内田昌之のレビュー一覧

  • ロックイン-統合捜査-

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    SF。ミステリ。サスペンス。
    パンデミック&ロボット&ニューラルネットワーク&殺人事件。
    主人公は新米FBI捜査官シェイン。
    まず、疫病蔓延後の世界観が、なかなかリアルで良い。
    SF設定が、ミステリのフーダニット・ハウダニットと繋がっていて、なかなかの完成度なのでは?
    シェインと相棒のヴァン、二人の会話が意外とコミカルで、読みづらさを感じないのも好印象。
    著者の作品は初めて読んだが、他の作品も読みたいと思う、非常に満足できる作品でした。

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    2018年06月23日
  • 終わりなき戦火 老人と宇宙6

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    ネタバレ

    前作最後に<均衡>という名の勢力が真の黒幕だと判明した。敵対関係寸前のコロニー連合、地球、コンクラーベは<均衡>の正体を突き止め、策略を阻止するべく奔走する。
    4章仕立てでそれぞれ主人公が代わりながら話が進むのは前作と似ている。<均衡>の企みをいかに利用し裏をかくかの筋書きを追うことに力が入っていて、シリーズ中もっとも話がハードではないかと。
    箱に脳をつめて宇宙船と一体化させるテクノロジーに関してはもう少し追求して欲しかったですね。黒幕の正体もそれだとすっきりしない。そのあたりは伏線ではないのかもしれないが、消化しきれてないと思うので☆ひとつ減。
    1章はボツバージョンが収録されているが、比較す

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    2018年05月30日
  • ゾーイの物語 老人と宇宙4

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    シリーズ前作を別の登場人物の目線で語る構成に期待をしていなかったのですが、このシリーズの世界観をぐっと広げ、楽しませてくれるものでした。

    終盤、主人公のセリフが心に響き、感動も感じ得る内容です。

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    2018年05月30日
  • 老人と宇宙

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    「宇宙」に老人?この邦題に惹かれて本書を手に取りました。トンデモ本かと思いましたが、面白い!ウィリアム・ギブソンがサイバーパンクもので提示した今まで想像もしたこともない設定に魅了された同様に、「老人が宇宙に旅立つ」設定にワクワクしました。SFの醍醐味ですね。シリーズ全てを読んでしまいました。

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    2018年05月30日
  • 戦いの虚空 老人と宇宙5

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    シリーズ前作『ゾーイの物語』ではコロニー開拓の描写が多いだけでなく、主人公が女子で若干ヤワな雰囲気だったが、今回は陰謀や戦闘が多くこのシリーズらしさを取り戻している。13のエピソードが短編となっており、それぞれ結末を迎えつつ、全体として話がどこかでつながっていく構成。話を追うにつれ、お互いにあまり好意的でない仲間たちが、好意を持てないまま何となくチーム風になっていくさまがおもしろい。
    そして最後…終わってないじゃん。最後引っ張って次のシーズンに続くというTVドラマ的展開はよろしくないと訳者もあとがきに書いてる。そして読後、チュロスを食べたくなったのは私だけではないだろう。

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    2018年05月28日
  • 黎明の星 上

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    ネタバレ

    この作品が最後の作品です。
    結局シリーズを終えることなく
    彼は宇宙の彼方へと飛んで行ってしまいました。

    クロニアに来た地球人は
    異なる概念を持った地球人とは
    相容れることができませんでした。
    彼らには承認要求は必要なかったし、
    対価も必要ありませんでした。

    人はこう思うと、存在が罪なのでしょうね。
    資源を浪費しつくし、
    争いの種をまき、
    他人を惑わす…

    ところどころにその罪の数々が出てきます。
    しかもそれは地球のそれでも
    原始の時代に文化が逆行しても
    然りなのですよ。

    例のシリーズとはちがって
    読みづらいです。
    ええ、チョー読みづらい(砕けて言ってみた)

    でも、どこかで寿命を感じてい

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    2018年04月08日
  • 最後の星戦 老人と宇宙3

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    ネタバレ

    シリーズ2を手にとってパラパラと見たら1とは全然登場人物が違う。毎回違うステージの話なのかと思ったらそうではなく、1と3は同じというので2を飛ばしてこちらを読んだ。結論から言うと2を全然読んでなくても支障はない。2の話が3に出てきているのかどうかはわからないレベル。
    ジョンは家族とともに行政官として植民惑星ロアノークへ向かう。ロアノークへ向けて宇宙船はジャンプを終えたが、到着した惑星はロアノークではなかった。仕組まれた間違いには何が隠されているのか。
    『月は無慈悲な夜の女王』が、アメリカ人にとって独立戦争を想起するものだというが、こちらのこの話もそういう含みがあるんじゃないかと思った。ただ、植

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    2018年01月11日
  • 老人と宇宙

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    ネタバレ

    楢山節考。姥捨山。
    それを連想せずにはいられない。この作者はそういうことを知ってるのかなぁ。
    人生終わりかけの年寄りを使って地球防衛するのだが、ピチピチの若者レベルまで人体改造を施して訓練しても生存率は極々わずか。
    主人公は生き残るから物語になる。しかし、物語の背景に結局は年寄りを使い捨てているところがある思うと、単におもしろいで片付けていいものか。小説としてそこに突っ込んでいくとおもしろくなくなってしまうのは間違いないが、そっちに行けばノーベル賞も夢ではないと思うね。
    地球防衛するわけじゃないにしても、生産年齢から外れるお年寄りに生産性を上げてもらうことは社会的には非常に有意義なんだよな。高

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    2018年01月06日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    ガンダム‥!
    主人公がいい。ぼっちゃんで真面目で甘々な善人だから、描かれているのが戦争なのに、若者の成長物語みたいなノリですごく好きです。

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    2017年12月31日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    ある戦争を一兵士の成長という小窓から覗くという画期的な作品、あるいはある若者が成長していく様を宇宙という広大な世界の中に描いた作品、あるいはその両方であって、宇宙を題材に取ったある種の大河作品。いかようにも読めるだろうが、定型詩でもない散文なのに小気味良さを感じさせるのはなぜだろうか。
    最初に読んだのは8年近く前であったと思うが、その時に引っかかった部分と全く同じ部分に引っかかったのには驚いた。「父親も軍隊に参加したかった」という辺りであるが、この辺りの軍隊描写を冷笑的に読むのも面白いかもしれない。

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    2017年12月29日
  • 最後の星戦 老人と宇宙3

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    面白くなってきた、続きがあるのが楽しみになってきた
    表紙   5点前島 重機   内田 昌之訳
    展開   6点2007年著作
    文章   6点
    内容 660点
    合計 676点

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    2017年12月11日
  • ジャック・グラス伝 宇宙的殺人者

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    SFミステリーのジャンルに属する作品。著者によると、ミステリー要素の方が多いとのことだが、私にはほぼSF作品だと認識した。SF要素は8割くらいだろうか。物語は宇宙を舞台にした、SFらしいものだ。特に第一部はSF要素が強い。ミステリ要素が増えるのは、第二部以降。殺人事件が発生し、謎解きマニアの高貴な少女ダイアナが前面に出て来てからだ。とはいえ、犯人は本書の冒頭で著者が暴露しており、フーダニットの楽しさはない。殺害方法を推理するのを楽しみにことになる。もちろん、ベースはSFなので、殺害方法はSF的なものになる。これを驚けるか落胆するか、読者のバックグラウンドによって評価が分かれるかもしれない。まあ

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    2017年12月04日
  • 遠すぎた星 老人と宇宙2

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    単独では普通だが、シリーズとしては必要な部分
    表紙   6点前嶋 重機  内田 昌之訳
    展開   6点2006年著作
    文章   7点
    内容 645点
    合計 664点

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    2017年11月21日
  • レッドスーツ

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    ネタバレ

    スタートレック、特にTOSへのオマージュ満載。
    当初は『宇宙大作戦(笑)』を揶揄する不条理劇かと思ったが、
    終章では涙がこみ上げた。

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    2020年12月26日
  • レッド・ライジング 火星の簒奪者

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    ネタバレ

    テラフォーミングされた火星を舞台にしたダークなハリーポッターという感じの小説。3部作の1作目ということだが、ここからハリーポッターな世界を通り越して行くとスゲー突き抜けた小説になりそうな気配がする。

    前半、火星の最下層(レッド)の一員として塗炭を舐めるような生活をし、妻を処刑され自身も処刑される辺りまでは、ここからどう展開するのかとドキドキした。そこからも支配層(ゴールド)の世界に入り込むところ、エリート養成のための地獄に放り込まれるまでのスピード感は素晴らしい。

    そこからダークハリポタを経て、上層階級の腐敗に立ち向かう、いわばこの本の核心部が少々タルんでしまうのが残念。本家ハリーポッター

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    2017年10月10日
  • 最後の星戦 老人と宇宙3

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    他の惑星を植民地にする人類。宇宙にはたくさんの部族が存在する状況で、あたかも全宇宙を支配するかのように振る舞うコンクラーベ(地球で一般的なコンクラーベとは異なる)。ジョン・ペリー(かつて緑色の肌で戦った老人兵士)とゾーイを含む者たちは、新しいコロニーに入植するが、そこにコンクラーベの魔の手が伸びてくる。さて、この危機をどう乗り越えるか。状況が二転三転するのはエンタメ小説の定石なので、素直にストーリーを堪能しよう。コンクラーベの本当の姿やポリシーに翻弄されながら、先を想像するのが楽しい。さて、本作品は「老人と宇宙」シリーズの完結編となるらしい。とはいえ、続編があるので、引き続き読んでいきたい。

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    2017年09月27日
  • ジャック・グラス伝 宇宙的殺人者

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    SFでミステリなのかな?
    殺人犯は最初からわかっているし、革命家がいてもおかしくないような世界っぽいし、誰が?も何故?もどうやったか?も出てはくるけど、消化不良でもやもや…(-_-;)
    続くの??
    てか、表紙のハンサムガイはどこに出てくるのよーーー

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    2017年09月08日
  • レッドスーツ

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    スコルジーさんの代表作「老人と宇宙」で見せる ちょっとしたユーモアセンスを全開にした感じ
    落語のように笑わせて、最後にホロリと感動させるあたりが 流石!
    「スター・トレック」そして
    「ギャラクシークエスト」ファンなら読むべし

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    2017年08月10日
  • ロックイン-統合捜査-

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    ユーモアが本当に好き。キャラクターの会話とか面白すぎて…。お話も面白かった。身体がなくても障害じゃないし、むしろ肉体がないぶん自由。

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    2016年12月11日
  • 老人と宇宙

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     文字多めかなーと思いましたが、さくさく読めました。
     ご老人が宇宙に出てとにかくバトル。ストーリー的にも、頭からっぽにして、突っ込みどころは気軽に突っ込みながら、目の前のシーンを楽しく読んでいると終わるような本。想像がふくらむし、スケールは大きいし、こういう話は好き。
     どう考えても老人のメンタリティじゃないっていうか、皆さん完成豊かだなあとか、年齢の割りに精神がヤング。枯れた感じがほんとにないなぁと思うけど、老人要素は「既に一つの人生を終わらせている」という部分で感じればいいかという感じ。
     ブレインパルとか、スマートブラッドとか、あのへんのロマンあふれる設定が楽しいです。そこまでやって、

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    2016年09月11日