オスカー・ワイルドのレビュー一覧

  • サロメ

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    元祖School Days、というわけじゃないですが、パートナーの首を切って所有するというのは、時代を超えた愛の表現なのでしょうか。
    首を愛するとういうのは、相手の身体性と同期するような快感がありますね。

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    2019年07月07日
  • サロメ

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    最初はビアズリーの挿絵付きの英語版を手に入れましたが、当時は英語が苦手で読めなかったため、戯曲の内容はこちらの日本語訳で読みました。
    神もご照覧あれ!あの有名な洗礼者ヨハネのエピソードが、世紀末の寵児ワイルドの手で見事なまでにイカれたストーリーに生まれ変わりました。是非ともビアズリーの挿画と一緒にご堪能ください。

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    2018年09月17日
  • サロメ

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    戯曲。これがとても面白かった。今はもうこういうの出てこないだろうけど新訳で読みやすくなり雰囲気がつかみやすかった。何を見るかによって印象が違うかもしれないがそれぞれに何かを象徴していて印象的だった。

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    2017年12月18日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    THE NOVEMBERSの小林祐介さんが勧める小説と見かけたので読んでみた。第19章で私の人生を揺るがすような素晴らしい言葉を見つけた。指針になるかもしれない。そしてヘンリー卿の言葉に深い意味などないのかもしれないが、突き刺す言葉だらけで頭と心が揺れ動き続けた。

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    2017年06月17日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    自己愛と堕落に溺れたドリアンの、醜さを描く作品。
    快楽主義者による快楽主義者のための本かと思ったが、ここまで堕落し醜くなっていく人間を描き爽快感がある。
    ストーリー自体は予想ができるような内容で、そこを重視すると少し退屈だと思うが文一つ一つにワイルドの考えが込められているような気がして、重厚だった。

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    2015年05月28日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    こんなに有名な本を今までなぜ読まなかったのか、それが最大の謎。特に、これだけ素晴らしい本だというのに!
    高校のときに選択科目で取っていた演劇で、The Importance of Being Earnestという劇で初めてワイルドを知り、その後、同じく高校時代にスティーブン・フライ主演のWildeという映画が流行っていたのが二回目のワイルド体験。その後も、何度も彼の名前は色々な場所で見かけていたというのに、なぜかこの本だけは読んだことがなく。
    「美しい」ことと「若い」ということが決してイコールだとは思えないけれど、でも、「若くて美しい」ことに意味があるというのはわかる。そこまでは、同調できる。

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    2015年03月24日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    大変面白かったです。確かに唯美主義的な物語でもありましたが、別の側面から見ると、「人生の目的は自己を伸すことにある」という思想の下、悪徳の限りを尽くして徹底的に自己の快楽のみを追い求め続けるという破滅的な「自己」を背負った主人公がどのように生きていくのかを追った物語でもありました。
    その結果がいわゆる一般的な生き方をしていれば普通にはありえないような恐ろしい死であったとしても、各人が持つ交換不能の「自己」を存分に伸ばす生き方には、確かな魅力があります。しかし、それによって開示される「自己」が周囲の人々をことごとく不幸に巻き込むようなものであったとしたら? かなり面白いテーマだと思います。
    「日

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    2015年03月13日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    19世紀アイルランド出身の作家・劇作家、
    童話も名高いオスカー・ワイルドの小説。

    高校生の頃、旧訳を古本屋で買って
    積読しっ放しだったことを思い出しつつ、
    あまりに有名なため、
    読まずしてオチを知ってしまっていたので避けていたが(笑)
    まあまあ気に入っている光文社古典新訳文庫にて
    第2刷が出たのを機に購入。
    予想を遥かに上回る面白さに驚いた。
    老若・美醜の問題に囚われるあまり
    言動が常軌を逸していく主人公の混乱っぷりは他人事でもなく、
    意外に感情移入して世界観にとっぷりハマることが出来た。
    男性三人が同性愛の関係にあるのは明白なのだが、
    それが罰せられる世の中だったため、
    極めて婉曲かつ控え

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    2017年12月06日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    あらためてオスカー・ワイルド半端ないと思った。筋は戯曲・舞台調で陳腐と言えば陳腐でドラマチックと言えばドラマチックでとにかく飽きさせない。しかし一番の見どころ(読みどころは)ヘンリー卿とドリアンやその他貴族との洒落た軽妙な会話の数々。頭に浮かぶアイテムをつなぎ合わせたら「サロメ」のにおいぷんぷんなんですが、小説だけの言葉、戯曲だけの言葉の使い分けが徹底的だから筋が舞台調でも読み手がしらけずにいられるんだろうなぁ。セリフだけ書き出してトイレにでも貼っておきたい。

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    2014年10月14日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    自分が美しい事を解っている人間がその事を利用して欲望のままに生きていくって、凡人からしたらとても羨ましい。
    本当に恐ろしいものは美しい。最後の最後までまでとても魅力的な一冊です。

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    2014年08月15日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    大学で絵画を専攻しているのですが、人物画のモデルには、知り合いか他人かに関わらず、特別な感情が湧きます。
    私はモデル本人に打ち明けたことはありませんが、ドリアン・グレイの画家がドリアンに打ち明けたのはすごい事だなと思い、それが印象深かったです。

    制作中は実際会ってる時と違う気持ちにもなり、長く描いてると、絵の中のモデルとの付き合いが長くなり、妙な親密さを持ち、「私の知っている絵の中のモデルとは」を考えることがあります。
    それは自分の見たかったモデルの姿とか、理想像であったり、一瞬の人間らしさを感じるたたずまいなどです。

    だから自分が描いた絵画の中のドリアンが変貌していくなんて知ったら、とて

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    2014年05月19日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    ネタバレ

    穢れを知らぬ、青年の悲劇。
    彼は「鵜呑みにする」ゆえに、
    悲劇を自ら生み出してしまいます。

    もしも、彼に多少の分別があれば
    恐らく、若さがすべてであったり、
    衰えがマイナス一方ではないことが
    わかったことでしょう。

    だけれども、目の前にいる完膚なき【悪魔】の
    前では彼は抗うことができませんでした。
    悪であればあるほど、それは離れがたいものだから。

    だけれども、自分を見なかった彼は、
    最後の最後で付けを払わされます。
    あのような形で…

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    2014年05月04日
  • サロメ

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    うーん、艶美!
    すごく好みドストライク。今はワイルドがツボだな。

    痛覚と悦楽が紙一重であるように、美と醜悪もまた根本は同じなのかもしれない。
    私の指先は若きシリア人の血を踏みしめ、ぱりぱりと銀にきらめく空気を吸い、欲望にまみれた王の視線を全身に浴びた。
    未だに内臓の奥がエロティック。

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    2018年06月08日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    想像以上におもしろく、引き込まれながら、気になるフレーズのあちこちに線を引きながら読んだ。あらすじは随分昔から知ってはいたけれども、そうした筋よりも、ヘンリー卿の皮肉で逆説に満ちた、でも知性的で魅力ある警句の数々、並べ立てられる芸術的な美への賛辞などなど、言葉をたどることが興味深く、おもしろかった。悲劇的なドリアンの最期は、それでも救いがあったのか。ヘンリー卿にいわせると、はじめから救われるべきものなんてないのかもしれないけど。

    線を引いたフレーズのひとつ。もちろんヘンリー卿の言葉。
    「ものごとを外見で判断しないのは底の浅い人間だけだよ。世界の本当の神秘は目に見えないものではない。目に見える

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    2013年07月10日
  • ドリアン・グレイの肖像

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    何も知らないということは、
    人間が失ってしまった
    全てのものを持っている
    ということだ。
    これには本当に納得した。
    何も知らない、無垢な状態とは
    知恵の実を食べてしまう前の
    楽園のイブだ。
    ヘビであるヘンリー卿がそそのかし、
    ドリアンは罪を知ってしまった。
    この時点でドリアンは
    神から見放され、
    人生を追放されたのだと思う。
    また、バジルの描いた絵も、
    美しくありながら、
    怪しいヘビであったのではないかと
    感じた。
    ドリアンの美しさを崇拝しながら
    一方では、彼の美しさを
    自覚させてしまうエゴに悩む。
    だからバジルはあんなに苦しみ
    絵に罪を感じていたのではないか。
    けれど罪というものは美しく

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    2013年05月28日
  • サロメ

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    まずは新訳。表紙がなかなかホラー。そのうち鴎外にもとりかかりたいです。
    言葉が右往左往する様が不穏でしゃーない(ドM顔で)
    あとすごくほも

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    2012年08月28日
  • ゲイ短編小説集

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    『永遠の生命』が恐ろしいほどにいい。個人的に。
    ワイルドに関しては盲目なので省略。サキには驚いた。解説に感謝。

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    2011年09月07日
  • ゲイ短編小説集

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    密林の野獣、あまりにもなにも起こらなさすぎてこわい。セジウィックの、クローゼットの認識論を続けて読む。

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    2011年07月11日
  • ゲイ短編小説集

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    タイトルどうにかなんねえかなあ!W・H氏の肖像のテンポが大好きです。どの話も、読み終わったらなんだか「あーあ、なんでかなぁ」的な虚な気分になります。ヨサノ的にやっぱりオスカーワイルド秀逸。

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    2009年10月04日
  • 幸せの王子 【日本語/英語版】

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    ネタバレ 購入済み

    サロメとかも書いてます

    どちらかといえばサロメよりの話が多いワイルドさんですが、
    とても同じ人の頭から紡がれた話とは思えない。
    たいへん綺麗な話です。
    汚れた話を書いている自覚があって、その反作用でこうした話を紡ぎ出したのでしょうか。
    草葉の影に引っ込んだ後、機会があれば聞いてみたいものです。
    お好みで。

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    2025年11月27日