藤木稟のレビュー一覧
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読書録「バチカン奇跡調査官ジェヴォーダンの鐘」5
著者 藤木稟
出版 角川書店
p250より引用
“ 自分自身や親しい人の病苦や死、その悲
しみや未知なるものへの不安、そうした数々
の悩みや苦しみは、時代が変わってもさほど
変わらない。教会や聖職者に代わってそうし
た問題を解決する何かを、人々は求めたんだ。
”
目次から抜粋引用
“鐘は鳴る、奇跡の印として
鳥と聖母
謎多き道の始めに立ちて
悪しき霊らの為業
墓標と少女”
天才神父二人組を主人公とした、長編ミス
テリー小説。人気シリーズ長編第十四弾。
これから春を迎えようとしている、フラン
ス中央の小さな村。毎年恒例の山の祠での礼
拝で、決して鳴るはずのない祠の鐘が、高ら
かに鳴り響いた…。
上記の引用は、産業革命後の心霊学ブーム
に対する、主人公・ロベルトの台詞。
自分でどうしようもない時に、何かに縋りた
くなるのはよくあることなのでしょう。気を
つけたいのは、そういう人が弱っている時に、
つけ込もうとする人たちなのではないでしょ
うか。
オカルトと宗教と科学が上手く噛み合った、
私がシリーズ本来の面白さだと思っている部
分が強く戻った一冊。悲しくて切ない結末は、
ここ最近では一番だと思う作品です。
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Posted by ブクログ
ネタバレ砂漠の大冒険です。
インディー先生もビックリな大冒険になりました。
ですが、とりあえず、
エチオピアに行きたくなりました!
色んな教会が出てきましたが、どの教会も気になります。岩窟教会が見てみたいですね。どの教会も魅力的です。
葬列にムスリムも正教徒も参列し、お互いの教会やムスリムには入らないけど、ご近所で助け合う事には変わりないという場面が、心に残りました。
宗教戦争が起こる一方で、こうやってお互いに折り合いを付け、尊重して生活している地域もあるのだと思うと、皆んながこうなれれば良いのにねと、おもいました。
「悪い子には、あげない!」
水の取り合いをする子供達から水を奪って高く掲げ、「皆んな、静かについておいで。あそこのお兄さんが、お水をくれるからね」
と言って平賀にペットボトルを渡すロベルトにキュンときました。ロベルトは子供の扱いが慣れてますよね。
今回はインディー先生もビックリな大冒険でしたが、ロベルトは大活躍です。言語、民俗学、暗号、古文書、かなり、ロベルト大活躍です。 -
ネタバレ
一番好きな話です。
この話は、主人公よりもローレンの後任チャンドラ・シン博士の過去話でもありますね。
シン博士とマッカリ博士の過去は本当に泣けてきます。
しかし、マッカリ博士が亡くなる原因のインド政府に対するサイバーテロはシン博士が言う様に本当にローレンの仕業だったのでしょうか。
シン博士は「数年前」と話していますが…時系列的にはローレンがバチカンにいたころなのかローマ警察の特殊房にいたころなのか…。
どちらにせよ、ローレンは自分がすることに対して「名前入りの予告」なんてしない人ですよね。
名前を出して堂々とこれからやることを宣言するのは注目してほしい人だけがすることだと思います。
私の推測だけど、おそらくあのサイバーテロはローレンがしたことではなく、ローレンの名前を騙った人間がやったことなんだろうなぁ…って。
そう思う根拠もあって、ローレンはローマ刑務所にいるときから色んな人を本人も気が付かないうちに手足のように使って自分の意のままに操ってきました。
しかし、その人たちは全て軽犯罪者です。
脱獄を促す人たちも、ちゃんと選んでいてすべて個人的な理由で壁の外に出たいだけの人たちです。
脱獄しても犯罪を繰り返す恐れがない人ばかりを選んでいるように見えます。
ラストに行動を共にするロドリゲスに至っては、冤罪で死刑になるはずの男でしたから。
ローレンはあんなでいて、自分がやることにおいて極力死者がでないようにしていると思うんですよ。
インドの街中すべて停電にしてしまったら…それによって命を落とす人がいることはローレンならわかっていたはずなんですよね。
…にしても、ローレンがローマ警察に入った理由である「おそらくある組織からの取引」とはガルドウネからの依頼とか取引とか引き抜きとかそんなところなんでしょうね。
そういう私はシン博士とマッカリ博士が一番好きです。
その次がローレン。 -
Posted by ブクログ
バチカン奇跡調査官シリーズ 短編集 第二弾です。
「シンフォニア」
平賀の弟:良太のお話し。
兄を尊敬する良太の優しさは天使級です。
そして、神様が仕組んだ縁だと思わずにはいられないシーンに泣けた。
「ペテロの椅子、天国の鍵」
前法王の前代未聞の辞任表明の裏で起こっていた事。
「魔女のスープ」
審問会にかけられた魔女が作っていたスープを
ロベルトが再現する話なんだけど、平賀が参戦。
原動力が好奇心とはいえ、アレを口にできる勇気がすごい。
「独房の探偵」(表題作)
平賀が正真正銘の天才と認めるローレンが収監されてた時の話。
「その少年、稀代の凶悪犯罪者にして、天才探偵。」
ローレンの話だけで、番外編としてシリーズ化できそうですねぇ -
Posted by ブクログ
シリーズ11作目。奇跡を起こしたタボットの謎と、その行方を追うロベルトと平賀。やがて巻き込まれる事件は、歴史的な謎も解き明かす壮大なスケールの物語でした。しかしそれ以上になんなんだ今回の冒険活劇は……!
砂漠の過酷すぎるサバイバルがとんでもなかったですが(平賀のこういう状況での強さがちょっと意外)。「栄光の門」へと至るさまざまな「試練」はそりゃもうインディ・ジョーンズばりのスリル満点な仕掛けがいっぱい。後半は目の離せない展開でした。
そして明らかになる仕掛けの真実。もしこんなものが本当にあったのだとしたら凄いのですが。あったとしてもおかしくないと思わされるリアリティが見事。すべての真相が判明しても、これは一種の「奇跡」といってしまっていいのかもしれません。 -
Posted by ブクログ
読書録「バチカン奇跡調査官月を呑む氷狼」5
著者 藤木稟
出版 角川ホラー文庫
p225より引用
“「ああ、知っているさ。新薬の開発のため
に使うというのだろう?だけど、注意して取
り扱わないと厄介な代物だよ。薬は使い方を
間違うと、恐ろしい毒にもなるんだ」”
目次から抜粋引用
“聖杯と騎士の謎
霜の巨人の町で
氷狼と炎狼
死の呪い(巫女と研究所)
愛する友よ(無限大の方程式)”
天才神父二人組を主人公とした、長編ミス
テリー小説。人気シリーズ第9弾。
前回の任務の報告で、肝心な部分を正直に
言うわけにも行かず、窓際の部署に追われる
こととなった、FBI捜査官・ビル。
雑用と書類整理で日々をこなす彼に、転機が
訪れた…。
上記の引用は、ある占い師の言葉。
古くから植物や動物を利用し続けてきた人達
にこう言われると、大変説得力が出る一言で
す。普段何気なく使っている薬でも、その扱
いには十分気を付けたいものですね。
この巻では、主人公の補佐をしてくれる仲
間について、大きく話が語られます。何故、
今の場所にきて、何故、その相手に執着する
のか。物語の背景が、より深まる部分でしょ
う。
このシリーズは、出版された順番を読んだ方
が良かったと思っています。まあ、普通は連
作シリーズはそうするものかもしれませんが。
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Posted by ブクログ
ネタバレ舞台はエチオピア。奇跡調査の内容は上空に巨大な炎の剣と天使の姿が浮かび上がったという。そして、エチオピアにはソロモン王とシェバの女王の子が持ち帰ったという『契約の箱』があるという。
ストーリーは、『契約の箱』の行方を追っていき、その途中に二人に生命の危機が迫るというもの。ただ、上記に記された奇跡はほとんど関係なく、さらに、最後にいきなり出て来たローレンの手紙でサラッと解決されるだけで終わってしまい、残念だった。また、生命の危機も、よくわからない試練の一環だったりと、いつものような展開が無く、あまりハラハラするようなものでもなかった。最後にはいつものジュリア司祭も出て来たが、今後の展開はどうするのかわからないのもいつものことであろう。最後のオチが気になるところ。バチカンの司祭が主人公名だけあったジュリア司祭を改心させるのだろうか。でも、そうであったら、ここまで引き延ばすだけのものではない気がするし、かといって殺してしまったり自殺等々はもっと興が削がれるし。。。