山下紘加のレビュー一覧
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しかし、物心ついた時から自然と根付いている「出された料理はきちんと食べきらなくてはいけない」というモラルの肥大化が焦燥感に拍車をかけたいた。倫理観を持ちながら、好きなだけ食べていい状態から、食べ物を差し出される状態は何か禁忌でも冒しているようで、ハイになる。気がつけば「普通」の感覚が逆に自分を麻痺させ、興奮を煽る。(p.11-12)
DMやコメントにはひと通り目を通し、見たことが相手にもわかるようにハートマークの「いいね」をタップする。反応を示せば、また反応が返ってくる。きりがない。時間もエネルギーも消耗する。(p.32)
食べる行為が自分を満たすための行為であり、色に対して貪欲であることは、 -
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安奈に触れるとき、私はいつも無意識のうちに利き手ではない方の手を伸ばしている。物心ついた時から使い慣れ、あらゆる刺激を覚えた利き手よりも、非力で運動機能に欠け、遅々として拙く、ときにもどかしくすら思う利き手ではない手の方が、私に新鮮な感度を与えてくれた。その行為は、安奈に対する私の感情の尺度でもあった。(p.3)
会おうと思えばいつでも会うことが可能で、だがいつでも会えるもんねと卒業式で言い合って別れた会おうと思えば会える距離にいる友人とはもう何年も会っていない、誘われれば会う、会いたいとも思う、でも自分から誘う理由がない、誘う理由を探しているうちは実はそこまで会いたいわけではないのかもしれな -
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この本を読んで学んだことは
読書は絶望に近い孤独を埋めるかもしれないということ。
昔は知り合いに数名いた読書家のいう、活字中毒の意味が理解できませんでしたけど
(アホの子なので)
あくてぇ
芥川賞カテゴリ。
90年代生まれの作家さんです。
甲州弁で悪態をあくてぇと言うそうです。
主人公はユメ
小説家志望の19歳
他にも
90歳の“ババア”と心の中でユメが呼称する
父方の祖母
そして黄色い色が好きだから
“きぃちゃん”と娘のユメに呼ばれる
沙織という母親と暮らしています。
キィちゃんこと沙織については
90歳の祖母は元“姑”にあたります
義 -
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複雑な感情をここまで言語化できる語彙力表現力が素晴らしいと思う。歪んだ執着心、嫉妬心、支配欲。私には理解できない感情が多かったけど、それでもそれがどんなものかはとても伝わってきた。
主人公は賢く、他者や自分をここまで理解しながらも、相手を支配しようとすることはやめないし、やめられない。ターゲットに選んでいるのがお馬鹿そうな子で、優しい言葉を駆使しながら自分の支配下に置いているのがとてもリアルで怖い。相手を一個人として見ているようで見ていないと思った。相手を思いやる自分を創造して免罪符にしてる感じ。
最高にもモヤるけど、こういうのは大好きです。 -
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ネタバレなんだか、終始、イライラしてたな〜笑笑
まず、不倫して出ていった旦那の義母を元奥さんが介護するって何よ〜〜〜。
意味わからん、絶対嫌だけど笑笑
なんで、離婚して晴れ晴れして第2の人生を、他人の元旦那の母親の介護しないといけないからよ泣。
お人好しすぎてイライラ。。。お金もないのに。。。
孫ちゃんがばあちゃんと口論してる姿に、スカッとしてその場面が無かったら途中で断念していたかも。
でも、すごく面白かった!!!
介護に奮闘する中年女性の生き様だったり、今話題のヤングケアラー問題にフォーカスを当てている具合も!
介護って終わりが見えないから辛いよね。。。 -
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性というか性別(性自認や対象)というか、性欲というか性癖とか、性体験とか。
「性」のことはご法度的で親子、恋人、親友でも避けたりするわけで、孤独な世界だと思ってきたけれど。それが女性作家が17人も語るわけで下品上等、生々しくて面白い。
面白い、と言ってる事を下品と言う人もいると思いますが、多様性?とあえて言葉にすれば線引きしないでよ、と。
面白いというのは具体的に変えれば興味深い、が適切か。いやらしい意味でなく、前述のようにご法度な他者の世界に興味があるわたしは、作家がこうもあけすけにエッセイとして実体験や思想を語ってくれてありがたく。
本として残るので結構なカミングアウトもあったりするわ -
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山下紘加さんの新作「でも、ほしい」読む
2026年最初の本読み、結構ヘビーな読感であった。
大体、山下さんの小説の主人公たちは、みんな袋小路状態である。
閉塞された空間に閉じ込められ、必死に踠く....
山下さんの作品が好きなのは、主人公たちと自分もおんなじだからである。
ほとんど大差ない。。。
今作の4人の女性たち。
4人共孤独な暗闘に悶絶している。
でも、皆決してめげない。
そこに、ある種の感動を覚える。
主人公の内、中原多恵と田崎美には夫がいる。この夫たちは、優しく非の打ち所がないように思える。
※同じ山下さんの作品でも、"聖域”の夫は、ちょっとキモかったけど....