感情タグBEST3
Posted by ブクログ
19世紀末のロンドン社交界を舞台に理想の夫を巡って女性達とそれを取り巻く男性達の思惑を描く。理想の夫・ロバートの秘密、ウィットに飛んだ会話劇と心理戦、特にチェヴリー夫人の悪女っぷりが見所。時々お互いの認識が食い違っている点もコミカルで面白い。ヴィクトリア調の華やかな衣装、会話からは窺い知れない心の機微や表情は確かに舞台向き。愛とは、愛することはどういうことかを改めて示している。ラスト「理想の夫」について話すシーンが印象に残る。
Posted by ブクログ
宝塚で舞台化されるのを期に復刊されたので勝ってみた。
まだワイルドはサロメしか読んでなかったから、こんなに軽やかに面白いコメディだとは思わなかった。
全てが丸く収まって大団円、というところで、たしかに宝塚別箱でやるのにちょうどいい登場人物数とストーリー。
男がどう、女がどうみたいな台詞は今読むと眉を顰めるようなものでつまらないんだけど、そのあたりを抜きにしたらとても面白い作品。これ読んでなかったらワイルドは辛気臭いイメージになっていたところだった。読んでよかった。
Posted by ブクログ
予想を裏切るハラハラな展開。オスカー・ワイルドが普通のつまらない戯曲を書くわけがないんだよね(『サロメ』しか読んだことないけどさ)。ストーリーはもちろんのこと、セリフもかなりおしゃれ!
前半は、19世紀イギリスのこと、社交界のことなど、知らないからこそ理解できない表現も多く出てくるけれど、中盤からかなり面白くなってくる。
夫婦、友人同士のすれ違いや勘違いがハラハラドキドキな戯曲です。少し古めの訳もまた味があってすてきだった〜。