佐藤究のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
佐藤究さんの作品は、やっぱり好きだ。
『テスカトリポカ』も読んでいてすごく面白かったが、今回はそれを超えるくらい良かった。
ある出来事をきっかけに、そこから怒涛の展開が次々と繰り広げられていく。張り巡らされた伏線が見事に回収されていく展開には、「こんな小説を書けるなんて、天才だ」と思わされた。
著者は他の作品でもそうだが、作品のテーマについてものすごく勉強し、徹底的に調べていることが伝わってくる。そのため、一見するとありえないような設定であっても、どこか違和感なく物の世界に入り込むことができる。
まるで別世界へ連れていってもらうような感覚だ。
難しいテーマや設定を扱っているにもかかわ -
Posted by ブクログ
この本を面白いと言ってていのかすら分からない。ひたすらに凄惨で、1文字1文字から血の匂いがしているのではないかと思うほど、本当に物凄い作品だった。
裏社会、信仰、資本主義、全ての恐ろしさを詰め込んでいるのに、この本の登場人物達の狂気じみた純粋さも感じられるので、彼らの行く末を見たくなる…吐きそうになりながらもページを捲る手が止まらない…そんな事を思ってしまう自分も怖くなる
グロテスクな描写も「どうだ〜!グロいだろ〜!?」みたいな書き方ではなく、日常的に行われる普通のこと、みたいなサラッとした書き方をしているので(とはいえグロい)、その部分よりも、犯罪の背景や、神への信仰、呪い、それらがもた -
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ネタバレ『QJKJQ』『Ank』『テスカトリポカ』
佐藤究さんの「鏡三部作」を読み終えた。
世界中に、鏡と神秘や権力が結びついた文化が数多く存在する。「人類は鏡からうまれた」という発想を軸に、人間と鏡の切っても切れない関係に最も深く切り込んでいるように感じたのが、本作『Ank』だった。
「われわれはどこから来たのか、われわれは何ものか、われわれはどこへ行くのか」
「チンパンジーやゴリラには『StSat反復』というDNA配列があるが、ヒトにはない」という土台の部分は、実在する研究に基づいているようだ。そこから言語や意識、人類の進化へと壮大な因果関係を展開していく。どこまでが本当なのかわからなくなるほ -
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私の乏しい読書体験の中でではあるが、ミステリというものの最高傑作と言いたい作品と出会った。それが本作だ。ミステリに必要なものは読者に対する裏切り、大どんでん返しであるが、本作は他のどの作品とも比べられない所が覆される。ミステリの型というようなものに嫌気がさしていた私を虜にしてくれた。それほど根本からひっくり返された。すべてが伏線になっており、再度読み返したくなる不思議な感覚は、まさしく作者の世界に迷い込んだようであった。世界観は終始ダークでアンダーグラウンドな雰囲気で好きな人はそこも楽しめる。こういう展開もできるのかと、ミステリというものの可能性を見せてくれる一冊だった。
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Posted by ブクログ
ビジネスという言葉がどこかファッショナブルに使われ、まるでそれらの言葉を口にすることが「一人前の大人」の証左であるかのように振る舞う人は星の数ほどいる。しかし、その人たちが大好きな資本主義と、心臓を抉り出して神に捧げるようなアステカの儀式が双子のような相似形を持っているとは、どれほどの人が了解しているだろう。
そのことを誰よりも深く了解した主人公の1人バルミロが、その「ビジネス」を遂行していく様はまるで敏腕起業家のそれで、着々とビジネスモデルが構築されていく様子はひたすらに恐ろしい。そうして構築が完了してしまったが最期、苦痛と絶望の物語がシステマティックに進行していく。
あまりに暴力的な小説で -
Posted by ブクログ
短編集です。
どの話も神ががって面白いです。
映画を何本もみたような満足感があり、小説でこの感覚を体験できることに感動しました。
作者の持っている魅力的なテイストが余すところなく詰め込まれています。
すべての要素が重厚で、緊迫感があります。
刺激的なテーマに目が行きますが、1番の魅力は物語の完成度です。物語の組み立てが見せ場に向けて緻密に誘導する形になっているので、満足度がすごく深いです。
テスカトリポカ、Ankなど長編に手を出すのを躊躇してる人はまずこれを読むといいと思います。
全て面白かったですが、ジェリーウォーカー、爆発物処理班の遭遇したスピン、スマイルヘッズが特に面白かったです。