山下紘加のレビュー一覧

  • ドール
    ピュアドールを1度は……w

    ってな事で、山下紘加の『ドール』

    人間を好きになり切れない人は、ドールにハマって行くんかな……。

    ドールを愛してしまうと妄想と現実の狭間で、幻想と現実の壁が崩壊して自分だけのワールドでしか生きれなくなって、現実へは戻れない……。

    怖いね

    2018年89冊目
  • ドール
    彼は、ただ話し相手が必要だから、僕を利用しているだけなのかもしれない。その証拠に、僕という人間にも、僕という人間が置かれている状況にも、全く興味がない。
    それでも僕は長谷川に声を掛けられたり、彼の話に相槌をうっている時、ほんの少しいい気分になることがあった。混乱しているのかもしれない。僕は、友達とい...続きを読む
  • あくてえ
    読み終わって感じたことは、「老い」て介護が必要な人と、仕事や家事があり尚且つ老人介護しなければならない人とは、分かっていても感情的及び感覚的に相容れないところがあるということ。それでもまた、受け入れていかなければ生き辛いということ。
    この小説の「ばばあ」も長く生きてきて、自分なりの生き方がある。当然...続きを読む
  • 煩悩
    あくていが良かったので本作も読んでみた。
    変わらず文体と表現が好きだ。
    ただまだ表現のリフレインは化ける余地がありそう。
    物語の筋はドロドロ過ぎて好みじゃなかった。
  • あくてえ
    2022年上期芥川賞候補作品
    あたしは字が書けん、本が読めん、なんにもできんー。そうやって自分ができないことをできないまま、放置してきた。言い訳という言葉の鎧で自分を固めて、人に頼り、甘え、自分が傷つかないように、傷つけられないように。
  • ドール
    人形に欲情する男の子の話。

    これを読んで感じたのは本当に人形が主人公の欲の対象なのだろうかということ。

    自分に抵抗せず、自分の理想通りに、清潔に、従順にいてくれる「人」を求めているのではないかと思った。

    家族や同級生に追い込まれていくなかで、段々とエスカレートしていく行為を辿っていくのは気持ち...続きを読む
  • エラー
    『飯テロ本』と帯に書いてあったので気になった1冊。
    フードファイターをスポーツ選手という目線で見たこと無かったので、その視点で見れて、トレーニングしたり、自分との戦いであることを知った。
    表現がフードファイター寄りのリアルすぎる表現で、読んでいて食欲は起きなかったかな、、、笑笑
    結局、番組成立のため...続きを読む
  • あくてえ
    芥川賞受賞作にしては荒削りな感じがした。
    小説家になりたい、ならないと人生が始まらない、という主人公。
    著者がそうだったんだろうな。新人賞の予選通過のことを母親に話すところや、共同出版の描写とか、自己投影されてる感が強かった。真偽の程はともかくそう読者に思われるのは失敗だと思う。
    主人公のゆめはばば...続きを読む
  • あくてえ
    現実的にあり得る話に一気に読んでしまいました
    幸い自分は今のところ介護問題には直面してませんが、親とかを見るとあくてえをつく
    気持ちがわかる
    家族だから、終わりが見えないから
    ついついイライラしてしまう
    それが現実
    終わり方も変に希望を持たせず自然に
    終わって良かったです
  • エラー
    フードファイターの話だった。
    私もTVの大食い大会とか好きでよく見てました。
    今はあまりTVで放送されないですよね。

    主人公の一果。
    トレーニングやキャラづくりとか、色々とあるんだなぁっと思って読んでました。
    最後がとっても気になる終わり方で、どうなったんだろう〜。
  • エラー
    4冠達成中のフードファイターが主人公のお話。
    もっと試合中以外の人間関係や想いとかにフォーカスした作品だと思って読み始めたら、想像していたよりも試合中の見えている景色や描写が多くてまるで同じ場所に座っているかのような臨場感を感じられる。

    エンタメとして見せるべき大食い。
    恋人の的外れなアドバイス。...続きを読む
  • ドール
    主人公がキッチリ気持ち悪い。
    中学生特有の「上から目線」なんじゃなくって世界に自分しかいない。
    目には入ってるのに登場人物が自分しかいない。
    まさに自分以外「人形」。
  • ドール
    一見、主人公は人形(ユリカ)を性愛の対象としているようにみえるが、実際には普通の人間(後藤由里香)を対象としていて、それが叶わないために人形にその感情をぶつけている。
    とにかく主人公が気持ち悪く、このような社会における「変な人」を描いた小説は昨今のトレンドなのかもしれないが、およそ共感できるところが...続きを読む
  • あくてえ
    好きな山田詠美氏が褒めてたので読む。
    これはきっと実体験に基づく小説だろう。
    細部がリアルすぎる。
    ”あくてえ”とは甲州弁で”悪態”のこと。
    でも、実際、弁がたち介護されているのに反抗ばかりしてきてこの孫のゆめや姑のきいちゃんを困らせてばかりいるばあちゃんは、ほんとあくてえだってつきたくなるわな。
    ...続きを読む
  • あくてえ
    辛い。
    今までにない新しい辛さ。読んでる自分に主人公が乗り移ってくるような辛さと怒り。

    浮気して一方的に離婚して出ていった、単純で調子の良いイイ加減な父。義理の母に尽くす人の良すぎる優しい母。(設定的に無理がありそう、こんな嫁居る?)身内には毒をはくあくてえババア(祖母)。
    これで終わり?続きは?...続きを読む
  • あくてえ
    世の中のリアルを感じた。行き場のない苛立ちや、どうしようもなく打破できない現実。日本はこれからますます高齢化が進み、介護社会が強まってくると予想されるため、この小説のゆめやきいちゃんのような立場の若者、ばばあのような立場の高齢者の関係が多くなると思う。
    そのような現実も感じられる作品だが、それに加え...続きを読む
  • あくてえ
    ゆめが悪態をつきたくなる状況は共感する、献身的な母親に
    イラつく気持ちもわかる。が、悪態をつくと自分にどんどん毒が溜まりそうで辛い。
  • あくてえ
    悪態の応酬
    出戻りの祖母と孫娘ゆめ
    ひたすらふがいないほど優しく不倫のすえ再婚して出ていった元夫の母の介護をするゆめの母、きいちゃん。
    けっこうな悪態なのに下品さはなく、焦れったさのみ残る。棄てる決心や行動をとれずにがまんだけの現状維持が次の不運を招く。
    介護の描き方もリアルだった。
  • あくてえ
    芥川賞受賞作でも最近は手が伸びなくなっているので、候補作ってだけで読むことはまずない。本作は、ダヴィンチプラチナ本だったから。認知症家族との生活は、比較的よく取り上げられる話題だけど、本作におけるばばあは、少なくとも認知機能は年齢相応に保たれている、という設定。でもその”年相応”というのがなかなかの...続きを読む
  • あくてえ
    高齢者施設に勤める者として、家族の苛立ちようがリアルに分かる。ゆめと一緒に苛立ちながら読んだ。不快だった。
    捨てるに捨てられないババア。お人好しなのか、あるいは、子供のゆめには言えない事情があってのことなのか、元夫の母の面倒を看るきいちゃんにも終始苛立つ。
    家から出られないゆめも、きいちゃんやババア...続きを読む