東畑開人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
心理学についてひと通り学んだが、数々の臨床アプローチの関係性が曖昧なままでいた。それが本書でものすごくクリアになった。「自己-心-世界モデルと各介入」の図がとても分かりやすい。
同時に、これらの介入方法を使いこなせる臨床家は、まだあまり居ないのではとも思った。特に精神分析は有資格者が少ないと聞くし、本書で記される例を読んでも、並の人間には出来ない技術であることがよく分かる。
また、プロのカウンセラーではない、市井の人々の関係性の中でなされるカウンセリング機能の価値についても、ハッとさせられた。
自分や誰かの心と向き合う立場にある人にとって、助けになる本だと思う。 -
Posted by ブクログ
今必要だから手に取ったんだなーと思う。
自分を癒すプロセスやアプローチの方向性が合っているのかを構造化、整理して確かめられている。
専門的すぎず、人を置いていかない言葉選びや白黒思考ではなくグラデーションでカウンセリングや、心が窮地に立たされたところからどのようにときほぐし、日常に帰っていくのかを具体的なエピソード含めて書かれているので、読みやすいし、優しい。
カウンセリング行ってみたい気になるなとおもっていたけど、わたしは自分で物語化もしてしまうタイプなので、あまり役に立たないなと思ってしまうかもしれないとは思った。
必要になった時にどういったカウンセラーさんを頼りにしたらいいのかの指標も得られたのはよかった。 -
Posted by ブクログ
「ミドル・エイジ」じゃなくて「中年」だろ!と思ったのは、河合隼雄の「中年クライシス」を知らなかった自分の勉強不足。
55歳になろうとする自分だが、一昔前と比較して年齢の意味合いが10歳ぐらい幼いのではと感じることが多いので、とても面白く、共感できる内容だった。
4人のインタビューにしても、中年の危機というだけでなく話自体が面白くて、人の歴史って大事だなと改めて思ったり、とりとめのないことを考えながら興味は広がるばかりだった。
20年後の「オールド・エイジ・ビギンズ」を待ちたいと思ったが、その時は75歳か…、本書の文庫化での追加あとがきを待つぐらいが関の山かも。
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Posted by ブクログ
知は力なり、読書は知なり。読書は力なり。
読書体験は、決して味わえない他者の感情や思考や行動、社会との在り方をインプットしてくれる。現実に他者と会話しても分かりえないような領域を示唆してくる。生きる力となる。
色々な本がそうしてくれるけど、対談記録型で著者のそこに至る前提や全体の捉え方、考察を通じて、すなわち著者の生きる営みを丸出しにしたノンフィクションを読んだような体験をしたのがこの本。
その領域が心理学、心理支援、カウンセリングなもんで興味深い。中年は一読すべきかも。
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個人的には現代の豊かさとは何か?を問うきっかけとなった。1つ横にスライドして進んだ気がする。次の螺旋階段を登り始めたというか。 -
Posted by ブクログ
占いもカウンセリングも同じ地下茎なのかなと思う。同じ地下茎のもっと遠くには宗教もあるんだろうな。
ココロをすくう方法はいろいろあるのだけど人はそれぞれ違うからみんな悩むんだね。正解はないしね。
二人が距離感をいい塩梅に保とうとしていたり
お二人それぞれがご自身の専門の話とフランクな話のバランスを取ろうとしていたりのがなんとなく感じ取れて好感が持てた。
対話4回目前編までは気楽にすいすい読んでいたけど4回目後編はグサグサと刺されてイタタタ!となってしまった。
この本の中で一番衝撃だったのは30年以上にわたって年上だと思っていた鏡リュウジさんが私より2学年下だと初めて知ったこと。 -
Posted by ブクログ
なんだこれ!軽い気持ちで読んだらいまの私に必要なものがつまった初めてのジャンルの本だった。
「心はどこへ消えた?」というタイトルは某チーズ本を連想させるし、著者も臨床心理士とのことで自己啓発本をイメージしてたけど、内容は自己啓発本とは真逆の印象。包み込み、はげまし、安心させてくれる本。いくつかのエピソードではカウンセリングを受ける人と自分を重ね合わせて涙が出そうになった。
仕事に一生懸命だと、脳さえコントロールできればうまく行ける気がしてくる。でも、心は心の存在を自分で意識できなくなると存在できないことに気づいた。
カウンセリング、全人間に必要な気がしてきた。もちろん私も。脳ではなく心に寄り添った時間をつくることができなくなってしまえば、きっと長い人生を完走することはできないね。 -
Posted by ブクログ
職業柄、聴くことは意識している。著者の言うように、私も聞くよりも聴くを重視していた。だが、聞くの大切さを冒頭からガツンと言われ、ハッとなる。言われてみれば確かにそうだ。
その後の聞くこと、聞いてもらうことの話はとても興味深い。著者が言うほど聞いてもらうことは簡単ではない。聞いてくれたらいいのになぁと思うことは日々たくさんある。だけど、それは聞いてもらうこちら側の何かが不足していたのかもしれない。たった一言、話を聞いて、で良かったのかもしれないな。
自分のことはみんな、話したがる。いつか自分の番が来るかなと思って聞くのだけど、なかなか回ってこない気もしている。だけど、きくと聞いてもらうをもっと上手に循環させていこう。