田辺青蛙のレビュー一覧
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本当に本当にめちゃくちゃ面白かった!!
実話怪談好きもそうじゃないひとも普通に面白いと思う!
好きなはなし。
三輪チサ『どろり』『部屋にいたのは』『夜の西陣』
緑川聖司『公園』『へらへら』『ぼそぼそ』『あそぼ』『十三まいり』
Coco『知らない歌』『京都のヨジババ伝説』『お祖母ちゃんの話 木札』『お化け屋敷プロデューサーの体験談』
舘松妙『船岡妙見奇談』『金地院の亀』『赤壁の家』
田辺靑蛙『まとわりついている』『猿の聲』『八幡の鯉』『K大学にまつわる話』『胡瓜封じ』
めちゃくちゃ怖いと思ったのは『公園』。薄い赤茶色の壁をした四棟並びの府営住宅。『あそぼ』が繋がっているのも怖いです。
あと『十三まいり』は今もきっと続いているし、このはなしをしたひとはどんな気持ちなんだろう。
『赤壁の家』は読んでほしいひとがいる。このはなし絶対好きなはず。歴史とおぞましい過去と悲しみのはなし。
『猿の聲』『胡瓜封じ』も怖かったです。軽い気持ちでひとを呪わないこと。
本当に怖いです。
この本はまた読み返したい本棚にいれておきます!
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Posted by ブクログ
『生き屏風』の続編。村はずれに住む妖鬼の皐月と、生き物の魂を捕えて、それを売る少年、縁との冒険を描く連作短編。
「好きだなあ」
読み終えてまずそう思いました。「これは傑作だ!」という興奮や感動とは、また違うのですが、でも初めに思うのは「好きだなあ」なのです。
文章はどちらかというと落ち着いていて、淡々とした感じなのですが、その分キャラの魅力が惹きたてられているように感じます。
前巻では、皐月の「身近な友人」というポジションのキャラクターがいなかったのですが、今回そこに登場するのが縁。どこか気の抜けた二人の出会いから始まり、ふれあいや冒険を通して、徐々に絆を深めていきます。そういう意味ではロードノベル的でもあります。
二人の間にあるのは友情と、そしてそこはかとない初恋の雰囲気。皐月は長い間生きてきた一方で、妖鬼という立場柄人と深く付き合うことがありませんでした。だからこそ、前巻で様々な依頼を受けたり、今回も縁を受け入れたのかもしれません。そう考えると、飄々としていて、感情の読みにくい皐月をとても可愛らしく感じてしまいます。
前巻では、村での出来事が中心でしたが、今回は村の外に出ることで、このシリーズの世界観の広がりも感じられます。そういう意味では、単独でも読めるものの前巻から読んでほしいところです。
前巻から登場している皐月の師匠の化け猫や、第4話に登場する泳げない河童など、他のキャラも魅力的です。
言葉にしがたい、不思議な魅力がある皐月の物語たち。怖い系の作品ではないので、ホラーが苦手な人にも是非読んでほしい作品です。
皐月のシリーズも次で最終巻。二人がどこに向かっていくのか、楽しみにしたいと思います。 -
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日本ホラー小説大賞、角川ホラー文庫の歴史を彩る名作たちがまとめて読める短編ホラーアンソロジー。
日本ホラー小説大賞30周年記念、受賞作がまとめて読めるホラーアンソロジーです。
既読の作品は曽根圭介『鼻』のみで、ほぼ初読みでした。
どれも面白かったですが、個人的に気に入った作品をいくつか。
まずは田辺青蛙『生き屏風』。屏風に取り憑いた奥方の相手を頼まれる妖鬼の話。全く怖くはないです。怖くはないですが、緩やかに共存する人と妖のいる世界観や、奥方の気高さ、妖気と奥方の友情など、心温まる素敵な話。
朱雀門出『寅淡語会録』は、町会館で見つけた地域の古い怪異が載った本から始まる話。御当地怪談、因習、民俗学など色々考えながら楽しめておもしろいです。完全オリジナルなのか、アイデア元の怪異があるのか分からないですが、語られる怪異もあまり聞いたことがなく、かつ本当にどこかに伝わってきそうなリアリティがあり興味深い。
吉岡暁『サンマイ崩れ』。精神科の病院を抜け出してボランティアに行く「僕」の話。
オチに意外性があり良かったです。心を病んだ「僕」の、常に追い詰められているような語り口も、息苦しさがあって良い。
ワタナベさんいい人。 -
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ネタバレ公務員ということで、行政窓口職員、学校の先生、警察などのはなしがありました。
中でも気に入ったのが、口裂け女のはなし。
口裂け女のはなしは、岐阜が発祥だそうで、その後北海道、埼玉と飛び地に派生している。
口裂け女は、自衛隊空挺部隊の女装好きな人が、女装して夕方から夜に出かけ、子どもたちに私綺麗?の名言をいいます。
自衛隊には、異動があり、件の口裂け女をみた子どもたちも、自衛隊員の子どもであるものもいて、父の転勤で自衛隊基地のある北海道、埼玉に引っ越したものが言いふらしたのではないかという説は、なかなか説得力がありました。ポマードポマードというと逃げるのは、女装しているのがバレるからだそうです。 -
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ネタバレホラー小説大賞の集成1は、私には合わなかったため、期待せず読んだ。(1と2同時に買ってしまったので)
でも、こちらの本はおもしろかった。「サンマイ崩れ」と「鼻」は、オチに驚いた。「トンコ」は、オチが切なかった。「生き屏風」はオチにほっこりした。「寅淡語怪録」は謎が多かった。(でもおもしろかったと思う)「穴らしきものに入る」はオチに笑った。
■サンマイ崩れ 吉岡 暁
→ワタナベさーーん!!なんて素敵なご老人なんだ。元々いい人だったんだろうね。
たまたま出会った「僕」のために、川を渡ってくれたんだ。てっきり、「僕」に悪霊か何かでもついているのかと思った。
自殺未遂直後の記憶が全くなかったこと。ボランティアに来たと言ったのに、警察も役場の人も、何も言わなかったこと。アキやんは、ワタナベさんをあやしい、気をつけろと言うばかりで、僕には何も悪態をつかなかったこと。いつもは出る病気の症状が、何故かワタナベさん相手には出なかったこと。
正直、文字も多いし、精神病を患っている「僕」
視点では、読むのに苦労した。早く読み終わりたいと思いながら、1週間くらいかけて読んだ。
でも、オチがすっごくよかった!!!!ワタナベさんの優しさに心打たれた。
わざわざ病院を抜け出してボランティアに来た「僕」も、優しい人だったのかな?
■鼻 曽根圭介
→どっちもどっちだね。通り魔が、ヒビノを襲わなかったら、こんなことにはならなかったのか?
救国青年団の制服=私立の高校の制服?
厨二病かよ〜。
ヒビノといっしょにいた女は誰なんだ?それも自分の想像?
どれが妄想でどれが真実なんだ!?
■トンコ 雀野日名子
→トンコは人間から逃げているわけではなく、きょうだいたちの声がするほうへ移動している。
豚は自分が食べられることに気づいているのかな。生姜焼きを見て、自分のきょうだいだって分かるのかな。
場長が、トンコのかつてのきょうだいだった生姜焼きを丁寧に扱う様子はよかった。
この話に出てくる人間はなんか嫌な感じ。公園でジャーキー(トンコのきょうだいだった)を巡って喧嘩した飼い主とか、豚を見たと子どもに報告されただけで、子どもが襲われそうになったと保健所にクレームいれる母親とか、なんか醜いと思った。
トンコは、きょうだいたちの思い出がたくさんあり、きょうだいたちを求めて移動する様子が切ない。
■生き屏風 田辺青蛙
→正直、ホラー小説か?と思った。怖い要素は何一つなかったような気がする。登場人物が、鬼と屏風に憑いた幽霊だから、一応ホラーなのかな?
最後は、ふたりいっしょになってよかった!友情だね!
■寅淡語怪録 朱雀門 出
→謎が残る。主人公は、本に選ばれたってことなのかな?
結局、ぼうがんこぞうって何なの!?死体生け花の煉瓦屋敷とは!?
世の中のどこかにありそうな話ではあるけど、謎が多すぎる。。
■穴らしきものに入る 国広正人
→笑って読んだ。主人公の穴への執着には脱帽。他にはどんな穴に入れるんだろう。
酸素ボンベは爆発するのかな?家が火事になったりする?主人公の遺体はコンセントサイズのままなのか?保険金は下りる?
そもそもこれはホラー小説なの?主人公が穴ライフを満喫する姿はなんだか微笑ましかった。