【感想・ネタバレ】羅城門に啼く(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

平安の都は荒れ果てていた。親に名前もつけてもらえず、一生消えぬ傷痕を背負ったイチにとって、盗みも人を殺(あや)めるのも生き延びる手段だった。そこに聞える空也上人の念仏。反発しながらも上人に従うイチは、ある時瀕死の遊女(あそびめ)を救う。初めて感じる人のぬくもり、娘との平穏な時。だがそこに現れたのは……。悪夢、慟哭、人生の再生。地べたに生きる人々を描く著者の傑作。京都文学賞受賞作。(解説・細谷正充)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

夜勤明けにいっきに読みました。
歴史の教科書に、サラッと書いてある悲田院。
ほかにも、山椒大夫でだまされ、さらわれた親子を思い出すマムシ屋敷。
などの脇役も十分に濃い。

0
2024年04月08日

Posted by ブクログ

★3の上。

これはいいな。
さすがはみんみんさんのお勧め作家さん。
ことぶきジローさんのレビューも大変参考になりました。
m(__)m

流行り病や治安の悪化で人がごろごろと死んでゆく平安の都。
そこで二人の仲間と獣のように生きるは元孤児で奴婢だった片目の醜い男。齢十九。
親は知らず、売られて奴婢になったときも名前すらなく、憐れんだ奴婢の女たちにイチと名付けられた。
腹が減れば奪い、気が向けば殺し、欲しくなれば犯す。
あるとき屋敷の押し込みに失敗し、ついに捕らえられたイチは……。

舞台はあまり馴染みのない平安時代ですが何も難しいことはなく、スッと物語の中に入っていけます。
検非違使ってのは警察みたいなもん。奴婢ってのは奴隷だなぐらいの知識で平気。

宗教は嫌いだが、これはいい使い方。

なむあみだぶつ。

悪党でも赦されて極楽浄土へ行けるという都合の良い念仏。

なむあみだぶつ。

心に湧いてくるものを塗りつぶすように唱え続ける。
それでいっぱいにしないと頭と心がどうにかなりそうだから。

求めるな。与えるのや。

悪党として生きてしまった、そう生きざるを得なかった男の物語がわずか200ページに凝縮されています。

生きるのは、ただそれだけで辛い。
安全な時代に生まれ、安穏と暮らす我が身にもブッスリ突き刺さる良作でした。




さあて。
タイトルの羅城門。
自分は学がないもんで、は? 羅生門じゃないのー? なんて思ってしまったが、実はこっちが正解らしい。
もともとは羅城門。
有名な羅生門は芥川のおっさんの創作物であり、今昔物語の羅城門から着想を得たらしい。
ふむう。
創作を本物と思い、本物を偽物と感じるなんて、名が広まるって凄いな。
有名な方を真実と思いがち。

羅城門(事実)
  ↓
羅城門(今昔物語)
  ↓
羅生門(芥川龍之介、映画)
  ↓
羅城門(今作)

おかえり羅城門。




で、さらにおまけ。
本作作者さん。雲霧仁左衛門などの脚本家でもあるらしい。
なるほど読みやすいしエンタメ風味で難しくない。
本作で京都文学賞受賞。
ちょっと調べてみたら賞に文字制限があった。
2万8千字以上16万字以内。
400字詰めの原稿用紙だと400枚以内か。
本にしたら200ちょいくらい?
それでか。
ずいぶんと遊びがない真っ直ぐなストーリーだなと思ったら制限があったんだなー。
なるほど、なるほど。

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2025年04月06日

Posted by ブクログ

これは、かなりきつい作品だ‼️心が晴れる場面がほとんどないし、主人公が救われる兆しが感じられない。最後の赤ん坊の成長には、一縷の望みはあるけれど、彼女が真実を知った時の愁嘆場が予想されて、気が塞ぐ。読んでしまったものは仕方ないから、受け止めなければ。

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2024年04月15日

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