あらすじ
フランスののどかな小村・セレ村にある聖マリー教会から、バチカンに奇跡申請が寄せられる。
山の洞穴に祀られた聖母像を礼拝している最中、「鳴ると奇跡が起こる」との言い伝えがある舌(ぜつ)のない鐘が鳴り、青い鳥が福音を告げ、全盲の少女・ファンターヌの目が見えるようになったというのだ。
証拠の映像も残っており、奇跡調査官の平賀とロベルトは、早速現地へと調査に向かう。
この一帯は、かつて「ジェヴォーダンの獣」と呼ばれる怪物が出没したとの伝説が残り、狼男や人を惑わす妖精が跋扈すると噂の森が広がる地だった。さらにファンターヌは3年前、森で大ガラスの魔物に出会ったことで視力を奪われたらしく──!?
2人の活躍がたっぷりと楽しめる! 天才神父コンビの事件簿第14弾!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
数年ぶりにシリーズ読みを再開しました。
前巻の『二十七頭の象』がもったいないかんじでしたが、『ジェヴォーダンの鐘』は古い古い信仰のかたちとキリスト教とのつながりと村で起きた神秘的な出来事を調査していきます。
1、2巻に帰ってきたような気持ちになりました。
最後は悲しい結果が見えましたが、命が尽きるまで愛する人たちを守ろうとする精霊の姿は素敵でした。
本当の奇跡を彼は起こしたのです。
Posted by ブクログ
久々の『奇跡調査』だった気がします。前回の二十七頭の象がアレでしたからね…(笑)
少女の目については催眠とか、自己暗示とかによるものかな?とはだいたい予想できてたけど、鐘の奇跡についてはまさかそう来たかと。
それを調査して証明できちゃう平賀すごいな。
シン博士は写真のこと未だにトラウマなのか。
ロベルトの神話うんちくも前回出なかった分を取り戻すかのように炸裂してましたね(笑)
今回は読み応えがあった!
ラストも切なかった…
Posted by ブクログ
平賀とロベルトの関係性がうまく反映されているなと随所で感じられた。シン博士のキャラクターもいい味を出してる。
いつもの壮大さを想定して読み進めていると、いい意味で裏切られる。仕掛けは変わらず壮大ですが。献身的な様ってどうしてこんなに刺さるんでしょう。
Posted by ブクログ
読書録「バチカン奇跡調査官ジェヴォーダンの鐘」5
著者 藤木稟
出版 角川書店
p250より引用
“ 自分自身や親しい人の病苦や死、その悲
しみや未知なるものへの不安、そうした数々
の悩みや苦しみは、時代が変わってもさほど
変わらない。教会や聖職者に代わってそうし
た問題を解決する何かを、人々は求めたんだ。
”
目次から抜粋引用
“鐘は鳴る、奇跡の印として
鳥と聖母
謎多き道の始めに立ちて
悪しき霊らの為業
墓標と少女”
天才神父二人組を主人公とした、長編ミス
テリー小説。人気シリーズ長編第十四弾。
これから春を迎えようとしている、フラン
ス中央の小さな村。毎年恒例の山の祠での礼
拝で、決して鳴るはずのない祠の鐘が、高ら
かに鳴り響いた…。
上記の引用は、産業革命後の心霊学ブーム
に対する、主人公・ロベルトの台詞。
自分でどうしようもない時に、何かに縋りた
くなるのはよくあることなのでしょう。気を
つけたいのは、そういう人が弱っている時に、
つけ込もうとする人たちなのではないでしょ
うか。
オカルトと宗教と科学が上手く噛み合った、
私がシリーズ本来の面白さだと思っている部
分が強く戻った一冊。悲しくて切ない結末は、
ここ最近では一番だと思う作品です。
ーーーーー
Posted by ブクログ
シリーズ第14弾!
やっと主役コンビの調査ですよぉ~
フランスの聖マリー教会から寄せられた奇跡申請。
山の頂上近くに建つ貴族の城。領主の奇行。
取材に訪れたはずの記者の行方不明と、村民の行方不明。
盲目の少女が出会った妖精と妖精の国のユニコーン?
舌(ぜつ)のない鐘が鳴り、青い鳥が歌った奇跡の真相は?
調査してる時は、何気に楽しくて、ロベルトの書籍を
読んでいるかの如く解説は、いつものことだけど長い。
でも、これがいい意味での蘊蓄で楽しい。
しかしなぁ~・・・
今回はちょっとやり過ぎた感が・・・ねぇ・・・
ただ、別の意味で、奇跡が起こったんだろうなぁと
思わずにはいられない。
Posted by ブクログ
シン博士に写真を送って警戒されてる平賀がつぼ。あと無意識にまたロベルトの悩みを解決しちゃったところも好き。そして何といってもチョコレートの紙と乾電池で火をつけれるとかすごすぎ。すき。
物語全体としては、まあまあの面白さ。終盤に急に展開が動く感じでハマるまで少し退屈。
でもマグダラのマリアの話は興味深かった。
あと純愛と執事の愛。ええやん。。
からの
平賀の行動と、当然のように協力するロベルト、本当最高。
Posted by ブクログ
残念ながら何かこのシリーズに飽きて来ているのだろう。面白くはあるが以前程のワクワク感は薄れている感じ。と言ってまだまだシリーズは続いて欲しい。読者は我儘である。
Posted by ブクログ
ちょっと可哀想だったけど優しいお話でした。
平賀があんまり活躍してない風やったけど、最後スゴイ活躍してた✨✨
ロベルトの神話雑学も長いけど面白かった
Posted by ブクログ
最後のパートまでは途中で少し飽きてしまったのだけど、真相が哀しくも美しい話だった。シュヴィニ家。ファンターヌとベート(アンドレ)、アンドレに忠実な執事のエマーヌ、アンドレのためにできるだけの環境を整えた両親。
神にも法にも背いて真相を隠した平賀とロベルトだけど、この行為について後々効いてくるのかな。
Posted by ブクログ
今回はまさにバチカンって感じの大作でございましたなぁ〜
またもやこれはどうにも説明つかないよってところから
怒涛の現実化・・・毎度恐れ入ります
それに加え最後はなんとも感動的な話で落ちがつくという
まるでディズニー映画を見ているかのような美しい展開
もうコレ自体が奇跡ですよ、ホントそろそろ奇跡認定お願いします。
Posted by ブクログ
平賀の純粋な心…科学的な心?でロベルトの悩みが一掃されてしまうのがとてもいい。
普段からロベルトも多くの人も難しく考えすぎなのかなと思わされました。
奇跡に関しては通常通りに調査して、最後は思いつかない意外な結末でした。自然の奇跡と人工的な奇跡を調査で明らかにしていくために、平賀の科学的な視点とロベルトの宗教的視点で紐解いていました。
個人的には調査に行く前のサウロ大司教に呼び出されたあと、ロベルトの家で食事も共にするところが毎回好きです。
Posted by ブクログ
ロベルトの長いウンチクの所がやっぱり面白い。古代メソポタミアの神の特質がエジプトの神やユダヤ人の神に受け継がれた話などは特に面白い。エジプトのアトン神を唯一神とする考え方をモーセが受け継ぎ、ユダヤ教の一神教の考え方を作った部分は松岡正剛の文明の奥と底にも紹介されてたから有名な説なのかなと思った。
Posted by ブクログ
ちょっと読みづらかったなぁ。道がストレートじゃない感じ。ファンタジーランドの着地はちょっと苦しいと感じた。
平賀とシンのやりとりがツボ
2023.4.21
65
Posted by ブクログ
今回は話の雰囲気やトリックd、平賀&ロベルトの得意分野を活かした展開や言動がたくさん詰まっていて、このシリーズらしい内容だったなぁと満足です。前回あれだけ匂わせていたローレンたちの影が一切出て来ないので、シリーズの大きなくくりで見れば、小休憩的な話だったりするのかな?
泥だらけになって山歩きに勤しんだり、こっそり鐘を調べまくったりする平賀が絶好調で可愛い……(笑)
興奮したロベルトの説明が異常な長さには少々うんざりしたし、隕石や隠し部屋のトリックは相変わらずのトンデモっぷりですが、「妖精」と少女との切ないエピソードが良かったので全部誤魔化されました(笑) 〆も綺麗でしたね。
Posted by ブクログ
20200115
バチカン奇跡調査官シリーズ本編14巻。フランスの洞穴でマリアが降臨し、盲目の少女の目が見えるようになったという申請を受け、奇跡調査に向かう平賀とロベルト。ジェヴォーダンの獣や妖精の正体とは。
比較的あっさりとした印象。平賀がどんどんインディー化してきたかも。体力ない設定だったように思っていたが。これまでサバイバルしまくってきたので鍛えられたのであろうか。ロベズキッチンは相変わらず美味しそうです。
Posted by ブクログ
バチカン奇跡調査官14作目。
7~9章のロベルトの蘊蓄が長かった。様々な神話が混ざり合い影響を受け合って現在のキリスト教に繋がって行ったという話は面白いと思ったけど、大半はよくわからなかった。まぁ読み飛ばしても問題なく読めます。ロベズキッチンが2回入ってたり、全体的にロベルトが活躍している回でした。やはりバチ官にはロベズキッチンとドキドキ地下探検シーンがなくちゃな。
今回の奇跡の真相はとても切ないものだった。一つ一つの現象は科学的に証明できても、偶然に偶然が重なってそれが起こったこと自体がもう奇跡だと思う。
Posted by ブクログ
キリスト教の歴史語りの長さよ……。興味がある人にしたら面白いんだろう、と、心を無にして読み進めた。今回はさほど突飛なエピソードが出てくるでもなく、砂漠に取り残されることもなく、終わり方もきれいでした。が、戻ってからどう報告するの!?とか、突然終わってしまったので驚いた。
Posted by ブクログ
今度の舞台はフランス。
ただ、なんの組織も出てこないし、死人が出た原因も隕石に当たっちゃったとか、正当防衛とか。。。
シン博士とのやりとりがちょっと多かった印象があるかな、程度。
Posted by ブクログ
ある意味、初心に返ったように例の組織もなく、二人で奇跡かどうかを確かめる回でした。
ロベルトのうんちくが全然残らない。。難しい。。
頭痛の伴わない頭痛、というのがあるのか。。
骨の病気だったり、新しい知識は増える。
博士が相変わらず不憫(笑)
ラストの二人の選択はどうなのだろう??
目的が奇跡調査、故にいいのだろうか??
フィクションとして割り切るべきだろうか??