佐野徹夜のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
1作目より好き
世界観が素晴らしく良かったです。僕はしばらく虚数の世界にいましたね笑
死んだ人にメールをする人の心情を汲み取る斬新さは何か自分をどこかへ連れ出してくれました。
ただ、一つ不満があるとすれば後半がダルくなったなぁと思いました。それは、吉野の死の真実が染井に伝わってないと思ったからです。吉野がなぜ死んだのかというのが明確に染井の心情にでて描かれていない。吉野は染井が自分の小説の真似ができる人、いわば自分のコピーみたいだと吉野は考えた。吉野からすれば小説とは自分を表す一つの言葉であり自分をこの世界で表す価値であることだからそれを真似できてしまう染井の存在がいるということは自分がこの世で無価値なんだと言われたのも同然という心理だったと思います。吉野のその気持ちに染井が気づいてる描写はなく、真白といちゃいちゃしていて最後は良かったけど、後半のすこしだるくなった感じは私としては否めない。それで星4つです。でも、読み応えがあって良かったです。 -
Posted by ブクログ
装丁が美しく、ちょっとめくって手にとってみた本。
率直に言えば面食らった。ライトノベルで「小説」とは、「小説家」とは何たるかをこんなに見つめた本があったとは。
文章に癖がないし、個人的にはぱらぱらと見られる独特の比喩が好き。ドライヤーで乾かす髪の毛みたいに揺れる草、とか、DVDのチャプターをでたらめに押すみたいに、とか。あーなるほど、と理解できるのに使い古されてない、絶妙な例えが作品にきれいに溶け込んでいて、これが魅力かー!と唸ってしまった。
惜しむらくは、帯や裏表紙の押し売りが強いこと。圧倒的感動、とか衝撃の結末、とか、この本の強みはそこじゃないだろう。むしろそういうのとは違う、生きることに苦しむ登場人物たちを描く、冷静なのにどこか人間らしい迷いを孕んだ文章こそ売るべきなんじゃなかろうか、と。
ひねくれた人が、外見で読むのを避けてしまいそう、と思ってしまう。杞憂だといいけど。 -
Posted by ブクログ
メディアワークス文庫創刊15周年記念アンソロジー。
「1人15ページ」という制約のもと、15名の作家がそれぞれの物語を紡ぐ。
この15という枠は単なるページ数だけでなく
多くの作家さんが「15」というモチーフとしても回収しています。企画としての統一感が心地よい。短いからこそ、作家ごとの語り口や発想の癖が読メル一冊。
斜線堂有紀、綾崎隼以外は初読。改めてレーベルの層の厚みを思いますね。
掌編とも言える分量の中で、特に印象に残ったのは綾崎隼「十五年後もお互い独身だったら結婚しようねと約束した二人の物語」。
設定自体はどこかで見聞きしたような“ベタ”なものながら、その王道を真正面から引き受けてロマンに昇華していく語りが魅力的。この作家さんは 他の作品もロマンチック。
もう一つは時雨沢恵一「前略、十五歳の僕へ」。
こちらもモチーフ自体には既視感があるものの、15ページという制約の中に過去と未来の感情を
想定外な落とし所で読めました。
お題のあるアンソロジーって好き。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ岡田卓也
高校三年生。彰の代わりにまみずの見舞いに行く。まみずの代わりに死ぬまでにやりたいことを実行する。現役で医学部に合格する。
香山彰
卓也とまみずの同級生。中学の試験会場で初めてまみずを見た。初恋。大学は一年浪人して芸術学部に入る。
渡良瀬まみず
中学一年のときに、体調不良で入院する。発光病。旧姓は深見。
岡崎
看護師。
香山正隆
彰の兄。優秀だった。交通事故で死ぬ。鳴子の恋人だった。
岡田鳴子
正隆の彼女。卓也の姉。正隆が死んでからしばらくして、交通事故で死んだ。
律
まみずの母。
市山侑李
彰が通う大学の卒業生。ピアノ教室とレコードショップをやっている。
香奈
彰が口説いた同級生の女。
桂子
彰が浪人の時に予備校で口説いた女。
声
侑李の娘。
声の父
侑李と大学で一緒で音楽が好きな人。発光病で死んだ。
芳江
卓也の担任。
卓也の母
鳴子が死んでから卓也まで死ぬんじゃないかとずっと心配している。
深見真
まみずの父。
平林リコ
卓也がアルバイトをしているメイド喫茶の先輩。永遠の十七歳で本当に十七歳。