佐藤究のレビュー一覧

  • テスカトリポカ

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    ネタバレ

    これがノワール小説というやつか。
    感想を書くのが難しい作品だった。

    犯罪に手を染める者たちの欲望や権力抗争、裏切りと暴力がひたすら描かれている。しかし単なる犯罪小説とも少し違っていた。残酷なシーンも多いが、その根底には古代アステカ文明の信仰や儀式にまつわる行動原理があり、救いようのない展開もどこか神話を見ているような感覚があった。

    末永とバルミロの心臓密売ビジネスに対する価値観の違いも興味深かった。
    末永は心臓を「商品」として扱い、バルミロはそれを「神への供物」として扱う。同じビジネスをしていても、2人が最後まで分かり合えなかったのは当然だったのかもしれない。
    仲間たちに「俺たちは家族だ」

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    2026年05月23日
  • QJKJQ

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    著者のテスカトリポカが面白かったので
    こちらも読んでみた。

    こちらの作品も凄惨な暴力を振るう人の怖さが存分に描かれている。
    きっと著者は時事であったり、人の歴史の知識を大量に吸収していて、実在とフィクションを交えて書いているので、法外の秘密結社とか、人身売買とか、本の中の世界がどこかに存在していそうな説得力がある。

    主人公は強かに生きて欲しい。

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    2026年05月15日
  • テスカトリポカ

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    登場人物が皆壊れていて、この人に比べたらこの人はまだマシ、それにしたってどれも犯罪、みたいな繰り返し。途中の凄惨な描写に、私はこのページ数をかけて何を読まされているんだろうと思うこともしばしば。半ば意地で読み終えたのだけれど、どこかで、ない話でもないのかもしれないと思ってしまうのが怖い。コシモがかわいそうだった。

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    2026年05月09日
  • 幽玄F

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    テスカトリポカの時から思っていたんだがこの人の小説、いわゆる物語の縦軸というか、物語性、このお話は何を目的としてどう駆動するのかに酷く無頓着なんだな

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    2026年05月09日
  • サージウスの死神

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    テスカトリポカがおもしろかったので読んでみたが
    しっかり目の純文学で自分には理解できない。
    面白いとか面白くないとかではなく純文学はまったくわからないので⭐︎3で

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    2026年05月08日
  • テスカトリポカ

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    本作は、序盤こそ群像劇として登場人物を丁寧に配置していく構成だが、物語が交差し始める中盤以降、一気に緊張感が高まり、読者を引き込む展開へと加速していく。点と点が線になる快感があり、読み進める手が止まらなくなるタイプの作品だ。

    特に印象的だったのは、全体を覆うノワール的な空気感と、アステカ文明や麻薬カルテルといった要素が融合した独特の世界観である。暴力や信仰、欲望が複雑に絡み合い、単なるエンターテインメントにとどまらない重厚さを生み出している。こうした題材はどこか原始的でありながら、現代社会とも地続きであるようなリアリティを感じさせ、「男心をくすぐる」という言葉がしっくりくる魅力があった。

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    2026年05月06日
  • サージウスの死神

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    内容が理解しきれないのに何故か読む手が止まりませんでした。
    ただ、ラストであら?そこで終わり?と急に突き放されたような気持ちに。今の佐藤究ならもう少し続きを書いたりするのかな、何にせよ狂気に傾いた人間の辻褄の合わなさ、危うさの表現に驚かされました。

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    2026年04月21日
  • QJKJQ

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    よく分からない部分もあったけれど、亜李亜の過去と過去を知った時は亜李亜が可哀想に思った。

    この本で最初に思ったことは装画が綺麗!

    キリストの血と肉に見立てたものを食べる。確かに食人だよなぁ…
    兄が殺された後に父がパンを千切っていたのは血肉に飢えていたのか、それとも誰かを呼び出したかったのか…
    登場人物全員が狂ってるよ泣

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    2026年04月18日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

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    ネタバレ

    淡々と明確な表現で文章から得られるエンタメをぶつけてくれる良作。
    痛かったり、悲しかったりしながらも心を心地よくざわつかせてくれる表現と記述。テスカトリポカが大絶賛されているのでいつか読みたいな・

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    2026年03月25日
  • トライロバレット

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    ネタバレ

    学校ではジョックにいじめられ、家庭環境はボロボロの化石オタク(というか三葉虫オタク)・バーナムが、ジョックに復讐する話ー。

    と書くと、典型的なストーリーに見えるけど、当のバーナムは淡々としている。この小説、セリフも地の文として扱っているから、感情が伝わりづらいというか、すべて客体的に見える。なのに、精神の異常さがありありと伝わってくる。
    それから、バーナムとは別に、PTSD(?)に悩まされる退役軍人がその根源として学校を襲撃するのと結節して、銃乱射事件に発展していくのだが、そちらもそちらで、だいぶ異常をきたしているのだ。

    話の筋はわかりやすいし、ある意味でアメリカ社会が抱えるいくつかの問題

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    2026年03月25日
  • トライロバレット

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    エピソード1はちょっと退屈だったけど、エピソード2からは一気読み!
    バーナムが手作りの三葉虫スキンを着て出てくるシーンを想像すると笑いが込み上げてくる。状況は全く笑えないけど笑

    バーナムには冷めてる印象を持っていたけれど、三葉虫がアノマロカリスに撃ち勝つシーンは自分の中で盛り上がった。やってることは駄目だけど、冷静に淡々とこなしていくフィンチさんの銃撃戦のシーンもかっこいい。

    文庫本表紙の三葉虫は何かの紋章みたいでかっこいいなと思うけど、実際の三葉虫を調べたら「おぉ…」

    虫嫌いな人は調べない方がいい。
    アノマロカリスはなんか可愛いと思ってしまった。

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    2026年03月23日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

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    なかなかのハードボイルドな短編集
    爆弾予告の小学校に向かう爆発物処理班
    細かな設定と
    専門的な原子力学
    なんだかよくわからないが
    凄すぎることは確か
    この爆弾を作った人って凄すぎる
    どの短編も思わず背けたくなるような
    内容も多い
    戦後の混乱の時期の話しや
    アメリカの元警察官の
    思いがけない趣味の世界
    クラゲの毒を持った化け物や
    恐怖でしかない
    佐藤究さんらしい世界で
    あふれていた
    ぞわぞわが止まらない

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    2026年03月22日
  • 幽玄F

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    空のスピードに魅せられたある男の物語。何度か大きくシーン転換があるが、導入のシーンがそのまま続いたらどうなるのだろう?という期待感が裏切られた感じではあるが、それはそれで楽しめたかなという展開。

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    2026年03月07日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

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    経験したことのないバイオレンスで狂気的な物語ばかりなのに、どれも妙なリアルさを感じる短編集だった。
    収録作ではジェリーウォーカーが一番好き。

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    2026年01月21日
  • Ank : a mirroring ape

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    ネタバレ

    すごい本だとはわかる。
    最初は時系列を把握できなくて、わけもわからず読んでた。とりあえず暴動にはチンパンジーが関わってるんだなと。
    難しい話だったけど、何故かロマンを感じずにはいられなかった。誰も知り得ない8分19秒。ロマンやん!科学は不可欠だな、科学者は考えることを止めない。すごい。ただ、最後は悲しい終わり方だな。希望としてはAnkは無事保護されて……みたいなんを想像してた。
    難しい話だけど、面白かった。テスカポリトカも鏡出てこなかったっけ?たしかアステカの話で。あれが面白かったのでAnkも買った。

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    2026年01月17日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    トリビュートの中には哲学的で難しい話もありましたが、宇宙飛行士の野口聡一さんとの対談が、実際に宇宙空間を経験した人にしかわからない孤独や常に死と隣り合わせだったということが感じられてとても興味深かったです。

    朝井リョウさんの小説は読み始め、なんのことを言ってるのか頭の中が「?」でしたが読み進めていくうちに『チ。』の世界観の現代・未来版のようで着眼点が素晴らしいと思いました

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    2026年01月15日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

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    ある意味興味をひいたが難しい側面もあった。
    結末がどうなるか?は気に入ったところ。
    そこまで裏は無かったが…

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    2026年01月10日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    色気ってのは腹が据わった覚悟の有る人間が醸し出すもんだ 知る事の、大切さも無意味さも素晴らしさも恐ろしさも全てこの作品が描いています。 娘ヨレンタがノヴァクの感情の部分に触れる唯一の存在であるのにも関わらず 以降は信念というよりは最早執着 それこそ「アポリア」(相反する二つの見解が等しく成立する場合、解決の糸口を見出せない難問)だと思うんですけど。 ある意味、完全オリジナルを作るという欲望は幻想だったり。もう流石にこの世界には蓄積が有り過ぎるから、どういう組み合わせで更に新しい事があるかなって事を皆探求していると思います。 文化は大きな川の流れであるという事を良く言っているんですけど、文章、文

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    2026年01月03日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

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    なかなか手が出なかった作家さんを初読み

    各篇とも独特な世界観で引き込まれる
    今度は長編に挑戦してみたい

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    2025年12月23日
  • QJKJQ

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    「殺人」とは何なのか。その本質は何か。
    ミステリーとしては絶対的ともいえる要素についての本質を解きながらも、殺人一家という異常な設定を使った物語。
    最初は猟奇殺人一家の中で起きた殺人事件という面白そうな設定で、全員容疑者の中犯人を探す話かと思って楽しんでいました。
    ところがどっこい笑
    現実的に「殺人」を起こす人間とは何なのか、その本質について語られ始めて。
    空想上の設定や物語がなぜか現実に足を踏み込んできた感覚でした。そしてこのタイトルが何なのか。
    あらゆる所にテーマが散りばめられて、伏線回収をしているのに全てが自分で回収というより、登場人物の言動によって思わぬところから引っ張ってこられる感覚

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    2025年12月21日