佐野徹夜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこの本がとにかく好きだと思った。
こういう本は、今まであまり読まなかったが、ぜひ、みんなに読んでもらいたい。
人の死、というものを、すごく考えさせられた。
一番心を動かされた文が
「テンポ正しく握手するんですよ。」
という岡田の一言だった。
まみずの死を、前に向かって進んでいけるようにするための彼の精一杯の気持ちを全部全部含んでいるようで、その一言に考えさせられるように巧に構成されたこの話に感動せずにはいられなかった。本当にデビュー作か、、、?と疑った。
スノードーム、タバコ、ジェットコースター、メイドカフェ、亀、海、タクシー、ロミオとジュリエット、、、
たくさんこの本の中で出てきた言葉達の話 -
Posted by ブクログ
とても面白かったです!
入間人間さんと時雨沢恵一さんを目当てに読み始めましたが、他の筆者皆さんも大変におもしろい話を書いてくださいました。
※私は、安達としまむら、アリソンシリーズ のファンです。笑
どのお話も面白かったので、いろいろ語りたいことだらけですが、ネタバレ回避のため、抽象的にまとめさせていただきます。
皆さんは本作を読んで何を感じるでしょうか。
私は、「可能性」「未来」「ナカイマ」「命」
だと思いました。これまで長く、そうするべきだと云われてきたことや、伝統には、もちろん尊ぶだけの、それが続いてきたなりの理由はあります。一方、そうでない物は許されないと云うはずないのですから、 -
Posted by ブクログ
私は青木のようにポイントが見えるわけではないけど雰囲気でなんとなく自分よりポイントが高い人には媚を売り、自分より低い人にはあたかも自分が高いポイントであるかのように見せようとして大きい態度を取る。これは私に限らずみんながすることなんだと思う。これは決して悪いことではないし、この世界で生き残っていくためには必要なことなのだと思う。でもこのポイントだけが人間の価値を全て表すものではないとこの話を読んで思った。ポイントで表せないような相手を深く知った上で見えてくる相手の芯みたいなもの、そういうものが真の価値を作るのではないかと思った。
この先必ず就職だったり結婚だったり相手のポイントに左右されること -
Posted by ブクログ
虚数。無味乾燥なイメージだけどこんなに美しく優しいものだったなんて。数学者が虚数だけでなく数学の世界を愛でる気持ちが本当にわかった。
人を好きになれない天才小説家、吉野。彼女の才能に黒い嫉妬心をにじませる染井。そして転校生、真白。全員が全員器用に生きられない。そんな中で吉野が出した答えは涙がにじんでしまうほど見事だったし、それを受け継いだ染井の成長に心があたたまった。
「この世界を小説で壊したい」
複素数は、美しい。美しいなんて上っ面な言葉はこの本に一切書かれてなかった気がする。使われてたとしても、上っ面な時だけ。宇宙が始まった時、虚数時間が流れていた。というさり気ない文章。この淡々とし