佐藤究のレビュー一覧

  • 幽玄F

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    ネタバレ

    小さな頃から飛行機に憧れて、ついには戦闘機のパイロットとなった易永透(やすながとおる)は、しかし、訓練中に超音速で呼吸困難を起こして、戦闘機パイロットから外された。透は自衛隊を辞めた。自分が乗れない戦闘機を見たくなかった。
    透はタイへ行く、さらにはバングラデシュへ。
    バングラデシュの貧しい孤児ショフィクルに懐かれ、やがて打ち明けられた彼の友だちのメルドンドの話に、透は衝撃を受ける。
    間に挟まれた伏線が回収されるにつれ、どんどん引き込まれて行く。
    賢いショフィクルらしいエピローグに救われた。
    精神的な事や仏教の教えが僧侶である透の祖父を通して描かれる。
    孔雀のお経が蛇から身を守るものとして授けら

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    2024年11月11日
  • QJKJQ

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    あり得ない殺人ファミリーぶりに、はじめは面食らったが、そのリアルさが逆に脳内では「これアダムズファミリーね」みたいな無理な転換作業が働き、札幌の猟奇殺人じゃないし、エンタメ、エンタメと自分を納得させる読み始めだった。
    しかし途中からアダムズファミリーではない、リアルなサスペンスが色濃くなってきて、ぐいぐい引っ張られ、現実逃避から生じる幻影が、現実とない混ぜになりながら、答え合わせが進んでいく。

    何が現実で、何が脳内で形成されたものなのか?
    我々が現実と思っている世の中は、多かれ少なかれ、この作品の通りなのかもしれない。

    先日見たTVで「人間の脳は、錯覚を常に生み出し補完している。現実と思っ

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    2024年11月10日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    『チ。 -地球の運動について-』公式トリビュートブック!!
    漫画家、音楽家、小説家、詩人、芸人、声優、学芸員、哲学者、宇宙飛行士まで、各界を代表する執筆陣が『チ。』への思いを記す。

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    2024年10月08日
  • QJKJQ

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    3と4の間ぐらいかな?
    かなりとっ散らかった意味不明な状況からスタートするもその伏線がちゃんと回収されるのは凄い。
    その中で作品にはテーマがあり、考えさせられるところもある。

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    2024年07月03日
  • 幽玄F

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    ネタバレ

    感想
    主人公は求道者のように見える。その行く末は。作者が書きたかった三島由紀夫の世界観や仏教の世界観、音速を追い求める主人公。三島由紀夫に関する知識がないのでそこまで理解はできなかったが、ある道を追い求めての死という点では共通するのかもしれない。

    あらすじ
    易永透は、子供の頃から飛行機が大好きだった。高校までは旅客機のパイロットになるために勉強を頑張っていた。高校で溝口という航空機マニアに出会い、三沢基地で戦闘機を見てから、戦闘機のパイロットになりたいと願い、航空学校へ入学する。

    航空学校を修了し、実機訓練でトップの成績を収め、F35乗りとなった。アメリカでの訓練で酸素不足になった経験から

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    2024年05月30日
  • 幽玄F

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    音速に取り憑かれた男がたどる数奇な人生。
    護国、青、蛇、空などのワードとともに、仏教感を漂わせる物語になっている。
    男の運命は、果たして輪廻から解脱するのか。そんなことを考えてしまう内容だった。
    映画でのエンドロールに入るようなエピローグは、この物語の磁場から開放される爽やかさと哀愁とを持ち合わせた、いい結末だった。
    モチーフとなった「豊饒の海」も読んでみねばなるまい。

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    2024年05月19日
  • 幽玄F

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    幽霊の話?と思ってたら全然違いました。
    『金閣寺』そしてなぜか『カモメのジョナサン』が思い出されます。

    戦闘機への偏愛と、護国。
    水平と、垂直。
    そして蛇を食らう鳥、孔雀…。

    難しい話は一旦おいといて
    一読目はひたすらカッコいい空を飛ぶシーンに浸るのがいいかなと思います。
    ――――――――――――――
    Fー35Bは亜音速に至り、遷音速に至り、ついには音速の壁をつらぬいた。ソニック・ブームで空気をゆるがしながら、なおも加速した。マッハ1.0、マッハ1.1、マッハ1.2。
    ――――――――――(p305)

    主人公と一緒に9Gの加速を体感しましょう。
    ただし、くれぐれも空間識失調(バーティゴ)

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    2024年05月05日
  • サージウスの死神

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    佐藤究のルーツを辿る。
    それは恐慌なる純文学。なぜだろう。妙に感情移入できてしまった。ただ、わたしは一切の賭け事に興味はない。……はず……。侵食。

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    2023年12月10日
  • 幽玄F

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    段々と文学的に奥深くなっていく佐藤究の渾身作。

    主人公・易永透は2000年生まれの青年。
    幼少期から空に強く惹かれ、航空機への執着は夢というより呪いに近いものだった。
    やがて航空宇宙自衛隊に入隊し、最新鋭戦闘機F-35Bを
    操る天才パイロットとして名を馳せるが、
    不慮の出来事で自衛隊を離れることになる。
    その後、透は空を求めてタイやバングラデシュへと流浪し続ける。
    そんな空に取り憑かれた男の一生を描く物語。

    まさに読んでいて狂気という言葉以外思い浮かばなかった。
    派手なドッグファイトなどの戦闘描写はなく、
    飛べなくなった時間の重みや、空への欲望の哲学的探求に重きを置いている。

    三島由紀夫

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    2025年08月18日
  • サージウスの死神

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    ネタバレ

    佐藤究のデビュー作。
    あまり有名ではない?し評価も高くなかったので正直あまり期待していなかった。
    が、他の作品同様かなり読み応えのある作品で佐藤究作品の狂気が溢れている。

    主人公が賭博にのめり込み、どんどんと狂気にまみれていくわけだが、読んでいるこちらまで頭がおかしくなるような読むドラッグのような作品。
    特に後半、薬師寺やスキンヘッドの男との会話のシーンは殴られてるかのようなヘビーさとテンポ感で中弛みすることなく世界観にのめり込んだ。
    特にこの作品から何かを学んだりすることは少ないかもしれない。
    ただ、エンタメという観点で言えば最高にエキサイティングでスリリングなエンタメ作品だ。

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    2023年07月06日
  • サージウスの死神

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    佐藤究氏が「佐藤憲胤」名義で著したデビュー作。いわゆるギャンブル脳の描写であるとか狂気の描写が面白い。しかし、本作品にあるのは推敲のうえ作られた「狂った世界」であり「テスカトリポカ」のような緊張感や迫力にも欠ける。とはいえデビュー作ならではの熱量や良い意味で肩に力の入った筆圧が伝わってくる。

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    2023年02月20日
  • Ank : a mirroring ape

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    発送が凄い 事実に裏付けられた事柄とフィクションの融合の仕方が非常にうまくて、ありえないけど、本当の話であるかのように感じてしまう。コマ切れの切れ方が短すぎるせいで、現実に引き戻されがちなのが若干の欠点かな?

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    2026年01月12日
  • サージウスの死神

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    佐藤究氏の純文学作品。ただ、今後のエンタメ作品の感性も感じさせる描写が見られ、引き込まれるタイプの純文学に感じました。

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    2021年10月17日
  • サージウスの死神

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    著者は、純文学とエンターテイメントを併せ持ったものをつくっていると、どこかのインタビューを読んだことがある。たしかにこの作品の半分過ぎまではどんどんストーリーに引き込まれ、先が気になる展開であった。しかし、後半一気にたたみかけるように、深い世界へひきずり込んでいくところが、何かを主張するような、別の作品ではないかと思わせるような内容であった。著者の初期の作品ということで力強さを感じたが、もう少し後半をシャープにまとめてれると良かったと思う。

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    2021年08月06日
  • Ank : a mirroring ape

    購入済み

    初めてこの作者の本を読みました

    初めてこの作者の本を読みましたが面白かったです!
    人間と猿の決定的な違いが言語であると同時にその差が言語でしかないということ。
    それを証明するように人間の記憶に刻まれた本能。
    それが物語を加速させ引き込まれてしまいました

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    2021年04月25日
  • テスカトリポカ

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    ネタバレ

    麻薬密売人のバルミロと長身で無敵のコシモとその仲間が出会い、犯罪に手を染めていく話。
    序盤はカタカナの名前の多さや大規模な話についてけず、読み進められなかったけど、中盤からやっと全体が見えてきて面白かった。
    バルミロは祖母に幼い頃から教わってきた話や神という存在を信じ、宗教じみたものを感じる。
    コシモは孤独で学校も行かなくなり友達もいなかったからこそ、自分が犯罪を犯している事に気づいてない(犯罪が何かも分かってない)ようなある意味純粋な本当はきっと優しい青年だからこそ辛かった。
    全体的に自分には難しい作品だった!

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    2026年02月01日
  • テスカトリポカ

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    第165回直木賞受賞作
    圧倒されるクライム小説
    しかし、スペイン語があちこちで使われ、正直読みにくい(笑)
    そして、あまり人にはお勧めできない。

    麻薬、暴力、子供臓器ビジネスとダークな世界観!
    加えて、アステカの神話がグロです。

    メキシコの麻薬カルテルを仕切るバルミロは、敵対する組織から攻撃され、一人ジャカルタに潜伏。
    そこで、日本人の臓器ブローカーの末永と知り合い、日本で臓器ビジネスを立ち上げます。
    さらに、殺し屋になれる者たちを集め、殺しのトレーニングも進めていきます。

    コシモは、小学生ぐらいの知識しかなく、かつ、2Mもの巨体+パワーを持つ人物。手先が器用で、ナイフの作成を学ぶ。しか

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    2026年01月25日
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン

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    経験したことのないバイオレンスで狂気的な物語ばかりなのに、どれも妙なリアルさを感じる短編集だった。
    収録作ではジェリーウォーカーが一番好き。

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    2026年01月21日
  • Ank : a mirroring ape

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    ネタバレ

    すごい本だとはわかる。
    最初は時系列を把握できなくて、わけもわからず読んでた。とりあえず暴動にはチンパンジーが関わってるんだなと。
    難しい話だったけど、何故かロマンを感じずにはいられなかった。誰も知り得ない8分19秒。ロマンやん!科学は不可欠だな、科学者は考えることを止めない。すごい。ただ、最後は悲しい終わり方だな。希望としてはAnkは無事保護されて……みたいなんを想像してた。
    難しい話だけど、面白かった。テスカポリトカも鏡出てこなかったっけ?たしかアステカの話で。あれが面白かったのでAnkも買った。

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    2026年01月17日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    トリビュートの中には哲学的で難しい話もありましたが、宇宙飛行士の野口聡一さんとの対談が、実際に宇宙空間を経験した人にしかわからない孤独や常に死と隣り合わせだったということが感じられてとても興味深かったです。

    朝井リョウさんの小説は読み始め、なんのことを言ってるのか頭の中が「?」でしたが読み進めていくうちに『チ。』の世界観の現代・未来版のようで着眼点が素晴らしいと思いました

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    2026年01月15日