山下紘加のレビュー一覧
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購入済み
読むのに気力のいる本だった
息子が中学にあがり、性教育を考えると男性視点の情報では難しいと思う事が多々ある
SNSでこの本のことが流れてきて書評を見た時、長男の女性に対する理解に何かしら寄与するかと思い、つい反射的に購入した。
男より女性の生き方はある意味で難しいが、性を持ち出すと安易に楽な選択を選ぶこともできる。
でも、それを選ぶと多くの場合、後でツケがまわる。だから、安売りするな、という言葉を親の世代は言う。
でも、若い世代が持て余す感情は大人の説教なんて聞き入れない。で、大人になって、同じように若い世代に言う。
そこに使える武器があってもそれを使わないって難しいこと。男が腕力で相手を従わせる選択をなかなか選べない -
Posted by ブクログ
ずっと苛苛する文が続いて、ずっと嫌な気持ちのまま進んでイライラしっぱなし!!!!
なのに読みやすくてスルスル読めるのは、現実的な内容だから感情移入しやすいのかな?と思いました。
登場人物全員イライラしました笑
祖母も母も父も彼氏も……
この中に書かれてることが本当に人の人生ぽいなと思いました。
小説じゃなく現実でした。
これは小説じゃないです、ただ単に人生です!
という感想にしかならなかった。
最終の174ページで主人公が3.4行で想いを語るのですが、それが全てでした。
私の心を大荒れしてくれる本でした!
なんだか新しい感想を持てた本。
読めてよかった!
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Posted by ブクログ
こんなところで終わるのか。
"あたしが書く小説は必ず終わりを迎えるし、良くも悪くも決着がつくのに、現実はそうではない。ずっと続いていくのだ。"
だからこの終わり方でいいのだ。
ずっと「きいちゃん、いい人すぎるよ。できすぎだよ。」と思っていた。途中でその優しさ、善良さがゆめを苦しめていることがわかった。そうだよ、きいちゃんは娘を守らなくては。年齢的にはビミョーなところ(19、20歳)だけど、娘の苦しさをわかってはいない。ろくでもない男性と結婚したのは自分の責任だが、娘にその責任はない。
祖母の言動はとてもリアルだった。具体的に細かい老人っぷりが描かれていてすごいと思っ -
Posted by ブクログ
フードファイターのお話。
どんなに強い選手と対戦しても、負けたことがない。
「常連の選手がどの程度の力量かは過去の経験上、大体把握できているので事前に予測を立てやすい。私の読みが外れたことはなかった、これまでは。」(P.8)
テレビで早食い競争とか、私は見ていて楽しいけど、本で読んでも選手たちの熱が伝わりました。
大会本番までの過酷なトレーニングや大会中はどんな事を意識しているのかを読むのはとてもおもしろかったです。
体力だけじゃなくて、どれをどの順番にどうやって食べていくかも考えないといけない、心理戦でもあるんだな〜…!
お腹が満たされるような一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ惜しくも芥川賞受賞を逃したけど『おいしいごはんが食べられますように』と同じくらい面白い作品だった。
何人かの芥川賞審査員が指摘するように、ばばあへの愚痴が延々と続いてうんざりするというにのも分かるがあくまでタイトルは「あくてえ」。現実的にヤングケアラーの派遣社員であくてえをつきたくなるような現実に日々生きている人は日本に少なく無いのではないだろうか。今の日本で介護というテーマは避けて通れない深刻な問題であり、それを表現するのにうんざりするくらい描写が長くても真っ当なことに思える。個人的にはさほどしつこいとも思わない。
主人公は小説家になりたいという夢がある。日々生活を営む事で必死に生きてい -
Posted by ブクログ
確かほんタメ!で取り上げられていた本。
キツかった。主人公は環境に恵まれていない。いろんな種類の毒を持った家族に囲まれ搾取され舐められている。生々しかった。
母親も父親も「ババア」にも彼氏にも腹が立ち主人公が不憫で仕方なかった。あくてえを何度ついたって変わらない現状。
全てをなあなあにして受け入れて一見優しいようでそうではない主人公にとって害のある母親も無責任で良心がない父親も自己中で幼稚でわがままなババアも肝心な時に頼りにならないダサい彼氏も全員腹立たしかった。
ババアは性格の悪い年寄りでパワフル。介護の大変さと清潔感のない描写がリアルで読んでいて不快に感じるほどだった。歳をとることが -
Posted by ブクログ
ネタバレ誰が悪人というわけではないけれど、どいつもこいつもキモいんだよ!アー!!!!!!!!と頭をかきむしりたくなる。
激しくて、苦しくて、残念ながらリアルな、地獄絵図だった。
冒頭30ページ位で延々憎まれ口を読まされ、序盤からばばあに対する嫌悪感がしっかり形成される。そしてそれが最終的に人間という生物全体に対する嫌悪感に繋がってくる。かなり危険な感覚だと思う。
老害的老人に限らず、基本的に人は汚い。
できないことをできないまま放置し、環境のせいにして逃げる、甘える。聞きたいことしか聞かず、聞きたくないことは聞こえていないふりをする。優しい人から平気で搾取する。そしてそれを半永久的に続ける。心身の -
Posted by ブクログ
ネタバレYouTube ぶっくまちゃん で紹介されていて面白そうだったので読んでみました。
大食い番組に出てる子が主人公の話で、ギャル曽根ちゃんみたいにキレイに食べ方でアイドル性があって可愛いらしい女の子。タレントといっても、大食い番組1本しか出ないからこの番組の為にアルバイトを休んで3ヶ月特訓したり大食いに対するこだわりがあり、戦い方の美学があるが、ライバルが現れて、ライバルはエンタメとして大食いを演出するやり方に何の抵抗も受け入れてやってしまう。主人公は葛藤しつつもアスリート的大食いを最後まで貫き通すが、ラストは想像にお任せ的な終わり方だったが、読んでいて段々熱くなってくる本でした。