内田昌之のレビュー一覧

  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    ネタバレ

    いきなりの戦闘シーンから時系列を遡っていく。
    展開といい、内容といい1959年に書かれたものとは思えない内容でした。
    戦争を実行する軍隊とは何か、というところを掘り下げており、興味深くお仕事に通じるところが多数あり、若い時に読めば良かったな笑

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    2022年07月28日
  • 未踏の蒼穹

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    とんでもない時間スケールで構築された想像の世界のなんと壮大なな作り話だろう。それにつけても水の惑星地球は奇跡の星だと改めて思う。

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    2022年07月25日
  • 時の子供たち 下

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    最高に面白い。下巻は胸をヒリヒリさせるようなエモーショナルな展開が多い。極限状態での男女のロマンスを人間、蜘蛛共に描いており、特にポーシャが散々差別していた雄を認めて絆を深めた上での、感動的な愛の捕食シーンは思わずこみあげてくるものがあった。
    蜘蛛と人間との全面戦争の行方をみんな見届けるべきだ。
    続編も期待。

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    2022年03月14日
  • 帝国という名の記憶 上

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     広大な銀河帝国を舞台としたSFでありながら、その内容は貴族の陰謀や政治的な駆け引きを主題とした宮廷劇である。また文化や言語、自己の境界などのテーマに関しては哲学的な領域にまで踏み込み非常に読み応えがあった。

     まずこのタイトルの素晴らしさよ。なぜSFのタイトルはどれもこう美しいのか。読み進むにつれそのタイトルがもつ物語上の意味が明らかになり、読後に本を閉じたその瞬間、表紙に書かれた表題を見て改めて感嘆の息が漏れる。タイトルとはこうでなくてはならない。

     物語は銀河帝国〈テイクスカラアン〉の壮麗な首都に、辺境で併合の危機に晒された〈ルスエル・ステーション〉からやってきた外交官である主人公マ

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    2022年02月28日
  • 時の子供たち 上

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    上巻だけ読んだ感想。
    とてつもなく面白いSF小説。
    テラフォーミング、文明が滅び荒廃した地球を脱出した宇宙船、でかい宇宙昆虫など手垢のついたSFネタを使って、とんでもなく面白いSF作品に仕上げている。
    主人公の一人である知性を持った蜘蛛が徐々に進化していく過程の描写が、とてもテレビゲーム的で面白い。
    自分が獲得した「知識」を遺伝子のように子孫に受け継がせることができるという設定で、「俺の屍を越えてゆけ」を彷彿とさせるし、敵対する蟻の基地に潜入する描写はメタルギアのようである。
    また一方で地球を脱出した人間達の宇宙船が新天地を獲得戦とする物語も同時並行で語られる。蜘蛛と人間の物語がどのように下巻

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    2022年02月17日
  • 時の子供たち 下

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    物凄く面白かった。
    知性を持った蜘蛛と人間のファーストコンタクトの結末は・・・
    宇宙を避難船で彷徨う人間パートと、緑の惑星で進化を続ける蜘蛛パートに分かれているが、どちらも独立した物語として十分楽しめる。というか、蜘蛛のパートがこんなに面白いのは予想外だった。

    続編が出ているらしい。ぜひ翻訳されるといいのだが・・・

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    2022年01月04日
  • 帝国という名の記憶 下

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    ネタバレ

    上巻の、宮廷のパーティで自分にはテイクスカラアンの詩をあんなふうに作ることはできない、と感じてつらかったシーンとか、イスカンダーのイマゴの二つ目を入れた時に、子供の頃読んだテイクスカラアンの小説に複雑な気持ちで胸打たれたことが共通点になってることとか、帝国への、大使たちのややこしい憧れと疎外感と、彼ら自身が帝国に誘惑もできてる存在なところが一番魅力的でドキドキした。
    ステーショナーたちの文化やメンタルも読んでる側にしたらぜんぜん当たり前ではないのも良かった。帝国のこともステーションのことも知らない読者視点で、マヒートと同じ野蛮人の気持ちも、マヒートのことがエイリアンに見える帝国側の気持ちもちら

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    2021年09月22日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    読んだのはスタジオぬえ表紙の旧版です。

    ガンダムの元ネタ的目的で読んだが、アメリカンなジョックス的ストーリーで中々面白かった。

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    2021年05月06日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    映画「スターシップトゥルーパーズ」の原作。しかしあれと本作は別物だ。異星のバグどもとの派手な戦いを求めると肩透かしをくらう。メインは軍隊に入隊した少年の成長を描いた物語となる。が、これが意外に面白い。新人機動歩兵が訓練キャンプでしごかれ、やがて士官候補生となり…。と言った割と分かりやすい内容となっている。反面、60年代当時のアメリカ軍国主義を皮肉ったものでもある、かもしれない。

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    2020年08月17日
  • タボリンの鱗 竜のグリオールシリーズ短篇集

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    竜のグリオールシリーズ2作目。今回は中編が2つ。怖ろしいけれど魅力的なグリオール。眠っていても、否、死んでいても周囲の人はグリオールに魅きつけられ、利用される。特にスカルという話では、アメリカ人の主人公がテマラグアを訪れての物語なので、現実世界とグリオールの世界が交わった気がする。今までは、中世の竜物語の延長で読んでいたので、不思議な気がした。

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    2020年05月22日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    やっと、読みました。機動戦士ガンダムのモビルスーツの元ネタになったパワードスーツが登場する、SF小説。
    哲学、政治、軍隊組織等についての濃厚な授業を受けているがごとく、作者が提示する社会と現代の社会との違いや、理想とするべき哲学はなにか等、深く考えさせられた作品だった。物語として、さらっと読んでも面白いし、随所でカタルシスを感じることができる娯楽作品の側面もあり、名作と言われる所以がよくわかった。
    『夏への扉』とともに、時々読み返したい作品だ。

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    2020年04月25日
  • 竜のグリオールに絵を描いた男

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    特徴的なファンタジー作品を読むたびに、人間の想像力の面白さを感じるのですが、この『竜のグリオールに絵を描いた男』もそれを感じました。表題作もそうなのですが、「始祖の石」という短編の発想は特にすごい。竜と魔法の世界で、法廷ものの話が展開されるなんて思ってもみなかった(笑)
    そして、この作品集に共通する空気感も、またすごいのです。

    魔法の力によって数千年もの間、その場を動けなくなった竜のグリオール。やがて竜の身体は草木に覆われ、その身体には村ができるまでになります。しかしグリオールは死んだわけでなく、そのあまりにも巨大な力は、たとえ動けなくても、人々の思考に影響を与えることができるそうで……

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    2020年04月16日
  • 竜のグリオールに絵を描いた男

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    本の出版が最近なので、新しい作家かと思ったらデビューは1984年だった。日本で紹介された頃が、ちょうど私がSFをあまり読んでいなかった頃なので、初めて読んだ。竜が存在した世界。竜退治の魔法使いの力が及ばず、グリオールを殺すことが出来ず麻痺させるにとどめた世界。横たわったグリオールの上に植物が生え、危険な生物が棲みつき、それでもグリオールは数千年の間、意識を持って生き続けてきた。その邪悪な意思は、付近に住む人たちの心に影響を与える。この世界での4つの物語が収められている。表題作の絵を描くという発想もすごいけれど「鱗狩人の美しい娘」に出てくる竜の内部の描写が素晴らしい。神秘的で幻想的。蠱惑的。そし

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    2019年07月14日
  • 終わりなき戦火 老人と宇宙6

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    老人と宇宙シリーズの第6巻。本書は4部構成となっている。最もインパクトがあるのは、最初の「精神の営み」だ。脳だけ摘出された貨物船の操縦士の話である。第5巻(戦いの虚空)でも登場していたが、その時も印象に残っていて、本書でも登場して嬉しくなった。

    本書はコンクラーベとコロニー連合が睨み合う状態の中、新たな敵が現れる。そこを武力ではなく政治と外交で乗り切るのかが本作品の面白いところ。CDF兵士のウィルスンが、まさに宇宙を駆け巡るのだが、ページを捲ったら別の場所にいるなど、結構忙しい。途中でウィルスンとダニエルのロマンスがあるのかと期待させるところもあり、いろいろ楽しめる。

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    2019年04月15日
  • ゾーイの物語 老人と宇宙4

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    本作品では主人公がゾーイとなり、まさに書名通り“ゾーイの物語”となっている。前作「最後の聖戦」の裏話的なものとなっているそうだが、前作のストーリーを忘れているので、新鮮な気持ちで読んだ。

    個人的な読みどころは、登場人物のパワーバランスというか義理人情をベースに前進するゾーイやオービン族の姿かなと思う。ゾーイはオービン族と特別な関係があり、オービン族はゾーイのためなら平気で命を投げ出すといった特殊事情の中、オービン族はコンスー族との過去との関係があり、さらにコンクラーベやコロニー連合との関係など、複雑な人間模様(宇宙人模様?)が描かれる。特に難しいところはないが、シリーズものなので、前三部作は

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    2019年03月29日
  • 火星の遺跡

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    キーラン・セインってキャラ好きだわ~♡
    専門バカだったりする学者を助けてくれる”ナイト”が活躍するシリーズとして読みたかったよ。(/_;)
    ホーガンの未訳の作品がまだあったはずですけど~

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    2019年02月16日
  • 2001:キューブリック、クラーク

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    長年、この映画に関するドキュメントがあれば…
    と思っていたがその願いを十分に叶えてくれただけでも
    十分なのに、見たことのない写真や初めて知ることが
    満載で、映画のファンは読むべき一冊。

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    2019年01月06日
  • 老人と宇宙

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    一気に読んでしまった。久しぶりにSFを読んだ、という実感。
    いろいろなアイデアがすばらしい。
    主人公の能天気さ(ポジティブ?)と結構ご都合主義的なストーリーがハインラインぽくて、気に入った。
    翻訳で2箇所、?なところが。
    「光年」が時間の単位のようにもとれるところと、「メートルトン」という重量の単位が。
    自分より年下の作家、というのが、ちょっとショック。

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    2018年10月10日
  • アンドロイドの夢の羊

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    エレクトリックブルーの毛色を持つ羊、品種名は”アンドロイドの夢”。異星人との戦争危機あり、星間クルーズあり、そしてコンピューターに移植された人間ありで、SFっぽい雰囲気満載。
    そもそもの事件発生がふざけているし、テンポ良く話が進み、全体的に楽天的でユーモアのある、アメリカ人作家らしい作品になっている。
    老人と宇宙シリーズよりこっちのほうが軽くて楽しいと思う。

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    2018年06月20日
  • 黎明の星 下

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    ネタバレ

    ああ、3部作は読めないんだよね。
    地球という故郷を失い、
    失意の底にあった少年ロビンが
    きっと最後は活躍するだろうと信じていました。
    でも、そうなるであろう未来はもうやっては来ないのです。

    達成感、承認要求というものは
    ある種の人の原動力です。
    誰しもが求めるものですが
    行き過ぎたそれは時に制御不可能な事態を
    招きかねません。

    今回のプラグマティストたちの一連の事件は
    その最たるもの。
    クロニア人はそのような事態を「知らなかった」がゆえに
    やすやすと彼らの暗躍を
    許してしまったのです。

    ですが、キーンたちの機転を利かせた作戦
    そして、地球からやってきたラッキたちが
    幻滅したことにより

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    2018年05月07日