藤木稟のレビュー一覧
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バチカンの列聖省に属し、奇跡の申告に対し調査を行う「聖徒の座」の調査官である、二人の若き天才神父が主人公。科学者として三つの学位を持ち鋭い洞察力を持つ平賀・ヨゼフ・庚と、古文書を愛し暗号解読に優れたロベルト・ニコラスが、様々な奇跡に纏わる謎を解いてゆくシリーズの第1作。
上司のサウロ大司教に呼び出された平賀とロベルトが命じられたのは、アメリカのセントロザリオ修道院の修道女が処女妊娠したという奇跡申請の調査だった。同時に、バチカン銀行にまつわる黒い金の動きについて探ることも。自殺した司祭が持っていた割符にまつわる秘密が、セントロザリオにあるらしい。
折しも二人が付く直前、教会付属のセントロザリオ学院では新たな奇跡が起きていた。警備員のジェームズが礼拝堂で見たのは、宙に浮く生徒会長のマリオ・ロッテの姿だった。血で描かれた十字架、聖痕から血を流す少年。そして平賀とロベルトの到着早々、殺人事件が起きる。 -
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ネタバレ平賀とロベルトの奇跡調査の第一弾。のんびり読み進めてたら『悪魔達の宴』でキャラクターが分からなくなってきたのでスタートに戻ってみた。
はじめのシリーズということで、バチカンの壮麗さに魅せられる。初期は詳細な建物描写に惚れこんだんだよなあ、と思い出した。平賀とロベルトのキャラクター紹介のくだりもあるのだが、新しいシリーズよりもいささか耽美な雰囲気もあるような。やはり長期シリーズ、作品を重ねるごとに人物描写も変化してきているのだろう。
事件の端々は覚えていたのだけど、学院とナチスとのズブズブな関わり具合はさっぱり忘れていた。残念な記憶力によって、新鮮に楽しめたのは再読で良かった点。地下の隠された施設とか、一つひとつ明かされていく度にゾクゾクできたので。あと終わり方は敢えての全容解明ではないのかな。奇跡調査官としてはあれが正解なのかもしれない。
改めて、信仰と科学のバランスが絶妙だなあと感じる。奇跡を追い求める心と、科学的真実を尊重する信念と。教義への疑念を抱かせながらも、最後は信仰にかえっていく流れとかも。ストーリー全般で心のあり方が揺さぶられるが、平賀がいることで矛盾しつつも両立させることが実現できている、としみじみと感心している。
一点、シリーズ内の時間経過に少し不思議が。今作の事件が2000年〜2001年と明記されているけれど、直近で読んだ『悪魔達の宴』が戦後70年とあって2015年辺りで。サザエさん方式なのか、皆年齢を重ねているのか、どっちなんだろう……。
最後に自分メモ。『悪魔達の宴』で思い出せなかったマギー神父、しっかり登場してました。シオンの鍵、ナチス撲滅のための組織。改めてインプットできました。1作目とは言え結構派手に活躍してたのに忘れるなんて、自分の記憶力はとんでもなく残念だなあ……と呆れた次第です。 -
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シリーズ第14弾!
やっと主役コンビの調査ですよぉ~
フランスの聖マリー教会から寄せられた奇跡申請。
山の頂上近くに建つ貴族の城。領主の奇行。
取材に訪れたはずの記者の行方不明と、村民の行方不明。
盲目の少女が出会った妖精と妖精の国のユニコーン?
舌(ぜつ)のない鐘が鳴り、青い鳥が歌った奇跡の真相は?
調査してる時は、何気に楽しくて、ロベルトの書籍を
読んでいるかの如く解説は、いつものことだけど長い。
でも、これがいい意味での蘊蓄で楽しい。
しかしなぁ~・・・
今回はちょっとやり過ぎた感が・・・ねぇ・・・
ただ、別の意味で、奇跡が起こったんだろうなぁと
思わずにはいられない。 -
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目次
貧血の令嬢
1
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5
分子料理とキャラ弁に挑戦のロベルト、
助手が平賀さんな回。昔の平賀を彷彿とさせる貧血気味の令嬢セレスティーナに食事を作ることになるロベルト。きっかけは稀覯本仲間、シリーズ初登場の料理研究家さんがでてきたり、どんな料理ができるのか、ちょっと楽しみではありましたが、でも作りようはないなーと。分子料理で作りだしたレバーシャーベット、食べやすそうだからどんな味か食べてみたいなと。
昆虫食が苦手そうなロベルトと、味よりも飲んだ効果を楽しむ平賀さん。(スズメバチワインを飲んでました。)
平賀と料理は作りたい、でも分子料理を料理と思ってよいのか悩んでるロベルトの葛藤が面白かったです。日曜の朝のロベルトのワンプレート、食べに行きわ。コラボカフェで出してくれると売れそう。笑(スクランブルエッグ、野菜のグリル、蜂蜜添えのパンケーキ➕エスプレッソ)どこのオシャレカフェなの。
ウエイブスタンの怪物
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前振りなく結婚式に行こうと誘われ、焦ってワインをふきかけるロベルト。平賀さんに振り回され度が毎回増してきている。出演は、ビルとエリザベートさんの回。犯人はなん途中から予想してた人だったんだけど、あんまり後味が良くなかったかな。ビルの親友は死ななくてよかったなと、家族は、別の巻で色々大変なことなってるし。
受難のカーニバル(書き下ろし)
1
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シン博士回。もう、天才数学者とかの設定いらなくない?ギャグ要因になってしまったのかと思わずにはいられない。シン博士のお家のでっかい犬達に触れ合えなかったけど、なんかミュータントタートルズを思い出す脱出作戦でした。下水道でなくて、送風口でよかったのか?ロベルトの遭わなくてよかったはずの危険は占いとシン博士のせいでは?とちょっと思ってしまいました。
番外編・遭遇者たち
1
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これもスピンオフというのかな?、朱雀十五シリーズのキャラクターと異界で出会うの回。
初出をみたら三ヶ月連続刊行キャンペーンの特別小冊子のための書き下ろしでした。
なんか最近、未確認生物UMAネタが多いですね。平賀さんのツボだからかしら?
はじまりは、素敵な休暇を満喫し、イタリアバカンスかと思いきや、奇跡調査(仮)という非公式の事前調査に巻き込まれ、ホテルじゃなくて野宿を強いられるロベルト。ロベルトの忍耐力とスパダリ感どんどんあがっていくよね。親子でも兄弟でもよいけど、平賀さんへの家族愛、深すぎるよね。
短編は、読みやすく、これまでの主要キャラクタも出てきてくれて楽しいです。朱雀さんローレンの血族っぽいこともでてきて、世界観のクロスもよいですね。朱雀十五シリーズちゃんと読めてないので、そろえてから読みたいです。
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【2024年144冊目】
今回、奇跡調査官である平賀とロベルトの二人が調査するのは、とある小さな村の教会に鳴り響く角笛と降り注ぐ虹色の光の奇跡。ところが、奇跡だと申請してきた中に、肝心の司祭の名前が無い。これは本当に奇跡なのか、それとも。因縁のジュリア司祭も見え隠れするシリーズ第三弾。
なんと!10年振りの再読です!再読した感想としては、思っていたよりも楽しめたな…という感じ。文体は相変わらず素人目線ながらも「もうちょい洗練できるのでは」とか思ってしまうのですが、話がなるほど、面白い。先が気になって手が自然にページをめくるめくる。
途中ある人を疑ってたら、普通にいい人だったのでマジごめんって思いました。お前、黒幕のあの人やと思ってたわ…。
過去の事件も上手く絡めながらの建付け、10年後に再読した私的にはなかなか好みでした笑
【2014年6月21日の記録】
今回はちょっとすっきりしませんでした。まあ伏線的というかなんというか。ええーそんな感じでいけちゃった?みたいな笑 -
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メキシコに行きたくなった。
大学の時は何も知らずに行ったけど、もったいないことしたな、とちょっと後悔。次はちゃんと歴史とか文化を勉強してから行きたい。スペインに征服されて、メスティーソとインディオの間に今も偏見と差別があることが色濃く描写されている。メキシコは特に貧富の差が激しいから生まれた環境で人生がほぼ決まると言って間違いない。それに比べて日本に生まれた時点で恵まれてるよな〜と思った。
それにしても母の愛は偉大なり。手紙のシーンは感動した。
あと今作からシン博士登場してあんまり好きじゃないけど、平賀に生贄の写真を送られて動揺するシーンは失礼ながら爆笑してしまった。平賀ホント好き。 -
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4編からなる短編集。シリーズをとりまく陰謀の布石になる部分があったものの、ゆっくり読み進めているのと乏しい記憶力によって正確に点と点をつなげての理解がなかなかできなかったのが悔やまれる……。
『シンフォニア 天使の囁き』は、平賀の弟・良太サイドのストーリー。これまで平賀の口から語られるだけだった良太の存在が、良太視点での描写でもって開示されるのは初めてではなかろうか。奇跡調査がいつも不思議なことを科学的解決で決着をつけるのに対し、良太の身には不思議なことがそのまま発生している。これには何の示唆があるのだろう。ラスト……………あまりにも、あまりにも不穏だ。良太のキャラクターに好感を抱いてしまっただけに苦しい。平賀のその判断も、絶対に後のフラグになるやつじゃないか。
『ペテロの椅子、天国の鍵』もシリーズに根ざす陰謀に深く関わっている。サウロが語ること、過去の巻とかすめているのにどの事件のエピソードだったかちゃんと思い出せなくて再読が必要かも……。そんなチラチラと陰謀に揺らされた2編を読んだ後に現れる『魔女のスープ』はロベルトと平賀の好奇心の塊を存分に浴びることができ、何だかほっとした。この2人の魅力は、尽きない好奇心とまっすぐ向かい合う姿勢だよなあ。この2人だからこそ、私はシリーズを読み続けてるんだな、と認識を新たにしたのだった。
表題にもなっている『独房の探偵』は、本編では失踪中であるローレンの物語。時系列としては、平賀と出会う前であろうか。ローレンの視点描写、こんな性格だったのかあ、と新鮮な気持ちに。一つの事件解決までの流れは謎解き要素が強く、いつもとは違った雰囲気のミステリとして楽しんだ。
………………バチカン奇跡調査官、あまりにも読み進めるのがゆっくりだったのを反省している。どこかで前の巻を読み直さないといけないなあ。