松下隆一のレビュー一覧
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購入済み
鎌倉三代将軍家の時代の13篇の短編アンソロジー。
タイトルは『旅する』だけど、旅自体を扱った作品はなかったような?(^_^;)各作品の冒頭に、作品にちなんだ名所の写真と説明がついています。
前半は頼朝と政子の逸話が多く、後ろになるにしたがって時代があとになります。
砂原浩太朗さんの「実朝の猫」が好きかも。鎌倉に行きたくなりました(^.^) -
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Posted by ブクログ
愛する息子を喪い、未来をなくした夫婦は悲しみの果てに離別。平和だった家族は崩壊した。
それから数年を経た命日の前日、夫は過去を忘れるために、息子の骨壺を抱え、心が凍てつき暗い家に引き籠る妻を訪ねる。だがその途上、夫は実の両親を亡くした少年と出会い、妻の家に一緒に泊まることに。
その日から心に仄かな灯が生まれた。
3人の孤独な魂が寄り添う時間のなかで、それぞれの絶望が希望に変わり、夫婦は再生の路に立ち、少年は未来に向かって歩みはじめる。
子供を事故で失った男と女が、訳アリの少年と出会って生きる希望を見出すという物語。子供の事故死、児童虐待、東日本大震災、そして新潟水俣病というあまり -
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Posted by ブクログ
普段あまり時代小説は読まないのだが、フォローしている方々のレビューを読み、『最期に挑むは自らの生を賭した大博奕』てな惹句にも惹かれて買って来た。
かつては凄腕の博奕打ちで、今は足を洗って蕎麦屋を営む銀平。60歳になり、腹の病気に残る寿命が長くないことを自覚しながら送る日々。
前半、寂れた蕎麦屋の様子がじりじりと描かれ、その中で浮かび上がる銀平の過去もだが、常連客の岡っ引き、夜鷹、浮浪者の親子、それぞれが垣間見せる顔がなかなか面白い。
突然現れた元女房や店に逃げ込んできた清太との関わりを通して生きる気力を上げ下げする銀平の心情には、もどかしくてやや焦れる。
終盤の八州博打の描写は魅力的。森の -
Posted by ブクログ
★3の上。
これはいいな。
さすがはみんみんさんのお勧め作家さん。
ことぶきジローさんのレビューも大変参考になりました。
m(__)m
流行り病や治安の悪化で人がごろごろと死んでゆく平安の都。
そこで二人の仲間と獣のように生きるは元孤児で奴婢だった片目の醜い男。齢十九。
親は知らず、売られて奴婢になったときも名前すらなく、憐れんだ奴婢の女たちにイチと名付けられた。
腹が減れば奪い、気が向けば殺し、欲しくなれば犯す。
あるとき屋敷の押し込みに失敗し、ついに捕らえられたイチは……。
舞台はあまり馴染みのない平安時代ですが何も難しいことはなく、スッと物語の中に入っていけます。
検非違使ってのは -
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Posted by ブクログ
大河ドラマと合わせて読みました。
歴史は勝者が作るとはよく聞く話ですが、正史はそうなのだろうなとつくづく思います。そして、それだけではなく、歴史とは解釈なのだなと深く思います。特に歴史小説を読んだ後には。そして、このようなアンソロジーを読むと、一編ごとに少しずつ変わっていく(あるいは観点を変えていく、ずれていく)解釈が実に面白いものです。
一冊の長編を読み通すのも面白いのですが、これはある観点からの物語を深くしていくことだと思います。アンソロジーには多観点から読み解いていく、そして、一編ずつを積み重ねて一冊の流れを読み解いていく楽しみがあります。
私は背表紙に「高田崇文ほか」とあったので購入し