佐藤究のレビュー一覧

  • テスカトリポカ

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    ネタバレ

    クライムノベルをあまり読んだ事がなかったけど面白くて夢中で読んでしまった。
    異邦の神と血に塗れた密儀、容赦なく降り注ぐ暴力が全編に渡って濃密に描かれる。恐ろしくも次は何をするのか目が離せない野心的なマフィアのバルテロ、暴を宿した巨躯と子供のような純粋さを併せ持つコシモ、自らの手腕だけを誇り心臓を取り上げ続けるリアリスト末永など、登場人物は全員自分の近くにいて欲しくないのに魅力的なキャラクターだった。
    それぞれの信仰の物語であり、皆が信仰に依って暴力や血を介して儀式を行使し続ける物語であり、読みながら自分も自分の持つ理性や倫理観に何度も救いを求めるような気持ちになった。

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    2026年04月27日
  • テスカトリポカ

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    ネタバレ

    純粋さと生まれついての強さ、孤独が故に巨大な闇に巻き込まれていくコシモ、金と権力への巨大欲求を持つ末次、善性に支配されて疑うことをしないままに巻き込まれていく矢鈴、もう一度脳外科医として闇でも構わないから返り咲きたいという用を持つ野村、といった異なる背景を持つ人物がメキシコから逃げてきたナルコ、バルミロのもとに集う。
    ラストのコシモVSバルミロのバトルは情景がありありと浮かび思わず息を呑んだ。

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    2026年04月22日
  • Ank : a mirroring ape

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    ネタバレ

    今まで読んだ佐藤究作品の中で一番好きです。
    実際の進化学とは違うにしろ、とにかく説明の説得力が凄い。やや残虐なシーンが多いですが、淡々と開示される悲惨な記録と暴動収束へ奔走する主人公たちとの対比、ラストへの駆け抜け方が最高でした。読み終わった後、何故か切ない気持ちになる不思議な作品です。

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    2026年04月21日
  • テスカトリポカ

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    ずーっと気になっててなかなか読めてなかった本。
    やっと読めた。

    臓器売買という壮大なテーマの下、物語が間断なく展開されていくため、終始面白かった。

    将来的にNetflixで実写化されないかなぁ。

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    2026年04月20日
  • テスカトリポカ

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    犯罪と暴力、アステカ神話と麻薬カルテル、臓器売買……アングラの世界を舞台にしたノワール小説なのに、ぶっ飛んだ登場人物達が何故か魅力的に感じ、特にバルミロの逃走劇や成り上がっていく様子は読んでいてワクワクしたぐらいです。

    550頁超えの長編ですけどとても読みやすく、常に先が気になって読みやめられなくなり、ほぼ一気読み……
    思っていたほどのグロ描写もなく(というか、あるけど大したことはなく)、現代に潜む闇(臓器売買や麻薬ビジネスなど)と、古の神秘的な価値観を混ぜ込む歪さが妙にマッチしていて、キャラクターもなかなか強烈で、物語に引き込まれました。

    生贄が当たり前のように認められる古代の信仰は、殺

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    2026年04月20日
  • テスカトリポカ

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    クイジージャーニー?闇の社会の者
    闇に踏み込んだ者、闇の社会に支配される者
    闇に迷い込む者。神という名の闇が次々と襲われ
    超大作だが捲るページが止まらない!

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    2026年04月18日
  • テスカトリポカ

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    約700ページの超大作にも関わらず、先の読めないスリリングな展開に一気読みしてしまった。惨たらしいグロテスクなシーンがあるが、どこか崇高な儀礼のようである。それはカルテルのボスであるバルミロのアステカの神々に対する忠誠心や、彼に見出されたコシモの純粋さと敬虔深さが非道な拷問を儀式たらしめている。アステカの不思議な世界観がどこか彼らを魅惑的に映していた。
    メキシコから日本を繋ぐスケール感と緻密な描写で織りなす至極のクライムノベルだった。

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    2026年04月08日
  • トライロバレット

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    帯に書かれている、「新たなヒーロー」に引き込まれて購入。暗くて重たくて病的で社会的なヒーロー小説。正直、最高です。脳みそに刺さりまくりました。

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    2026年04月05日
  • テスカトリポカ

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    ネタバレ

    神の信仰の話が多かったけど、馴染みなさすぎて読むのが少し苦痛だった。
    アステカ文明を後世に伝えていくことは大事なことだけど、昔とは常識とか当たり前が違うんだから、廃れた文明は人間の心の中に存在し続けるだけでいいと思う。
    バルミロの残虐さがエグい。(この話の元凶は、カサソラ兄弟にアステカのことを教えたリベルタにあるんじゃないか?)
    カルテルの話と、霊長類最強人間のコシモがジワジワと接近していく描写が恐ろしい。
    殺人=異常、極悪、サイコパス、残虐 というイメージがあるけど、コシモの犯す殺人には全くサイコパスさ、極悪さがなくて、逆に純粋、無垢を感じてしまう。コシモの犯すどの殺人も「それは殺してしょう

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    2026年04月02日
  • Ank : a mirroring ape

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    スケールでかいボリュームえぐいでもめちゃ面白かった。
    佐藤究さんの文章そのものの圧がすごい。時系列がバラバラなのと正直話の内容難しくて最初読みにくかったけど段々理解出来てくるのが楽しいし普通に勉強になる。

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    2026年04月01日
  • テスカトリポカ

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    自分の好きな分野
    複雑なアステカ文明と麻薬カルテルの動きがモタモタせずに説明されていてとてもよかった。

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    2026年04月01日
  • テスカトリポカ

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    2025年読んだ本の中で一番面白かった!
    ・登場人物が全員クセ強い、体デカい人多い
    ・物語の内容と神話との絡みにゾクゾクした
    ・分厚いながらもスピード感あるからすぐ読めた
    ・ソモス・ファミリア(俺たちは家族だ)が印象的だった

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    2026年03月23日
  • テスカトリポカ

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    超傑作でした。最初から最後までずっと取り憑かれた様に読んでしまい、ここ最近読んだ日本文学の中で、個人的に断トツ飛び抜けてます。
    麻薬や人身売買の裏社会の話がなんでこんなに解像度高く描けるんだと不思議でしたが、最後の参考資料のボリュームを見て納得。50冊以上て...。
    ただグロければ良いという問題でなく、裏社会に巻き込まれた一人一人の描写や心境が緻密で、ずっと引き込まれてしまいます。佐藤究さん半端ない。

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    2026年03月15日
  • テスカトリポカ

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    ネタバレ

    めちゃくちゃ良かった。
    前情報なにもなく読み始めて、舞台が地球の反対側だったから遠い話だなと思っていたけれど、みんな日本に上陸してきた。
    バルミロと医者が出会う部分が好き。わくわくした。バルミロは生き様がかっこよすぎる。でもこんな人日本じゃ生きていけないのよ、、自分の目標になりふり構わず行動できる人好きなんだけど、みんな日本には似合わなすぎてこの人しか生き残れないじゃない、、って終わりに向けて寂しくなった。
    神とか信仰って神聖なもので到底他人が利用しちゃいけないものだよね。コシモは自分の中で神を大切にしていたけど、バルミロは自分の欲求のために神を利用してたし、医者は他人の信仰心を利用してた。

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    2026年03月13日
  • テスカトリポカ

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    感想書いてなかった。もう何ヶ月も経つのに、この衝撃的な読書体験は忘れられない。巡り巡る因果の美しさ。テトラワカン!

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    2026年03月03日
  • テスカトリポカ

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    ネタバレ

    物凄く陰鬱で凄惨な物語。暴力に次ぐ暴力。貴志祐介や綾辻行人を愛読する自分でもちょっと引くくらいのゴア描写。
    ただまるっきり創作という訳ではなくアステカ文明下での史実に基づいた描写も多い。
    そりゃ〇教呼ばわりもされるよなと。
    結局バルミロも最後の最後まで祖母の言葉が呪いとなってまとわりついていた男だった。
    宗教や信仰は本当に人を救うのか?と思ってしまった。生活や思想を縛られがんじがらめになりさながら呪いのよう。それこそ争いの火種にすらなるわけで。
    作中でも登場したCボーンのコレクターなんてねじ曲がった信仰心を持つ歪みでしかないし。
    信仰こそが人類の産物の中で最も厄介なものかもしれない。なん

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    2026年02月24日
  • テスカトリポカ

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    おすすめ

    麻薬 犯罪 宗教 の本には興味なし
    そしてこのボリューム
    絶対手をつけることがないと思ってた本だが、

    いろんな偶然が重なり数ページ読み
    苦手なカタカナも多いし途中棄権かなぁと数ページ読み
    誰が誰だかわからなくなりそうなので紙にメモしながら
    そうこうしてるうちにグイグイ引き込まれ

    時間はかかったけど読み応えもあり ページが終わりに進むほどえーーーもう終わってしまうのーと言う、寂しさもあり
    不思議な体験をさせてもらえました


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    2026年02月20日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

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     帳が下りる。狂気に満ち、恐怖が溢れ出る。

     一つ。これは狂気に翻弄される物語である。
     二つ。これは狂気に魂を売り渡す物語である。
     三つ。これは狂気に身を委ねられなかった物語である。
     四つ。これは狂気が過去から襲いかかる物語である。
     五つ。これは狂気に身を滅ぼされる物語である。
     六つ。これは狂気に蓋をする物語である。
     七つ。これは狂気に支配された物語である。
     八つ。これは狂気の側にありながら、狂わなかった者の物語である。
     
     帷が上がる。狂気は消え去り、残ったものは希望か絶望か。

    ━━━━━━━━━
     今回も非常に面白かったですはい。短編集であるからこそ、物語が駆け抜ける疾

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    2026年02月15日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

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    2022年発刊の短編集

    「爆発物処理班の遭遇したスピン」
    爆発物を処理できなくても、楽しめる。
    波動関数が理解できなくても、引き込まれる。
    鹿児島に生まれた思考が、1935年のアメリカへと跳ぶ快感を読む。
    理屈よりも 物語の推進力に身を委ねたい一編。

    「ジェリーウォーカー」
    冴えない映像クリエイターが辿り着いたキメラ創造という設定の奇抜さが魅力。
    舞台は(読後の空気として)アメリカらしき近未来を感じさせ、SF性と現実的な承認欲求の絡み合いが印象的。
    短編ながらラストの収め方はシャープで、余韻を残す締めで満足感がある。

    「シヴィル・ライツ」
    弱小反社の底辺組員の市民生活。
    佐藤究が、反社と

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    2026年02月11日
  • トライロバレット

    購入済み

    なんだか哀愁のただよう雰囲気で、夢中で読んでしまいました。
    バーナムの三葉虫への愛が切ない。人間もいつか滅び、条件が揃えば化石になるのだと思うと、なんとも言えない気持ちになります。
    終盤に起こる事件がどのように起こったか、ゆっくり丁寧に描かれているため、「犯人は頭のおかしい狂人」と切り捨てられない何かがあります。恐ろしすぎるのは確かですが。
    そしてトライロバレットはどこに行ってしまったのか・・・。

    #切ない #ダーク #深い

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    2026年02月01日