【感想・ネタバレ】この世界にiをこめてのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

よくあるパラレルワールド的な話じゃなかった。個人的にはあとがきに共感。自分のすきなことに、していることに、なんの意味があるのか、何かの役に立つのか。無理やり意味を見出そうとすることの無意味さ、この物語からそんなメッセージを感じました。

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2024年01月06日

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虚数。無味乾燥なイメージだけどこんなに美しく優しいものだったなんて。数学者が虚数だけでなく数学の世界を愛でる気持ちが本当にわかった。

人を好きになれない天才小説家、吉野。彼女の才能に黒い嫉妬心をにじませる染井。そして転校生、真白。全員が全員器用に生きられない。そんな中で吉野が出した答えは涙がにじんでしまうほど見事だったし、それを受け継いだ染井の成長に心があたたまった。

「この世界を小説で壊したい」

複素数は、美しい。美しいなんて上っ面な言葉はこの本に一切書かれてなかった気がする。使われてたとしても、上っ面な時だけ。宇宙が始まった時、虚数時間が流れていた。というさり気ない文章。この淡々とした文章にiを感じた。

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2022年06月21日

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佐野徹夜さんの2作目にして完成度が高いなと思った。
これほどまでに夢中になれるiが自分の中にもあればいいのに、、、

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2021年03月30日

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よくあるパラレルワールドものかと最初は思ったが、読み進めると違っていて安心した。死との向き合い方としても考えさせられた。けど真白と染井が出会わず、悲しみを分かち合う人がいなければ二人はどうなったのかなとも思った。死を選んだのか、人生に絶望しつつ小説が読めなくなってもただ生きることを選んだのか

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2019年11月21日

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ネタバレ

愛がないけれど愛を感じる物語。無駄が排除され効率が重視される忙しない世の中で、無意味に思えることがみえる世界を広げてくれることがある。ひとつの小説がいつか救ってくれることもある。iを大切にしたい。

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2019年08月07日

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現実って言葉は重い。それに対して私たちは何かを探している訳だけれど、結局は最初に味わった挫折と同じ挫折を味わうことになるかもしれない。現実を縦軸として交差する横軸の虚構は何の役にも立たないかもしれない。だからこそ、できれば虚構に縋って生きて生きたい人間も保険として現実的な生き方を探している。それが自分だと、この本を読んで思った。

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2018年03月09日

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この後、どうなるんだろう。
そんな終わり方だった。そう思う作品は他にもあるし、読んだことがある。だいたいそういう作品は読んだあとモヤモヤが残って納得しない。
しかし、これは納得できた。
モヤモヤが残ったままでいい気がした。
何かに行き詰まった時、壁に当たった時に読んでほしい。
自分はそんな時、またこれを読むのだと思うから。

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2018年03月03日

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ネタバレ

小説が好きな人たちの物語。
とても共感できる部分が多くあった。
自分自身、小説を書こうと思ったことがあったから(全く書けませんでしたが)小説で世界を変えてみたいの台詞が印象に残りました。

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2017年12月12日

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最後の最後にえ、まじかと驚かされるシーンが印象に残ったが、それ以上に不器用な彼、彼女らの生き様が興味深かった。Iをこめて、そのタイトルがどんな意味を持つか、どうやって回収するか気にしながら読んでいたが、iの世界という概念は案外誰でも持ってるんじゃゃないかと思う。自分自身のiを問答しながら生きていけたら深みが出るかもなと思った。素敵でちょっともどかしいお話でした。

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2022年09月18日

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以前に買って積読してた本でした。
パラレルワールドを意識したタイトルかなって思い、読んでいて、初め読んでいたら予想通りでした。。。って感じな展開かと思いきや。。。って感じです。
読みやすい作品で理解しやすいと思います。
あと、「i」ってのが虚数ってことがわかってると更に深く理解しやすいかなって思います。

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2022年06月22日

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これやって何か意味あんのかなって、よく思うこと多かったけど。そういうものが現実を変えてくれるキッカケだったりすんだなあって、何か新しい価値観をもらった気がする。

この小説読み終わってから、もっと沢山の本読みたいって思えた。

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2020年06月06日

ネタバレ 購入済み

1作目より好き

世界観が素晴らしく良かったです。僕はしばらく虚数の世界にいましたね笑
死んだ人にメールをする人の心情を汲み取る斬新さは何か自分をどこかへ連れ出してくれました。

ただ、一つ不満があるとすれば後半がダルくなったなぁと思いました。それは、吉野の死の真実が染井に伝わってないと思ったからです。吉野がなぜ死んだのかというのが明確に染井の心情にでて描かれていない。吉野は染井が自分の小説の真似ができる人、いわば自分のコピーみたいだと吉野は考えた。吉野からすれば小説とは自分を表す一つの言葉であり自分をこの世界で表す価値であることだからそれを真似できてしまう染井の存在がいるということは自分がこの世で無価値なんだと言われたのも同然という心理だったと思います。吉野のその気持ちに染井が気づいてる描写はなく、真白といちゃいちゃしていて最後は良かったけど、後半のすこしだるくなった感じは私としては否めない。それで星4つです。でも、読み応えがあって良かったです。

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2019年05月09日

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ネタバレ

ラスト、染井が吉野の残した小説を書き上げようとする辺りで涙があふれて止まらなかった。

佐野徹夜、ひりひりする文章書くの上手いなあ。次作もまた読むと思う。

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2018年04月28日

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装丁が美しく、ちょっとめくって手にとってみた本。

率直に言えば面食らった。ライトノベルで「小説」とは、「小説家」とは何たるかをこんなに見つめた本があったとは。

文章に癖がないし、個人的にはぱらぱらと見られる独特の比喩が好き。ドライヤーで乾かす髪の毛みたいに揺れる草、とか、DVDのチャプターをでたらめに押すみたいに、とか。あーなるほど、と理解できるのに使い古されてない、絶妙な例えが作品にきれいに溶け込んでいて、これが魅力かー!と唸ってしまった。

惜しむらくは、帯や裏表紙の押し売りが強いこと。圧倒的感動、とか衝撃の結末、とか、この本の強みはそこじゃないだろう。むしろそういうのとは違う、生きることに苦しむ登場人物たちを描く、冷静なのにどこか人間らしい迷いを孕んだ文章こそ売るべきなんじゃなかろうか、と。
ひねくれた人が、外見で読むのを避けてしまいそう、と思ってしまう。杞憂だといいけど。

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2018年02月02日

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面白かった。  別に衝撃の結末は待ってなかったけど。    
優しい結末だった。    
経験しなきゃ分からないこと。 
体験しなきゃ分からないこと。 
見聞だけじゃ分からないこと。 
分からないことは悪いことじゃないけど、分からないままにしておくと私みたいな大人になっちゃうぞ。    
青少年よ、案ずるより産むが易し、ゾ。

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2017年12月06日

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何か始めることは、いいことなのか?
戦争とかさ、始めない方がいいことだってあるわけだろ。
始まらないまま終わらせた方がいいことだってあるんじゃないか?

考えてもしょうがないことは考えない。
自分の力でどうにかなることばかりじゃないんだからさ。

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2022年04月03日

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ー現実に期待なんかしてるから駄目なんだよー

前作の時も思ったけど、何故この作者はあの中高生の時に強く感じた生きづらさや世界に絶望したような感情の描写が上手いんだろう。多分私が中高生だったら共感して一緒に川にとびこんでいたかも。今でもしたい気持ち

この子達の「生きづらさ」はいつか無くなるんだろうな、その感情すら一切を忘れるんだろう。そんな事を感じさせられながら読みました。

愛とはなんだろう
実感のない、実態のないそれをどうこめるのか
重いテーマのはずなのにとても読みやすいです

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2021年07月09日

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結局は将来、役に立たない意味がないことでも
一生懸命にしようってことなのかな?


小説家って変わっていると言うけれど、
やはり変わってるなぁとよくわかる
小説だった。

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2020年11月22日

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映画『君月』を観て佐野徹也さんを知り、映画が面白かったので、期待をこめてこの本を読んだ。感動というものはなかったが、人を愛することができない、社会に馴染めない主人公のむしゃくしゃする気持ちを共に味わいながら読めた。個人的に数学が好きなので、i(虚数)の話をリアルな世界でうまく例え、表現している所が印象的だ。この本は一読しただけでは到底理解し難いものがある気がするので、また空き時間にでも読んでいきたいと思う。

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2019年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

吉野への執着がすごい。死を受け入れているはずなのに。あれはもはや悲しみとかではないと思う。だけどはっきりわからなかったのは吉野の最後の言葉。結局彼女は誰も愛せず死んでいったってこと?みんなが言うほど青春って感じがわからなかった。教えてください

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2019年01月01日

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迷ったとき、つらいとき、やることがないとき、僕は吉野にメールを送る。半年前に死んだ吉野から返信があるわけもない。でもある日、吉野から返事が届いた…。

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2018年09月20日

Posted by ブクログ

青春物語だなぁ~
って感じました。

小説の良さ
自分が本を読みだしたきっかけ
というのを思い出す
そんな本でした。

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2018年05月07日

Posted by ブクログ

『小説を愛してる、すべての人に』冒頭の一文に呼ばれた気がして読んだ、早逝の女子高生小説家とその周りの人々の物語。

人の気持ちが分からない、だから小説を書く。こじらせ思春期のようだが、自分もそう思って文章を綴っている節はあるので分かる。

感情の捉え方が苦手な登場人物たちがもがいて文章にすがる様や、虚数「i」を使った仕掛けは面白かったが、心理描写などの掘り下げが浅く、例えば「その恋情の発生と処理、呆気なくない?」的な場面があったり、虚数も逸話を含めてもっと概念的に掘り下げて欲しかった。素材が良いだけに惜しい感。

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2017年11月23日

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