佐藤究のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ゴールデンラングールという霊長目は、本書で出てくる類人猿と違って尻尾があるのだが、白目もあってとても理知的な表情をする。これがYouTubeの動画で見られるので、年始にボケーっと眺めながら思いを馳せた。
私は動物行動学が好きで、霊長類学研究ではフランス・ドゥ・ヴァールなんかの本も好んで読むが、本書には京大霊長類研究で有名な松沢哲郎氏の名前も出てくるほど、本格的。霊長類(より正確にはさらに人間に近い類人猿)と人類におけるその進化の分岐点をテーマにした小説だ。
… という事で、大好物な内容である。
また、よく勉強されていて霊長類学の要素をふんだんに取り入れた構成であるため、新たな学説に触れる -
Posted by ブクログ
プロローグ
2026年1月3日
気付くとそこは断崖絶壁、眼前は海だった
カモメが弧を描いてスレスレを飛び交う水面は、
陽の光を弾いてさざ波が微かにたっている
出し抜けに海へ飛び込んだ
海水に目が慣れてくると、そこには無数の三葉虫が
漂っていた!
2億年以上前にタイムスリップしたのか!?
目の前の光景に只々茫然自失している己がいた!
本章
『トライロバレット』★4
佐藤究氏がまたヤッてくれた!
三葉虫をこよなく愛する学生と
実はホワイトハッカーでイジメを受けている長身の学生と
そして、イカれた退役軍人のオッサンとが微妙にして絶妙に絡み合うこれまたぶっ飛んだ物語
その物語と -
Posted by ブクログ
うわっ!安易に、トップガン的な感じかと思ったけど、ちゃうわ〜
難しい…
そうか…
三島由紀夫さん絡んでるしな…
オマージュみたい。
ず〜っと、空に魅せられ、飛行機、戦闘機に魅せられ、F35パイロットになった透。
彼には、戦闘機パイロットやけど、護国とかそういう想いはないんやろな。
ひたすら、青い空、超音速、その世界と一体になりたかったのか…
ただ、想いとは違い、その世界から落ちて、目的もなく彷徨う…
やっと見つけた希望!
でも、それが叶う!
その世界と一体(一休ではない!w)になるのか。青く…
それは…
空の青が死の補色というのが出て来てたけど、そういうことなんかな…
科学(航空機F型 -
Posted by ブクログ
傑作
戦闘機に魅入られて自衛隊に入隊した主人公透。透は自衛隊に入隊し、あれほど夢見た戦闘機を操縦することになるが、音速飛行における原因不明の窒息に悩まされる。
自衛隊を辞職し、観光用フライトのパイロットに転職した透。なぜ戦闘機に心を奪われたのかと改めて自問する。透は重力や地上のしがらみの束縛を断ち切り、血の補色である空を切り裂く力が欲しかった。領土の奪い合い(戦争)が水平的であれば、それを脱してはじめて垂直的。それが少年期に夢見た自由な飛翔。あの窒息は地上(水平)のしがらみにまみれた「護国の空」の息苦しさからくるものであった。フライトがただの仕事と割り切れるほどに、自分を見失っていた透は、バン -
Posted by ブクログ
主人公が、かわいそうなような。でも、父親とはいいかんじだったし、そんな不幸でもなかったのかな。どこの国でもカースト底辺界隈は、地獄なんですな。うん、個人の感想なんで、書きますが、これまでに読んだ佐藤究の作品と比べると、一段階下の、ちょっと出来の良くない作品のように感じました。
フラニーとズーイと並行して読んでたもので、フラニーの苦しみ?悩み?葛藤が、なにかとても贅沢なように感じました。本作は日本人の作家によるものなので、実態がどれだけ正しく反映されているものかわかりませんが、アメリカも日本と同様、二極化が進み、下層に属する人々は荒んできているのかなぁ、なんて思いました。