佐藤究のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ三葉虫って何?本作におけるモチーフとか意味合いとか。
なんか難しくないか?
退役軍人の話は読んでてただただ辛かった。
ヘリ飛ばすのやめてやれよ!(読解力皆無かな?)
アメリカ社会ってヤバいな…。
家庭環境ヤバいのも辛かったな。疲弊してる父親辛すぎる。
やっぱアメリカって銃社会だから元服的なノリで父親が息子に銃の扱いとか教えたりするのか?それを母親は当然嫌がる、というのもあるあるなのだろうか。
バーナムはガンダム主人公ならよくある境遇だよな。本作ではガンダムに乗らずに変身する…ていうかこれカミーユに見えて仕方ない。カミーユみたいに怒りを細切れに爆発させられるといいんだけど。
そういや昔アメ -
Posted by ブクログ
『テスカトリポカ』の時も思ったけど、暴力描写が最高!そしてあれだけ残虐な描写に溢れているのに、なんか神々しくて神聖な空気があって、不思議な作家さんだなーと思う。
平凡な人生を生きている私にも悲しいことや酷い災難は多く降りかかるけど、そんな中でも不思議な巡り合わせや、本の中でしか見たことが無い出来事に遭遇することがある。この人の小説は、そういった命の理不尽さと美しさを抱えて表現されているからここまで引き込まれるのかも。
人が大勢死んでも、大事な人が居なくなっても人生は続いていくっていう、過不足ない現実で締めくくるのが堪らない。あんなにドラマチックに展開したのに、現実に帰ってくるのが良い! -
Posted by ブクログ
再読。やはり最高の小説。
土台にあるのは奇抜な発想で、一見とんでもないように見えるが、少し読み進めると想像以上の科学的見地が現れる。練り上げられたロジックに惚れ惚れとさせられる。
加えて最高の暴力描写。人が凶器も使わずただ殴りあって蹴りあって肉を引き裂き骨を砕き内蔵を破裂させる。狂ったような描写だが、きちんとそうなるに至るロジックが用意されている。
詩的なセンスも溢れている。こんなに苛烈で刺激的な作品なのにひとつまみのノスタルジックと優しさが残る。
血が見たいなら、強烈な快感に襲われたいのならこんなレビューを見てないで今すぐ本作を読むべき。 -
ネタバレ 購入済み
凄い!
凄い小説です。とてつもないロマンを感じます。
眼を覆いたくなるような残虐なシーンの一つ一つにも、意味がありました。
途中の暗号のようなやりとりや、実験の本当の目的。ロスト・エイプが絶滅してしまった理由。等々、最後まで読めば分かります。いや、ちゃんとは理解できていないのかもしれませんが、分かった気分になって興奮します。それくらい、丁寧に説明してくれるので、置いてきぼりにならずについていくことができました。
壮絶な展開、悲しい最後ですが、エピローグまで丁寧に書かれているので読後感がとても良いです。そして、類人猿に前よりずっと興味が沸きました。 -
Posted by ブクログ
猟奇殺人を犯す家族のお話。
だがしかし、実はそんな簡単に纏められるお話ではなく、記憶と幻想と現実とが幾重にも折り重なって、実に緻密に形成された父娘のお話でした。
自分が今まで家族だと思って共に生活してきた人達が実は虚像だったら?
目の前にあった殺人の現場が跡形もなく異次元のように何もなかったら?
読み進めれば進むほどに、今まで読んできた物語の世界が闇になり、お話の先を示す文脈に霧がかかって想像すら出来なくさせるような不安感を煽ります。
色んなものを覆されて大いに驚愕させられましたが、ラストの娘に諭す父の愛情が唯一本物であったことが悲哀を感じました。