佐野徹夜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ姉の死からどこか投げやり生きるようになってしまった主人公と、不治の難病に侵された同級生の女の子のお話。
恋人の死に堪えられず、自殺なのか事故なのか、自分の前から死んでいなくなってしまった姉。
進んで死のうと思っていたわけではないものの、好きだった姉の死後生きていることが後ろめたくて、心のどこかで『生きていたくない』と感じてしまっている主人公。
『恩人』の同級生にわけもわからず押し付けられたお見舞いで出会った、難病に罹っている同級生の女の子。
色々な人の生死感が入り乱れて、生きていることと、死んでいくこと、どちらの方が幸せなのかと考えさせられる面もありました。
付き合っているわけでもない、無理 -
Posted by ブクログ
薄幸の少女、病、余命
ここらのワードが飛び交う作品。それでも話にのめり込んでしまった。
やりたい事リストを実行するにあたり、少々ムリヤリ感を感じたが、後半になるにつれそれらも良き思い出に。
全体的に暗い雰囲気、男連中も変わり者みたく描かれていて、慣れるまで時間がかかったが、特に問題は無し。
ラストに感じたが、このまま壊滅的な愛のカタチを通したら、どんな結末になっただろう?
ヒロインによる軌道修正はなされたが、おっちゃんはダークで壊滅的な結末にならんの?と思ってしまった。
意見が別れるところかな?
軽くサラッと読めました。デビュー作らしく作者の他の作品が気になる一冊でした。 -
ネタバレ 購入済み
1作目より好き
世界観が素晴らしく良かったです。僕はしばらく虚数の世界にいましたね笑
死んだ人にメールをする人の心情を汲み取る斬新さは何か自分をどこかへ連れ出してくれました。
ただ、一つ不満があるとすれば後半がダルくなったなぁと思いました。それは、吉野の死の真実が染井に伝わってないと思ったからです。吉野がなぜ死んだのかというのが明確に染井の心情にでて描かれていない。吉野は染井が自分の小説の真似ができる人、いわば自分のコピーみたいだと吉野は考えた。吉野からすれば小説とは自分を表す一つの言葉であり自分をこの世界で表す価値であることだからそれを真似できてしまう染井の存在がいるということは自分がこの世で無価値なんだ -
Posted by ブクログ
装丁が美しく、ちょっとめくって手にとってみた本。
率直に言えば面食らった。ライトノベルで「小説」とは、「小説家」とは何たるかをこんなに見つめた本があったとは。
文章に癖がないし、個人的にはぱらぱらと見られる独特の比喩が好き。ドライヤーで乾かす髪の毛みたいに揺れる草、とか、DVDのチャプターをでたらめに押すみたいに、とか。あーなるほど、と理解できるのに使い古されてない、絶妙な例えが作品にきれいに溶け込んでいて、これが魅力かー!と唸ってしまった。
惜しむらくは、帯や裏表紙の押し売りが強いこと。圧倒的感動、とか衝撃の結末、とか、この本の強みはそこじゃないだろう。むしろそういうのとは違う、生きる -
Posted by ブクログ
ネタバレ岡田卓也
高校三年生。彰の代わりにまみずの見舞いに行く。まみずの代わりに死ぬまでにやりたいことを実行する。現役で医学部に合格する。
香山彰
卓也とまみずの同級生。中学の試験会場で初めてまみずを見た。初恋。大学は一年浪人して芸術学部に入る。
渡良瀬まみず
中学一年のときに、体調不良で入院する。発光病。旧姓は深見。
岡崎
看護師。
香山正隆
彰の兄。優秀だった。交通事故で死ぬ。鳴子の恋人だった。
岡田鳴子
正隆の彼女。卓也の姉。正隆が死んでからしばらくして、交通事故で死んだ。
律
まみずの母。
市山侑李
彰が通う大学の卒業生。ピアノ教室とレコードショップをやっている。
香奈
彰が口