東畑開人のレビュー一覧

  • 精神分析的サポーティブセラピー(POST)入門

    Posted by ブクログ

    良書。
    精神分析を専門に勉強してきたわけではないため、臨床的な介入の中で精神分析を行うことはまずないが、それでも事例の見立てに精神分析的な観点を取り入れることがしばしばあり、そのやり方を洗練させるためのヒントが本書にはあったように思う。これまで真似事でやっていた見立てを、どの部分に着目して精緻化していく必要があるのか勉強になった。

    たしかに精神分析的アプローチとは異なる部分も多く、実践のしやすさが一つのポイントになっているが、今後、精神分析的アプローチへと切り替える場合のことを考えると、自己開示の扱い方や中立性についての問題をどれくらい意識して実践できるかがその後の展開の鍵となるだろうし、そ

    0
    2023年09月19日
  • 日本のありふれた心理療法

    Posted by ブクログ

    ヘルス・ケア・システムの話は勉強になった。
    ケアしていると、だんだんどこに向かっているのかわからなくなって来るので、俯瞰できてよかった。民間セクター、民族セクター、専門セクターが意外とこういう勢力図なんだっていうのは正直驚きだった。
    もう一度読み直したい本。

    0
    2023年09月08日
  • 日本のありふれた心理療法

    Posted by ブクログ

    ありふれた心理療法について、臨床心理学および心理臨床学の歴史と医療人類学と筆者の事例を軸にしながら語られたもの。日々の臨床を真摯に成していくことは大前提だけれど、臨床の知のありふれた一粒を抽出すべく、ありふれた事例研究を書こうと思わせてくれる。妥協と交渉により合金の心理療法しか提供できないけれど、そこには個別性の極みが確かにあり、そこから『心理学すること』と『関係すること』を丁寧に紡ぐことで普遍的な物語となる。その時の自分に可能な範囲で精度の高いものをまとめる。できればどこかでおずおずと発表する。そう決意をさせてくれる一冊。私の師匠も、年に一度は事例をまとめて発表すると、それをご自身に課し今も

    0
    2023年06月06日
  • 聞く技術 聞いてもらう技術

    Posted by ブクログ

    本書は、コミュニケーションのための本ではなく、心の言葉を聞くためのカウセリングのための本です。

    聞く技術ではなく、聞いてもらう技術とは、人に聞いてもらえないから。
    ちゃんと聞いてという訴えを「聞く」のは難しい。
    心の奥底にふれるよりも、懸命に訴えられていることをそのまま受け取るほうがずっと難しい
    「聞く」が不全に陥るとき、聞かなければならないとおもっている。それなのに、心がせばまり、耳が塞がれて、聞くことができなくなる。
    それは、「聞いてもらう」からはじめよう。

    気になったものは、以下です。

    ■聞くための前提とは

    ・どこで話そうか、どれくら時間があるといいのか。まずは時間と場所を決めて

    0
    2026年01月03日
  • 認知行動療法の哲学 ストア派と哲学的治療の系譜

    Posted by ブクログ

    超いい本
    っていうか認知行動療法ハマってる人の中でそもそも中高生の時からストア派好きな人沢山いるとおもうもん

    0
    2022年11月18日
  • 認知行動療法の哲学 ストア派と哲学的治療の系譜

    Posted by ブクログ

    面白かった。ストア派入門としてもいいのでは。
    ストア派に、認知の流れも行動の流れもあって、第二世代までは自覚的に自分を西洋哲学ないしストア派の流れの延長に置いていたとのこと。

    0
    2022年08月23日
  • 悲しみとともにどう生きるか

    Posted by ブクログ

    個人的に興味深い作者名が並んでいたこともあり、本屋で衝動買いしたもの。ただひたすら真摯に、悲しみと向き合ったからこそ到達し得た心境が、ことばで生きている諸氏によって語り起こされる内容は圧巻で、それぞれに異なった対峙方法にも関わらず、通底する温もりは十分に享受できる。心のどこかに本書の存在を認識しているだけで、ずいぶん楽に感じられる、そんな座右の一冊。

    0
    2021年01月12日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1人めの養老先生の「私の人生は「不要不急」なのか?」という問いでガツンと来る。数に限りがある人工呼吸器を若い患者、高齢の患者どちらに使うかで、現実にトロッコ問題が発生しているとは。「トライアル・アンド・エラー」ではなく「トライ・アンド・エラー」という表現は相変わらず気になる。伊藤隆敏さんのページにもあるように現金給付は一律じゃなくてもよかったんじゃないかと思う。ブレイディみかこさんのページにあるように普段質問しなかった子がオンラインだと質問するようになったみたいな予想していなかった変化は今後も起こるだろう。

    0
    2020年09月22日
  • ミドル・エイジ・ビギンズ

    Posted by ブクログ

    この本は、臨床心理学者である著者が、4人の体験を通じて中年の生き方とはどのようなものかについて考察した本です。
    人生の正午を過ぎて下降方向となったとき、『出揃ったカードでやりくりしていく』という表現はとてもしっくりきました。
    あと、何をやるにも体力って大切だなーと感じましたね。参考になりました。

    0
    2026年08月22日
  • カウンセリングとは何か 変化するということ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    実は1年くらい前に読んでいたが、「再読だけが創造的な読書術である」を読んで、再読してみた。
    最初はカウンセリングの歴史や学術的な部分で門外漢の私には読み進めにくかったが、実際のカウンセリング部分〜カウンセリングを終わるということは自分にもよくあることに感じられて、敷居が高いと感じがちなカウンセリングが身近に思えた。
    人生は古い脚本が登場人物を替えて繰り返されるという内容がまさに今の自分の課題であり、特に興味深く読んだ。
    古い脚本で古い物語を終わらせるのには難しく、痛みが伴う。それを乗り越える為には他者のつながりが必要だ。それを担うのがカウンセリングだという。
    技術じゃないと思っていたけど、目的

    0
    2026年08月21日
  • カウンセリングとは何か 変化するということ

    Posted by ブクログ

    だれでもカウンセリングに触れられるように至極丁寧に書かれていた。世界-心-自己モデルやカウンセリングのフレームワークなどの説明によって、"見えないものを扱う不思議な行為"という印象から近づきやすいものにしてくれた。個人の好みの問題だが、全体的に説明がミクロ過ぎているなと感じてしまった…が、筆者の仕事(人)に対する考え方、心の取り扱い方がとても丁寧なのがすてきだなと思った。

    0
    2026年08月17日
  • カウンセリングとは何か 変化するということ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    歴史や概念、各宗派の位置付け、実際のカウンセリング方法についての本。まず、カウンセリングは、素人には解決できないような事態に対して行われると理解した。おもしろかった。
    特に方法が面白かったのでここに私の解釈を記す。生きていくのに必要なカウンセリングと、人生について考えるカウンセリングがある。基本的には1番最初に長めに時間を取って状況を把握、問題の根幹を探りどのようにカウンセリングをするか話し合う。そこで緊急性や、頼れる人や心の余裕などのリソースがどのくらいあるのかチェックする。もちろんカウンセリングでできる範囲であるかを確認する。投薬は必要か?等。
    生活に支障をきたしている場合、まずは生きてい

    0
    2026年08月17日
  • ミドル・エイジ・ビギンズ

    Posted by ブクログ

    大変興味深い内容でインタビューも非常に読みやすかったです。ただ、仕方のないことだと思いますが、労働が中心のインタビューの中で一介のサラリーマンである自分にはやや遠い話と感じざるを得ないため、共感はしづらかったです。

    0
    2026年08月15日
  • ミドル・エイジ・ビギンズ

    Posted by ブクログ

    加齢に伴う身体と環境の変化による人生の停滞感に対して、いかに対処すべきか、ヒントになった
    個人的には青年に戻るということが、良いと思った
    それは若年期とは違いもっと小さいことで良いと思った
    本書では角田光代さんが名作を連発したのちに、事務作業を自ら担うためにパソコン教室に通い始めるといったエピソードがあった
    これは人生を生き直すことだなと思った
    今まで通り過ぎて目に触れていなかったが、時間の経過に伴い、それが目に入る、興味に移る、そういったことを経験していく、ことを大事にしたいと思った
    また、本書の構成として、インタビュー集として簡単にまとめられてしまうのかと思いきや、ちゃんと著者による結びで

    0
    2026年08月15日
  • カウンセリングとは何か 変化するということ

    Posted by ブクログ

    具体的な事例をとおして、どのように心が変わっていくのか、少し体験できた気がする。カウンセリングは長い時間を掛けて、心と向き合い、破局することで新しい人生を進みだすことなんだと分かった。

    0
    2026年08月07日
  • ミドル・エイジ・ビギンズ

    Posted by ブクログ

    日々感じる停滞感が何なのか気になって読んだ。体力がなかったり、この人生で手が届かないものがあると気付いたりしての停滞感だと言語化してもらった気がする。私にも物語があるんだろうし、語ったあとに何か見えるのかもしれない。キャリア以外のミドルエイジの物語(体調とか家族関係とか)も知りたいと思った。

    0
    2026年08月02日
  • ミドル・エイジ・ビギンズ

    Posted by ブクログ

    素晴らしいインタビュー集。本書のテーマは中年クライシスだが、それを忘れるほどインタビューそのものが面白く感じました。予定調和に陥らないプロフェッショナルによるプロフェッショナルへのインタビューとはこういうものかと感心するばかりでした。
    もちろんテーマに沿って聞くべきことは聞いておられて、考察に導かれているので、満足してはいるのですが、自分にとっては、インタビュアーである東畑さんとインタビュイーとの真剣勝負がスリリングでした。

    0
    2026年08月02日
  • カウンセリングとは何か 変化するということ

    Posted by ブクログ

    カウンセリングを受けようか悩んでいたので、理解を深められてよかった。
    私の場合、生存というよりは実存に関わる問題だと感じ、カウンセラーを選ぶのが難しそうだと思った。
    でも解決したいと思っているのは本当だから、カウンセリングも一つの手段だよなあ、どうしようかな。

    ーーー
    以下抜粋

    生き延びるとは今現在を切り抜けることでもあるけど、同時に現在を過去にすることでもあります。そのとき、僕らは文学的に自分の過去と現在をつなぎ、自分の小さな歴史を手にします。これが作戦会議でも、冒険でも行われている。

    カウンセリングとは何か。
    それは生活を回復するための科学的営みでもあり、人生のある時期を過去にするた

    0
    2026年08月01日
  • 心はどこへ消えた?

    Posted by ブクログ

    ・面白かった〜。
    ・この前に読んだ東畑さんの本(「何でもみつかる夜に〜」)よりもこちらの方が自分は好き。
    ・そちらが寓話めいたお話を混ぜながらだったけれど、こちらは週刊誌(文春)連載のエッセイという事で、何かそういう方が自分は読み易いみたい。(何か読み手の想定年齢が上がった様で、こちらの方が自分に近い?)
    ・東畑さんは面白い(人となりが)。あと、文章も上手い、と思った。

    0
    2026年07月31日
  • ミドル・エイジ・ビギンズ

    Posted by ブクログ

    人は常に生きていたら自分を創造し続けなければならない。
    4人のミドルエイジの物語のあとに指し示されたその結論がなるほど、と膝を打つ感じはあった。
    人の深い森を眺めることで少しだけ自分の森の歩き方、見え方が変わるような気がする、くらいの読後感だがそれでも良い本だった。
    人生は一本の線で評される物語ではなく、あみだくじ。人との出会いによって隣の線に移動していき、予想だにしないところにたどり着く、という鷲田清一の持論は今後も自分の中で大事にしたい金言かもしれない。
    これからも悩んで生きていこう。

    0
    2026年07月30日