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Posted by ブクログ
スコルジーが、また新しい世界を作った。新種の疫病により、四肢麻痺状態に陥ったヘイデンと呼ばれる人たち。科学技術の進歩により、機械の身体をリモートコントロールして、他の人に交じって行動することができるようになった。主人公は自身もヘイデンであり、FBIの新任捜査官として、ヘイデンが関与している事件解決にあたる。いかにも映画になりそうな設定。主人公も、周囲の人たちも魅力的で、ミステリとしてもしっかり構成されている。ヘイデンを取り巻く政治的な状況は、現在、私たちが抱えているいくつもの問題と呼応していて、その意味でも面白い。続編の予定があるそうなので、この世界をまだ楽しめるらしいのも嬉しい。
Posted by ブクログ
ウィルスに感染した人が意識はそのままに体が動かなくなる症状に陥った。その状態をロックインと呼び、ロックイン状態になった人は“スリープ”というロボットのようなものに意識を移して日常生活を送る。ロックイン状態の人だけが入れるサイバー空間などもあり、この舞台設定だけで、もう面白い。
ストーリーは殺人事件の捜査であるので、犯人探しがメインとなる。物語の舞台がモロSFなので、捜査方法から犯人の行動が常識では考えられない展開を見せる。純粋なミステリーファンには、もしかしたら受け入れられないストーリーかもしれない。一方でSFファンにとっては、ロボットやらサイバー空間やらは慣れているだろうから、違和感なく物語を楽しめるだろう。
ウィルスの正体などは明らかにならない。物語の舞台設定のためだけに存在するようなものなので、ご都合主義と捉えられかねないが、いちいち整合性を考えてストーリー展開されてもテンポが悪くなったり、ストーリーが複雑になるだけなので、本作品の良さを特徴付けるために、思いきった背景設定にしているのはむしろ清々しい。
Posted by ブクログ
アメリカの作家ジョン・スコルジー 2014年発表の小説。近未来のアメリカを舞台にしたSFミステリー。
新種の難病のパンデミックが収まったあとの世界の物語り。といっても世界の様子は現在とほとんど変わってはいません。難病から生還したものの脳に変異をもたらす後遺症のため全身麻痺(ロックイン)となった人々のために脳に回路を埋め込み、それによってロボットを操作し社会生活を送ることが可能になる、という技術が普及しています。また全身麻痺にはならなかったものの、脳の変異の結果、麻痺した人の意識を自身の脳に載せて体を貸すことが出来るようになった「統合者」と呼ばれる人々もいます。「ヘイデン」と呼ばれるこの難病からの生還者達と社会の軋轢の中で起こる犯罪を、FBI捜査官である「ヘイデン」でロボットを操る主人公と相棒の元「統合者」が捜査するという物語り。
凝った設定で、良く出来ていますが、物語りのためにこしらえた作り物という感が強く、不自然な違和感のつきまとう作品です。
ストーリー自体は(SF的仕掛けを除けば)いたって普通のB級警察小説。残虐非道な犯罪が描かれている割に、とても軽い筆致、ユーモアのセンスも冴えていて面白いです。
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小説・文芸
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