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Posted by ブクログ
松下隆一『落としの左平次 二 消えた左平次』ハルキ文庫。
書下ろし時代小説シリーズの第二弾。『清四郎の反乱』、『二人拐かし』、表題作『消えた左平次』の三篇を収録。
見事なまでに巧い造りの時代小説になっていることに感心する。佐々木清四郎の同心として成長していく姿を描きつつ、かつて『落としの左平次』と呼ばれた元廻り方の本郷左平次の過去の秘密を少しずつ明かしていくという、読者の興味を深々と擽り続ける筋書きの時代小説になっているのだ。また、余り語らぬ左平次が次々と咎人の正体を暴き、様々な手を使いその罪を自白させる様が非常に面白いのだ。
『第一話 清四郎の反乱』。清四郎に考えるだけ考えさせながら、危機とみれば救いの手を伸ばす左平次。過去に清四郎の父親と左平次との間に何やら因縁があってのことか。それにしても現代社会でもあり得るような殺しの真相には驚いた。定町廻り同心としてなかなか成長出来ず、左平次預かりとして本郷左平次に付いて廻り方の仕事を学ぶ佐々木清四郎は、手掛けていた政吉殺しの調べで、手柄欲しさに暴走し、謹慎処分となる。
『第二話 二人拐かし』。何時も無口で傍若無人な態度の左平次が清四郎に人の心の大切さを説く。またも清四郎の暴走をまるで最初から知っていたかのように左平次が救う。清四郎の知らぬ間に女中の竹、母親の妙らが動き、密かに清四郎の縁談が進んでいた。そんな中、札差信濃屋の二人の息子が行方知れずとなり、三千両もの大金を要求する信濃屋に投げ文が入る。重大事件とみた筆頭同心の浅沼は廻り方全てに大金の受渡し場所付近の警固を命じ、咎人を炙り出そうとする。これは左平次預かりの大事件と逸る清四郎に浅沼は左平次にはこのことを相談してはならぬと申し渡す。
『第三話 消えた左平次』。表題作。過去に大名の悪行を暴こうとして、何者かに家に火を付けられ、妻子を失い、廻り方を辞した左平次を清四郎が慮る。中橋天王祭の日、北番所で鉄砲と火薬、弾五十発が盗まれる。今朝見掛けた左平次の表情に清四郎は左平次が鉄砲を盗み、大名に復讐しようとしているのではないかと考え、左平次が暮らす長屋に向かうが、不在だった。そんな中、大名が二人暮らしの姉妹の姉のお美代に手を付けたことからお美代は自害し、妹のおなつが大名屋敷で狼藉を働くという事案が起きる。
本体価格740円
★★★★★
Posted by ブクログ
1巻目より面白い!
清四郎は まだ19歳なんですね。
嫁取りの話しが持ち上がる。
八丁堀小町といわれる娘
ところが 会う日には 拐かしがおきて お見合いどころではない。
札差の息子 松太郎と新吉がふたりとも攫われる。
このふたりの息子は しっかりもので
自分の店が阿漕な金儲けをやってること
こんな店は継ぎたくない
と 思っていた。
そこにつけこまれた事件
左平次がいつもいくお店 みくら
美味しい鰻や豆腐が出てくる。
そこのお店のお花が 清四郎のことが大好きなのだが うとい 清四郎は気がつかない。
この父親のような左平次の他にも
清四郎が生まれる前からつかえてくれるお竹
小者の仙太
この仙太が溺れて意識が戻らなかった時
清四郎は必死で呼んだ
意識が戻った時 仙太は
あの若の声でこの世に帰ってこれた!
という。
未熟な清四郎を 左平次 他 周りの人たちが
あたたかく育てる
私の希望としては お花ちゃんに嫁に来てもらったらどうだろう!
なんて思うけど どうなりますかね!
シリーズで読みたいお話しです。
Posted by ブクログ
清四郎はやっぱり清四郎。
そんな簡単に成長しちゃったらつまんないよね。
佐平次さんはやっぱりいいなぁ。
端的な言葉で核心をつく。
渋くてカッコいいわぁ。
清四郎がどんな風に成長していくのか、この物語の中で清四郎を見守っている1人のつもりで密やかに応援しちょります。
私ね、気付いちゃったんですよ。
松下さんの作品にしてはこのシリーズ今まで漂っていた物悲しさがあまりないの。
私の中では松下隆一=そことなく漂う物悲しくも優しく美しい物語り。って感じなんだけども。
これも面白いのよ。間違いなく面白いのよ。
でも松下隆一だと思って読んでいるからどうしても物足りなさを感じてしまって星がひとつ減ってしまう。
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