佐藤究のレビュー一覧
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直木賞受賞の壮大な犯罪小説。かなり絶賛の声は目にしていていつか読んでやろうと思っていた作品のひとつ。そんなに話題なら、そのうち映像化しそうだし早めに読まなきゃ…なんて思っていたが、読み終わった今は思う、これは映像化無理だろ…人が次々と残酷な殺され方で葬られてゆく描写が続く。レベチのノンストップクライムノベル。
私にはちょっとハードボイルドすぎ、暴力的すぎということで私にしては珍しく星3つ。だけど星3つにするのを躊躇するくらい、この壮大なストーリーを組み上げ、重厚な設定を作り込み、読者を飽きさせずに語りきった作者の力量には舌を巻く。心躍らなかったくせに、なんだかんだ文庫で700ページ近い物語を -
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純文学で勝負した『サージウスの死神』にはなかったエンタメ性・ミステリ要素が付与されて、それでもミエミエな展開なのはハナから織り込み済みか、最後はやはり純文学に終わる。どうもこの作者の作品には薬物中毒者のような世界観が広がっていて、読んでいると誇張抜きで頭痛や眩暈に襲われているような感覚になる。いや、たまたま体調不良だっただけか?ともかく、楽しい読書ではない…が…今まで読んできた優等生の権化のような江戸川乱歩賞作品とは一線を画す。ミステリの賞を与えるべきかどうかはともかく、この作者が新人離れした(当然か)とんでもない作家であることは間違いなさそう。
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2004年第47回群像新人文学賞優秀作
佐藤憲胤名義での受賞作です。
純文学の登竜門とされる賞を経て、しかし その後しばらく沈黙、エンタメ作家として『QJKJQ』『Ank』で再デビューします。こちらの作品は、いわば“最初のデビュー作”15年を経て文庫化されたものだそうです。
解説には「文が短くて速い」とあるけれど、私はさらに「太い」と感じました。速い文脈の中に、印象的なフレーズが鋭く光る。
ある事故の目撃をきっかけに、主人公はギャンブルの世界に足を踏み入れる。ギャンブルに溺れるのではなく、人生そのものを賭けるような感覚―むしろ「人生=ギャンブル」か。
『Ank』に通じる神話的な原像のような -
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ネタバレ普通。まあまあ。好きなところはあるけど、総じてあまり楽しめなかった。
アメコミヒーローのような超能力持ち!?という煽るようなコピーが付いてたけど、聴力が過敏で、元軍人との共鳴さがそれかな。
タキオの話は面白かった。お前も考えてたんかい。
俯瞰して考えれば、何かの電波やらなんやらで銃撃戦を起こすような何かがあって、三人はそれに誘導された、みたいな。リチウムイオン電池の発火みたいな。
カフカの変身と掛けてるのはまあまあ面白い。
でもやっぱ好みはスティーブン・キングの『ゴールデン・ボーイ』なんだよなあ。
結局、バーナムは逃亡しタキオが手助けする、裏のヒーローに変身、ってことか?
続編読みたい -
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2016年第62回江戸川乱歩賞
最近、佐藤究さんの「幽玄F」を読んで、感動したんだけどレビューはまだまとめられそうになく
他の作品も読んでみようかなっと
まずは再デビュー作
冒頭導入が激しい
殺人鬼一家の女子高生の語り
早々に街に男狩り
マウスピースで噛み殺すタイプの兄は惨殺死体となって見つかるのだけど 何処かへー
ここまでなら時折お見かけする猟奇殺人系ミステリーと思いきや、ここからあっという間に捻じ曲げられた記憶と妄想の中に引きずり込まれる
小説の中にIQが高いという表現が出てくるが
著者もかなりでは?と思う
妄想の入り組み方に加えて殺人心理、偏狭な国家保安論等知識が深くてなかなか全て -
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佐藤究のデビュー作。
「QJKJQ」「アンク」「テスカトリポカ」を読んで
独特の世界観を知ったつもりだったけど、このストーリーは、主人公や他のキャラクターのギャンブルに対する哲学が独特過ぎて、面食らった。
佐藤究の言葉の繋ぎ方、表現がオリジナル過ぎていて、他に比べる小説家が思い浮かばない
サージウスが宝石というタイトルは、途中でようやく納得した
呪われた宝石らしい
終盤にオリジナル過ぎるギャンブルがあって、ギャンブルの最中の主人公の心の独白が、クスリでトリップしてるやつの心境みたいで迫力あった。
少年時代にやったアゲハの幼虫の遊びは、想像しただけで、気持ち悪くなったけど -
Posted by ブクログ
三葉虫マニアの高校生が主人公。スクールカーストで言えば底辺とも言える。そこに現れるスクールカーストの頂点の男。毎日ロッカーの扉を接着剤で固められる。
同じくいじめを受けていたもう1人の人物。いじめられっ子同士意気投合。放課後も遊ぶようになる。
主人公、現実に嫌気がさし、壮大な計画を準備。
新学期、主人公は自身が考えたヒーロー?『トライロバレット』に変身して、いじめていた奴を銃殺しようとするが、先に現れた近所の金物店のオヤジ。
オヤジとの対決、もう1人のいじめられっ子の計画、主人公の逃亡。
ヒーロー小説との触れ込みではあるが、よくあるヒーローものではなく、ややダークで、悪を退治するよう