佐藤究のレビュー一覧

  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    超傑作でした。最初から最後までずっと取り憑かれた様に読んでしまい、ここ最近読んだ日本文学の中で、個人的に断トツ飛び抜けてます。
    麻薬や人身売買の裏社会の話がなんでこんなに解像度高く描けるんだと不思議でしたが、最後の参考資料のボリュームを見て納得。50冊以上て...。
    ただグロければ良いという問題でなく、裏社会に巻き込まれた一人一人の描写や心境が緻密で、ずっと引き込まれてしまいます。佐藤究さん半端ない。

    0
    2026年03月15日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    めちゃくちゃ良かった。
    前情報なにもなく読み始めて、舞台が地球の反対側だったから遠い話だなと思っていたけれど、みんな日本に上陸してきた。
    バルミロと医者が出会う部分が好き。わくわくした。バルミロは生き様がかっこよすぎる。でもこんな人日本じゃ生きていけないのよ、、自分の目標になりふり構わず行動できる人好きなんだけど、みんな日本には似合わなすぎてこの人しか生き残れないじゃない、、って終わりに向けて寂しくなった。
    神とか信仰って神聖なもので到底他人が利用しちゃいけないものだよね。コシモは自分の中で神を大切にしていたけど、バルミロは自分の欲求のために神を利用してたし、医者は他人の信仰心を利用してた。

    0
    2026年03月13日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    感想書いてなかった。もう何ヶ月も経つのに、この衝撃的な読書体験は忘れられない。巡り巡る因果の美しさ。テトラワカン!

    0
    2026年03月03日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    物凄く陰鬱で凄惨な物語。暴力に次ぐ暴力。貴志祐介や綾辻行人を愛読する自分でもちょっと引くくらいのゴア描写。
    ただまるっきり創作という訳ではなくアステカ文明下での史実に基づいた描写も多い。
    そりゃ〇教呼ばわりもされるよなと。
    結局バルミロも最後の最後まで祖母の言葉が呪いとなってまとわりついていた男だった。
    宗教や信仰は本当に人を救うのか?と思ってしまった。生活や思想を縛られがんじがらめになりさながら呪いのよう。それこそ争いの火種にすらなるわけで。
    作中でも登場したCボーンのコレクターなんてねじ曲がった信仰心を持つ歪みでしかないし。
    信仰こそが人類の産物の中で最も厄介なものかもしれない。なん

    0
    2026年02月24日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    おすすめ

    麻薬 犯罪 宗教 の本には興味なし
    そしてこのボリューム
    絶対手をつけることがないと思ってた本だが、

    いろんな偶然が重なり数ページ読み
    苦手なカタカナも多いし途中棄権かなぁと数ページ読み
    誰が誰だかわからなくなりそうなので紙にメモしながら
    そうこうしてるうちにグイグイ引き込まれ

    時間はかかったけど読み応えもあり ページが終わりに進むほどえーーーもう終わってしまうのーと言う、寂しさもあり
    不思議な体験をさせてもらえました


    0
    2026年02月20日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    日本だけでなく、海外の裏社会もしっかり覗くことが出来る作品。
    序盤は丁寧に麻薬ビジネスの話が綴られており、中盤にかけて元心臓血管外科医師が登場し、心臓ビジネスの話が徐々に展開されていく。
    全く知らない世界はとても新鮮で興味深かった。
    情報量が凄まじく、フィクションではなく本当に存在する話なのでは、と思ってしまう程だった。

    0
    2026年02月18日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    重厚なワールドワイドの裏社会を描いた犯罪小説だったが、神話や社会やビジネスなど多くの要素を内包したながら読ませる内面描写でかなり面白かった。

    0
    2026年02月18日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

    Posted by ブクログ

     帳が下りる。狂気に満ち、恐怖が溢れ出る。

     一つ。これは狂気に翻弄される物語である。
     二つ。これは狂気に魂を売り渡す物語である。
     三つ。これは狂気に身を委ねられなかった物語である。
     四つ。これは狂気が過去から襲いかかる物語である。
     五つ。これは狂気に身を滅ぼされる物語である。
     六つ。これは狂気に蓋をする物語である。
     七つ。これは狂気に支配された物語である。
     八つ。これは狂気の側にありながら、狂わなかった者の物語である。
     
     帷が上がる。狂気は消え去り、残ったものは希望か絶望か。

    ━━━━━━━━━
     今回も非常に面白かったですはい。短編集であるからこそ、物語が駆け抜ける疾

    0
    2026年02月15日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    犯罪小説は本当に知らない世界を見せてくれるので大好き。知らない川崎。知らないアステカ。
    思想が植えつく瞬間を見た、と思う。

    0
    2026年02月14日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

    Posted by ブクログ

    2022年発刊の短編集

    「爆発物処理班の遭遇したスピン」
    爆発物を処理できなくても、楽しめる。
    波動関数が理解できなくても、引き込まれる。
    鹿児島に生まれた思考が、1935年のアメリカへと跳ぶ快感を読む。
    理屈よりも 物語の推進力に身を委ねたい一編。

    「ジェリーウォーカー」
    冴えない映像クリエイターが辿り着いたキメラ創造という設定の奇抜さが魅力。
    舞台は(読後の空気として)アメリカらしき近未来を感じさせ、SF性と現実的な承認欲求の絡み合いが印象的。
    短編ながらラストの収め方はシャープで、余韻を残す締めで満足感がある。

    「シヴィル・ライツ」
    弱小反社の底辺組員の市民生活。
    佐藤究が、反社と

    0
    2026年02月11日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    はじめてこういうクライムノベルを読んだけど、これぞ小説の醍醐味みたいな話だった。
    ずっと暴力!暴力!暴力!の話なのになんでこんなに惹きつけられるのかわからなかった。わからないのに面白い!星★5!パーフェクト!

    アステカ?のこともバルミロが信じる神のこともぜんぶよくわからなくても、コシモの人生の行き着く先を見たくて読んでいた。
    コシモが純粋で無垢で悪意や殺意がないからこそ自分の犯していることの罪を直視することすらできないことが、もうどうしようもなくてつらかった。環境が人を作るならコシモが平穏な家庭で生まれ育っていたらこうはならなかったのか わからない。コシモも、心臓を奪われた子どもも、生まれて

    0
    2026年02月04日
  • トライロバレット

    購入済み

    なんだか哀愁のただよう雰囲気で、夢中で読んでしまいました。
    バーナムの三葉虫への愛が切ない。人間もいつか滅び、条件が揃えば化石になるのだと思うと、なんとも言えない気持ちになります。
    終盤に起こる事件がどのように起こったか、ゆっくり丁寧に描かれているため、「犯人は頭のおかしい狂人」と切り捨てられない何かがあります。恐ろしすぎるのは確かですが。
    そしてトライロバレットはどこに行ってしまったのか・・・。

    #切ない #ダーク #深い

    0
    2026年02月01日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    誰がなんと言おうと、わたしを読書という世界に引き摺り込んだ魔物はこの1冊

    川崎駅の丸善でたまたま購入した1冊が、まさかのこれ。運命を感じました

    0
    2026年01月29日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1ページも退屈なページが存在しない。

    残虐な暴力シーンと犯罪の限りをつくす良心の呵責というものを全く持ち合わせない冷酷非情な彼らを軸に、ほんの微量の温かみがとても際立つ。

    トリックによるどんでん返しなどは一切なく、ストレートな流れの中、全く飽きが来ることなく読み進めずにはいられない。

    救いがないと感じる方もいるかもしれないが、私は十分に救いがある結末だと思う。

    この作家さんのデビュー作を読んだ時、村上春樹さんの影響を受けていると丸わかりだったが、本作ではその影はほぼ感じないレベルまで昇華させつつ、2箇所程、おそらくオマージュとして残された部分を発見した。

    あるいは
    まずいコーヒー

    0
    2026年01月24日
  • テスカトリポカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    うわー、面白かった!
    群像劇が繋がっていってストーリーが展開されていくスピード感がすごくて、ページを捲る手が止まらなかった!

    アステカ文明なんて初めて触れたけど、
    読み込むと人を殺すことが正当化されていくような錯覚を引き起こした。

    だけど最後は現実世界に戻ってきたのかな?

    全体的に血と、絶望と、圧倒的な闇の香りが
    漂う唯一無二の一冊でした。

    0
    2026年01月23日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

    Posted by ブクログ

    まだ途中だけど感動を忘れないうちに書いてしまおう。佐藤究先生の作品はどれもこの世のどこかで『事実』なのでは?と錯覚させられそうになるものばかりで。実際にどこかの世界線での本当に話なのかもしれないが。それくらいリアルとファンタジーを融合させるのが上手い。事実が練り込まれた嘘は騙されやすいとよく言うが、まさに、この短編集のどの作品も『事実』が軸に構成されており、佐藤究先生のとんでもない知的好奇心が伺われる。特に猿人マグラなんて私自身の生まれ育った土地が舞台であったため、情景も思い浮かんだし、なによりもリアルに感じられた。ただのSFなんかじゃない、実際にあったかもしれない嘘とリアルが巧妙にまぜこぜに

    0
    2026年01月21日
  • Ank : a mirroring ape

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人間だけがなぜここまで高度な言語を習得できたのか?本書では「自己鏡像認識」という人間と類人猿(チンパンジー・ボノボ・ゴリラ)にしか持ち得ない能力が鍵であると主張します。そして、なぜ古人類は死に絶えているのか?という謎にも、大胆で斬新な発想を披露します。
    数多のミステリーのように、人工的に神秘性のある謎を構築しなくても、人間という神秘を探究するだけでここまで面白くできるのだと示してくれました。未曾有の読後感というのは言い過ぎか。「平成のドグラ・マグラ」と称されるべきだったのはデビュー作『QJKJQ』ではなく、この作品だったのではないでしょうか。『ドグラ・マグラ』よりも論説は幾分かわかりやすくエン

    0
    2026年01月12日
  • 幽玄F

    Posted by ブクログ

    佐藤究の幽玄Fを読んだ
    幽玄とは何かChatGPTで調べてみた
    幽玄(ゆうげん)**とは、日本の美意識を代表する言葉で、
    はっきりとは言葉や形に表せない、奥深く、静かで、余情のある美しさを指します。

    簡単に言うと
    •すべてを見せず
    •すべてを語らず
    •想像の余地を残す美
    わびさ人の違いも調べてみた
    ① 幽玄(ゆうげん)
    見えない奥行き・余情の美
    •すべてを明かさず、想像に委ねる
    •神秘的・深遠・静かな感動
    •「その向こうに何かがある」と感じさせる
    ② わび(侘び)
    不完全・不足の中に見いだす美
    •簡素、質素、控えめ
    •欠けているからこそ心に響く
    •人の心の在り方に近い美
    ③ さび(寂び)

    0
    2026年01月10日
  • Ank : a mirroring ape

    Posted by ブクログ

    面白いすぎる。読む手が止まらなかった。
    論理的に納得できるSFが大好きなのもあり
    どストライクの作品だった。

    主人公は霊長類研究者、
    人類の進化の過程や、
    その遺伝子を含む膨大な過去から
    人間を人間たらしめる何かを探ろうとする。
    作者の知識量に驚かされる。
    人類の進化に全く詳しくない私は
    全てを信じてしまう。
    綻びのない完璧に作り込まれている論理。
    その誠実さ、緻密さが恐ろしい。
    一体どれ程の時間を費やしているのだろう。

    ただ純粋におもしろく、
    どこまでも引き込んでくれる。
    論理の流れに運ばれていく快楽、
    本当に素晴らしい作品。

    0
    2026年01月08日
  • サージウスの死神

    Posted by ブクログ

    私は作者の表現する世界観のファンなので評価は高いですが、物語を追いかけて楽しむ要素はあまりないと思います。物語性を楽しむのであればテスカトリポカ、アンクなどを読んで欲しいです。

    狂気や幻視まみれの脳みその中身を、作者の鋭い言葉の羅列で主人公と共有していく作品です。
    詩的でナンセンスで洒落ててクール。
    そういうものの、詰め合わせです。
    無粋な言い方をすると大人のイカした厨二病です。

    嫌いなわけがない!!

    良質な映像作品のテーマになると思います。
    カットアップされたみたいに場面がちらついている世界を見ていたかと思えば、気がつけば日常の昼。
    その境目が次第に曖昧になり始め、世界観を支えるワード

    0
    2026年01月06日