内田昌之のレビュー一覧

  • 竜のグリオールに絵を描いた男

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    全長2キロにも及ぶ封印されし巨大竜グリオールは、千年もの時を経て丘や町と化していたが、いまだに人々の精神に影響を与え支配し操縦していた…そんな舞台設定がまず魅力的。以下の4短篇集。

    「竜のグリオールに絵を描いた男」4…綺麗に着地する酒場の小咄。
    「鱗狩人の美しき娘」5…竜の内部に囚われた美人の役目とは?長篇並みの密度と満足感。
    「始祖の石」4…法廷モノ。
    「嘘つきの館」4…グリオールの子供を産む竜女と脳筋男。

    ジャンルを縦横無尽に駆け回る自由闊達な飛翔力から『ハイペリオン』を思い出した。

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    2019年04月07日
  • 火星の遺跡

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    「火星の遺跡」表題から持ったイメージは宇宙の歴史とか宇宙における科学的なことがメインだった。未来の科学的なことは出てきたけれど、遺跡…… は あんまり メインじゃなかった。ちょっと残念。
    揉め事を独特の視点から上手に解決するキーランの手腕はお見事です。偶然に助けられた所もある気がするけどね。

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    2019年02月12日
  • 言語都市

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     人類はは辺境の星で、「アリエカ人」と呼ばれる異星人と共存していた。
     彼らの言語は特殊で意思疎通をするための「大使」と呼ばれるクローンを生成し、人類は平和に過ごしていたはずだった。
     ところが、新任の「大使」エズ/ラーが登場したことにより、そのバランスが崩れ始める。エズ/ラーの言葉はアリエカ人にとって、麻薬に等しく、エズ/ラーもまたその事を知っていた。
     そして徐々に、平和だった星が混乱に巻き込まれていく。

     ほぼ逐語しか理解できない「アリエカ人」が暗喩を含んだ言語を獲得していくのはとても感動します。
     ただ、理解しやすい話とは言えず、そこに至るまで読み通すのがわりと大変ですが・・・
     思

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    2018年12月22日
  • 星間帝国の皇女-ラスト・エンペロー-

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    原題は『潰れゆく帝国』なんだけど、どうしてこうなるの?
    (そもそも、皇女ぢゃなくて女帝なんですが…)

    カバー観て、メリケン版モーパイかと思いきや、魅力的な猛女ではあったけど、このひとはタイトルロールではないし…

    モーパイのみならず、星界だったり航空宇宙軍であったり、アメリカ人より日本人の口に合いそうな舞台設定ではあるけど、続きや如何に。

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    2018年12月15日
  • 遠すぎた星 老人と宇宙2

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    老人と宇宙の続編。前作に出てきたジェーンも出てくる。

    前回が夫婦の物語だとしたら、今回は親子の物語になるのかな。

    それと、自分探しの旅。

    特殊部隊の人間は成人した状態で生まれてくるわけだけど、
    正義や道徳の概念はどうやって定着させているのかと疑問に思った。

    それも、テンプレートの人格である程度は補えるものなの?

    善悪の判断や、社会におけるマナーとかって、子供のときから少しずつ身に着けていって、
    ようやく10歳くらいである程度まともになるんじゃない??
    と、自分自身の成長の記憶や、自分の子供を育てた経験から思った。

    なんか、そういうところはこの小説はご都合主義で逃げているよなーと思わ

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    2018年12月09日
  • 言語都市

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    わーい、すごいすごい!
    想像力の幅と深さが桁外れ、著者はSF界の殿堂入りまちがいなしだな。

    あまりネタバレしてしまうのもよろしくないので具体的なことは書かずに。

    ゲンゴから言語へ。
    たかが日本語文化と他言語文化だけでも理解しあうのは困難なのに、全く違った大系・概念・表現のコミュニケーション手段をとる生命体同士が、どうやってわかりあうのか、それともわかりあえないのか。

    真実しか語らないゲンゴ、かぁ。すごいこと考えつくなー。
    後ろのほう、ややパワー切れを感じたけれど、難解でチャレンジしがいがある。
    読書好きならぜひ!

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    2018年11月14日
  • 遠すぎた星 老人と宇宙2

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    スコルジーの二作目。前回作に勝るとも劣らず、面白い。なぜ裏切ったのか、クローンということはどういうことなのか。意識を転送するとは?自我とは?軽快な語り口を快調に読み進んでいくなかでも、ところどころ立ち止まって考えたくなるテーマが出てくる。三作目も楽しみ。少し、前作から時間を開けて読んでしまったのが、後悔。世界観は密接にからみあっているので、一気に読んでしまうことがオススメ。

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    2018年11月12日
  • アンドロイドの夢の羊

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    快調な読み口の軽快な話。しょっぱなからジョークが利いていて思わず引き込まれてしまった。「おなら」とはね。それでも、しっかりした伏線とどんでん返し、控えめで、かっこいいヒーローと、娯楽小説の黄金道をばく進している本だ。面白かった。

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    2018年11月12日
  • 老人と宇宙

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    文句なく面白い。まさに、21世紀の宇宙の戦士。現代的設定と、緻密な心理描写の組み合わせに思わず、引き込まれていく。ハインラインの宇宙の戦士が大好きな人は必読です。唯一いただけないのは、タイトルかな。とても中身を想像できません。

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    2018年11月12日
  • アンドロイドの夢の羊

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    ハリウッド映画みたいな小説。おもしろいけど、登場人物が覚えられない…昔はそんなことなかったのになぁ。

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    2018年10月10日
  • 最後の星戦 老人と宇宙3

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    最後までどんな決着がつくのか、予想できなかった。このシリーズ、おもしろい。
    ただ、入植した惑星の先住の知的生物についての伏線が回収されてなかったような…

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    2018年10月10日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    スタジオぬえによるカバーイラストには馴染みのあるパワードスーツが描かれています。1980年代のロボットアニメに夢中になった自分はそれを見るだけでワクワクし、本書を読んでパワードスーツのくだりに来るとブックカバーを外して、またイラストを眺め返したりをしていました。

    パワードスーツとその出典は知っていましたが、本書を読むのは今回が始めて。「老人と宇宙」の解説に、これは21世紀版「宇宙の戦士」とコメントされていたことから「いつか読む本リスト」に加えていました。

    SFの醍醐味は、その世界観、虚構世界の構成、設定、ロジックを味わうところにあると思っているのですが、間違いなくユニークで興味のそそられる

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    2018年08月27日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    良い訳本だった。よくあるような違和感のある訳がなく、訓練のされ方とか、戦場でのやりとりとか、とても自然に感じられるものばかりだった。中身は、まとめてしまえば、異星人からの侵略を受けている地球である兵士が軍に入隊するところからオールドマンになって出動するところまでの経験や成長の物語、と、ありふれた感じになってしまうけれど、細部に至るまで違和感なく描かれていて、途切れ途切れではあるけれど最後まで一気に読んでしまいたくなる楽しさだった。
    180807

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    2018年08月08日
  • ロックイン-統合捜査-

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    SF。ミステリ。サスペンス。
    パンデミック&ロボット&ニューラルネットワーク&殺人事件。
    主人公は新米FBI捜査官シェイン。
    まず、疫病蔓延後の世界観が、なかなかリアルで良い。
    SF設定が、ミステリのフーダニット・ハウダニットと繋がっていて、なかなかの完成度なのでは?
    シェインと相棒のヴァン、二人の会話が意外とコミカルで、読みづらさを感じないのも好印象。
    著者の作品は初めて読んだが、他の作品も読みたいと思う、非常に満足できる作品でした。

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    2018年06月23日
  • 終わりなき戦火 老人と宇宙6

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    ネタバレ

    前作最後に<均衡>という名の勢力が真の黒幕だと判明した。敵対関係寸前のコロニー連合、地球、コンクラーベは<均衡>の正体を突き止め、策略を阻止するべく奔走する。
    4章仕立てでそれぞれ主人公が代わりながら話が進むのは前作と似ている。<均衡>の企みをいかに利用し裏をかくかの筋書きを追うことに力が入っていて、シリーズ中もっとも話がハードではないかと。
    箱に脳をつめて宇宙船と一体化させるテクノロジーに関してはもう少し追求して欲しかったですね。黒幕の正体もそれだとすっきりしない。そのあたりは伏線ではないのかもしれないが、消化しきれてないと思うので☆ひとつ減。
    1章はボツバージョンが収録されているが、比較す

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    2018年05月30日
  • ゾーイの物語 老人と宇宙4

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    シリーズ前作を別の登場人物の目線で語る構成に期待をしていなかったのですが、このシリーズの世界観をぐっと広げ、楽しませてくれるものでした。

    終盤、主人公のセリフが心に響き、感動も感じ得る内容です。

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    2018年05月30日
  • 老人と宇宙

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    「宇宙」に老人?この邦題に惹かれて本書を手に取りました。トンデモ本かと思いましたが、面白い!ウィリアム・ギブソンがサイバーパンクもので提示した今まで想像もしたこともない設定に魅了された同様に、「老人が宇宙に旅立つ」設定にワクワクしました。SFの醍醐味ですね。シリーズ全てを読んでしまいました。

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    2018年05月30日
  • 戦いの虚空 老人と宇宙5

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    シリーズ前作『ゾーイの物語』ではコロニー開拓の描写が多いだけでなく、主人公が女子で若干ヤワな雰囲気だったが、今回は陰謀や戦闘が多くこのシリーズらしさを取り戻している。13のエピソードが短編となっており、それぞれ結末を迎えつつ、全体として話がどこかでつながっていく構成。話を追うにつれ、お互いにあまり好意的でない仲間たちが、好意を持てないまま何となくチーム風になっていくさまがおもしろい。
    そして最後…終わってないじゃん。最後引っ張って次のシーズンに続くというTVドラマ的展開はよろしくないと訳者もあとがきに書いてる。そして読後、チュロスを食べたくなったのは私だけではないだろう。

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    2018年05月28日
  • 黎明の星 上

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    ネタバレ

    この作品が最後の作品です。
    結局シリーズを終えることなく
    彼は宇宙の彼方へと飛んで行ってしまいました。

    クロニアに来た地球人は
    異なる概念を持った地球人とは
    相容れることができませんでした。
    彼らには承認要求は必要なかったし、
    対価も必要ありませんでした。

    人はこう思うと、存在が罪なのでしょうね。
    資源を浪費しつくし、
    争いの種をまき、
    他人を惑わす…

    ところどころにその罪の数々が出てきます。
    しかもそれは地球のそれでも
    原始の時代に文化が逆行しても
    然りなのですよ。

    例のシリーズとはちがって
    読みづらいです。
    ええ、チョー読みづらい(砕けて言ってみた)

    でも、どこかで寿命を感じてい

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    2018年04月08日
  • 最後の星戦 老人と宇宙3

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    ネタバレ

    シリーズ2を手にとってパラパラと見たら1とは全然登場人物が違う。毎回違うステージの話なのかと思ったらそうではなく、1と3は同じというので2を飛ばしてこちらを読んだ。結論から言うと2を全然読んでなくても支障はない。2の話が3に出てきているのかどうかはわからないレベル。
    ジョンは家族とともに行政官として植民惑星ロアノークへ向かう。ロアノークへ向けて宇宙船はジャンプを終えたが、到着した惑星はロアノークではなかった。仕組まれた間違いには何が隠されているのか。
    『月は無慈悲な夜の女王』が、アメリカ人にとって独立戦争を想起するものだというが、こちらのこの話もそういう含みがあるんじゃないかと思った。ただ、植

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    2018年01月11日