    「幸福の王子」のふたり(王子とツバメ)が本当は「愛し合っていた」のだと知れただけでもとても有意義。

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    2009年10月04日
  • サロメ

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    古い表現で理解が難しいが、解説がオスカーワイルドについて詳しく述べられていて、解説が読み応えあった。
    原田マハさんの「サロメ」を読んだ後に読んだため、原田さんの小説を背景として想像するとまた違った読み方ができた。

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    2025年09月30日
  • 新訳 サロメ

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    ピアズリー展、観に行かれなかったなぁ~と思いながらピアズリーによる挿絵の『サロメ』を読む。
    古典戯曲というのは本当に読みにくいけど面白みは深い。
    サロメの自己中っぷりったら。
    エロド王の気持ち悪さったら。

    ところでこれは新訳とのことだけど、戯曲ならではの言い回しに加えて、おそらく原作の言語の古典的な文法によるのだろうけど複雑な言い回しや不自然な言い回しが多くて、果たしてそれは新訳なのだろうか。
    これ以上かみ砕いてわかりやすくするのは超訳になってしまうの?

    さて、次はどの企画展で、もしくは美術館で、誰が描いた『サロメ』に出会えるか楽しみだ。

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    2025年06月26日
  • 新訳 サロメ

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    読んだ本 新訳サロメ オスカー・ワイルド 20250505

    「異端の奇才 ビアズリー展」でインスピレーション受けて、ビアズリーがこんな独創的な挿絵を描いた「サロメ」ってどんな話なんだろう、今度買おうと思ってたら出口のスーベニアショップに挿絵入りの文庫が置いてありました。見事に商法にはまった感はありますが。
     ビアズリー展の話になっちゃいますが、無名の作家が抜擢を受けたサロメの挿絵で、ワイルドを虚仮にしたり性器を連想するような絵を没にされたりと、どういう神経してるんだろうって思うんですが、この時の絵が灰汁が強くて独創的でホントにいい。25歳で夭折してるんですが、晩年?の作品になると変にまとまっ

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    2025年05月05日
  • サロメ

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    ワイルドのサロメは、ギュスターブモロー展覧会で過去に福岡市美術館で開催されたときに絵を見ました。戯曲です。平野圭一郎さんが訳していて、三島由紀夫さんや渋沢竜彦さんも影響受けた作家のようです。内容は過激ですが、なぜこういう物語が書かれたのか考えてみたいと思います。本文より解説や注釈の方が多いのに驚きました。

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    2025年04月25日
  • 新訳 サロメ

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    ピアズリー展が良かったら、そのままのテンションでこちらを購入。

    でも新訳過ぎて、ちょっとついていけない…
    薄暗い、濃厚な雰囲気がなくなった気がする。
    せめて、「キス」は「口づけ」のままにしてほしかった。


    訳者あとがきによる解説は良かった。
    オスカー・ワイルドがフランス語に込めた意味、描きたかったもの、なるほどなぁと思った。

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    2025年04月06日
  • クリスマス・キャロル

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    イラスト北澤平祐さん×装丁中嶋香織さんのシリーズより。クリスマス・キャロルを読んだのは15年ぶりくらいな気がするけど、その時は違う訳だったと思う。村岡花子さんの翻訳あたたかみがあっていいですね。

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    2025年02月07日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ネタバレ

    自身の代わりに絵の中の自分が醜くなっていく。
    最後に絵をナイフで刺すと絵は最初の美しい姿で、ドリアン自身が倒れる。
    シビルもバジルも殺して、その度に苦しむもヘンリー卿が甘い言葉で唆す。

    稚拙な演技で幻滅したわけで、結局は表面しかシビルを見ていないし愛していなかった。
    最後になって、善行をすれば肖像画は美しい姿に戻るのではないかと我慢を重ねるも変わらない。

    見た目に囚われた哀れな悲劇。
    人間関係にも恵まれなかった。
    しかし、女性蔑視な考えも結構あったので、素直に共感はできなかった。

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    2025年02月03日