ルーシャス・シェパードの作品一覧
「ルーシャス・シェパード」の「美しき血 竜のグリオールシリーズ」「タボリンの鱗 竜のグリオールシリーズ短篇集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ルーシャス・シェパード」の「美しき血 竜のグリオールシリーズ」「タボリンの鱗 竜のグリオールシリーズ短篇集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
特徴的なファンタジー作品を読むたびに、人間の想像力の面白さを感じるのですが、この『竜のグリオールに絵を描いた男』もそれを感じました。表題作もそうなのですが、「始祖の石」という短編の発想は特にすごい。竜と魔法の世界で、法廷ものの話が展開されるなんて思ってもみなかった(笑)
そして、この作品集に共通する空気感も、またすごいのです。
魔法の力によって数千年もの間、その場を動けなくなった竜のグリオール。やがて竜の身体は草木に覆われ、その身体には村ができるまでになります。しかしグリオールは死んだわけでなく、そのあまりにも巨大な力は、たとえ動けなくても、人々の思考に影響を与えることができるそうで……
Posted by ブクログ
本の出版が最近なので、新しい作家かと思ったらデビューは1984年だった。日本で紹介された頃が、ちょうど私がSFをあまり読んでいなかった頃なので、初めて読んだ。竜が存在した世界。竜退治の魔法使いの力が及ばず、グリオールを殺すことが出来ず麻痺させるにとどめた世界。横たわったグリオールの上に植物が生え、危険な生物が棲みつき、それでもグリオールは数千年の間、意識を持って生き続けてきた。その邪悪な意思は、付近に住む人たちの心に影響を与える。この世界での4つの物語が収められている。表題作の絵を描くという発想もすごいけれど「鱗狩人の美しい娘」に出てくる竜の内部の描写が素晴らしい。神秘的で幻想的。蠱惑的。そし
Posted by ブクログ
文庫オビにデカデカと書かれている「巨竜美血麻薬」というキャッチフレーズが、パワーワードに過ぎる(笑)
ルーシャス・シェパードの「竜のグリオール」シリーズ、唯一の長編にして最後の作品。このシリーズは、グリオールの邪悪な思念に振り回される人々の不安や不幸を描くことを主題としてきましたが、この作品は他の作品と一味違います。それは、グリオールの思念よりも人間の欲望の方が強い、結局「一番怖いのは人間の心」ということを、まざまざと見せつけていることです。
巨竜グリオールの血を人体に直接投与することで、至上の幸福感に包まれることを知ったロザッハーが、それを売って儲ける、という展開。いつもはここで主人公がグ