藤木稟のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今回は、オーストラリアの奇跡調査。
南半球のクリスマス感やら観光ネタも満載で、3人もいつも以上にアクティブで、おもしろかった!♪
もともとは罪人の流刑地だったオーストラリアの大地に、どうやってキリスト教を布教していったのか、という点も詳しく書かれていて、興味深かった。
さらにすばらしかったのは、アボリジニの歴史や文化が詳細に語られていたこと。現在のアボリジナルの人々への扱い、白人との断絶の根源、などもタブーなしに書けるのは、日本人だからこそ。こういうところ、もっと評価されるべきだと思うなぁ~
アボリジニの精霊の考え方を、平賀にロベルトが説明するシーンが特によかった。
ロベルトは民俗学者なので、歴史的視点、または、西洋から見て特異な文化を面白がるが、平賀は常にフラットな視点で聞き、アボリジナルの宇宙観は、現代最先端の宇宙量子力学と似ていると見抜く。
(いや、それでも、ロベルトも西洋人としてはかなりめずらしいリベラルな人間として描かれてるけど♪)
「めずらしいから」評価されるのではなく、「世界の秘密を解き明かすヒントとなり得る」と思って触れてみれば、アボリジナルをただ保護し、搾取する無知な民族とは思えなくなるだろう。
2者間に格差や悲劇的な歴史がある場合、相互文化理解は特に難しい…… でも、ロベルトと平賀の姿勢がひとつの正解では? と思った回でした。 -
Posted by ブクログ
短編集第7弾。
バラエティ豊かで面白かったー♪
個人的には、1話目「貧血の令嬢」が刺さりまくり!!
これだけのために購入してもいいくらい♪
少食で消化不良なご令嬢のために、ロベルトが食べられるものを調理することに。平賀で慣れている、と強気なロベルトは、胃弱な人の苦労をさらに詳しく知り、試行錯誤を重ねる、お話し。
わたしの家族もかなり少食で、ムリに食べて臨界点を越えると即効で上からも下からも排出される(失礼しました)。マジでつらそう。わたしは側で見てるしかないし、料理を作った側として、申し訳なさすぎる。
さらに、わたし自身も、3年前に、突然グルテンアレルギーになった。いまどき強力粉を避ける祝辞はかなり難題で、こっちもなかなか苦労している。
ので、
「めっちゃわかるんですけど~!」
と興奮した。
ロベルトの解決法は、いま注目の分子料理で、コンサバティブなロベルトは拒否反応が強いけど、平賀は大喜び♪ 一緒に料理まで始めて、嬉しいやらフクザツなロベルト(笑)
分子料理は、超高価な専用調理器具がないと不可能なので、現実的な参考にはならなかったけど、少食な人への理解→責めるのではなく対策、小麦を使わない料理の難しさ(イタリアなので、特にたいへん)などが描かれていて、わたしは嬉しかったです -
Posted by ブクログ
ネタバレ本編18弾。
いきなりネタバレですが、やっと!初の!祝・奇跡認定!
といっても、そこはもちろん、ひと筋縄ではいかない。何ひねりもしてあります。
個人的には、この「認定」は満足。
2人も話してますが、彼らは「奇跡調査官」なんですからねぇ(笑)
毎度疑い、しかも綿密に調査・検査しまくったあげく紛い物ばかりで、もはやロベルトなんか最初から期待すらしていない。
問答無用、これは奇跡! という結論も、いいものだなぁ、と思った♪
今回の舞台は、スペイン・バレンシア地方の山村。小さく寂れた無医村には、岩に突き刺さったままの聖者ビセンテの聖剣が聖遺物として祀られていた。この聖剣が震え、スペイン中から選ばれた証言者12人に予言を伝える。村で流行っていた風土病は消え、予言はことごとく的中。
平賀&ロベルトに、今回からアルバーノ神父も調査に加わる。シオンの事件の時のマギー・ブラウン神父、てことだけど、正直忘れてた(笑)
元スパイだけあって、さすが違法スレスレのヤバい調査はお手のもの。今後も役に立ってくれそうな人材でした♪
けど、3人組になっちゃったからなぁ……、平賀&ロベルトの、こう、ほんのりBL感が薄れちゃって残念。まあ、作者もわかってて、アルバーノ神父、やたら不在がちなので、よし(笑)
今回はいつもよりさらに、じっくり時系列順に調査過程が書かれて、一貫して、いかにも奇跡認定が成りそうな空気だった。
そう甘くはないところも含め、読者の期待を何度かスカしたうえでのエピローグ。
本編も少し展開したし、かなり満足でした♪