佐藤究のレビュー一覧

  • 幽玄F

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    側からみたら転落人生かもしれないけど、空を飛ぶことを追い求め、追い求められた人生で幸せなのかなと思った。
    あとどんな人間が周りにいるかって大事。
    展開が読めなくてすごくおもしろいし、蛇のところとか、修行僧のところとか理解しきれず2回目も読みたくなる本。

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    2025年11月16日
  • Ank : a mirroring ape

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    京都にある霊長類研究所から一匹のチンパンジーが脱走したことからはじまる「京都暴動」の無慈悲な顛末。猿とチンパンジーの違いなど、理系な要素が物語の核になっています。探究心が台風みたいに暴走している小説だと思いました。

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    2025年10月24日
  • 幽玄F

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    戦闘機の知識は全くないのに、とても引き込まれた。美しい空と、戦闘機に魅入られた男の一生が、華々しく、哀しく、美しく描写されていた。

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    2025年10月24日
  • テスカトリポカ

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    めっちゃくちゃ面白かった。南米の麻薬戦争好きとして前半でテンションが上がり、そこからまさかの日本を舞台にした臓器売買ビジネスへと移行、暴力描写がかなり淡々としていてその昔読んだ花村萬月を少し思い出した。アステカの生贄文化とか何というか個人的に好き系のネタがてんこ盛りで、読んでて非常に上がった。思わず筆者についてググってインタビュー記事とか拾って読み耽ってしまったが、他の作品も読んでみたい。コシモ幸せになってくれ。

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    2025年10月22日
  • 幽玄F

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    プロローグ

    運行管理者より「スクランブル」がかかった

    第5世代戦闘機F-35A通称ライトニングⅡは、一流の整備士の調整によっていつでも翔べる状態にある

    8は颯爽とコックピットに乗り込むとキャノピーを閉じた
    因みにコックピットの語源は文字通り“闘鶏場”だ

    密閉された空間に束の間緊張感が走る

    息を整えた8は、スロットルレバーを押してアフターバーナーを点火させた
    雲一つない青緑(シアン)の空を一目するやいなや
    強烈なGが8を襲うと同時にライトニングⅡは大空へと羽ばたいた
    幽玄を纏った飛行機雲を一筋残したライトニングⅡは、数秒後には、青緑(シアン)の空に消えていた!




    本章  おびさん

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    2025年10月16日
  • テスカトリポカ

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    読み終わってみて、すごく面白かった(?)。読んでよかった。
    ↓以下ネタバレです








    善い行いが全くなく、悪い行いのみで物語が進んでいく。
    コシモという主人公になりそうな予感の少年の登場は最初の方で、そのあとしばらくはもう一人の主人公になりそうな「バルミロ」を取り巻く展開になり、再びコシモが登場するまで、長かった。色々あった!そして決して強引さがなく、ようやくここまで辿り着いた!と思えるような手抜きのない丁寧な展開だった。
    そこに至るまでには、残酷な描写がたくさん出てきて私自身、善悪の境界線が揺らぐ瞬間がいくつもあった。
    自分を裏切った人、敵対する存在の人を殺すのは物語上仕方ないとし

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    2025年10月17日
  • テスカトリポカ

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    私たちの死生観
    メキシコマフィアの死生観
    アステカ王国の死生観

    異なる死生観が麻薬、臓器という要素で渾然一体となった重厚な物語は圧巻です。
    単なるクライムサスペンスではなく、異文化をリアルに感じられる世界観が素晴らしい。
    アステカ王国について深掘りするパートは人によっては辛いものがあるかも知れませんが、歴史、宗教、神話などが好きな人はハマるはずです。

    ここまで面白いと思った作品は初めてかも知れません。

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    2025年10月10日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    よすぎ!!!!!!!!!!
    チ。から広がってしらない界隈の人の話がきけるのまじ心に栄養。朝井リョウの小説泣くて

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    2025年09月13日
  • テスカトリポカ

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    ジャカルタで2人の男が出会った。麻薬密売人と闇医師。彼らが始めるビジネスの商品は人間のパーツ全て。娯楽作品において個人的にタブーだと思うものが、このビジネスでは扱われる。戦慄。この2人のルーツも怖いものがあるが、仕事仲間たちも最早人間じゃない。そういう現実離れした奴らがいるからフィクションだと思える。それくらいリアルなアンダーグラウンド。そして残忍な暴力描写。

    この本を通じてメキシコについて調べてみたら、麻薬カルテルはかなり深刻な問題だということ。世界で起きていることを知って考える機会をくれた良い小説。

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    2025年09月11日
  • Ank : a mirroring ape

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    壮大なスケール、知性と暴力が入り混じった傑作。
    コロナ、AIの世界より前にこの作品を書ける作者の想像力は脱帽。
    テスカトリポカに繋がると言うのも納得

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    2025年09月11日
  • テスカトリポカ

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    FGOにてテスカトリポカというキャラクターが実装されて少し経った頃にこちらの本を読んだ方がいいとおすすめに上がっていたので読み始めました。

    こちらの本を読んで更にテスカトリポカ、ひいてはアステカとはどんなものであったのかを知れて良かったです。

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    2025年08月30日
  • 幽玄F

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    戦闘機に全く関心が持てない人間だが、面白く読んだ。
    空への憧れを捨てられない主人公の変人(天才)ぶりが読んでて痛快だった。護国とは何か、もっともらしい答えはなかったが、水平と垂直の概念的考察は面白かった。
    三島由紀夫へのオマージュ作品とのことで、男性的な潔癖さが潔い作品だな、という感想。

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    2025年08月23日
  • Ank : a mirroring ape

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    初読み作家さん
    どこまでが科学的事実でどこがフィクション部分なのかが分からないくらい、その圧倒的な専門知識量にビビりました˙ᴥ˙

    他の作品も読みたいと思いました

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    2025年08月19日
  • テスカトリポカ

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    日本人の身近でない宗教観があり入り込めない部分もあったが本当に面白かった
    多分作者は物凄く長い時間をかけて下調べと下地を作成したと考えられるしその情報量を苦痛無く読める文体に仕上げているのが尊敬の念に値する
    ただかなりグロい

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    2025年09月07日
  • Ank : a mirroring ape

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    テスカトリポカが面白かったので、買ってみました。比較的ボリューミーな本だけど、『早くこの先を知りたい!』という気持ちが強すぎて、ページを捲る手が止まらない。文庫本のカバーデザインもすごくいい。読み終わってから見ると、よりいい。

    ジャンル分けするとしたらSFになるのだろうか。
    でも、現実にも起こりそうな感じがして、類人猿を見ると恐ろしい気持ちになるリアルさ。
    アンクも望もこんな結末は望んでいなかっただろうと思うと心が痛い。
    これは多分再読する作品。

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    2025年08月10日
  • 幽玄F

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    ネタバレ

    面白い!
    三島由紀夫をモチーフに執筆されたという作品。
    純文学のように内省的で、かつしっかり中身はエンタメしているところが唯一無二な作品だと思った。

    主人公の易永透は『豊穣の海』に出てくる人物「安永透」のオマージュらしい。自分は『豊穣の海』未読で、三島作品とのつながりを満足に把握できていなかったと思うが、それでも佐藤究特有の危険な熱によって最後まで夢中で読まされた。
    「護国」というワードを真に腹落ちせず、最終的には初期衝動のまま実に身勝手に死んでいった主人公には不思議な魅力がある。その頑固で一本気な姿勢をなんとなく三島由紀夫と重ねた。

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    2025年07月29日
  • QJKJQ

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    ネタバレ

    佐藤究作品の中でも特にミステリ要素が強い話。いわゆる信頼できない語り手の作品で主人公は記憶障害と認知障害を抱えていると思われる。ありがちな叙述トリックかと思いきや後半怒涛の勢いで展開する『殺人学』に圧倒される。どれだけ突飛な世界観や物語でも説得力のある文章の強さが好き。

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    2025年06月14日
  • 幽玄F

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    圧巻の⭐︎5。最初は一体何を読まされてるのかわからないまま読み進めていくうちに、その不穏な湿気を感じる世界にどっぷりはまってしまう。話の展開は終わってみればまるでファンタジーなんだけど、終盤まで突飛なことは全然起ころうとしないし、主人公は無愛想で会話もおもしろくないし、途中で飽きてもおかしくないはずなのに、どんどん読むのが止まらなくなる不思議な読書体験をさせてもらった。感謝。

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    2025年06月13日
  • Ank : a mirroring ape

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    ネタバレ

    作者の脳内どうなってるのほんまに
    テスカトリポカに続き本作もおもろすぎました、圧倒的な知識量と理知的な文章!もしかしたら本当に鏡への興味、理解からわれわれは進化したのかも知れないし、われわれが文明を築く前に同じように文明を築き栄え滅んで言ったホモ族がいるのかもしれないと思った。われわれも膨大な地球史のうち、ループの中にいる一種の動物にすぎないのかもしれないみたいな、絶対に知ることのできない神秘みたいなの、怖いけどどきどきする。
    自然は無意味なデッサンを残さないっていう望の発言は真理で、最後の秒数の光の話につながっていてうまいなとおもった

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    2025年05月30日
  • Ank : a mirroring ape

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    すごい作品!

    テスカポリスカが面白くてこちらも読みました。

    人類の進化って本書の通りなんじゃないかって思わせられるほど説得力のある説。

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    2025年05月04日