出口治明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者のお名前は、ネットや新聞で知っていたが、著作を読むのは初めて。先日、ネットで働き方改革についての対談記事があり、それに感銘したため、著書も購入。
著者の日本に対する見方、特に経済面に関する見方は、デービッド・アトキンソのそれと共通している部分が多い。日本がGDP2位の先進国になったのは人口が多かったから、というもの。経済の総量=数量(人口)×単価(一人当たりのGDP=生産性)であるから、今後は単価を上げるためにどうするべきか、ということである。
著者の面白いところは、アメリカの後追い型で経済成長してきて、若い人は考えずにただ一生懸命仕事をすれば、所得も上がった、企業は人手を確保するために青田買いをした、という考え。結局、そういう「仕組」で回ってきて、これが制度疲労を起こしている。時代が変わったのだから、社会の仕組みも見直していかなければならない。50歳でも、もっと高齢でも知力や経験を生かして、社会に還元できる社会に変えていけばいい。そのためには、著者のようによく本を読み、常識を身につけ、自分で考える力をつけることが必要なのだ。 -
Posted by ブクログ
本書はかなり当たりだった。
著者は1冊の本を紹介しながら、流れるように関連の本を紹介していく。紹介される本は世界で読み継がれる古典など硬派なものもあれば、国内のベストセラーなど柔らかいものもあり幅広く、読者を置き去りにしない。
チョイスも絶妙で、最新の宇宙事情をかみ砕いて説明している『宇宙は本当にひとつなのか―最新宇宙論入門 (ブルーバックス)』、日本のピアノ界の発展に生涯をかけた人々ついての『日本のピアノ100年』、そして貧困はないが自由もない世界を描いた『ユートピア』というようにタイトルだけで興味をそそられるものばかり。
しかも本を表紙付きで載せてくるというこだわり!
表紙の気合の入り具合を買うかどうかのファクターの一つにいれている私にとってはまさに至れり尽くせり!
紹介の文体も独特の味がある。
例えば『2052 今後40年のグローバル予測』という本に関しては、
「考えられうるすべての悲観論が網羅されている。(しかし)本書の魅力は文体がユーモアがあることである」
というように切り口が面白く、つい読みたくさせられる。
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著者はライフネットの出口さんという方だが、
多忙な社長のはずなのに読書家のような教養力。
一体何者なんだろうか??
何か新しい本を探したいときはオススメの1冊! -
Posted by ブクログ
ネタバレ教育・保育・年金・ワーママなど、あらゆる側面の社会問題を取り上げた一冊。
共通して、高度成長期に作られた"仕組み"が変革の最中である今も適用されていて、不整合になっているとの事。
ex)製造業など第2次産業が盛んだった高度成長期は"24時間働くこと"が理想だった為、ビジネスパーソンはくたくたになっていた。その為、性分業をした方が効率が良い。女性は仕事を辞め、家庭に入るべきだとの事で「第3号被保険者」や「配偶者控除」が出来上がった。
法律はもとより、昨今叫ばれている"働き方改革"なども例外ではなく、社内制度も古くから踏襲されている物が多い。
多様化する現代社会に、まだ適応できていない。これは私も肌で感じているところ。
読んで良かった一冊。
社会問題に対して、自分が何が出来るだろうか、という事を考えながら一気に読めた。
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◆待機児童問題=フランスの「シラク3原則」
0歳児保育は非常にコストがかかる
→育児休業給付金を1年目はほぼ100%にした
貰える金額が変わらないなら子どもと居よう、と育休取得率が上昇
→0歳児保育のニーズも少なくなり、社会全体のコストも下がった
また、男女関わらず育休復帰後は元の人事制度ランクで職場に戻れるようにした
(日本の大企業は男性社員を海外の大学院に教育に出す=数年不在でも復帰できるのに、育休には寛容ではない)
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◆労働時間問題
日本の年間労働時間は「2,000時間」
夏期休暇は1週間
経済成長率は0.5%
ユーロ圏は「1,300〜1,500時間」
夏期休暇は1ヶ月
経済成長率は1.5%
◆日本では残業が美徳化されている
「こんなに頑張っているのだから評価してあげよう」「大事に育てよう」「今度、飲みにでも連れて行ってあげるか」という気持ちになる
グローバルな企業では残業社員は真っ先にリストラ候補
「勤務時間中に作業できない容量の悪いヤツ」「会社の貴重な残業代を持って行くヤツ」
◆NPO法人フローレンスの取り組み
・1タスク2ピープル制
誰かが不在でも代わりに出来るので、仕事の停滞も防げる
・会議のルール策定
・議題の事前通知
・仮説を持ってくる
・定刻開始
・在宅勤務制度
・管理職の定時退社
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◆ペアレンツシップを学べる性教育を
日本では性教育がタブー化されている
(先生が照れながらコンドームの付け方を教える程度)
→単にセックスの話をするのではなく、子どもを産むとはどういう事か?という本質論を教えていくべき
妊娠や出産が何歳くらいまで可能か?
もし将来結婚生活を送るとしたら、どんな生活をしたいか?
どんな父親・母親になりたいか?、、、等。
「将来の夢」というと職業の話になりがちだが、ファザーシップ・マザーシップ・ペアレンツシップを教える事も大事
※なぜ教育に組み込む事が大事かというと、"技術家庭"
男子は技術、女子は家庭科、という区分をしなくなった世代から育休取得率が上がった
→教育で通過すると、それがデフォルトになる
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◆ひとり親問題
・ひとり親の家庭は50%が貧困家庭とも言われている
・日本全体の9%の家庭がひとり親の世帯
→100人の企業なら10人がシングルペアレントの計算
かつ、その中でも圧倒的に"シングルマザー"が多い
女性が離婚して子どもを抱えながら働こうとすると、正社員として採用されづらい
「正規・非正規」「男性・女性」のダブルで格差を受けている -
Posted by ブクログ
ネタバレ仕事の本というよりは人生への向き合い方の本。
本来動物であり、ワイン同様にクリマ(土地の自然や特性・文化)の産物であり、能力差はチョボチョボという人間観。衣食足り・パンのみにて生きるにあらず、7:3のライフ・ワークバランスに基づく人生観、仕事への向き合い方、50代への起業のススメ。今後30年の世界の予測と日本の課題&処方箋。
どうすれば良くなるのかの本質をしっかりと捉えたうえでの「数字・ファクト・ロジック」による主張に熱意と説得力を感じ、また未来を引き継ぐ世代のために50代以上も世界経営計画のサブシステムをしっかりと担うという意気込み・勇気をいただいた。
17-93 -
Posted by ブクログ
論旨は以下の通り。
実は日本人は意外と考える力がない。それを克服するには数字、ファクト、ロジックで腹落ちするまで考える訓練を積む必要がある。訓練することで意思決定スピードと精度は上がる。
直感で間違う人はインプット不足であり、「人・本・旅」をインプットして頭の引き出しを整理していくことが大事だ。そして考える訓練を続けることで周囲に惑わされなくなるようにもなる。
と言ったところである。
一番自分に響いた引用は、ロマンローランの「世界に真の勇気はただ一つしかない。世界をあるがままに見ることである。そしてそれを愛することである」取り組んでいるマインドフルネスや認知行動療法に通じる普遍的な言葉なので刺さりました。 -
Posted by ブクログ
「数字」「ファクト」「ロジック」で考え抜けと。今の日本人は考えなさすぎ、勉強しなさすぎでおかしくなっている。シンプルで、わかりやすくも深い本質が展開されているので、ものすごく腹落ち感があり、とても視野が広がる。
1、物事を考えずなんとなく過ごし、メディアから流れてくる情報をなんとなく信じ、それを常識として生きている人があまりにも多い。
2、今の日本での教育の質の悪さと勉強しなさすぎ。
3、「人・本・旅」からインプットし、腹に落ちるまで考え抜き、その情報を誰かにアウトプットする。
4、人間はみんなアホであり、チョボチョボである。アホなんだから仕組みでどうにかしろ。
5、自由で、おもしろいことを構想し、ラディカルに物事を捉える。 -
Posted by ブクログ
20170417
学び、知り、考える事は人間に生きる力を与える
あのことをやっておけば良かったという後悔をできるだけ減らすことが、人間にとって最良の生き方と思う。
チャンスは何度も訪れない。迷ったらやる。行く。
仕事は人生の三割に過ぎない。
元気に明るく楽しく仕事をする。
企業の業績は10年前と比べて上り調子であればまずまず。
下り調子であれば将来性は厳しいと見るべき。
部下はみんな変な人間。自分の子供より言う事を聞かないのが当たり前。
前年比105%を最低目標とする。
起業時に掲げる旗は、ミッション、コアバリュ、ビジョン。
これからは、大義のある理念に共感してもらえるビジネスを展開する。
アメリカの人口は三億二千三百万人。2050年年には五億人になる。
日本の男女平等の達成レベルは144カ国中、111位。中国、インドよりも低い。
世界第2位の農業輸出国はオランダで、9兆円。日本は7千億円。
今のあなたが残りの人生の中で一番若い。
誰だって、いつだってチャレンジできる。
日本の生産性はG7の中で24年間連続最下位。 -
Posted by ブクログ
【長時間労働で生産性が上がらない理由】
「インプット量が足りない」
日本の正社員の労働時間は2000時間以上、年間の実質GDP成長率はここ数年0.6%程度。
ユーロ圏では、年間の労働時間が1500〜1700時間ほどでGDPは1.6%。
日本が長時間労働に価値があるとされる背景には、戦後の長時間稼働がそのまま生産性に直結するという、工場モデルの概念がありますが、
現在のサービス業では、労働時間=成果では必ずしもないんですね。
従来の工場モデルだと生産ラインに自分がいなければ、仕事が滞ります。
対してサービス業は、極論ですと長時間労働をがんばって成果0と、長時間労働がんばってないし、結構サボってるけど成果100なら、仕事とは成果を出すことなので、どっちが組織にとって有益かというと、短時間で成果を出す方になります。
そして、サービス業は対人間の仕事なので、
朝早くから遅くまで残業して疲弊し、睡眠不足で出社している人よりも、
残業せずにとっとと帰って、人に会ったり、本を読んだり、旅行をしたりして遊んでいる学んでいる人の方が、発想が豊かだったりクリエイティブだったり、面白かったりして、成果を出せるんですね。
休息を充分にとることが生産性を向上させるということは、各国のデータが証明しています。
逆にサービス業において、長時間労働だから成果が出たというデータは皆無のようです。
僕も営業をしてる時は、同期全員が残業をしている中、顔色など全く気にせずとっとと帰って、人に会ったり、本を読んだり、音楽を聴いたり、映画を見たりして、インプットにつとめました✨
今だから言えますが、仕事中も本を読んだり、youtubeでプロフェショナルシリーズを見ていたり、お客さんと関係ないことを喋ったりして、結構サボりまくってましたが笑、成果は全国トップでした✨
お客さんは僕との会話を面白がってくれていました✨
勿論、長時間労働を好きでやってるなら問題はないと思いますが、やりたくもないのに、決まりだから、帰りにくい空気だからというような理由で、残業することは個人や国にとっても機能しないなと思います。
それならとっとと帰って、
インプットにつとめ英気を養う方が、
より効果的だと思います✨✨✨ -
Posted by ブクログ
ネタバレ続編ということで期待して手に取ったが、期待を裏切らない内容であった。
前著では扱っていなかった中東・アフリカ・アメリカ、そしてそれらをつなげるための西欧の動きとしてルネサンスや近代ヨーロッパを取扱い、最後に20世紀を総括しつつ21世紀の展望を記している。
中学や高校の授業では点としてしか認識できない歴史を、見事なまでに線としてつなげている。
ぜひとも受験勉強の休憩時間にでも読んでほしい本である。
一般論として、新興国や戦乱や内戦で疲弊した国がテイクオフするとき、すなわち自力で歩き始める時に一番大切なことは中間層を育てることです。そして、中間層が育つためには、国内産業の振興が不可欠です。それにはお金が必要です。それとともに人口が健全に増加していくことが必要です。
つまり、今の日本は二極化、少子高齢化とどちらも逆行した方向に歩んでいるという事なのです。
お薦め図書は購入リストに反映。山川出版の歴史ものは定評がある。