出口治明のレビュー一覧
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著者のお名前は、ネットや新聞で知っていたが、著作を読むのは初めて。先日、ネットで働き方改革についての対談記事があり、それに感銘したため、著書も購入。
著者の日本に対する見方、特に経済面に関する見方は、デービッド・アトキンソのそれと共通している部分が多い。日本がGDP2位の先進国になったのは人口が多かったから、というもの。経済の総量=数量(人口)×単価(一人当たりのGDP=生産性)であるから、今後は単価を上げるためにどうするべきか、ということである。
著者の面白いところは、アメリカの後追い型で経済成長してきて、若い人は考えずにただ一生懸命仕事をすれば、所得も上がった、企業は人手を確保するために -
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本書はかなり当たりだった。
著者は1冊の本を紹介しながら、流れるように関連の本を紹介していく。紹介される本は世界で読み継がれる古典など硬派なものもあれば、国内のベストセラーなど柔らかいものもあり幅広く、読者を置き去りにしない。
チョイスも絶妙で、最新の宇宙事情をかみ砕いて説明している『宇宙は本当にひとつなのか―最新宇宙論入門 (ブルーバックス)』、日本のピアノ界の発展に生涯をかけた人々ついての『日本のピアノ100年』、そして貧困はないが自由もない世界を描いた『ユートピア』というようにタイトルだけで興味をそそられるものばかり。
しかも本を表紙付きで載せてくるというこだわり!
表紙の気合の入 -
Posted by ブクログ
ネタバレ教育・保育・年金・ワーママなど、あらゆる側面の社会問題を取り上げた一冊。
共通して、高度成長期に作られた"仕組み"が変革の最中である今も適用されていて、不整合になっているとの事。
ex)製造業など第2次産業が盛んだった高度成長期は"24時間働くこと"が理想だった為、ビジネスパーソンはくたくたになっていた。その為、性分業をした方が効率が良い。女性は仕事を辞め、家庭に入るべきだとの事で「第3号被保険者」や「配偶者控除」が出来上がった。
法律はもとより、昨今叫ばれている"働き方改革"なども例外ではなく、社内制度も古くから踏襲されている物 -
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ネタバレ仕事の本というよりは人生への向き合い方の本。
本来動物であり、ワイン同様にクリマ(土地の自然や特性・文化)の産物であり、能力差はチョボチョボという人間観。衣食足り・パンのみにて生きるにあらず、7:3のライフ・ワークバランスに基づく人生観、仕事への向き合い方、50代への起業のススメ。今後30年の世界の予測と日本の課題&処方箋。
どうすれば良くなるのかの本質をしっかりと捉えたうえでの「数字・ファクト・ロジック」による主張に熱意と説得力を感じ、また未来を引き継ぐ世代のために50代以上も世界経営計画のサブシステムをしっかりと担うという意気込み・勇気をいただいた。
17-93 -
Posted by ブクログ
論旨は以下の通り。
実は日本人は意外と考える力がない。それを克服するには数字、ファクト、ロジックで腹落ちするまで考える訓練を積む必要がある。訓練することで意思決定スピードと精度は上がる。
直感で間違う人はインプット不足であり、「人・本・旅」をインプットして頭の引き出しを整理していくことが大事だ。そして考える訓練を続けることで周囲に惑わされなくなるようにもなる。
と言ったところである。
一番自分に響いた引用は、ロマンローランの「世界に真の勇気はただ一つしかない。世界をあるがままに見ることである。そしてそれを愛することである」取り組んでいるマインドフルネスや認知行動療法に通じる普遍的な言葉なので刺 -
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「数字」「ファクト」「ロジック」で考え抜けと。今の日本人は考えなさすぎ、勉強しなさすぎでおかしくなっている。シンプルで、わかりやすくも深い本質が展開されているので、ものすごく腹落ち感があり、とても視野が広がる。
1、物事を考えずなんとなく過ごし、メディアから流れてくる情報をなんとなく信じ、それを常識として生きている人があまりにも多い。
2、今の日本での教育の質の悪さと勉強しなさすぎ。
3、「人・本・旅」からインプットし、腹に落ちるまで考え抜き、その情報を誰かにアウトプットする。
4、人間はみんなアホであり、チョボチョボである。アホなんだから仕組みでどうにかしろ。
5、自由で、おもしろいことを構 -
Posted by ブクログ
20170417
学び、知り、考える事は人間に生きる力を与える
あのことをやっておけば良かったという後悔をできるだけ減らすことが、人間にとって最良の生き方と思う。
チャンスは何度も訪れない。迷ったらやる。行く。
仕事は人生の三割に過ぎない。
元気に明るく楽しく仕事をする。
企業の業績は10年前と比べて上り調子であればまずまず。
下り調子であれば将来性は厳しいと見るべき。
部下はみんな変な人間。自分の子供より言う事を聞かないのが当たり前。
前年比105%を最低目標とする。
起業時に掲げる旗は、ミッション、コアバリュ、ビジョン。
これからは、大義のある理念に共感してもらえる -
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【長時間労働で生産性が上がらない理由】
「インプット量が足りない」
日本の正社員の労働時間は2000時間以上、年間の実質GDP成長率はここ数年0.6%程度。
ユーロ圏では、年間の労働時間が1500〜1700時間ほどでGDPは1.6%。
日本が長時間労働に価値があるとされる背景には、戦後の長時間稼働がそのまま生産性に直結するという、工場モデルの概念がありますが、
現在のサービス業では、労働時間=成果では必ずしもないんですね。
従来の工場モデルだと生産ラインに自分がいなければ、仕事が滞ります。
対してサービス業は、極論ですと長時間労働をがんばって成果0と、長時間労働がんばってないし、結 -
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ネタバレ続編ということで期待して手に取ったが、期待を裏切らない内容であった。
前著では扱っていなかった中東・アフリカ・アメリカ、そしてそれらをつなげるための西欧の動きとしてルネサンスや近代ヨーロッパを取扱い、最後に20世紀を総括しつつ21世紀の展望を記している。
中学や高校の授業では点としてしか認識できない歴史を、見事なまでに線としてつなげている。
ぜひとも受験勉強の休憩時間にでも読んでほしい本である。
一般論として、新興国や戦乱や内戦で疲弊した国がテイクオフするとき、すなわち自力で歩き始める時に一番大切なことは中間層を育てることです。そして、中間層が育つためには、国内産業の振興が不可欠です。それには