あらすじ
校内放送のCreepを聴きながら、屋上のドアノブで首を吊ってナンバーズの数字を見ようとしていた昼休み、親友の天ヶ瀬が世界を壊す未来を見た。彼の顔を見ると、僕は胸が苦しい。だから、どうしても助けたいと思った――。いじめ、虐待、愛する人の喪失……。死にたいけれども死ねない僕らが、痛みと悲しみを乗り越えて「青春」を終わらせる物語。生きづらさを抱えるすべての人へ。
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Posted by ブクログ
衝撃的な冒頭から心を惹かれ一気に読み終えました。正直読んでいて気持ちの良い話では無いですが、心に刺さる話でした。「死にたい」という気持ちを一度でも抱いたことのある方にはぜひ読んで頂きたい作品です。
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佐野さんの作品は前3作とも読んでいて、今回4作目をみつけて即買いしました。
あとがきの通り、前3作とよく似ているニュアンスが度々ありました。そのニュアンスが佐野さんらしさを感じてたまらなかったです
人生の息苦しさ。
私も日常で度々感じる事がありますが、この主人公や重要人物2人と違い、普通の人生を歩んできたと思います。ですが時々感じるしんどさ。辛さ。時々考える地獄や天国の妄想。そして考えもしなかった世界の終わり。仮死の世界。
よんでいてとても面白かったです。綺麗な青春ではなく汚い青春を取り上げているのにとても素敵な小説でした。
Posted by ブクログ
フィクションの世界とは言え、どこか現実世界と切り離せない部分があり、最後まで見離せないストーリーに感動した。
生きるのが辛くても、友達の存在が何かのきっかけとなり生きる希望を与えてくれる。そう言ったメッセージが込められているようにも感じた。
佐野徹夜さんの小説は、青春小説の中でもリアル感が群を抜いているので、共感できる部分があると思う。是非多くの人に読んでほしい。
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佐野徹夜さんの本が好きなので読みました。佐野徹夜さんの本を何冊か読んできたらわかることがあってまず、主人公はだいたい中高生ぐらいの男子。厨二病感があって全体的に暗い雰囲気です。こんな感じの作風が好きな人にはおすすめできる作家さんです!!
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痛くても、怖くても、つらくても生きて愛することを選んだ──。
物語の始まりはややダークな雰囲気。作中も生きづらさを抱えた若者たちが足掻きもがく様子が生々しく語られていきます。暗い世の中でも上を向こう…そんなメッセージを感じました。
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登場人物に自分の苗字も名前も出ることがあるのか。
ましてやリストカットに首絞めなんて。
今の私には運命を信じられるのかもしれない。
生きて、愛することってそれだけで凄いんだと思う。
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正直私にはなかなか読み進めにくい作品でした。暗いというかマイナスに引っ張られるというか、、、。
読み終えた後もなんだかすっきりしなかったですがあとがきを読んでなるほどなと思いました。。
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18の僕には刺激的な作品でした。生々しい作品です。読みやすいけど読み進めるのが怖くなるような作品でございました。精神が安定している時から精神がぶっ壊れた時にお読みください。
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生きるということは本質的に自傷行為のようなものなのかもしれない。人間は生きているだけで傷つき損なわれていく、そして死に着実に近づいていく。それは自傷行為と何が違うのだろう?人は生きるという行為を通して自分を少しずつ傷つけ損ない、死に近づけていく。
佐野徹夜さんの作品の「君は月夜に光輝く」を読んだことがあったので、内容の違いにとても驚きました。
暴力的なシーンがとても多いので、怖いなと感じることもありましたが、さすがは佐野さん、とても読みやすく一日で読み切りました。
内容が少し重めだけれど、現代の目を背けたくなるけれど背けてはいけない問題の数々を取り上げている作品だと思います。私は今まで生きづらさを抱えて生きてきたため、作中の3人の世界に対するネガティブな感情に時々共感できました。衝撃が多めのちょっと重めな作品だったけど、読んで良かったと思います。
Posted by ブクログ
「さよなら世界の終わり」という名前と、表紙の綺麗さに購入しました。途中から世界観がうまく掴めませんでした。それでも、友人を思う気持ちや、取り巻く色々な状況に共感する部分もありました。日常場面をとても綺麗な描写で表現されている部分がありました。
Posted by ブクログ
異色の青春小説でした。
ある出来事がきっかけで、3人には、ある能力が備わりました。死にそうになったとき未来が見える間中、手首を切り死にそうなとき幽霊が見える青木、死にかけると人を洗脳できる天ヶ瀬。
この3人が、辛い絶望の状況ながらも生きる姿を描いています。
終始、いじめや虐待、殺人などありとあらゆる負の要素が満載で、ずーっと暗闇の中を歩いているようで、暗く苦しい気持ちばかりでした。
苦しみもがいている描写は、作者の心の中を映しているようで、文章を通して、伝わった感じがしました。
また、▶️(再生ボタン)や⏸(一時停止ボタン)など記号を使って、時系列を巧みに誘っていて、一風変わっていましいた。
生と死の狭間を彷徨い、見つけた先には、長い時間だった分、結末は説得力がありました。絶望から見えた先の答えは、是非生きづらさを抱える方に届いて欲しいなと思いました。ただ、それまでの状況の回収がされていない印象でした。様々な事件を起こし、突散らかしたは良かったのですが、片付けされないまま無理やり終わった感がありました。
「君は月夜に光り輝く」とは違った青春ならではの苦しみや悲しみ、絶望がありました。それでも生きる登場人物にもしかしたら自分の状況は大したことはないかもしれません。でも、死んだらおしまいです。殺しても元には戻りません。
その状況下で、自分は何ができるのか考えさせられる作品でした。