佐藤究のレビュー一覧

  • テスカトリポカ

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    悪党のもとに小悪党が集まり極悪非道の大悪党になる。
    やることなすこと非現実的でどこかしら現実味も有り
    メチャクチャすぎる。
    常になにかが起こっているのでおもしろいし
    最後は最後で微妙に感動する。
    ただ~~~
    カタカナと聞き慣れない言葉が多すぎて
    すごく読みにくい><
    そこがちょっとマイナス点かな

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    2025年09月27日
  • サージウスの死神

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    2004年第47回群像新人文学賞優秀作
    佐藤憲胤名義での受賞作です。
    純文学の登竜門とされる賞を経て、しかし その後しばらく沈黙、エンタメ作家として『QJKJQ』『Ank』で再デビューします。こちらの作品は、いわば“最初のデビュー作”15年を経て文庫化されたものだそうです。

    解説には「文が短くて速い」とあるけれど、私はさらに「太い」と感じました。速い文脈の中に、印象的なフレーズが鋭く光る。
    ある事故の目撃をきっかけに、主人公はギャンブルの世界に足を踏み入れる。ギャンブルに溺れるのではなく、人生そのものを賭けるような感覚―むしろ「人生=ギャンブル」か。

    『Ank』に通じる神話的な原像のような

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    2025年09月27日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    チ。のファンとして読んでおかなくては、と読み始めた。魚豊さんと色んな方との対談がいい。こんなすごいマンガをどんな思考で描いているのだろうと興味深かった。対談の中からそんな魚豊さんの思考が覗けてさらに感服。アニメの主題歌もとてもいいので、サカナクション山口さんとの対談、又吉さんとの対談も読み応えがあった。

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    2025年09月27日
  • トライロバレット

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    ネタバレ

    普通。まあまあ。好きなところはあるけど、総じてあまり楽しめなかった。

    アメコミヒーローのような超能力持ち!?という煽るようなコピーが付いてたけど、聴力が過敏で、元軍人との共鳴さがそれかな。

    タキオの話は面白かった。お前も考えてたんかい。
    俯瞰して考えれば、何かの電波やらなんやらで銃撃戦を起こすような何かがあって、三人はそれに誘導された、みたいな。リチウムイオン電池の発火みたいな。

    カフカの変身と掛けてるのはまあまあ面白い。
    でもやっぱ好みはスティーブン・キングの『ゴールデン・ボーイ』なんだよなあ。

    結局、バーナムは逃亡しタキオが手助けする、裏のヒーローに変身、ってことか?
    続編読みたい

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    2025年09月15日
  • QJKJQ

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    最初はアダムスファミリーのノリかなって思って読んでたけど、全然違くて、最後の方はどうなるんだろうっていうハラハラ感があった。

    解説に書いてあった、佐藤究は哲学者だ、っていうのにすごく納得した。人間について佐藤究が考えたことを小説として消化してるように思う。

    とりあえず刊行されてる長編は全部読めたのかな?次回作も楽しみ。

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    2025年09月15日
  • テスカトリポカ

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    この規模の世界観をちゃんと物語として成り立たせているのだからすごいと思った。違和感なく頭から終りまで読み終えることができた。その一方でメキシコからインドネシア、日本と舞台が大きく変わった割には世界の広がりというかワクワク感はあまりなかった。
    登場人物は魅力的(といっていいのか)な人が多かったが、主要人物の一人であるバルミロがなんか上手く掴みきれない人だったな。コシモがやっぱり際立っていたと思う。

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    2025年09月04日
  • テスカトリポカ

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    個人的感想。
    前半手に汗握る展開。後半失速、尻すぼみな感じ。
    命が軽い、グロテスクな描写は、やり過ぎな感。

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    2025年08月24日
  • テスカトリポカ

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    〈懲役太郎〉ーヤクザの間でも毛嫌いされる、暴力衝動をコントロール出来ない最下層の組員達。 ある女の〈ウルトラさん〉は、堀之内のマンションの三階から飛び降りて、素足でアスファルトに着地した。 張り巡らされた鉄条網 耳朶を竜舌蘭の棘て刺し 狂犬病ウイルスは尚も死の鎌を振るっていた ジャワ島北西岸にあるジャカルタ コカイン乗用者は次第にパラノイア(偏執病)的になって行くものだった アルゼンチン産のドゴ・アルヘンティーノ 刃渡り十五センチ未満 テスカトリポカ(煙を吐く鏡) シャープは〈バイオセンチメンタルティー(生物学的感傷性)〉と呼んでいる ブラッド・キャピタリズム(血の資本主義)の激しい競争の中で

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    2025年09月06日
  • トライロバレット

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    所はアメリカユタ州ニューオグデン。戦場におけるPTSDを抱えた元少尉、虐めを受けている三葉虫オタクの高校生とコンピューターオタクの高校生。それぞれの魂の必然に従ってとある計画(偶然に同じ)を立てる。たんたんと遠くから語っていく佐藤究の文体。前半なかなか何がどうなるのか分からずもどかしいが、二部の事件の顛末は面白い。三者三様結末は違った立場になるのも面白い。しかし、今回も『テスカポリトカ』ほどの興奮は感じられなかった。やはりあの傑作を超えるのは難しいのか。それとも当方の読みの力が足りないのか。

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    2025年08月02日
  • QJKJQ

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    2016年第62回江戸川乱歩賞

    最近、佐藤究さんの「幽玄F」を読んで、感動したんだけどレビューはまだまとめられそうになく
    他の作品も読んでみようかなっと

    まずは再デビュー作
    冒頭導入が激しい
    殺人鬼一家の女子高生の語り
    早々に街に男狩り
    マウスピースで噛み殺すタイプの兄は惨殺死体となって見つかるのだけど 何処かへー
    ここまでなら時折お見かけする猟奇殺人系ミステリーと思いきや、ここからあっという間に捻じ曲げられた記憶と妄想の中に引きずり込まれる

    小説の中にIQが高いという表現が出てくるが
    著者もかなりでは?と思う
    妄想の入り組み方に加えて殺人心理、偏狭な国家保安論等知識が深くてなかなか全て

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    2025年07月15日
  • サージウスの死神

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    佐藤究のデビュー作。
    「QJKJQ」「アンク」「テスカトリポカ」を読んで
    独特の世界観を知ったつもりだったけど、このストーリーは、主人公や他のキャラクターのギャンブルに対する哲学が独特過ぎて、面食らった。
    佐藤究の言葉の繋ぎ方、表現がオリジナル過ぎていて、他に比べる小説家が思い浮かばない

    サージウスが宝石というタイトルは、途中でようやく納得した
    呪われた宝石らしい
    終盤にオリジナル過ぎるギャンブルがあって、ギャンブルの最中の主人公の心の独白が、クスリでトリップしてるやつの心境みたいで迫力あった。

    少年時代にやったアゲハの幼虫の遊びは、想像しただけで、気持ち悪くなったけど

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    2025年07月05日
  • 幽玄F

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    戦闘機に魅せられた主人公の話。
    読み手に考えさせる内容で、最終的に何かあっと驚く結末がある話ではなかったが、面白く読めた。
    作者の他の作品に比べて、内容が大人しい印象だった。

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    2025年06月26日
  • QJKJQ

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    序盤がとても良い。最後の展開はチープな感じではあったが、序盤とキャラクターで一気に読める感じ。漫画ならもう少し没入できたかも。キャラクターが上手い

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    2025年06月24日
  • トライロバレット

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    三葉虫マニアの高校生が主人公。スクールカーストで言えば底辺とも言える。そこに現れるスクールカーストの頂点の男。毎日ロッカーの扉を接着剤で固められる。

    同じくいじめを受けていたもう1人の人物。いじめられっ子同士意気投合。放課後も遊ぶようになる。

    主人公、現実に嫌気がさし、壮大な計画を準備。

    新学期、主人公は自身が考えたヒーロー?『トライロバレット』に変身して、いじめていた奴を銃殺しようとするが、先に現れた近所の金物店のオヤジ。

    オヤジとの対決、もう1人のいじめられっ子の計画、主人公の逃亡。

    ヒーロー小説との触れ込みではあるが、よくあるヒーローものではなく、ややダークで、悪を退治するよう

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    2025年06月16日
  • Ank : a mirroring ape

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    人と類人猿と猿の間の進化の謎、みたいな壮大な話でなんとか読み切れた。妙な納得感が残る。
    個人的には、人間同士のもう少しノーマルなミステリーの方が好みかもです。

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    2025年06月13日
  • トライロバレット

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    ネタバレ

    三葉虫の化石と、アメリカ陸軍退役軍人と、いじめ。社会問題を古代生物の痕跡でひとつにまとめ上げた不思議な作品でした。

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    2025年06月08日
  • QJKJQ

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    あらすじを読んでも、んなことあり得るか?
    と思いつつ読み進めると、なるほどな世界に引き込まれる。
    辻褄合わないようで、合ってる。

    唯一無二の世界観に浸れるのは、佐藤究の凄さだと思う。

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    2025年06月02日
  • QJKJQ

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    両親と兄という殺人者一家に生まれた女子高生
    疑問なく殺人を行うところから始まる
    父との会話の中で殺人についての考察が繰り広げられる。主観とともに物語が進んでいき飽きさせない。表現に繊細さと知性が感じられ心地よかった。

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    2025年05月30日
  • サージウスの死神

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    純文学色が強い初期作、というかデビュー作
    読み慣れたエンタメ系の他作品とは違った趣
    ギャンブルで頭の中がグッチャグチャ、終始体調の悪い主人公
    文章から脂汗が滲んでくるようで
    読んでるこっちも具合が悪くなってくる

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    2025年04月30日
  • トライロバレット

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    【2025年46冊目】
    バーナム・クロネッカーは三葉虫を愛する男子高校生である。スクールカーストで言えば下の方に位置し、目立たない学生生活を送っている。ところが彼のロッカーが接着剤で癒着される事案が発生。同級生のタキオも同じ目に合っており、スクールカースト上位者のコール・アボットの嫌がらせなのだという。妄想と夢の狭間で彼は次第に現実を失っていく。

    なかなかの難解さ!読みやすさはピカイチなんですけど、これは夢?現実?いや彼らはどこから狂っていたのか?それともずっと正気なのか?と、こっちも迷宮に迷い込んだ気持ちで読んでいました。そして、まさかの結末。メリーバッドエンドじゃないか…?

    なんとこの

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    2025年04月27日