山下紘加のレビュー一覧
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ハンドレッド ミニッツ ノヴェラから。
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ここに埋まっている、
いくつもの「でも、ほしい」という声。
読んで掘り起こして、
その哀切なリアリティを
感じて欲しい。(山田詠美)
恋愛、結婚、出産について動機も熱量も異なる女性4人のドラマ。
欲望と葛藤の先、思いもよらない衝撃のラストへーーー
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これもすごかった。
私自身は40歳で独身、子どももいません。
本作に登場するのは、
子どもがほしい、
出会いたい、結婚したい、
推しがいれば何もいらない、
それぞれが望むものも環境も違うのに、
とにかく苦しい。
息苦しくなります。
読みながら、
あれ、なんか今大事なことスルーした?
と不安になるような。
だんだん自分の正常さというか、
均衡が保てなくなるような感覚になります。
最後までその不安定な気持ちが続き、
ラストは帯にある通り、本当に衝撃でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2025/09/21
既婚女性、夫とできなくて精子提供アプリで入手したものをシリンジ注入して妊娠する。登録情報の東大イケメン…を信じていたが。普遍を求め続け人生うまく歩んできたのに夫が自分に欲情しないことを悲しむところがリアル。
この女性の友人はマチアプのヘビーユーザー。目の前の相手を好きになれるか考える…
20歳の推し活のため体を売る、別の顔はSNSで人気スィーツを載せることを楽しんでいる
20歳の彼女の叔母は既婚女性、夫のことが好き過ぎて子どもでなく夫2号がほしい
ひとりで叶えるのは難しいことが一番難しい、相手を変えるのは難しい、それを痛感する。 -
Posted by ブクログ
女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動した。現代の子供向けの性教育本を読むと、自慰は人前でオープンにするものではないがご褒美のようなもの、とあり、本来いやらしく汚らわしいものというより村田さんのような表現が正しいのではないかと思った。
また、能町さんの文章は珍しく彼女が普段あまり公で書かれない自身のトランスジェンダーであることの葛藤が書かれており、普段の彼女の冷笑系の口調ではなく、本当に心の叫びという感じで涙が出た。さすが言語化能力に長けている方だけあって、「ノーマル」な人間への想いなど、初めてトランスジェンダーの心の片鱗のようなものを少し理解できたような気がした。
それにしても、西加奈子さん始め、ほとんどの作家さんが若い頃に性被害を経験しているというのが恐ろしすぎる。言葉にするお仕事の方たちだからこのようにオープンにして下さったが、被害を言葉にできない人間がどれほどいるか(小さいものも含めたらもしかしたらほとんどの方かもしれない)と思い知らされた。 -
Posted by ブクログ
出産入院中に読むか〜と購入。
スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。
自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。文章というか、自分の考えとか心の動きをカッコつけずにそのまま捉えられる力?
2024/10に読んだのを電子の方で書いてたので転記 -
Posted by ブクログ
山下紘加さんのデビュー作
山下さんの小説を初めて読んだのは「あくてえ」
時、個人的な諸事情で鬱屈状態にあったが、あくてえを読み精神的に解放され、楽になった。
以降「エラー」「掌中」「クロス」「煩悩」を読み、悲惨な主人公たちの物語に、完璧に魅了された。
で、ドール
恥ずかしながら、ラブドールって初めて知った....
ホント、世間に疎いことに改めて驚愕。。。
主人公吉沢くんにはイライラさせられたな。
山下さんの小説に共通する、閉塞感、袋小路な状態に陥っているのは、よく理解した上で....
もうひとりの重要キャラ、長谷川くん。
彼のシチュエーションと考えのギャップが未恐ろしい。
この吉沢くんと長谷川くん、ふたりの高校生の暗闘がスゴぶる小説として面白く引き込まれる。
※長谷川くんは狡猾な大人、吉沢くんはもう時が止まっているひと....
そして、吉沢くんの辿る運命に、なぜかカタルシスを感じてしまう。決してハッピーな結末ではないにも関わらず。。。
フシギだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全2編。最初は、引きこもりの息子がいる母の話。息子には無視され、夫には頼れないという境遇は辛いが、万引きをしている間はそれだけに集中していて、まるで全て忘れてしまいたくてやっているように思えた。
補導されて息子が迎えに来たのには驚いたが、彼女の孤独感は薄まりそうもない。明るい未来はあるのだろうか。
次は、離婚して実家に住む女性の話。息子と父母と暮らすが、母親とは折り合いが悪い。
こちらの境遇も辛いな。息子とスキンシップを取っているシーン以外は、辛い。息子がいるからまだ孤独ではない気もするが、やるせない気持ちになったときに話をする相手がいないのは可哀想に思う。
日常の裏にある隠された辛さは、他人から見ても分からない。皆、いろいろあるよね。 -
購入済み
読むのに気力のいる本だった
息子が中学にあがり、性教育を考えると男性視点の情報では難しいと思う事が多々ある
SNSでこの本のことが流れてきて書評を見た時、長男の女性に対する理解に何かしら寄与するかと思い、つい反射的に購入した。
男より女性の生き方はある意味で難しいが、性を持ち出すと安易に楽な選択を選ぶこともできる。
でも、それを選ぶと多くの場合、後でツケがまわる。だから、安売りするな、という言葉を親の世代は言う。
でも、若い世代が持て余す感情は大人の説教なんて聞き入れない。で、大人になって、同じように若い世代に言う。
そこに使える武器があってもそれを使わないって難しいこと。男が腕力で相手を従わせる選択をなかなか選べないのにどこか似てる。
それでも、男は無言の圧力を与えてる。そして、女性も無言の魅力を巻き散らかしてる(人もいる)
本当に、性というものは複雑で厳しいものだ。
女性の、子を成す性の役目は特権でもあり重しでもある。セックスは多様な価値を持ち、時に持て余し、崇高なものにもなり娯楽にもなりうる。。
そんな世界で、女性は男にどう見られるかに迷い陳腐化する。パンツを売り、安易に自己承認も得ている一部の女性を男が「女はずるい!」と叩く。
でも、そんな事ができる性の生き方は辛いだろうな、とも思う。
男と女、どちらが辛いと比較するものじゃないけど、男よりも女性の辛さは複雑で、どれを選ぶにしても(選ばないにしても)自己責任を押し付けられる生き方は厳しいと思う。男の辛さも簡単ではないけども、女性は年齢とともに役割と身体がめまぐるしく変わり、それにつられて求められ方も変わる。
僕は、見ず知らずの女性に数万円払えるほどお金もないし、あったとしても自分の為か家族の為にお金を使おうと思う人だけど、世の中にはお金で女性を買う事に躊躇のない人がいるのも知ってる。ひょっとすると僕がいつも遊んでいる連中にもいるのかもしれない(彼らがそんなにお金をもってると思えないが)
それだけのお金があるのは一部の男なんだろうけど、多かれ少なかれ男は性の対象として女の人を見てるというのは分かる(逆に比べればその対比のバランスの悪さが本当に悲劇でしかないと思う)。そして、女性は男性の欲望を当たり前として受け止める事に疲れ果てて諦めて、で、今、怒りを示している。
いろんな価値観がアップデートされている。「ねーちゃん、えぇケツしてんな」は失礼な事。
そのアップデートがで