東畑開人のレビュー一覧

  • 野の医者は笑う 心の治療とは何か?

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    この数年の私の中でのモヤモヤを吹き飛ばしてくれた。この本に出会えて良かった。 

    この感動をしばらく味わい、きちんと言葉にしたい

    私はケアを仕事にするならば、やはり自分にも問いつつ、疑いつつバージョンアップしていきたいんだ。学問とは疑うことが出来る事。ミラクルで治癒するのでなく。コツコツと。そうだ!!
    それかあ!!本当に有り難うございます。東畑先生。野の医者にはきっと私はなれないけれど、
    いや、人生って何があるかは分からないからね(笑)

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    2025年04月27日
  • 心はどこへ消えた?

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    単行本が出た時にあ読みたいかもと思ったもののずっと後回しにしていて、今般文庫化されたのを書店で見つけ遅ればせながら読みました。

    で、とても面白かった。学術・読み物(エッセイ)・ユーモアのバランスがとてもいい。解説の辻村深月さんが『お守りみたいだ』と書かれていたのもすごく納得でした。本作も含め自分が好きになった小説やエッセイに対する気持ちもまさにそれでした。

    浮世離れすることでしか根源を問うことはできないという大学院生時代のエピソードは自分の学生時代の友人との深夜の議論や、大学生の自分の子どもとの真剣な話でも感じたことだし、別れや何かを失うときに私たちは幾分クレイジーになるというのは思い当た

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    2025年04月19日
  • 野の医者は笑う 心の治療とは何か?

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    前半はどうしようかと思ったが、途中からは納得できるようになり、最後はそうなったのか、と。大変に面白かった。

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    2025年04月14日
  • 心はどこへ消えた?

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    当たり前の日常からコロナ禍になり、みんな心が混雑していた。
    心が少しざわついた時、よく分からないと足掻いたりしてもいいじゃかいか!と思わせてくれるバジーさん。
    寄り添ってくれる、そう思える本でした。

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    2025年03月18日
  • 雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら

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    読みながら、時々くすくす笑っていた。心に余裕ができたからだと思う。まえがきを読んだ時点で心底救われていた。
    読み進めながら、丸腰で突っ込んで行ってはびしょ濡れになっていた昔のことや、その時一緒にびしょ濡れになってくれた人のことを思い出していた。その時確かにそこにあった筈なのにずっと言葉にできなかった諸々を、こんなにもシンプルでわかりやすい言葉にして貰えたことが嬉しかった。

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    2025年03月10日
  • 野の医者は笑う 心の治療とは何か?

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    10年ほど前に心理学に興味を持って、心理カウンセラー系資格の通信講座を受けたことがある。
    教材を読み進めうちに、”これって心理学っていうかスピリチュアルでは?”と胡散臭い気持ちになって辞めてしまったのだけど、この本を読んで、改めて心理学とスピリチュアルは紙一重な部分があるなと思った。

    実際にスピリチュアル系の施術で元気になる人もいるのだから、それはそれでいいと思うし、誰にでも効果があるような完璧な心の治療法なんてないよな。

    私自身、人生で一番落ち込んだとき、占いに行って話を聞いてもらい号泣しスッキリしたこともあった。
    元々占いを信じてないのでその後通うことはなかったけど、救われたのは事実で

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    2024年12月21日
  • 聞く技術 聞いてもらう技術

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    コロナウイルスが世界を震撼させたとき、菅首相の言葉は、メルケル首相の言葉のようには自国民に響かなかった。なぜか?

    菅首相の言葉は「聞いて」もらえなかった。国民に不自由を強いる緊急事態を詫びたメルケル首相の言葉は「聞いて」もらえた。著者は言う。「話を聞いてもらうためには先に聞かなくてはならない。」聞くことが聞いてもらうためには重要で、聞いてもらうためにも聞くことが重要だ。どちらから始めてもいい。両者はグルグルと巡り続ける。あまりにも自由で孤立しやすい現代社会に蔓延する病魔はコロナウイルスだけではない。「聞けない」「聞いてもらえない」という悪循環が目下、流行中だ。そこから抜け出して「聞く」「聞い

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    2024年12月15日
  • 野の医者は笑う 心の治療とは何か?

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    著者作「コラージュ」を前書きと目次の次に持ってくるところにセンスを感じる。

    得体の知れない匂いのする題名のわりに、この本のテーマは明確だ。「野の医者と、私たち臨床心理士の違いはないにか?」大学では、心理学や現代医学が絶対的な真理であるという考えの中で心理学を学ぶ。しかし、本当にそうなのか。「現代医学はいくつもある文化の一つなのではないか。沖縄に偏在するスピリチュアルな治癒者が、沖縄文化の産物であるのと同じように。」この問いは、著者の沖縄でのフィールドワークの中でだんだんと形作られ、やがて一つの答えが生まれる。「現代医学は野の医者を嘲笑することはできない。形は違えど、どちらも数ある文化の一面だ

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    2024年11月27日
  • 聞く技術 聞いてもらう技術

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    ネタバレ

    ①Information (客観的な情報)
    聞くの本質
    →「何かあった?」と尋ねてみる
    →どうしてもそう言えない時は、聞いてもらうから始める

    聞いてもらうの本質
    →「ちょっと聞いて」と言ってみる
    →今はそう言えない時、聞くことから始める

    聞く、聞いてもらうは循環している

    聴くよりも、聞く方が難しい
    →心の奥底に触れるよりも、懸命に訴えますのありがとうられていることをそのまま受け取る方が難しい

    何故人の話を聞けないのか?
    →まず自分の話を聞いてもらえてないから
    →相手との関係がギクシャクしているから

    心にとって真の痛みは、世界に誰も自分のことを分かってくれる人がいないこと
    →聞くことが

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    2024年10月13日
  • 悲しみとともにどう生きるか

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    【目次】

    まえがき(入江杏)

    第一章 「ゆるやかなつながり」が生き直す力を与える(柳田邦男)

    第二章 光は、ときに悲しみを伴う(若松英輔)

    第三章 沈黙を強いるメカニズムに抗して(星野智幸)

    第四章 限りなく透明に近い居場所(東畑開人)

    第五章 悲しみとともにどう生きるか(平野啓一郎)

    第六章 悲しみをともに分かち合う(島薗進)

    あとがき(入江杏)

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    2024年10月11日
  • 野の医者は笑う 心の治療とは何か?

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    臨床心理とスピリチュアルの関係性、沖縄にそういう文化があるというのは全然知らなかったがとても面白かった。何が治療になるのか、実はとても深い問いでスピリチュアルなコミュニケーションや心の治療がどうして必要になるのか、というのもわかる気がしてきた。

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    2024年09月08日
  • 野の医者は笑う 心の治療とは何か?

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    ネタバレ

    漠然と感じていた「心理学と宗教・スピリチュアルって何が違うんだろう」という問いを突き進んだ本だった。癒しの物語を共有しケアする点は共通しているが、臨床心理学は学問のため客観的に問いを立てて少しずつ内容が変わっていく違いがあるのかなと認識した。
    またスピリチュアルでご飯を食べゆく人たちは、稼ぐ手段の一つである側面も紹介されており、居るのはつらいよと同様に資本主義・お金の問題を絡めてくるんだなと感じた。
    文章の勢いがすごい。

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    2024年07月09日
  • 認知行動療法の哲学 ストア派と哲学的治療の系譜

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    ネタバレ

    【行動認知療法はストア派哲学だった】

    認知の仕方、考え方に介入するこで行動の変容を促すような現代の治療法である行動認知療法(CBT)。20世紀ごろから科学的、臨床的に発展してきたこの治療法のようですが、まさにストア派哲学の教えに多くの点で通ずるところがあるということが本書を読んでわかりました。

    これまで、マインドフルネスなどは東洋哲学が起源だとの認識が一般的にあったかと思いますが、著者はこの本により、西欧にも同じような考え方の起源があり、またそこから今日の行動認知療法へのインスピレーションを得られるのでは、との動機で本書を書かれたようです。

    古代哲学は、医療であったこと。哲学者は、

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    2024年06月02日
  • 野の医者は笑う 心の治療とは何か?

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    臨床心理学と野の医者が行うセラピーの違いを東藤さんが面白すぎるフィールドワークで探求する本。

    笑いもあるが示唆にも富んでいる。。

    健康ってなんだろうと思う本。
    あと思い込みは大事。

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    2024年05月13日
  • 野の医者は笑う 心の治療とは何か?

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    面白かった。
    アメリカではADHDと診断されてリタリンを処方され治療プログラムを組まれる子が、沖縄ではマブイを落としたと言われマブイグミと呼ばれる魂を込め直す作業をするかもしれないし、アフリカの狩猟民の世界では勇敢な狩人とされるかもしれない。
    健康って何だろう。治療って何だろう。そんなことを考えさせられる本だった。

    この本の結論としては、
    ・なにをもって「治癒した」といえるのかは、治療法によって異なる。
    ・「治癒」とは、ある生き方のことで、特に「心の治療」とは生き方を与えること。
    ・治療とはある文化の価値観を取り入れて、その人が生き方を再構成すること。
    ・治癒も生き方もひとつではない。臨床心

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    2024年02月06日
  • 精神分析的サポーティブセラピー(POST)入門

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    とても良かった。
    1年くらい前にに山崎さんの「精神分析の歩き方」を読んで分からなかった「力動的心理療法と精神分析的心理療法の変遷」についてや、「精神分析的心理療法を行うにしても、自我心理学の知識も大事だよね」と言ってくれている感じが、そうだよねと。いろいろとすっきりした。

    本の内容としては、
    「ユーザーが現実適応できるように、精神分析理論に基づいて、(心の奥の幽霊の声についてはとくに触れずに、でも治療者が心に留め置いて)ユーザーの自我を支持すべく対話をしてくれる心理療法」の本。

    そういう心理療法の実際の流れを2つのケースで書き記してくれて、その時治療者は何を心に留め置き、どう考え、持ちこた

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    2023年11月01日
  • ふつうの相談

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    タイトルはシンプルだし、エッセイ的な感じかしら?と軽い気持ちで読みはじめたら予想に反してバリバリ専門家向けの本(論文)。‥とは言え、本書の想定読者には「素人」も含まれているし、なんならわたし自身も家族として対人援助のお世話になったり、末端の介護職員として「ふつうの相談」を受ける経験もあり、読み応えのある一冊でした。本書出版記念のトークイベント‥行きたかったなあ。

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    2023年10月31日
  • ふつうの相談

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    公認心理師の資格ができ心理カウンセリングへの興味関心が強まっているなか、我が国の心理カウンセリング状況について、現場サイドでの率直な意見を述べている著者の最新刊。著者の最高傑作と私人は思っている「居るツラ」を理論的?に洗練させた書と思われた。「居るツラ」以降、著者の書作は迷走する。この著作で原点に戻ったと思われる。臨床と理念をつなぐ人は皆無だった中で、著者やその盟友の山崎氏は、今後の心理業界では期待が持てる逸材。今後の著作を期待したくなる一冊であった。

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    2023年10月20日
  • ふつうの相談

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    ケア概念を問い直す、秀逸な一冊。専門知に基づいて行われる専門的なケアだけがケアではない。本書で言う、世間知や現場知に裏打ちされた「ふつうの相談」にこそ、ケアの本質があると私は思う。臨床現場で奮闘する人以外でも、自身のフィールドに当てはめて読むべき一冊。

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    2023年10月16日
  • ふつうの相談

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    我々プライマリケア医も、ふつうの相談が多く行なっている。どの病気にも専門家がおり、どこか引け目を感じていたが、精錬の度合いの違いと考えると合点がいった。我々の診療は合金ではなく原石なのだ。
    居るのはつらいよ から、一緒に思考を深めさせていただいた感じがする。

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    2023年10月05日