山下紘加のレビュー一覧

  • 私の身体を生きる

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    いろんな視点、テイストがあって面白かった。『てんでばらばら』がお気に入り。
    しかし性被害者の多さよ。加害者が多すぎるし許されすぎてる。やめてくれマジで。『女であることを喜びながらも、女であることによる気持ちの悪い経験を排除していきたい』。マジそれな。

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    2025年10月28日
  • 私の身体を生きる

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    女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。

    個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動し

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    2025年10月20日
  • 私の身体を生きる

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    ラジオでも話題になっていて手に取る。著者たちの年齢がほぼ年下であるということに気づく。語ることのタブーがいろいろと無くなったけれど、文筆業である以上、読み手を引き付けるプロ意識が見え隠れしていて面白い。

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    2025年09月16日
  • あくてえ

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    一瞬で読み終わった。情景がすごく浮かぶ。
    主人公に幸せになって欲しい、、介護、家族関係、恋愛、ストレスばっかりで可愛そう。

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    2025年09月10日
  • 私の身体を生きる

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    赤裸々に語られる身体についてのエッセイ。
    それぞれに身体の事情を抱えて生きているのだなあ。女性の場合は嫌な目に遭う機会も多くて。

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    2025年09月05日
  • 私の身体を生きる

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    女性たちによる性のエッセイ集と聞き、女性あるあるやフェミニズム的な問題提起を想像したが予想外だった。
    冒頭の西加奈子はフェミニズムへのお誘いに近いニュアンスを感じたが、続く村田沙耶香で一気に個人の話となる。
    その後も個人的なテーマを書く人が多く女性同士だけど違うのは当然、そもそも理解不能だったりする。
    でも不思議だなと思いながら読む理解不能の中に、少しだけ自分の面影があると仲間を発見したような安心がある。
    私だけの大切な話を自分も整理して書いてみたくなったり、男性バージョンも読んでみたくなった。

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    2025年08月27日
  • 私の身体を生きる

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    出産入院中に読むか〜と購入。
    スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。

    自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
    女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
    自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。

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    2025年08月20日
  • 私の身体を生きる

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    このくらい、身体とは何かを強く感じ、自分自身の身体を感じる本が私にはひつようだった

    リレー形式ならでは、最後の方、「私の身体を生きる」ってなんやねんって議論が進展していくのが最高だった

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    2025年08月19日
  • 可及的に、すみやかに

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    「掌中」日々の鬱憤やちょっとしたストレスが自然に描かれてて単純に主婦って大変だと思った。空想か幻覚かわからないけど引きこもりの息子と一緒にショッピングモールに行く場面が切なかった。
    「可及的に、速やかに」実家なのに出戻りってだけでこんなに居心地悪いものなの…って思ったが、なんだかんだ言ってお母さんも2人のことを気にかけている様子を感じて家族という繋がりの強さを感じた。息子との楽しく戯れる場面が可愛くて救われた。

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    2025年08月17日
  • あくてえ

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    日々の苛立ちがたくさん詰まってたのに嫌な気分にはならなくて、寧ろもっと怒ってほしいとさえ感じたのが不思議。

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    2025年08月17日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

    面白かった…!
    身体について言語化することは難しいと思いながら、言語化欲求もあって、そこをストレートに表現してくれている言葉は、ポジティブなのかネガティブなのかは分からないが震動を伝えてくるようで、ちびちび読み進めました。
    わかる、わかるよ…となるところもあれば、こんな身体感覚を持つ人もいるんだ〜と知るところもあって、何かしらそれが身体にフィードバックされて、終始不思議。

    島本理生「Better late than never」
    …直後よりも、むしろ二、三日目から、不安定さを伴った執着心はピークを迎えて、その最中には激しい恋をしているようにも感じていたが、その後、十日間かけて緩やかに下降した

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    2025年08月04日
  • 私の身体を生きる

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    女性の書き手が綴る、「身体」についてのエッセイたち。

    私がこれまでの人生誰にも言わずに、日記にすら書かずに閉じ込めてきた経験や思想や感情に近しいことが書かれていたりして、私だけじゃなかったのか……!という発見がいくつもあった。

    私みたいに、自分の中に閉じ込めている人も沢山いるであろう内容をこうして書いてくださったことに感謝したい。
    生理や身体の変化のこと、妊娠のこと、性自認のこと、性欲や自慰について、ルッキズム、性癖、尊厳などなど……
    女性の体と30年付き合ってきたからこそ、どれも興味深い内容だった。

    金原ひとみさんの「パリの砂漠〜(略)」を読んだ時にも思ったのだけど、
    金原さんの文章だ

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    2025年07月26日
  • 私の身体を生きる

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    様々な作家の性に対する(主に女性)事が書かれている。性といっても色々な主観や体験があって、知らない作家さんの事は調べて知りたくなり、好きな作家さんの事は今まで知らなかった部分を知り深く知れた様な気になった。

    生々しい描写や、親しい人であっても普段はあまり聞かない言わない性の事柄にビックリしたし、何だか安心?した。
    日本では性の話しはあまりオープンじゃないからこそ、この本で色んな人の性の事が知れて嬉しかった。次回作も出たらいいな。

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    2025年06月15日
  • 私の身体を生きる

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    性被害に遭ってる人の多さに驚いた。
    それ含め、53年共に過ごしてきた自分の体について書きたくなった。
    いい本に出会ったなー。

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    2025年06月08日
  • 私の身体を生きる

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    この本を読むとだいたいの女性はなんらかの性被害に合ってる、幼い頃から大人になるまでの期間で。
    男性も性被害にあうこともあると思うけど、女性の比ではないだろう。
    そういう危険にさらされながら生きるってどういことだろう。
    そういう話しばかりじゃないけど「私の身体を生きる」というテーマで書くとなったらそこは避けられないことなんだろう。
    特に西加奈子、柴崎友香、金原ひとみ、朝吹真理子、藤野可織、藤原麻里菜のは身につまされた。
    千早茜の「私は小さくない」は共感。(そこまで激しく大きく強くなりたいとは思わなかったけど)
    鈴木涼美の「汚してみたくて仕方なかった」はぶっとんでた。すごいアカデミックな環境だから

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    2025年06月03日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

    自分の身体、この女の身体について色々考えたりすることが最近多くてなんかつらくて手に取った。女性たちが自分たちの身体のことや性のことを話すときなぜだか安心する。わたしもそう思っていると、同じように考えている人がいるというのはそういう安心材料になるんだと思う。どの書き手も性被害を受けている人が多くて本当に社会はクソだ…… 碌でもない人ばかりで、そのせいで自分の体を大切にできない女性がいたりするんだと知った。
    わたしはもうずっと女しか子どもを産めないことが本当に許せないので、藤野可織さんの妊娠についてのエッセイは本当に本当にめちゃくちゃ凄いな〜と思った。妊娠出産の機能を持つのが女性だけである時点で

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    2025年04月30日
  • ドール

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    山下紘加さんのデビュー作

    山下さんの小説を初めて読んだのは「あくてえ」
    時、個人的な諸事情で鬱屈状態にあったが、あくてえを読み精神的に解放され、楽になった。

    以降「エラー」「掌中」「クロス」「煩悩」を読み、悲惨な主人公たちの物語に、完璧に魅了された。

    で、ドール
    恥ずかしながら、ラブドールって初めて知った....
    ホント、世間に疎いことに改めて驚愕。。。

    主人公吉沢くんにはイライラさせられたな。
    山下さんの小説に共通する、閉塞感、袋小路な状態に陥っているのは、よく理解した上で....

    もうひとりの重要キャラ、長谷川くん。
    彼のシチュエーションと考えのギャップが未恐ろしい。

    この吉沢

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    2025年04月21日
  • あくてえ

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    家庭内での祖母との対峙を中心に義理の親子という家庭環境が味付けとなり主人公のもどかしい日常が描かれています。登場人物が少ない分、主人公の心情の機微もわかりやすく描かれていますが、ただタイトルの「あくてえ」はただの暴言ではないはずで、著者の表す「あくてえ」の真意が十分伝わってきませんでした。全体する的には難解な表現もなく読みやすかったです。装丁はいただけない。

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    2025年01月04日
  • 可及的に、すみやかに

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    ネタバレ

    全2編。最初は、引きこもりの息子がいる母の話。息子には無視され、夫には頼れないという境遇は辛いが、万引きをしている間はそれだけに集中していて、まるで全て忘れてしまいたくてやっているように思えた。
    補導されて息子が迎えに来たのには驚いたが、彼女の孤独感は薄まりそうもない。明るい未来はあるのだろうか。

    次は、離婚して実家に住む女性の話。息子と父母と暮らすが、母親とは折り合いが悪い。
    こちらの境遇も辛いな。息子とスキンシップを取っているシーン以外は、辛い。息子がいるからまだ孤独ではない気もするが、やるせない気持ちになったときに話をする相手がいないのは可哀想に思う。
    日常の裏にある隠された辛さは、他

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    2024年12月01日
  • 可及的に、すみやかに

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    「掌中」「可及的に、すみやかに」二話収録。

    以前読んだ『エラー』『あくてえ』で強烈なインパクトを残してくれた山下紘加さん。
    今回も読ませる。

    表題作もいいが一話目の「掌中」が凄い。

    主人公は引きこもりの息子を持つ主婦の幸子。
    魔が差したなんて言葉では形容出来ない程、万引きに溺れていく姿に恐怖すら覚える。

    人生に絶対はなく、自分が理想とする未来と現実とのギャップに苦しむ人は数限りなくいるだろう。

    こんなはずじゃなかった…、彼女の心で荒れ狂う感情の波が伝染して来て胸が苦しい。

    掌中に収めたかったのはきっと別の物だったはずだ。

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    2024年10月05日